分子分光学 (20250512)
M: 以下は宮本のコメント
- 21S2006:
- 分子の回転部位が複数ある場合、それぞれを考慮した対称性を場合分けすることが重要でしょうか。
M: 一般則があるとは思えません. 重要かどうかは, 目的に応じてあなたが判断することでは? // 22S2014 参照
- 22S2014:
- 対称操作において官能機との結合周りの回転による形の違い、例えばmeso-酒石酸の炭素とヒドロキシ基やカルボキシ基との結合周りの回転によって起きる形の違いは暗黙の了解で無視するとのことでしたが、これらは無視できるほど小さいものなのでしょうか
M: 一般則があるとは思えません. 無視できるかどうかは, 目的に応じてあなたが判断することでは? //
たとえば meso-酒石酸の周りの官能基の回転配座によって起きる形の違いを厳密に適用すると, 分子の対称要素が無くなると考えられます.
あなたは対称性という強力なツールを使わないことを望むのですか?
- 23S2021:
- 表現行列について、表現行列が正則行列じゃないほうが適切な状況は存在しますか?また、表現するにあたって、時と場合によって複雑な行列になることも考えられるのでしょうか?
M: 前半について, 正気ですか? 表現行列は群の要素の個々に対応するのだが. 群の定義を復習する必要があるのでは? //
複雑な行列とそうでない行列の境目はどこにあるか?
- 23S2049:
- ある表現行列を簡約するとき、適当な行列Sはどのように求めますか。
M: 表現行列を作成したときに利用した基底関数から射影演算子によって既約表現の基底を作れば, 既約表現の直和にブロック対角化できる.
ここで完全な群ではなくて部分群を用いれば, ブロックが可約表現になる可能性が生じる. //
その適当な行列
を知らなくても, 含まれる既約表現の種類と数を知るだけでいいなら, そういう簡約の方法はある.
- 23S2050:
- 計算を行うことで正則行列になるようなものに相似変換をおこなったとき2つの表現を結びつけることができるようなものはありますか
M: 言語明瞭, 意味不明瞭. // ``計算を行うことで正則行列になるようなものに相似変換をおこなう'' とは, 一体全体なにをどうやる話なのか, サッパリわからない.
- 23S2053:
- 本日の授業で、ナフタレンの点群を決定する問題がありました。ナフタレンには、3つの対称軸があり、それぞれに直交もしくは平行な鏡映面が存在したと思います。この場合、任意のC2軸に対して、鏡映面はhorizontalでもありverticalでもあります。問題の回答はhorizontalでしたが、なぜverticalではなかったのでしょうか。
M: 何に対しての horizontal なのか, 何に対しての vertical なのか? 基準は ``主軸'' です. //
が最大の
軸が主軸になるのですが, ナフタレンの場合は
軸が 3 本あります. これだけでは優劣がつかないのですが, とりあえず適当に一つを主軸に選びます (これを z 軸とする). すると xy 面が主軸に垂直な鏡映面, xz 面と yz 面が主軸を含む (主軸に平行な(?)) 鏡映面ということになります.
rmiya, 2025-06-13