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青森県高等学校理数系課題研究発表会が理工学部で開催されました。

 平成27年12月12日(土),理工学部1号館にて『第16回青森県高等学校理数系課題研究発表会』が開催されました。

 12月にもかかわらず晴天に恵まれた中,五所川原高校理数科,八戸北高校SSHクラス,及び三本木高校SSHクラスの1.2年生約240名の生徒が来学し,日頃の研究成果について発表しました。

全体での開会式後,4つの分科会に分かれて行なわれたプレゼンテーションには,助言者として,理工学研究科・農学生命科学部の教員13名が参加。研究者の先輩としてコメントを寄せていました。

本会を通じ,理数系の勉強に興味をますます持ってくれることを,また次代の研究者が育ってくれることを期待しています。

 

【第1分科会(数学・地学系)】

「学校のPCでも製作できる?プロジェクションマッピング」/三本木
「カバリエリの原理について」/五所川原
「算学の研究と問題の作成」/八戸北
「コラッツ予想」/五所川原
「ルービックキューブの操作と小方体の位置の関係について」/八戸北
「火山活動に伴う十和田湖の形成(十和田火砕流について)」/三本木
「八戸市から産出した縄文土器の胎土分析」/八戸北
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助言者/中里 博/柴 正敏/別宮 耕一/種田 晃人

~助言担当教員からのメッセージ/中里 博~

 課題を選ぶ上で,十和田火砕流や八戸から出土した縄文土器の原料となる土の分析や青森県の算額など地域への貢献を意識したものや郷土への強い関心を窺わせるものが多かったことも今回の発表の特徴かと思います。物体への投影など,最近の話題にも関連し,機器やソフトを使っての実行での工夫がみられました。カバリエリの原理やコラッツ予想に関するものなど,かなり定番に近い課題においても,プレゼンテーションや切り口の点で創意工夫を見ることができました。

「Water Rocketの科学」/三本木
「Flying in the Sky~紙飛行機をどこまで飛ばせるか~」/五所川原
「磁性体流体における磁場の検出」/八戸北
「自然エネルギーの利用について~風力発電の効率~」/三本木
「光の波長の測定と回析現象」/五所川原
「波による砂の浸食」/八戸北
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助言者/稲村 隆夫/根本 直樹/仙洞田 雄一/島田 照久

~助言担当教員からのメッセージ/稲村 隆夫~

 今回私が担当した分科会では,皆さん研究成果をきれいなパワーポイントにまとめられ,また発表内容も良くまとまっていて感心致しました。ただ,当初考えていたことと実験結果が異なったときの考察が少し足りないところもありましたので,突き詰めて考える習慣を身につけると良いと感じました。日頃気にも掛けなかったことに疑問を持つと,いろいろなところに研究テーマが転がっています。
疑問を持つことは研究の原点です。これからも疑問を持つ姿勢を忘れないで下さい。

【第3分科会(化学系)】

「バイオエタノールの生成について」/八戸北
「炭作りとその脱臭効果の検証」/五所川原
「シャボン玉の科学」/三本木
「コーヒー粕による植物の生育阻害作用について」/八戸北
「家庭で香水は作れるのか~酢酸エチルの合成~」/五所川原
「シャボン玉の着色について」/八戸北
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助言者/太田 俊/鳥飼 宏之/濱田 茂樹

~助言担当教員からのメッセージ/太田 俊~

 身近に手に入る材料を最大限に活用し,社会的にも意義のある研究をなさっていたのが印象に残り,大変関心いたしました。
理数科の生徒さんですのであまり心配していませんが,この経験を通じて,より理数系科目が好きになっていただければうれしく思います。
加えて,国語や英語の勉強も頑張りましょう。言語科目の力は,数学や理科が好きではない,あるいは苦手な同級生や後輩に,その楽しさを分かりやすく伝えるために,必要です。
これらの活動を通じて,みなさんが今後の日本さらには世界を引っ張っていく科学者として,成長していただけることを期待しています。

【第4分科会(生物系)】

「かびのキモチ~コトバノチカラ~」/五所川原
「プラズマの植物栽培への利用」/三本木
「オオハンゴウソウの生長抑制作用について」/八戸北
「ミドリムシの生態について」/五所川原
「三本木夢と命の森での樹木に関する研究」/三本木
「魚の睡眠について」/八戸北
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助言者/杉山 修一/吉田 渉

~助言担当教員からのメッセージ/杉山 修一~

 いろいろと面白い研究が多かったです。日常のニュースに触れて疑問に思ったことや身近な生き物への興味から研究テーマを設定することは大変よいことだと思いました。研究は時間がかかるものなので,今回で終わらせず末永く科学への好奇心を持ち続けてほしい。

平成27年12月13日付け「東奥日報」18面に記事が掲載されました。[PDF]

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