構造物理化学II (20170627) M: 以下は宮本のコメント
16s2001: 
求められるエネルギーは負の値をとっているが それはどういうことを意味しているのか. M: 物理学の基礎を復習する必要があるのでは?

16s2002: 
逐次補正は急速に小さくなって先へ進むにつれて重要でなくなるということを摂動論の基本的な仮定としているのは なぜですか. M: 自分で考えてみて, 何が分からないのか? // 数項先に, 突然大きく重要な補正項が隠れている可能性があれば, 今得られているところまでの補正により, 充分な精度の近似解が得られたと考えられるだろうか? // もしこの仮定が成立しないことが明白ならば, 摂動論によって近似解を得ることができるのだろうか?

16s2003: 
摂動項は どの程度まで大きくなっても良いのですか. M: ``小さい補正項'' の小ささに, 明瞭な限界・境界を設定できるのか?

16s2004: 
非調和振動子の摂動項である $ \DS \frac{1}{6} \gamma x^3 + \frac{b}{24} x^4$ は何のエネルギーによって調和振動子からずれたものなのですか. M: 系によって, 色々あるでしょう.

16s2005: 
逐次補正が急速に小さくなっていくといえるのか. M: ``摂動論の基本的な仮定'' です. // 16s2002 参照

16s2006: 
全ての場合で 非摂動ハミルトン演算子と摂動を分けることは容易なのか. M: 全てについて試したことはないので, 私は知りません. 容易の基準は何か? // しかし論理的に, 可否は容易に判断できる.

16s2007: 
教科書に, 逐次補正は急速に小さくなって先へ進むにつれて重要でなくなるとありますが, どういうことでしょうか. M: その記述の何が分からないのか? 言葉の意味が分からないのなら, 辞書を見ればいいのでは? // あなたがやろうとしていることに対して, 小さい補正項は重要か?

16s2009: 
教科書には, 摂動論の基本的な仮定は, 逐次補正は急速に小さくなって先へ進むにつれて重要でなくなるとあるが, 高次の項があり, その項を無視しても厳密解とあまり差がない場合には, 無視してもよいのか. M: それ, 他人に聞く必要があるのか? 自分で判断できないのはナゼか?

16s2010: 
教科書 p.283 で, ヘリウム原子に摂動論を適用したとき, 最後に $ Z=2$ としているのは なぜですか. M: $ Z$ の意味と周期表を見ればわかるのでは? // 生の数値を用いるよりも $ Z$ という変数にしておくメリットを考えてみればいいのでは?

16s2011: 
逐次補正項とは何ですか. M: 言葉の意味が分からないなら, 辞書を見ればいいのでは? // 専門用語の意味が分からないなら, 教科書や複数の参考書をよく読めばいいのでは? // 講義で説明した通り, 摂動論では, 導入したパラメータ $ \lambda$ の低い次数の補正項から逐次求めていく形になっている.

16s2012: 
べき級数展開で用いる項数は どのような基準で決めるんですか? M: 別に. 好きにすればいいのでは? // テイラー展開の項の数はどのような基準で決めるか?

16s2013: 
教科書 p.280 に, 「摂動論の基本的な仮定は, 逐次補正は急速に小さくなって先へ進むにつれて重要でなくなる」とありますが, わざわざ仮定しないといけないのは なぜですか. 先へ進むにつれて重要になるような例はありますか. M: 16s2002 参照

16s2015: 
今回取り扱った摂動論は, 厳密解が分からないと使えないので, 結局すべてリッツの変分法を使った方がよい気がするのですが, 摂動論の方が, 近似の具合がよくなるのですか. M: 近似法について, 全く理解されていないようで, 残念. // 摂動論で要求している厳密解は, 問題としている系についての厳密解ではない. // 近似の法で得られる解の精度について, 教科書 p.263 をよく読めばいいのに.

16s2016: 
既知の解をみつけられないとき 摂動論を用いることはできないのでしょうか. M: え? 講義では, 厳密解が得られている系として, 自由粒子や箱の中の粒子, 調和振動子を挙げましたけど? 16s2015 のコメントも参照

16s2017: 
教科書のことを踏まえた上で, 変分法と摂動論のどちらを使った方がいいかという基準はありますか. M: 別に, 好きにすればいいのでは? // 発想が違うので, 優劣は無いのでは? あなたが問題を理解するのに, どういう考え方が適切だと思うかだけでは?

16s2018: 
摂動論においても, 得られたエネルギーは真のエネルギーの上限を表しますか. M: そんな原理がありましたか? 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2020: 
リッツの変分法と摂動論では どちらの方が近似の精度が高くなりますか. M: 教科書 p.263 をよく読めば分かるのでは?

