学部長挨拶

理工学部長挨拶

 理系の学部として理学部と工学部がありますが、弘前大学では理学と工学の融合教育を目指して、他の教育機関に先駆けて理工学部を設置しています。実際、科学者が最先端分野において研究を行う際には、自らのフィールドとアプローチが、理学的かあるいは工学的かを意識することはなく、まさに理学・工学融合的に社会の課題解決に向けて、研究を進めていきます。現在、世界ではエネルギー問題、地球温暖化問題、元素枯渇問題、食料問題などそれぞれが密接に絡み合った課題が持続可能な開発目標(SDGs)として取り上げられています。これらの課題は科学技術の進歩の副産物という負の側面から捉えられることも多く、今後は社会科学的な観点からも科学技術を検証していく必要があります。一方、これら難解な喫緊の課題を解決するためには、科学技術のさらなる進歩が必要であることも事実であり、次世代を担う皆さんによる、自由な発想に基づく多元的なアプローチが期待されます。

 

 理工学部は、「数物科学科」、「物質創成化学科」、「地球環境防災学科」、「電子情報工学科」、「機械科学科」、「自然エネルギー学科」の6学科で構成され、附属研究施設として、「地震火山観測所」、「医用システム創造フロンティア」、「寒地気象実験室」を設置し、教育・研究および社会貢献活動に取り組んでいます。理工学部では、基礎分野を重視し、より広い応用・発展分野へ裾野を広げるカリキュラムを編成し、地球規模の学際的な諸問題に対応可能な人材の育成を行っています。具体的には主に1、2年次における教養教育からスタートし、理工学部で専攻する学問について基礎から発展まで体系的に「縦」の学びを行ってもらいます。理工学部の特性を活かして、さらに学問分野の特徴、自らの興味および社会的要請に応じて分野横断的に学びを「横」に展開することで、学問をより広く深く理解することができます。弘前の地にてそのような学びと研究の場を高いレベルで提供できるよう、最大限の努力を行って参ります。

理工学部長 岡﨑 雅明

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