電子メールの使い方


もくじ

1. はじめに
2. コンピュータ環境について
3. メールを受け取るマシンの端末になる
3.1 準備
3.2 owani8に接続
3.3 mailx
3.3.1 mailxでメールを読む
3.3.2 mailxでメールを出す
3.4 mnews
3.4.1 mnewsでメールを読む
3.4.2 mnewsでメールを出す
3.4.3 mnewsでメールに返事を出す
4 メールサーバのクライアントになる
4.1 準備
4.2 メールの読み書き
5 WorkstationまたはX-端末を使う場合
6 おすすめ
参考文献


1. はじめに

弘前大学では学内のネットワーク環境が整備され、 また世界的にコンピュータネットワークが広がりつつあります。 このような情勢においては、コンピュータの専門家でなくても、 研究を迅速、円滑に進めるためにコンピュータネットワークの使い方を ある程度知っていて、必要に応じて利用していかなければなりません。

ここでは、ネットワークで利用できる電子メールの使い方を *簡単に*説明します。


2. コンピュータ環境について

まず、研究室でネットワークに継っていて電子メールの 読み書きに使えるコンピュータの種類としては 以下のものがあるようです。 そして次に問題になるのは、これらのコンピュータの使用形態です。 すなわち、 ような利用形態が考えられます。 なおここでメールを受けるワークステーションとは、 例えてみれば郵便局の私書箱で、 電子メールの受取サービスを行っているコンピュータのことです。 またクライアント(依頼人、顧客)とは、このようなサービスを提供している コンピュータを利用する立場のコンピュータの事です。

メールサーバの管理、運営は素人の手に余るので、 ここではメールサーバを利用する立場での、 電子メールの利用方法を主に説明します。


3. メールを受け取るマシンの端末になる

3.1 準備

ここで言うところのメールを受けるワークステーションとは、 弘前大学総合情報処理センターのowani8のことです。 研究室にあるコンピュータを、ネットワークを通じてowani8の 端末として利用する場合には、当然owani8の利用申請をして 利用者ID(user-id)を取得していなければなりません。

このときのあなたのメールアドレスは、

    user-id@cc.hirosaki-u.ac.jp
になります。

また、研究室にあるコンピュータには端末エミュレーションソフトが 必要になります。 このためのソフトは非常にたくさんありますが、例えば\cite{PCTCP}、

などのうちから、懐具合や使いやすさに応じて選べば良いと思われます。

3.2 owani8に接続

さて準備ができたならば、これらのソフトを実行して、owani8に 接続します。 この接続の仕方は、利用するソフトに依存するので、 ここでは詳しく説明しません。 すると、
Trying 133.60.240.200...
Connected to owani8.

UP-UX/V (Rel4.2MP) (owani8) (pts/1)

login:
Password:
と、利用者IDとパスワードを尋ねられるので入力します。 ログインに成功すれば、
cannad VER 1.2  pid=20097
1995年09月15日 (金) 20時10分20秒 JST
1 owani8 username >
などと表示され、owani8の利用ができます。

owani8はunixベースのコンピュータなので、 unix上の各種のメールソフトを利用することができます。 例えば、

等があるようですが、そのほかにもたくさんあるでしょう。

3.3 mailx

詳しい使い方は、
man mailx
と入力すれば、mailxのマニュアルが表示されます。 ここでは要点だけを述べる事にします。

3.3.1 mailxでメールを読む

unixでは、コンピュータにログインした時にメールがとどいていると (未読のメールがあると)、
You have a mail.
と教えてくれます。 そこでオプションや引数を何もつけずに
mailx
と入力するとメールのリストが表示されるので、 先頭の番号を入力すると、そのメールの中身が表示されます。 使い方は、番号の代わりに?やhelpを入力すると、表示されます。

3.3.2 mailxでメールを出す

mailxでメールを出す場合には、 対話的な使い方と非対話的な使い方があります。

非対話的に使う場合は、あらかじめ他のediterで、 手紙文を書いたファイルを作成しておきます。 そして、

mailx aite@no.jyuusyo < tegami
などと入力すれば、発信されます。

対話的に使うには、

mailx aite@no.jyuusyo 
と入力すると、
Subject: 
と表示されるので、手紙の題目などを入力し、 引き続いて本文を入力します。 本文の入力中にCtrl-Dのキーを叩くと、メッセージの入力を終了し、 メールが送信されます。

