写真左は理工学部1号棟117実験室内にある紫外光電子分光装置です。アルミ箔で覆われて銀色に光っているのが 真空槽と電子分析器(VG社製CLAM4)で、その両側にあるのが制御用電子機器です。写真右は同じく117 実験室内にあるオージェ電子分光装置です。 | |||
真空紫外光電子分光法は、20〜200eVの光を物質に照射し、光電効果により物質表面
から飛び出してきた光電子を観測します。これにより半導体の表面で生じているミクロな化学反
応状態が分かります。 |
|||
下図はシリコン(Si)にジシラン(Si2H6)ガスを暴露して、 シリコンをエピタキシャル成長させている 最中に観測した光電子の強度です。周期的な振動が生じています。1周期は2原子層(厚さにして2.7オ ングストロ−グ)に対応します。これを利用すれば原子レベルでエピタキシャル成長の制御ができます。 |
下図は放射光を用いて Si表面に形成した SiO2膜のSi 2p内殻準位光電子分光スペクトルです。いくつかのピーク構造が観測されます。これらのピー ク一つ一つはSiが何個の酸素と結合しているかを反映しており、SiとSiO2膜の境界(界面)がどうなって いるかを調べることができます。 |
||
![]() |
![]() |