クレッチマンATR法において、入射赤外光により自由電子の集団共鳴が励起され、金属薄膜表面に大きな局在電場が形成される。この大きな電場は、金属薄膜ごく近傍に存在する分子の赤外吸収を増大させる。また、ある特定の場合には電荷移動効果も併せて吸収増大に寄与する。これらの効果により、クレッチマンATR法は雰囲気やbulkの影響を受けることなく、界面近傍に存在する分子の吸収のみをその場観測することが可能であることを明らかにした。