3.4 mnews

mnews(Mini News Reader)は、 ネットワークニュースを読むための高機能のソフトですが、 電子メールに関する機能も充実しています。
mnews
と入力することで、プログラムを起動します。 mnewsの使い方の基本は、上下矢印でカーソルを動かしspaceキーで それを選択することです。 mnewsを終了するには、qのキーを何回か押して 順に上の階層のメニューに戻っていき、 最後にはプログラムが終了することになります。

3.4.1 mnewsでメールを読む

画面いっぱいにニュースグループのリストが表示されます。 その下から二番目に
MAIL
との表示があるので、そこまでカーソルを持っていきます。 そしてspaceキーを押すと、 届いているメールのリストが表示されます。 メールが届いているのに何も表示されなかったり、 ログインした後に届いたメールをみるには、 ここで大文字のIのキーを押すと、表示されます。 新たなメールがあれば、リストに追加されます。 読みたいメールのところへカーソルを上下していき、 spaceキーを押すと本文が表示されます。

3.4.2 mnewsでメールを出す

mnewsでメールを出すには、 ニュースグループのリストやメールのリストが表示されているところで、 mのキーを押すと、上のラインで宛先の入力を促され、 その後本文の入力画面になります。 本文の入力は、Canna-Muleがediterとして起動されていますので、 かな漢字変換はCannaの、文書の編集はMuleの説明書を見てください。 本文の入力が済んだら、Ctrl-x Ctrl-cと続けて入力します。 signatureファイルをつけるかどうか聞いてきた後に、 全文を再表示し、本当に送信していいか聞いてきます。 イエスと答えればメールは送信されます。

3.4.3 mnewsでメールに返事を出す

届いたメールのリストが表示されている画面で、 返事を出したいメールのところにカーソルを持っていきます。 そして大文字のRのキーを押すと、 そのメールの発信者を相手先としてメールの 本文を入力する画面になります。 またこのとき、相手からのメールが全文引用されています。 (データ量を増大させないために)不必要な部分を削除してから 本文を書きましょう。


4 メールサーバのクライアントになる

4.1 準備

MS-DOS/MS-Windows、WindowsNTやMacOS上でうごく パーソナルコンピュータ用のメールソフトの多くは、 この方式をとっています。 ここで言うところのメールサーバとは、 弘前大学総合情報処理センターのowani8のことになると思います。 それぞれのメールソフトでそのように設定する必要があります。 また、サーバのプロトコルにもいくつかの種類があるようです。 代表的なメールソフトには以下のようなものがあります\cite{PCTCP}。 括弧に示したのは用いているプロトコルです。

4.2 メールの読み書き

それぞれのソフトをインストール、設定すれば、 「メールの読み書き」とは、各々のソフトの使い方ということになります。 説明書を読むか、使ったことのある人に聞きましょう。


5 WorkstationまたはX-端末を使う場合

自分のWorkstationをメールサーバとすることも もちろん可能でしょう。 しかしメールサーバの管理、運営は素人の手に余るので、 ここでもメールはセンターのマシンで受けることにします。 メールを受け取るのはowani8です。

owani8にネットワークを通じてログインします。 telnetまたはrloginコマンドを用いて、

telnet owani8
などとします。 このとき自分のWorkstationまたはX-端末は、 owani8の端末になります。 したがってメールの使い方は、 先のPCをメールサーバの端末として利用した場合と同じです。


6 おすすめ

こうやって書いてみるといろんなやり方があることがわかります。 これだけ選択の幅が広いと、各人の好みにあわせて道具を選べば良いといえます。 しかし一方で、初心者にとってはどうしたら良いのかさっぱりわからない ともいえると思います。 そこで、独断と偏見により、電子メールの利用法のモデルを紹介しますので、 参考にして頂ければ幸いです。
Machintoshの場合
個人で占有しているなら文句無くEudraで決まりでしょう。
Macを複数の人で共有している場合
端末エミュレータで telnet owani8 して、mnews。
DOS環境の場合
telnet owani8 で、mnewsを用いる。
Windows3.1環境の場合
Tera Termなどの端末エミュレータで telnet owani8 して、mnews。
Workstation または X-端末
もちろん owani8 に login したら、mnews。
これの利点は、Macさえ使わないと堅く心に誓えば、 いつでもどこでもおんなじmnewsを用いる事ができるということです。


参考文献

\bibitem{PCTCP} 白橋明弘, PC-TCPIP-FAQ-J, Ver. 1.08.