表 面増大赤外吸収(SEIRA)バンドは、膜形態がpercolateした時に、最大の強度を示しまた非対称バンド形状となる。これらの現象を説明するため に様々なモデル(例えばFanoモデル)が提案された。しかし、どのモデルもそれらを完全に説明できていない。この論文において、我々はSEIRAおよび 非対称なバンドを再現するため、古典的なモデル(Fresnelの式およびBruggemann有効誘電率理論)計算を実施した。計算されたSEIRAスペクトルは、実験的スペク トルと良く一致した。従って、非対称なSEIRAバンドはFanoモデルに起因しないかもしれないことが示された。さらに、私達は、金属−絶縁物合成物薄膜の有効誘電率とSEIRAバンド形状変化の間の関係に着目した。有効誘電率の実数部はポジティブからネガ ティブに変化し金属的になっても、非対称なバンド形は変わらなかった。もし非対称なバンド形状が表面プラズモンに起因しているならば、実数部はネガティブでり虚数部分は金属的であることが期待される。従って、非対称なバンド形は表面プラズモンに起因しないかもしれ ない。