見てきた映画の話

見てきた映画の話なんですが, 映画館で見たものに限らずに テレビやビデオで見たものも含むかもしれないし, また話の都合上, ネタばらしするかもしれません。
主にミーハーな映画しか観ませんネェ。

ハウルの動く城 : 監督 宮崎駿

さすがに, よくできてる。面白い。原作本にも挑戦してみましょう。


アイ, ロボット : 原作 I・アジモフ, 出演 ウィル・スミス

アジモフのロボットもの (特に短編) は論理性の高いミステリ SF なんだけど, やっぱ映画はアクションがないとダメって事なのかなぁ。 [追記: 別件でシナリオを作成していたら, 会社が権利を取得したので, 三原則 (四原則 ?) をストーリーに組み込んだらしい。] でも第零法則が, あんな風に出てくるかなぁ, ちとショックだ。 現代社会に対するブラック・ジョークなのかもしれないけどね。 そしてエンドクレジットでスタントの多いこと多いこと ! CG で作ったロボットは全部実際の人の動きをトレースしていたようだ。 でもいかにも CG というロボットのデザインは, 工夫したであろうのに, ちょっと気持ち悪かった。


スチーム・ボーイ : 大友克洋

題名通りスチームパンクなんだけど, お嬢様がイヤミったらしいし, 稼働した城が墜落して引っ掛かっている時の, 内外でのドタバタが長すぎる というかやや混線ぎみ。 絵柄と時代・物語背景なんかには, わりと良いものがあったようなのに, なにぶんストーリーの軸というか芯というか, 整理がついてなかったのかな。


ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 :

シリウス・ブラック役にゲーリー・オールドマン何かがでてるー。 ルーピン先生は, 宣伝の写真ではチョットどうかと思ったけど, 実際の映像において闇の魔術の防衛術の授業なんかでは, 結構イケてた。 吸魂鬼との最後の対決のシーンでは, デメンターがなんだか亡霊みたいでいまいち。 あと, 監督が変わったのだけど, いきなり絵が違っているのが面白かった。 特徴的だったのは, ハグリットの小屋へと坂を下るシーンでの ローアングルから人物を見上げるようなショットと, 校舎をなめるようなショットでのカメラの捻れだね。


イノセンス : 押井守・士郎正宗

「人形使い事件」で草薙素子少佐がマトリクスの彼方へと失踪した三-四年後の, ロクス=ソルス社製アンドロイド・ハダリの暴走事件。 士郎正宗の漫画には, ネタとなるエピソードがあるが (パート 1 の方), かなり押井=攻殻的なテーマ性が強調されている感じ。 バトーとトグサが中心になっての捜査は, ハードボイルドなタッチで物語が進むが, たたみかけるような台詞まわしや登場人物が引用する語句により, 観客はしだいに深遠な世界へと誘導され, 次第にテーマ性があらわになってくる。 そして映像や音楽により構築された世界は, 緻密にして○○ (言葉募集中)。


ラスト・サムライ : トム・クルーズ, 渡辺謙, その他いろいろ

さすがにヘンな日本語を喋っている怪しい東洋人は出てこなかった。 でも勝元(渡辺謙)の最後の時に政府軍の全員が座って礼をする(土下座だ)のは, 尊敬と畏怖の念を抱くのは良いのだが, その表現の仕方としては, かなりヘン。 いくら何でも, そりゃねーだろっ。 銃弾の中, 主役級の人たちがなかなか被弾しないのは, まあ許すとしてもね (笑)。
ストーリー&配役としては, 氏尾(真田広之)がやや損な役回りかなと思うが, でも真田広之がもっと良い役だったら, 上を食っちゃうかな。 オルグレン大尉(トム・クルーズ)が, 囚われの身ながら村の人々の生活を見て, ナニカを感じて勝元側につくという感情の流れの描き方が, いまいちかな。 まあそういう「日本(サムライ)の心」は, The silent samurai が体現していたが, エンターテイメントな映画の絵にはなりにくいだろうからね。
あ, 基本的には, 渡辺謙や真田広之や福本清三さんたちがカッコイイ ! とか, ストイックな武士道精神の価値とか, 西欧追従のイヤラシサとかという映画でした。


