日本最長45メートルのフーコー振り子/弘大

 

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 日本最長となるフーコー振り子が19日、弘前大学理工学部二号館の弘大理工学研究科サイエンス・パークに設置された。地球の自転を目で確かめることができる装置で、全長45メートルと日本一。弘大大学院の南條宏肇理工学研究科長は「県の科学技術発展のために貢献できれば」と期待している。
 150年前、フランス人のレオン・フーコーが振り子を使い、地球の自転を証明。弘大の振り子は、ワイヤに重さ50キロの鉄の重りを付けたもので、11階建ての理工学部二号館の採光用吹き抜け(45・6メートル)に設置した。弘前市の緯度(北緯40・5度)では、振り子が1周回する時間は36・85時間。1時間で9・8度移動するという。
 世界最長の振り子はロシアの91メートルだが、日本でこれまで最長だった岐阜県の核融合科学研究所の31メートルを更新した。
 18日はサイエンスパークフーコー振り子竣工式が行われ、遠藤正彦学長や南條研究科長が出席してテープカットし、振り子の振動を目で追った。今後、教育研究に活用し、同学部物理科学科の学生チームは、振動時間の改良に挑む。また、広く公開し、小、中学生たちの知的好奇心にも訴えていく。
【写真説明】弘大理工学部に設置された日本一のフーコー振り子

 

2008320日陸奥新報