稲むらの火 F

 火はおりからの風にあおられてどんどん広がっていきました。五兵衛はひとつ、またひとつと稲むらに火をつけて回りました。こうして自分のすべての稲むらに火をつけ終わると、たいまつを捨てて呆然と沖のほうを眺めていました。

 あたりは日が沈んだこともあり、すっかり暗くなっていました。そんな中、稲むらの火はボウボウと燃え広がりました。

 この火に気づいた山寺では、火事を知らせる鐘を鳴らしました。 

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