16s2022: 
非摂動項と摂動項の差が大きいとどうなるのか. また, 小さいとどうなるのか. M: 別に. 同じ次数の摂動論の結果, 真の値に近いか遠いかに違いがあるかもしれないし, 無いかもしれない. そんな一般則が成り立つのかどうかも, 私は知りません.

16s2023: 
摂動項は非摂動ハミルトン演算子とくらべてどれくらい小さいのですか. M: 自分で計算してみればいいのでは? // 一般則や大きさの制限があるのだろうか?

16s2024: 
非摂動ハミルトニアンを持つ系の厳密解が分かっていなければならないという点をふまえると, 摂動論より変分法の方が用いやすいと考えられますか. M: 16s2017 参照

16s2025+: 
教科書 p.281 に「全基底状態エネルギーは」という表現があります. 基底状態エネルギーは系ごとに決まっているので, 1 つの事象についてここで「全」を使うことに違和感があるのですが, これは認識に誤りがあるのでしょうか. M: そうですね. 現状認識と論理・文脈の認識がまずいのでしょう. // 「全」に反対する語は「部分」です。もちろんここでは 1 個の系を考えているので, 逆に言えば, 系のエネルギーを何らかの観点から分割して考えることができるという意味です. 例えば通常の力学系では, 全エネルギーは運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの和と考えることができます. ここでは, すぐ次に $ \DS E = E^{(0)} + E^{(1)}$ とあります. これはエネルギーを (7.46) 式のように (教科書ではパラメータ $ \lambda$ が無いが) 展開しているところで, $ \lambda$ の一次の項までで打ち切った近似ということです. この $ \DS E^{(1)}$ を (7.47) 式で求めるのだが, これは一次の補正項を求めたにすぎない. したがって全エネルギーは, 非摂動エネルギーと (一次の) 摂動エネルギーの和で表されることになります.

16s2026: 
p.283 に, 1 次の摂動論の誤差は約 5 % だから, 非常によい結果を与えている, とあるが, 誤差を数値化して求めたときにどれくらいの値なら良い近似といえるか. M: 別に, 好きにすればいいのでは? // 変分法の時から何度も言っていると思うのだが, 伝わっていなくて残念. 20170530 の 16s2017, 16s2032, 20170606 の 16s2012, 16s2013, 16s2017// あなたは何をやりたいのか?

16s2027: 
摂動項の補正はどのようにして考えればいいのですか? M: 別に, 普通に考えればいいのでは? // 何を聞きたいのかわからない.

16s2028: 
``摂'' はなぜ当てられていますか? M: 私は知りません. 当てた人に聞けばいいのでは? :-p

16s2029: 
摂動論で逐次補正は急速に小さくなり先へ進むにつれ重要ではなくなるという仮定をできるのはなぜか. M: 論理をわかっていないのでは? 仮定するだけなら, いつでもどんなことでもできる. // 16s2002 参照

16s2030: 
変分法と摂動法はどういったときにどちらを用いた方がよいというのはありますか? M: 16s2017 参照

16s2031: 
$ \lambda$ は 0-1 の値を取るため, 収縮すると考えるが, 極限をとることで, 値を求めることは可能ですか. M: 意味不明. ``収縮'' とか ``極限'' とか ``値を求める'' とか, 何のことか?

16s2032: 
摂動論は, より高次の計算によって実験値との誤差が小さくなりますが, 摂動論を用いて計算するとき, 一般に何次までを求めるべきでしょうか? M: 別に, 好きにすればいいのでは? // あなたは何をやりたいのか? // ``べき'' などと, 一般則として強制されるものではないのでは?

16s2033: 
変分法を摂動論ではどちらの方が, より優れた近似を行えるか. M: 16s2020 参照

16s2035: 
補正は除々に[原文ママ]小さくなるわけであるが, 最初に現れる摂動項がかなり小さいものとなることはありえるか. M: そりゃ, 色々な系があるから, 可能性だけなら何でもあるでしょ.

16s2036: 
摂動論の基本的な仮定は, 逐次補正は急速に小さくなって先へ進むにつれて重要でなくなるということ. とありますが, 高次の補正をしても, 誤差は小さくならないのですか. M: 基本的には, そりゃ小さくなるでしょ. ただし, 誤差の減り方が小さいだろうと.

16s2037: 
$ \DS \hat{H} = \hat{H}^{(0)} + \lambda\hat{H}^{(1)}$ とおきましたが, $ \DS \hat{H}^{(2)}$ $ \DS \hat{H}^{(3)}$ ともっと補正することでより近似されることはないのですか. M: 勘違いの予感. $ \DS \hat{H} = \hat{H}^{(0)} + \lambda\hat{H}^{(1)}$ ( $ \lambda = 1$) で系のすべてを表している. これに付け加える相互作用項 $ \DS \hat{H}^{(2)}$ などは無い (もしあったら, それは別の系・別の問題).

