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現代の宇宙物理学はアインシュタイン博士の重力理論(一般相対性理論)に基づいています。
一般相対性理論の下では光の軌道さえ曲がる事(「重力レンズ」とよばれる)、そして、時間の進み方が重力場によって異なる事(「時間の遅れ」とよばれる)などが知られており、実験的にも確かめられて来ました。
我々にとって身近な道具 GPS でも、一般相対性理論の効果が実は取り入れられているのです。
しかし今後、一般相対性理論を越える理論が発見されるかもしれません。
素粒子物理学者たちの提唱する「ひも理論(弦理論)」や「ループ量子重力理論」に基づいて新しい重力理論を確立しようという研究が盛んに行なわれています。
我々のグループでも、高次元時空中での重力の性質や、(時空の曲がりを数学的に表す)リーマン曲率テンソルの非線型項の影響に着目した研究に力を入れています。
こうした重力理論の検証には宇宙物理学現象の精密な観測が役立ちます。
新手法のひとつが「重力波」を用いたものです。
ブラックホール等を含んだ激しい天体現象から、この重力波が発生すると考えられています。
最近の成果として、8の字軌道にある3天体からの重力波の波形を世界で初めて計算しました。
また、一般相対論的な効果を考慮して、3体の8の字軌道を初めて計算しました。
これらの予想と将来の観測を比較して、真の重力理論に迫ることが我々の目標です。
8の字軌道からの重力波
縦軸は重力波の振幅、横軸は時間。波の成分は2種類あります。
一般相対論的な効果を考慮した8の字軌道
見やすいように縦横の縮尺を変更しています。実線(Newton)が、通常のニュートンの万有引力の場合。破線(GR)が、一般相対論的な効果を考慮した場合。
浅田秀樹・仙洞田雄一
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