分子分光学 (20250519)
M: 以下は宮本のコメント

22S2014: 
可約表現の中にどの既約表現がいくつ含まれるかを求める際に、可約表現の指標と既約表現の指標をかけ、それをすべての対称操作分足した後になぜ位数で割るのでしょうか
M: 講義でも説明しましたが, 既約表現を基底ベクトルと考えると, そのノルムが 1 になっていないためです ( $ \DS \sqrt{h}$ になっている).

23S2021: 
直交性定理について、既約表現の数は類の数に等しく、既約表現の次数の二乗和は位数に等しいとありましたが、例えば、類の数が3、位数が5、のように、どのようにしても表せないようなものは存在しますか?
M: 本気か? 直交性定理が成り立つ場合に (あるいはその定理から導出できる性質に対して), そのように不規則なもの (つまり定理に反すること) がありえるのでしょうか?

23S2049: 
全固有値の和(対角和)は指標表に利用されていますが、全固有値の積は何かに利用されていますか。
M: 固有値自体が相似変換に対して保存されるので, 対角和 (跡) の保存を利用して簡約 (直和分解) しました. もちろん全固有値の積 (行列式) も保存されているので, ぞの因数分解を利用して簡約できそうですが, ここでそれは素因数分解とは異なるので, うまくなさそうです. (1 または $ -1$ の因子があるので素因数分解とは言えないし, 1 の偶数乗と $ -1$ の偶数乗を区別できない. すなわち一意に分解できなさそう.) // 別な使い方があるか, 自分で調べたり, 工夫してみればいいのでは(?)

23S2050: 
規格直交系の説明に出てきたノルムを使うと既約表現かどうかや既約表現の個数がわかりますが、ノルムの値から分子の性質の違いを 予測することができますか
M: 微妙にカン違いの予感. ノルムから何かを判断しているわけではない (恒等操作に対する指標から, いくつ分の既約表現に簡約できるかわかるし (縮重表現はひとつで縮重度分カウントする).).

23S2053: 
今回の授業中に、恒等操作などの可約表現と既約表現の内積を取ることで、簡約することが出来るという説明がありましたが、この式中の1/hは、なぜ存在するのでしょうか。また、1/hが簡約においてどのような役割を持っているのか教えて欲しいです。規格化のような感じでしょうか。
M: 22S2014 参照



rmiya, 2025-06-13