平成20年7月24日に
岩手県沿岸北部で発生した地震について

震度6弱を観測した青森県内の観測点の特性

これまでの調査結果からこの4地点の振動特性を検討してみました.その結果を以下に記します.
  1. この4地点の計測震度,最大加速度の増幅度は県内の観測点のなかでは極めて大きい(下図を参照のこと).
  2. この4地点の表層地盤は軟質であり,表層10mの平均S波速度は八戸市内丸で180m/s,その以外の3点では140m/s程度である.
  3. 微動の水平上下スペクトル比を算出すると,4地点とも明瞭なピークが見られる.卓越振動数はそれほど高くなく,1.3Hzから3.2Hzの間であった.
  4. 八戸市内丸を除く3地点の微動の卓越振動数は,表層13m〜25mまでの地下構造の影響が強い.
  5. これまでに公開された地震動記録と微動とを比較すると,両者の卓越振動数(周期)はほぼ対応している.
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三陸はるか沖地震との比較

(独)建築研究所が管理運営している八戸市役所における強震観測のデータを利用して,1994年三陸はるか沖地震との比較をしてみました.その結果,次のことが指摘できます.なお,八戸市役所のデータは,地下1階で観測されたものです.
  1.  計測震度相当値は,今回の地震では4.9であるが,三陸はるか沖地震では5.8であった.
  2.  応答スペクトルで比較すると,どの周期帯域でも三陸はるか沖地震の方が大きいが,特に周期0.6秒よりも長い周期帯域でその違いが大きい.
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