2009-12-10 記
ナイン・テイラーズ : ドロシー・L・セイヤーズ : 創元推理文庫
これは出色の出来栄えだ !
なにせ教会の鐘と鳴鐘術に対するこだわりがすばらしい.
鳴鐘術に少しばかり興味を持ってしまったじゃないか.
ピーター卿の推理については, 特に冴えがあるとかどうこうというわけではなく,
謎が明解に解かれて衆目の前に詳らかにされるわけでもなく,
でもそれがまた, 舞台となる田舎地方の雰囲気とマッチしている.
2009-11-13 記
陰謀論の罠 : 奥菜秀次 : 光文社
「9.11テロ自作自演」説なんてものがある. これがいかに荒唐無稽かを述べている.
その他にも歴史上の出来事で陰謀説の絶えないものについて, その構造を解説する.
2009-11-13 記
イケナイ宇宙学 : フィリップ・プレイト : 楽工社
間違いだらけの天文常識を切る !
2009-10-26
敵は海賊・短編版 : 神林長平 : 早川文庫JA
2009-10-26 記
続・反社会学講座 : パオロ・マッツァリーノ : ちくま文庫
えっと, これの続編です.
2009-10-09
少年名探偵 虹北恭助の冒険 フランス陽炎村事件 : はやみねかおる : 講談社ノベルス
時系列では高校編の前に入るものですが,
このシリーズも, いちおうこれで完結だそうです.
ミリリットル家の末弟の動向が気にはなります.
2009-10-06
名探偵の呪縛 : 東野圭吾 : 講談社文庫
名探偵の掟 : 東野圭吾 : 講談社文庫
名探偵天下一大五郎登場! 本格推理小説に対する強烈なパンチ!
その意味については、解説に詳しい。
TVドラマを一話だけ見たけど、結構面白かったので、原作を読んでみた。
ドラマでは、松田翔太演じる名探偵天下一が大ボケで、
全くのお約束パターンだったのだが、
小説では名探偵と大河原警部がふたりで推理小説のパターンについて
作中人物を越えた行動を見せている。
名探偵の容姿も対照的なのだが、どっちが良いかは、意見が別れるだろう。
2009-09-21
ディアスポラ : グレッグ・イーガン : ハヤカワ文庫SF
(解説にもあるけど) *こ*れ*が*エ*ス*エ*フ*だ*ぁ*〜* っていう感じ.
まあ, 万人向けでは無くって, 読者を選ぶことは選ぶけどね.
2009-09-09
ドラゴンがいっぱい!--アゴールニン家の遺産相続奮闘記 : ジョー・ウォルトン : ハヤカワ文庫FT
いやはや, ドラゴンの世界もたいへんですな, 一発逆転の大団円が痛快.
もちっとほのぼのとした日常生活(?)が展開しても良かったかも.
2009-08-19 記
おかしな科学 : 渋谷研究所X+菊池誠 : 楽工社
身の回りのおかしな科学をゆる〜く語る.
2009-07-29
荒野のホームズ、西へ行く : スティーヴ・ホッケンスミス : ハヤカワミステリ
アムリングマイヤー兄弟の第二弾.
今回はデコボココンビ (?) が鉄道会社に雇われて, 鉄道保安官になって,
列車に乗って西へ行くのだが, その道中で起こる事件事件事件.
2009-07-28 記
ひとりっ子 : グレッグ・イーガン : ハヤカワ文庫SF
ナノテクのインプラントによる脳の神経配線の改築によって, 人の性格などを改造する
というネタ, および量子論の多世界解釈と人の意思による世界の分枝ネタによる短編・中編.
前者はちょっとゾッとする.
2009-07-28 記
森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります! : 森博嗣 : 講談社
科学問答 60 題!なのだけど, 見開き二ページで一件だし,
イラストの割合も大きいし, 会話調だし, 情報量としては少ない.
エッセイをいくつも見てきたから, ユーモアはあいかわらずだ.
その意味では新鮮さには乏しかった. 残念でした.
2009-07-16
鉄のエルフ 2 赤い星 : クリス・エヴァンズ : ハヤカワ文庫FT
鉄のエルフ 1 炎が鍛えた闇 : クリス・エヴァンズ : ハヤカワ文庫FT
ミリタリーチックなファンタジーなのだが, 魔法的生き物であるエルフが,
冷たい鉄 (くろがね) を使ったり, 邪悪な魔法を操るように見えるうあたりが,
お作法に反していて新機軸か.
三部作の一作目を二分割して刊行, 続編に期待しよう.
2009-07-14 記
ソーンダイク博士の事件簿 I : オースチン・フリーマン : 創元推理文庫
倒叙形式の創始者で, ホームズよりも論理性・科学性に緻密なのだそうだけど,
現代の目から見れば記述が淡々としすぎていて,
エンターテインメントとしてはいまいち.
2009-06-29 記
宇宙怪人しまりす 医療統計を学ぶ : 佐藤俊哉 : 岩波書店
岩波科学ライブラリー 114.
比 ratio・割合 propotion・率 rate の違いから (へ〜〜〜),
前向き研究・後向き研究, リスク比とオッズ比などなど
2009-06-29 記
隅の老人の事件簿 : バロネス・オルツィ : 創元推理文庫
名前のない探偵なのだそうだ. 確かにね.
個性を出そうとして, 手癖とかいろいろやってるみたいだけど, なんかわざとらしいというか.
2009-06-29 記
ピーター卿の事件簿 : ドロシー・L・セイヤーズ : 創元推理文庫
シャーロック・ホームズのライヴァルたちのひとり.
好んで怪奇的事件にかかわるのだそうだが, なんかビミョーな感じ.
