受け入れ方針(アドミッションポリシー)
求める学生象
入学前に身につけておいてほしいこと
理工学部のどの学科で学ぶ場合も,問題や課題を見いだす力,解決する力,学び続ける力を身につけるために高等学校における学習内容は重要です。 理工学分野の学問を学ぶための基礎的な力として,数学の勉強によって培われる論理的思考力,理科(物理,化学,地学等)の勉強によって培われる自然科学に関する基礎知識,国語や外国語の勉強によって培われる表現やコミュニケーションの能力を身につけておく必要があります。 数学と自然科学の基礎知識は,理工学分野を学習するための共通の礎となるものです。基礎となることがらをしっかりと身につけておいてください。※ 教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー),卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)については こちらをご覧ください。
各コースで学べること
数理科学コース
ピュタゴラスが万物は数であると唱えて以来「数の学」は版図を広げて,今日世界を記述する精密言語となっています。ギリシャ人の考案した「証明」はこの学問の特徴的なスタイルとなり,諸科学の基盤たりうる信頼を獲得しました。エジプトの測量に由来する幾何学は,微積分や代数学の方法を取り入れて高次元空間を扱うことを可能にし,宇宙空間の解明に貢献しています。おなじく古代人の愛した円錐曲線は今日のGPSを支えています。 古代ギリシャ時代に始まる正多角形の作図問題を解決したガウスは数学のあらゆる分野に影響を与えました。ガウスが見つけたある方法は最適化問題発展の礎となり,20世紀中ごろにはゲーム理論が誕生しました。 ユークリッドにより「無数にある」と証明された素数は,いまもって多くの謎を秘め,現代数学の挑戦を受け続けています。その一方で素数の振る舞いが暗号技術の中で利用されています。本コースではこのように重層的な構造を持つ数理科学の領域を総合的かつ体系的に学びます。授業には講義の他に,伝統的な手計算の方法で方程式などを解く,あるいはコンピューターを用いてグラフィックスを作り出すなどの演習が多くあります。
本コースの教育・研究は,次の2つを目標としています。
これらを通して,数理科学の専門知識を生かし,自然界や社会における様々な問題を解決することによって社会に貢献できる人材を育成します。
物質宇宙物理学コース
原子・分子やそれらを構成している電子や陽子など極微粒子のミクロな世界から,広大な宇宙の世界までを,統一的に支配している自然の基本原理や基本法則を探求する物理学の最前線を学ぶことができます。学びが進むにつれ,実験技術や数理的手法がとても重要な要素であることが解ってくると思います。本コースでは,こういった手法や考え方を有機的に学ぶことが出来ます。物理学は,過去に,蒸気機関・通信工学・コンピュータ・トランジスタ・WWW(World Wide Web)を誕生させてきました。 物理学の最前線は日々前進しています。物理学の新しい成果が,現在の,未来の科学技術を創造し,その基盤となっていることも学ぶことができます。
本コースでは,みなさんが高校で学ぶ物理の力学・電磁気学・熱力学・気体の運動論(統計力学と言います)を掘り下げて学ぶだけでなく,20世紀に花開いた相対性理論・量子力学・原子核物理学・固体物理学も含めて,工学や他の科学の分野と関連づけて学ぶことができます。 物理学の手法や考え方は生物学や地球科学などの自然科学のみならず人文科学・社会科学にも深く影響しているのです。
本コースの教育・研究は,次の2本の柱からなっています。
これらを通して,物理学という専門知識を獲得するだけではなく,社会貢献ができ,様々な文化や知識をつくりだせる広い視野の人材を育成します。 物理学は絶え間なく未知の領域を追い求め,新しい世界を開拓して,進化しつづけているのです。
【研究内容の紹介】 こちらをご覧ください。
応用計算科学コース
情報化社会である現代はヒトのあらゆる行動のデータがログとして採取・記録されています。それに加えてモノのインターネット,センサーネットワーク,ゲノム情報など,集積されつつあるデータは膨大であり,その有効活用が社会をよりよくするために求められています。この膨大なデータをビッグデータと呼びますが,従来の物理学・数学で扱ってきた「重力が働くからリンゴも月も落ちる」といった因果関係が明瞭なものではなく,それを理解して有効活用に結びつけるには人工知能に代表される機械学習や統計モデリングの知識が欠かせません。データサイエンスは機械学習,統計モデリングによりビッグデータから知識を生む科学であり,情報産業だけでなく,金融などのファイナンス,バイオ産業などのさまざまな産業においてさらなる発展が見込まれています。本コースでは数学・物理学に加え,21世紀の科学であるデータサイエンスを数学・物理学と関連付けて学ぶことができます。データサイエンスを単なるコンピュータのテクニックではなく,具体的な現象・解決すべき問題を明確にした上で学びます。
本コースの教育・研究は次の2本の柱からなっています。
これらを通して,データサイエンスの世紀と呼ばれる21世紀において,新たな知を産み社会に還元できる人材を育成します。
在学生から受験生へのメッセージ
FAQ よくあるご質問
A. 受験時の入試区分(前期日程の数学選択/数学理科選択,後期日程の数学選択/理科選択)は,入学後のコース所属とは関係しません。
A. 2年次からコースに分かれます。
A. コース分けについては,最初に学生の希望をとった上で,希望者数がコースごとの定員を超える場合には成績によって決めます。 過去の数理科学科および物理科学科の実績から判断して,定員(上限)を超える 可能性は低いと考えています。
A. 1年次に必修である物理科目があります。物理の基礎知能があれば望ましいですが,高校で物理が未履修であっても履修できるよう配慮しています。
A. 2年次以降の物理科目は,応用計算科学コースにはありますが,数理科学コースにはありません。
A. 数理科学コースと応用計算科学コースでは中学校,高等学校の数学の免許が取れ,物質宇宙物理学コースでは中学校,高等学校の理科の免許が取れます。 免許取得のためには,定められた教職科目と専門科目を履修しなければなりません。
A. できます。数物科学科/教員紹介のページで紹介されているどの研究室にも一定の条件(未定)を満たせば入れます。