ガラス基板上の25nm以下の膜厚の平行ストライプ状銀薄膜の光吸収を測定した。吸収スペクトルには光−自由電子共鳴による幅の広い吸収帯が観測される。膜厚の増加に伴い,吸収帯の位置が長波長側に移動し,かつ吸収帯幅が広がる現象は通常の光吸収スペクトルと同様である。しかし,ストライプに対し平行な偏光を入射した場合,垂直な方向の偏光を入射した場合より大きな長波長側への吸収帯の移動が観測された。これは偏光方向に存在する銀微粒子の数の違いによるものであることを解明した。この偏光依存性から長距離型の横方向相互作用の存在を初めて明らかにした。