CH4、N2、及びArを用いたプラズマ化学気相成長法により堆積した窒素ドープダイヤモンドライクカーボン(N-DLC)膜の
構造と電気的、機械的、光学特性に対するNドーピングの効果を調査した。さらに、non-ドープDLC/ p型SiとN-DLC/ p型Siヘテロ接合を作製し、ヘテロ接合の電流 - 電圧特性を調べた。N2流量比を0%から3.64%まで増加させたとき105Ω・cmから10-2Ω・cmへ抵抗率が著しく低下し、また内部応力も減少した。N2流量比を3.64%から13.6%まで増加させたとき抵抗率は徐々に増加し、13.6%の時に再び減少した。これらの挙動は、sp2炭素のクラスタリングとsp3C-Nの形成、sp2C= N、sp1C≡N、およびC-Hn結合の観点から説明できる。 3.64%で堆積したN-DLC膜を用いたヘテロ接合の整流比は、35.8±0.5Vであった。