16s2038: 
テイラー展開は $ \DS \sum_{k=0}^n f^{(0)}(x) \frac{(x-a)^k}{k !}$[原文ママ] で表されたと思うが, $ E$$ \psi$ をべき乗で展開するとき $ \DS \lambda = \frac{(x-a)^k}{k !}$ の部分であるとしてはいけないのか. M: 自分で考えて分からないのはナゼか?

16s2039: 
$ \lambda$ の値が 0 と 1 の値の中間のときは, 系は何をあらわすのでしょうか. M: 別に. 普通に考えて, 少しだけ摂動がかかった状態でしょ.

16s2040: 
摂動論の摂動とは何を表しますか. M: 言葉の意味が分からないなら, 辞書を見ればいいのでは?

16s2041: 
変分法と摂動論で得られる励起状態のエネルギーは どちらがより正確な値となるのですか. M: 16s2020 参照

16s2042: 
変分法と摂動論以外で何か良い近似的方法はありますか? M: シュレーディンガー方程式は微分方程式なので, 数値的に解を求める方法はあるでしょう.

16s2045: 
リッツの変分法で箱の中の粒子のエネルギーを求める際, 小さい方のエネルギーがよい近似となるようにすると, 大きい方のエネルギーの厳密解とのずれが大きくなってしまうのは 当然のことなのでしょうか. M: 20170620 の 16s2011 参照

16s2049: 
摂動を大きくしすぎると, 高次で発散してしまうということが考えられると思うが, 摂動論に適用の限界はあるのか? M: どうして発散してしまうと言えるのか? そもそも波動関数は発散しないのだが.

16s2050: 
摂動論による解き方で使われる既知の解は必ずしもシュレーディンガー方程式というわけではないと考えてよいですか. M: 意味不明. 解は, 非摂動系のシュレーディンガー方程式の解なのだが.

16s2051: 
ヘリウム原子の第一励起エネルギーにも摂動論を適用できますが, 適とうにきめた試行関数 (2 次) ところ次には[原文ママ]せいどに差はできますか? M: 意味不明 // 自分で計算してみればいいのでは?

15s3004: 
$ \DS \hat{H} = \hat{H}^{(0)} + \hat{H}^{(1)}$ $ \DS \hat{H}^{(0)}$ $ \DS \hat{H}$ に似ているものを選んで $ \DS \hat{H}^{(1)}$ で補正するのはわかるが, $ \DS \hat{H}$ はどうして未知の系であるのに最初に設定できるのですか? M: ``未知の系'' の意味を誤解している予感. 何があるのかわからない系という意味ではなく, 解が分かっていない系という意味. 系がどういう状況にあって, どんな相互作用エネルギーを考慮すべきかは分かっている.

15s3005: 
関数を作用させる時の順番をまちがえるとどうなるのか. M: 自分で考えて分からないのはナゼか? 自分で色々と計算してみてもいいのでは?

15s3007: 
7.3 で $ \DS \phi = \sum_{j=1}^N c_j \e^{-\alpha_j r^2}$$ N$ が大きくなるにつれて厳密な結果に近づくのはわかる. $ N$ が小さくても厳密な結果を出すにはどうすればいいのか. M: は? 厳密解が得られないから近似解を求めているのだが?

15s3008: 
摂動論を適用するとき $ \DS \frac{e^2}{4 \pi \varepsilon_0 r_{12}}$ は励起状態でも摂動と考えることができるのか. M: 摂動の意味を誤解している予感. // 別に, 好きにすればいいのでは?

15s3014: 
板書で $ \DS (\hat{H}^{(0)} + \lambda\hat{H}^{(1)})(\psi^{(0)} + \lambda\psi^{(1)} + \l...
...i^{(0)}) + \lambda^2(\hat{H}^{(0)}\psi^{(2)} + \hat{H}^{(2)}\psi^{(0)}) + \dots$ としていましたが $ \DS \lambda^2\hat{H}^{(1)}\psi^{(1)}$ がないのは何故ですか. M: 書き間違えたかもしれません. どうして, その時に言ってくれなかったのでしょうか?

15s3048: 
摂動項が小さい補正ということは, 摂動項の項数が少ないほどよりよい近似となるのですか. M: 摂動項の項数と, 摂動の大小とは, 必ずしも一致しないと思うが. // よい近似とは何か?



rmiya, 2017-06-30