白神微気象観測タワー

34mタワーの写真

2007.10.31撮影

原生的なブナが生育する白神山地に気象観測タワーが建てられました。 ここでは、一般的な気象要素(気温・湿度・風向・風速・降水量・積雪深・日射量) に加えて、森林と大気間でやり取りされる熱・水・CO2の収支も測定しています。

特別教育研究経費「世界遺産・白神山地生態系の総合的研究」により この観測タワー及び観測機材が揃えられました。 タワー及び取得されるデータは弘前大学白神研究会で利用するためのものですが、 データは広く公開される予定です。 京都大学「 生存基盤科学におけるサイト型機動研究」の 青森サイトの一部としても位置づけられ、共同研究が行われる予定です。

News

2008年8月26日18時台: 青森朝日放送 スーパーJチャンネルABA で紹介されました。
2008年11月10日: 2008年度のメンテナンスは終了しました。
2009年11月13日: 2009年度のメンテナンスは終了しました。
2009年11月26日: 「未来を創る工学」(国立大学工学系学部長会議によるサイト)で 紹介されました
2010年2月2日: 朝日新聞青森版で紹介されました。


タワーと周辺環境

位置
青森県西津軽郡鰺ヶ沢町大字一ツ森町字東赤石山 国有林2059 へ 林小班内
N40:33:55.8, E140:07:40.3 (簡易GPSによる測定)
標高・斜度
340m, 平均約10°西向き
タワー
支線型で高さ34m
林相
主に落葉広葉樹林(樹齢130年のブナなど)、平均樹高は約20m

北側 東側 南側 西側

写真: タワー上部から各方位の写真[北・東・南・西の順] (2008.06.02撮影)

北側 東側 南側 西側

写真: 同上[北・東・南・西の順] (2008.11.10撮影)


観測機材

気象観測機器は主に樹冠上に設置されています。 設置高度ごとに下記の機材が取りつけられています。 左図はタワーの立面図です。

高度 観測機材 機種 実高度
32m



長短波4成分放射計 MR-50, EKO

超音波風速温度計 81000, Young 32.50m

赤外線H2O/CO2分析計 LI7500, Li-cor 32.50m

湿度温度計 HMP45A, Vaisala 32.25m
28m



雨量計 CTK-15PC, Climatec

湿度温度計 HMP45A, Vaisala 28.50m
6m



積雪深計 SR50A, Campbell
4m



データロガ─ CR1000 x2台, Campbell

南東側から見た測器の配置写真 北西側から見た測器の配置写真

タワー上部に設置された太陽電池パネルにより、 日中バッテリを充電させ観測・記録の自動運転を行っています。 観測は2008年7月12日に一部開始し、同年8月9日に全ての項目の記録を開始しました。


左図はタワーの断面図で、機材が取りつけられている方位を示しました。

東側観測機器 西側観測機器

写真: タワー最上部から見た観測機材 [東側・西側の順] (2008.07.12撮影)



メンテナンス

2008年11月10日

3,4年生の協力を得て冬仕度ができました。 来年の6月まで現地に入れません。



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