マトリックス・レボリューションズ : 御存じ part 3 だ

一部の世間で悪評高く, 曰く アクションだけ, 曰く 底が浅い, 曰く 2 と 3 を分けずに一つにすりゃ良かった, などなど。 そんな評判を念頭に置いたためか, 意外とまともじゃんって感じでした。 アーキテクト, メロビンジアン, オラクル などの関係が, いまいちすっきりと 把握しきれなかったし, これらと エージェント・スミス の暴走 (?) との関係も まとめきれてないし。ザイオンにいる人々の指導部メンバーはタコだし。 ミフネと称する戦士が登場するが, 確かにちょびっと三船敏郎に似てて可笑しかった。 おまけに結末も, ハッピーエンド風なんだけども, 結局何なの ?? って疑問が残る。 あの公園での朝日は, 現実世界なのか (新 ?) マトリックスの世界なのか, とかね。


ハリー・ポッターと秘密の部屋 : 原作 *, 出演 *

ケネス=ブラナーなんかが出てるぅ。 Vol.3 のルーピン役でも良いかと思ったので, ロックハートだとどうなることかと 心配 (?) してしまったが, やはり何をやってもイイ味出してるね。 ダンブルドアやマクゴナガルやスネイプの彼を見る表情が微妙だし, そういった人々を目の前にして虚勢をはっている, いっぱいいっぱいな所も ちゃんと演じてるしぃ。 ハリーとファンレターの返事の宛名書きをやってる場面では, 歌うように韻をふむセリフに聞こえたけど, 気のせいだったかな ?

で, 実はスネイプってカッコイイのではないかと思ってしまったのであった。 決闘クラブのシーンでは, やたらとさりげなくキメていたもんね。 もっとも比較対象がヌケてるロックハートだからかな。

今回のドラコ=マルフォイはそこそこだったけど (前作が出来すぎ ?), やっぱり脇役 (準主役級) の子供達の表情が抜群にいいねぇ。

全体のストーリーとしては大胆に刈込んでいて, あいかわらず駆け足で, 描き込みが不十分なところもあった気がしたけど, 時間制限があるから しょうがないね。 絵にしておもしろそうな所と, 鍵になるポイントをつないだ感じだ。 前作は紹介編的なところがあったけど, 今回はそれは無しで, わりとサスペンスタッチなハイスピードで話が進む。 あいかわらず, 本を読んでから観にいくといいね。

最後に LotR-TTT の宣伝について, ハリポタの前に TTT の予告編が付いてる 訳なんだけど, 膨大なストーリーからセレクトしたカットを細かく繋いでいるので, とっても追いきれない。もうちょっとまとまったシーンを使えばいいのに。


マイノリティ・リポート : 原作 PKD, 出演 トム=クルーズ

製作や主演がアレだから期待にかなうか心配だったけど, 以外とおもしろかった。 precrime とはさすがに PKD で, ゾッとさせるアイデアだが, それを成り立たせているプレコグの扱いも悪夢だ。 悪夢から覚めたハッピーなエンディングにしないで, 謎めいた終りにしといた方が PKD っぽかったのではないか。 例えば二人の対決場面で顔アップに bang 音までにしておくとか。
未来世界の描き方は, 細かな小道具がいっぱいで楽しかった。 もっとも網膜で常に個人を識別しているというのも, 市民が常時監視されているまた別な意味の悪夢かも。


ラスト・キャッスル :

そういえばロバート=レッドフォードの出る映画って, あんまり見てなかったりする (でも名前は知ってる)。 極悪非道っていうかジャンキーな囚人がいなかったのは, 軍刑務所という 設定のためか, 所長の締め付けのためか ? 一応悪役であるところの所長さんも, それほど酷くはないし, 話の盛り上げ方 なんかも上手くできていて, わりとおもしろかった。 最後の拳銃はちょっとやりすぎかな ? とその瞬間は思ったけど, 結局星条旗はサカサじゃなかったということで, ああ ``おとこのこ'' の映画だ。