もう少し読んでみようかな.
2009-06-02 記
超・美術鑑賞術/お金をめぐる芸術の話 : 森村泰昌 : ちくま学芸文庫
2009-06-02 記
卒業---開かずの教室を開けるとき--- : はやみねかおる : 講談社青い鳥文庫
夢水清志郎事件ノートのシリーズ12巻にして, 最終巻.
2009-06-02 記
黎明の星 : ジェイムズ・ホーガン : 創元SF文庫
前作を忘れてたのですけど, それとは独立しても楽しめました.
地球復興に際して, プラグマティストたちをどう始末するのかという点で,
いきなりの荒業が登場して, そりゃ反則だろうと, 思わずツッコミをいれてしまった.
2009-05-08 記
反逆者の月3---皇子と皇女--- : デイヴィッド・ウェーバー : ハヤカワ文庫SF
シリーズ前作までの拡大傾向から, 一体どうなるのかと思ったら,
今度は一転して古典的な戦闘マニアかと, 兵員の損耗も激しいし.
いや, ストーリーや記述は緻密で面白いんだけどね.
2009-05-08 記
反逆者の月2---帝国の遺産--- : デイヴィッド・ウェーバー : ハヤカワ文庫SF
艦隊戦のスケールの大きさよ !!!
2009-05-08 記
反逆者の月 : デイヴィッド・ウェーバー : ハヤカワ文庫SF
月が(太古の)でっかい宇宙船だったという設定にビックリ仰天 !
そして, 人類の起源や歴史的発展, 人体改造などなどについてのスケール感も, デカい !!
2009-05-08 記
食卓の安全学 : 松永和紀 : 家の光協会
科学記事はこうして作られるとか, 健康番組にだまされるなとか.
「科学記事の正しい見極めかた」は, 広く知られてほしい.
2009-03-15 記
つっこみ力 : パオロ・マッツァリーノ : ちくま新書
「愛と勇気とお笑いと」はいいのだけど,
後半の実例はイマイチ笑えませんでした. 残念.
2009-03-15 記
人物で語る物理入門 (上・下) : 米沢富美子 : 岩波新書
下巻が現代物理の発展に関する部分なのだけど,
マリー・キュリーやリーゼ・マイトナー, オッペンハイマー, 湯川と朝永,
などにも焦点をあてるなど, 類書に見られない特徴もあって面白い.
もちろん上巻の古典物理の発展もおもしろいです, ハイ.
2009-03-15 記
雪の結晶 : ケン・リブレクト : 河出書房新社
スノー・ウオッチャーの入門書として最適。
きれいな雪の結晶の写真多数と、どのようにしてそれらができたのかの解説など、
興味深い。
もちろん基本は中谷ダイヤグラムですね。
また著者の写真撮影の方法も解説されている。
あ、もちろん「スノーフレーク」もおすすめです。
2009-03-08 記
図解・わかる電気と電子 : 見城尚志 : 講談社ブルーバックス
細切れの書き方なので、少しずつ休み休み読むには都合がよいだろう。
シュレディンガー方程式を実部と虚部に分ける話は、初めて見て興味を覚えたが、
実用上の意味はどうなんでしょうか。
2009-03-08 記
高校数学でわかる マクスウェル方程式 : 竹内淳 : 講談社ブルーバックス
電磁気学に関するマクスウェルの四つの方程式を, 高校数学レベルというか,
高校物理とリンクさせてうまく解説している.
でも高校数学なのでベクトル解析はなしで積分形の表式だし,
(難しくはないのだけど) 周回積分なんかも説明なしに出てきたらビックリするよね.
著者の「高校数学で〜」のシリーズ一作目なので,
考え方についてのメッセージも入っていて, 好みが別れるところか.
2009-02-11 記
高校数学でわかる ボルツマンの原理 : 竹内淳 : 講談社ブルーバックス
熱力学と統計力学の話なのだが, 微分とか積分とかがそれなりにいっぱい出てくる.
ブルーバックスレベルでこんなに数式が出てきたら, ちょっと辛いかな.
あと, 難しくはないけど偏微分は範囲外だよねとか,
極限の微小量 (dx みたいなの) の数式上での取扱いに, ちょっと怪しいところもあったような (Δx ならばそれでもいいんだけどね).
2009-02-11 記
MM9 : 山本弘 : 東京創元社
気象庁特異生物対策部, 略して気特対の活躍 !
やっぱり制服とかビートル機とか秘密基地とかがあってほしいよね.
2009-02-11 記
熱力学で理解する化学反応のしくみ : 平山令明 : 講談社ブルーバックス
要するにエンタルピー・エントロピー・自由エネルギーの話.
ビミョーなたとえ話もあるけど.
2009-02-11 記
天と地の守人 3 新ヨゴ皇国編 : 上橋菜穂子 : 偕成社
いちおう完結編で, チャグムは新ヨゴへ帰還し, いろいろあって,
新しい未来への展望が開けるわけだが......
守り人短編集もポッシュ版で出るのかどうかということが心配だったりする.
2009-02-11 記
太陽の中の太陽 : カール典・シュレイダー : ハヤカワ文庫SF
人工的な世界の成立ちとか, 謎解きや続編など, 成り行きが注目されます.
2009-02-11 記
ドレスデンファイル 3 血塗られた墓: ジム・ブッチャー : ハヤカワ文庫FT
ナイトメアが敵なのかと思ったら, もっと手強いのが出てきたよ.
でも, それやっちゃったら, 今後のシリーズの適敵役はどうする ?
なんていらぬ心配してしまった.
ま, 強力な味方も登場したのだけどね.
2009-02-11 記