弘前大学理工学部地球環境学科地圏環境学分野堀内研究室

堀内研での主な研究内容


堀内研では,野外より採取した自然試料を室内で分析し,その結果に基づいて地球環境の変遷史を解明しています.


1.ユーラシア大陸内陸域の環境変遷史

バイカル湖 調査船 堆積物

ユーラシア大陸の北東よりのど真ん中に,世界最深・最古の湖「バイカル湖」が存在します.その湖の底に溜まった堆積物(いわゆる泥)の中に残された環境記録を読み解くことにより,過去1千万年間のユーラシア大陸域の環境変遷史を解明しています.日・露・米などの国際共同研究である「バイカル掘削計画Baikal Drilling Project」に参加しています. <月刊ホームページ2004年9月号>





2.南極氷床コア中の10Beによる太陽活動史の復元

氷床コア試料 融解水保存箱 陽イオン交換

10Beは,地球上にて宇宙線と大気との相互作用により作られる宇宙線生成核種(cosmogenic nuclides)の一つです.大気中での10Beの生成率は太陽活動により変化することが知られており,これを過去に遡って観測することができれば,過去の太陽活動を知ることができます.南極氷床コアは,過去の10Be生成率変動を観測するために,地球上で最も優れた記録媒体です.堀内研では,南極大陸深部より得られたドームふじ氷床コア中の10Beを分析することにより,太陽活動の歴史を探っています.  <研究紹介「過去約千年間の太陽活動変動を南極ドームふじアイスコアの分析により復元」>





3.地形表面露出年代決定法の開発と応用

岩石表面 試料前処理 試料前処理

大気を通過し地上に到達した宇宙線は,地表の岩石と反応し,極微量ながらも宇宙線生成核種(10Beや26Al)を岩石中に残します.こうした宇宙線生成核種の岩石中での蓄積量に基づいた「地形表面露出年代決定法」について,その開発研究と応用研究の双方に携わっています.









パンダ



堀内研では,これらの他にも,古木年輪試料中の14C分析や堆積物中の10Be分析などを行っています.



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