SW2 クローンの攻撃 :

いつからあの兵士はクローンって事になったんだろう。 だって エピソード IV でデススターに侵入して兵士のアーマーをかぶって化けた ルークとハン=ソロの作戦が破綻しないか ?
アホで人騒がせな ジャージャー が大使だなんて, 悪夢だ。
あれだけちょこまかと動き回れるヨーダと闘って勝つのは至難の業だろうな。


ハリー・ポッターと賢者の石 :

とうとう観てしまった。 原作小説の動く挿絵だと思うとちょうどいいとのコメントをみたことがある。 まさしくその通りだった。 ファンにとっては Quidich シーンの評判が良いらしいが, それほどでも ないんじゃないかなぁ。 微妙にフィールドの外に飛び出しているのは反則のような気もするし。
そうか ! 微妙に違和感があったのは「箒にまたがって飛ぶ」の絵のときには 足が宙ぶらりんになって落ち着かないからだ !

スリザリン寮のいじめっ子 (名前忘れた)・ロン・ハーマイオニーなど, わき役の子供達の表情が実にイイ。


千と千尋の神隠し : 監督 宮崎駿

ようやく見てきた。コトバでは言えないけど, なんかこう, とっても大事なものがあるんだよ, って感じ。 声優の声のアテ具合いが微妙に浮いてるところと, 動画で人の動作の動き始めのクッという体の溜めが無くてズル〜っ としたところに, 微妙に違和感があったけど, 総じて「よくできました」かな。


陰陽師 : 主演 野村万斎

直前にストーリーブック的なものを見ていたので, ちょっとだけ余裕を持って 見ることができたと思う。 いきなり映画だけ見たのでは, せっかくのいろんな仕掛けには気づかないと思うぞ。
あえて著しく気になった点をあげれば ... 仮面から目だけ覗いている様だったから, 生成のメイクがちゃちに見えた。 青音を呼び出す場所がどういう意味の場所なのか (将軍塚) わからなかった。 野村万斎の舞がちょびっとしかなかった。
パンフレットにあった夢枕貘のインタビューで, 「コウイウフウに成らないように」の例示が可笑しい。 二つあげられていた後者 (あるアイテムを探し出してある場所にはめると 平和が訪れる) は速攻で「ダーク・クリスタル」を思い出したけど, 前者 (どんな妖怪でも倒せる剣) は何だろうか, エクスカリバー系 ?


Planet of The Apes / 猿の惑星 : 監督 ティム=バートン

なるほどね, そう来たか。という感じ。 (いろいろな意味で旧作と比較してしまう。) 衝撃的なラストシーンには救われないいやな後味が残った。 猿のメークと表情や演技は秀逸。種族による性格づけもうまくいっているようだし, 猿達の社会や文化 (宗教/伝説/予言 ?) の描き方など, 細部までこだわって 作ってるなって感じ。 ただし一点だけ, 大きく飛びはねるときの動き出しの溜めが小さかったせいか, 急に飛び上がるようで少し唐突な気がした。

Caution (secret message for IE and/or NN): 旧作はテレビ放映で見た程度だが, 言葉をしゃべる猿の登場シーンの衝撃, チャールトン=ヘストン演じる人間が言葉を発したときの猿達の驚くようすの衝撃, そしてラストシーンの the statue of liberty の衝撃。
それらと比べて, 惑星上に広まった猿達の起源については まあ予想通りの展開だった。 猿 vs. 人の戦闘も終結し, これからは協力していこう, めでたしめでたしで 終わるかと思いきや。 磁気嵐に再突入して故郷に帰るっていっても, タイムパラドックスはどーなるのよ と心配したのもつかの間, 今回は Washington D.C. らしき場所のリンカーン像の あるべき所の前で, やられました。


A.I. : スピルバーグ

小さい部屋だったけど満席だったのには驚いた。さて。 どうしてもアトム誕生やピノキオを連想してしまった。 後者についてはキューブリックもそのつもりで企画していたようだけど。 そういうわけで センス・オブ・ワンダー というわけでもなく, スペクタクルというわけでもなかった。もちろん心暖まるという話でもない。 加えて, ジンと来る感動というほどでもなかった。 物悲しい雰囲気を醸し出そうというのはわかったけどね。 最後のエイリアンやらのエピソードは余計な気がしたし。 まあスピルバーグらしいといえば言えるけど。

