岩木
旧理学部屋上から見た岩木山
岩木火山は津軽平野西縁に位置する活火山であり,津軽富士の名で親しまれています。
津軽平野から直接そびええるためほぼ標高と等しい1600mに達する比高を持ち,
広い裾野を含む火山噴出物の分布域は南北約20km,東西約15kmに及んでいます。
[空から見た岩木山]
山体形成史
岩木火山の現在の山体を形成した活動は,第1期,第2期,第3期の3つの活動ステージに分けられます。
第1期の活動の開始時期はおよそ30万年前と考えられ,安山岩の比較的薄い溶岩流を主体とする成層火山を形成する活動でした。
この時期の活動で現在とほぼ同程度の高さの山体が形成されたのち,大規模な山体崩壊が発生しました。
これはおよそ20万年前のことです。
第2期の活動はおもに山体の上部に溶岩流ないし溶岩ドームを噴出する活動で,
それにより崩壊による地形はほぼ埋め尽くされてしまいました。
第3期の活動は現在の山頂部の溶岩ドームを形成した活動で,1万年よりも新しいと考えられます。
有史の活動
岩木山は江戸時代以降の活動記録が残っており,
気象庁の指定する活火山の一つです。
岩木火山の有史の活動については,
1999年6月の月刊ホームページ(自然防災工学講座)のまとめ
をご覧下さい。
参考リンク
「日本の第四紀火山カタログ」岩木山
火山データベースWEB版
[青森県の火山]
[月刊ホームページ 2000/01]
Minoru SASAKI
minoru@cc.hirosaki-u.ac.jp