超高真空中において基板温度473Kのゲルマニウム上に蒸着した質量膜厚420 nmの銀上へ物理吸着させたメタノールの赤外吸収スペクトルを透過法によって測定した。その結果、メタノールのC-O伸縮振動の吸収強度は銀の質量膜厚とメタノールの導入量に依存することが確認された。8 nmの銀を用いた場合の吸収強度は銀を用いない場合の約60倍であった。銀の膜厚に依らず、吸収強度は1L以下で飽和した。しかし、実質的な強度増大(510)5Lでも観測された。これらのことから、吸収増大は島状銀微粒子膜におけるcollective electron resonanceによる増大電磁場によるものであることが示される。吸収増大は銀膜の形態に依存している。