これをキューブリックが撮っていたらどうなっていたのだろうか という興味が残った。


バンパイヤハンター D : 監督

なかなかにウツクシイ作品であった。美術は良くできて, 雰囲気を作るのに 貢献していたと思う。ただし, ストーリー盛り込みすぎかな ? でも異世界なだけに, 説明がないとわからない面もあるので, 難しいところだ。 英語のセリフがあてられていて, 日本語は字幕だった。国際派を狙ったのか, または, 日本人の俳優 (声優) だと聞き慣れていて, 余計なイメージを 持ってしまう恐れがあり, それを取除く意味でも良かったかも。


リプリー : A. ミンゲラ監督, マット=デーモン

「太陽がいっぱい」で覚えているシーンは, 壁に映したサインをなぞって 偽造の練習をするところと, 浜に引き上げたヨットに絡まっていたワイヤーの先に 死体が引っ掛かっていたというラスト。 また, パトリシア=ハイスミスの原作も読んでいない。

アラン=ドロンの「太陽がいっぱい」と原作を共通にしているために, リメイクとも見られがちだし, そういう宣伝文句もあった。 でも全く主題の違う別物。

ストーリー上では, リプリーがディッキーの魅力に取りつかれて... という ことになっているらしい。またその俳優のジュード=ロウは, 助演男優賞を 取ったりしているし, パンフレットでの解説でも, 彼の美しさを誉め称えている。 でも... 自由奔放というよりも, 金持ちの傲慢さ・我儘・自己中に見えて しまってイヤらしかった。 むしろ, いっしょにいても何となく疎外感を感じているリプリーの方が, 可哀想に思えた。 終盤で, リプリーに疑いを持ったマージの視線/表情のぞっとするほどの冷たさも, ``私は知っている, あなたを絶対に許さない''との決意のあらわれか。

で, 「太陽がいっぱい」では犯罪がバレたという結末だったので, 今回はどこでバレて捕まるのかと, ハラハラしながら観ていたので, 結末には意表をつかれてしまった。


グラディエーター : ラッセル・クロウ主演, リドリー・スコット監督

けっこう期待して観に行ったんだけど, いまいちの感が否めないのはナゼ ?

冒頭のゲルマニヤでの蛮族との戦闘シーンや, ローマのコロシアムでの 戦闘シーンなど, もちろん迫力満点で *大スペクタクル* の名に恥じない 出来上がりだったのは認める。でも ...

マキシマスの「故郷へ」という思いがうまく映像化できていなかったのか。 そうか ! 故郷への思いが強すぎて, 現状に積極的に立ち向かって未来を切り開こう という前向きの姿勢が感じられなかったところが, 私にとって不満に感じられたのかな。


ミッション・トゥ・マーズ : ブライアン・デ・パルマ監督

それぞれの人物に, それぞれな背景が設定されているようなのだけど, (短い) 上映時間だけで描くのには少し無理がある (?) ジムが船内で, 亡くなった妻を思い出して観ていたビデオの内容, パーティーの ノリが, いかにもアメリカンで素敵だ。 マーズ 2 号で, 事故のために宇宙遊泳で別の宇宙船 REMO に乗り移るときに スピードが付きすぎて弾かれたウッディを助けようとして放ったロープが, わずかに足りなかったのには, 少しショックだった。

火星へ向かう宇宙船内の円環状の重力居住区の描写が, 合成ではなくセットだそうで, よくできていておもしろい。 また, マーズ 1 号による火星探査のローバーは, この間のマーズパスファインダーの それにそっくり。現実はフィクションを越えた ? マーズ 2 号は, まるでディスカバリー号ですね。 でも, いくらエンジン噴射予定時刻に迫っていたのはわかるけど, 流星群にであったときに, 空気漏れをあわてて修理しただけで, 他の損傷について まったく注意が払われないのは, ちょっとおかしいんじゃないかい。

そして火星地表に作られた「顔」が登場したり, DNA の 4 番目の塩基に相当する 周波数 (って何だ ?) の電磁波を照射することでゲートが開いたり, 驚きを出そうというストーリー上の狙いはわかるんだけど, ちょっとインパクトに 欠けたかな。 また火星人の登場でちょっとコケちゃった。

パンフレットの解説にあるように, デ・パルマ流の『2001年宇宙の旅』の再話と 考えればわかりやすい ?


アンドリュー NDR114 : ロビン・ウィリアムズ

アシモフの「二百周年をむかえた男」なので, いちおーチェックするのが基本。 でもこのできじゃぁ, ちょっと意味が違ってきちゃわないかい。

アシモフの中編とシルヴァーバーグの長編小説は良いのに ...


御法度 : 大島渚, 松田龍平

ふーん, 大島渚って, こーゆー映像を撮るんだぁ。 深夜の討論番組などで怒鳴りまくっているだけじゃない, 和製ヌーベルバーグと言われ, また海外でも評価が高いのはダテじゃぁないんだ。 この映画の見どころは, 台詞回しやストーリーではなく, 耽美な雰囲気まで伝わってくる (芸術的な) 映像だね。

またそれに松田龍平クンが, みごとにはまっている。これもまたすばらしい。 でも, 次の作品でどうなるかが, 違う姿を見せてくれるだろうところが, とっても気になる。


マトリックス : ウォシャウスキー兄弟監督, キアヌ・リーブス

それなりに良くできた映画だとは思うけど, 世界観などはイマイチかな。 マトリックス世界での活劇映画と見ればいいのか。


アイズ・ワイド・シャット : クルーズ, キッドマン, キューブリック

キューブリック監督の遺作となってしまった作品。 トム=クルーズなんかどーでもいい, ニコール=キッドマンがかあいいかった。 それはともかく, これ観てて気付いたんだけど, キューブリックの映画って じつは脚本はたいして面白くないんじゃないかなと。 複雑に伏線がしかれていたり, カットバックでストーリーが入り組んでいたり, っていうこと無いのね。 物語自体は, いたって単調に平凡に流れていく。 それよりも個々の映像の積み重ねで *魅せる* のがキューブリックの 持ち味なのではないかと。 つまらない脚本をいかに面白く映像化するかが監督の仕事だと考えている フシがあるのではないか。

深読みしすぎれば, 映像だけを提供してその解釈は観客にまかせる, ということになるけど, あんまりそんな気は無いんじゃないかな。 「2001年宇宙の旅」だって, 難解な映画で... という評判は深読みのしすぎ, 映画としては純粋に映像だけを観ればいいのではないか。 哲学的な深いストーリーは, クラークの小説「前哨」を読めと。


スター・ウォーズ・エピソード I・ファントム・メナス : ジョージ・ルーカス監督

痛快活劇巨編。 クワイガンジンや若きオビワンとダースモールとの戦いはカッコイイ。 ジャージャービンクスの馬鹿さかげんには腹がたってイライラさせられた。

シスの暗黒卿についての謎や, ダースモールが(銀河皇帝も)穴に 落ちて果てることの隠喩などについてはパス。


恋におちたシェイクスピア :

シェイクスピアの作品の特に「ロミオとジュリエット」を, シェイクスピア本人とその恋人に投射するなど, 虚実入り混ぜて脚本がうまい, ストーリー (設定) が凝っている。

また, 映像としての当時の社会を再現した衣装やセットも良い。 劇中劇のための当時の (本来の) 芝居小屋の舞台は, 今でいうところの大道具などの 装置なしで, 2F あり。 そういう歴史的事情によって, 第○幕第△場という構成や幕毎の口上, ロミオとジュリエットのテラスのシーンなどが生まれたと, どこかで聞いた 覚えがあった。 それがそっくり再現されているあたりは, さすがに時代考証がしっかりしているね。

最後にエリザベス I の貫禄十分だし, 役柄も気が利いているよね。 さすがアカデミー助演女優賞 !


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