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: この文書について...

構造物理化学II (20170530) M: 以下は宮本のコメント
16s2002: 
He の 2 個の電子は, 同じ s 軌道 (球型の軌道) でもそれぞれ原子核からの距離が違うのですか. M: 本気か? 独立に運動している粒子なのだが?

16s2003: 
変分パラメータの選び方次第では最低エネルギーは基底状態の時のものも得られるのですか. M: 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2004: 
シュレーディンガー方程式の解は, たくさんの計算手順をふんで得られますが, 今回近似した方法はかなり計算手順が少ないです. それなのにどうしてここまで解が似るのですか. M: 意味不明. 計算手順の多少は主観だし, 近似方法の計算手順は少なくないと思うし, そもそも今回は何も近似計算をしていないのだが?

16s2005: 
電子間反発の項が変数分離形でかけないのは, 電子同士が互いに動いているからか. M: 互いに動いていても, 運動エネルギーの項は変数分離できる. // 章末問題7.30 には, 1 次摂動論による摂動エネルギー (1 次の補正) の計算が示されている. この計算過程で, 電子間反発の項が極座標系で表示されている. ここで $ \DS \frac{1}{r_{12}}$ を含む項を計算するために, 余弦定理を用いて $ \DS r_{12} = \sqrt{r_1^2 + r_2^2 - 2 r_1 r_2 \cos\theta}$ となるのを利用することが書かれている. このような形の項は, 変数分離できない.

16s2006: 
(7.2) 式の分母が規格化されているかどうかをどのように判断するのか. M: 本気か? 規格化とは, どういうことか?

16s2009: 
水素原子以外の原子は近似的方法を使うことによってシュレーディンガー方程式を解けるが, 原子番号が大きい原子で近似の悪い解で, 何か不都合なことが起こることがあるか. M: 正気か? 近似が悪いこと自体が不都合なのでは?

16s2010: 
変分パラメータは, 何によって与えられるのでしょうか. M: 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは? // 関数形や, 何をパラメータとするのかは, 自分で決める.

16s2011: 
$ \DS \phi = \psi_0$ すなわち厳密な波動関数のときにだけ成立すると教科書にありますが (p.264), なぜ厳密なときにだけとなるのでしょうか. M: 本気か? 教科書や参考書の説明をよく読んでよく考えれば分かるのでは?

16s2012: 
摂動法を用いるとき項数はいつ, どのような基準で求めておくのか? M: 用いる摂動論の次数は, 初めにあなたが選ぶ. // 大抵は 1 次で, 場合によっては 2 次. 得られた摂動エネルギーの大きさで判断する. 摂動論の基本的な考え方について, 教科書や参考書を読めば分かるのでは?

16s2013: 
変分パラメータ $ \alpha, \beta, \gamma ~\dots$ は それぞれ独立変数でしょうか. M: 16s2010 参照

16s2015: 
He 原子の電子 2 つは, 同じ 1s オービタルにあると思うのですが, 黒板上では 2 つの電子は違う軌道を回っているのですが, これはどうしてですか. 電子同士の相互作用によるものですか. M: もともと電子の運動の軌跡を描くことができないのだから, 黒板に書いた絵は模式図だと説明したのだが? // そもそも, 同じオービタルに入っていると言えるのは, ナゼか?

16s2016+: 
7.1 の題名にある基底状態エネルギーの上限とは どういうことでしょうか. M: 変分原理や, 得られた近似エネルギーの意味を理解していない予感. 国語力不足か? 思考力不足か? // 変分原理により, 得られた基底状態エネルギーの近似値は, 真の値よりも必ず大きい (か等しい). 言い換えれば, 基底状態エネルギの真の値は, 必ず, 得られた近似値よりも低い (か等しい) ことになる.

16s2017: 
近似的方法により, シュレーディンガー方程式をほとんど望みの精度で解けるとありますが, どの程度の精度で解けばいいのかという基準は, 存在するのでしょうか. M: あなたは, そこで, どの程度の精度が必要ですか?

16s2018: 
変分法によって求まったエネルギーが実測値と異った[原文ママ]場合, そこに新たな変数を考えることでより近づけることは可能でしょうか. M: 変分法について, 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは? // 教科書の表7.1 も参照

16s2019: 
``変分'' とは どういう意味か. M: 言葉の意味が分からないなら, 辞書を見ればいいのでは?

16s2022: 
摂動論が摂動法となっていないのはなぜか. また, 変分法が変分論となっていないのはなぜか. M: ``摂動法'' は使われている. ``変分論'' は聞いたことがない. // 理由は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ

16s2025: 
物理化学において「厳密」や「正確」の意味は日常語とは異なり, 英語に基づく意味となっています. また, 変分や摂動という単語は, あまり聞く単語ではありません. 変分や摂動という単語は, 英語に合わせて作られた日本語なのでしょうか. また, 物理化学においてこのように英語を元に作られた単語は多いのでしょうか. M: 日常の言葉使いが、いかにいい加減かということでしょう. 日常語と同じ言葉を科学で使用する場合に, あいまいさを除き, 意味が限定される場合もあるようです. // 16s2028 も参照 // 専門用語については, 数学や科学は, ヨーロッパで生まれた学問分野で, それが明治の開国の時期に一気に日本に入ってきましたので, 当時の学者が苦労して和訳を考案したのだと思われます. (江戸時代にも蘭学としてヨーロッパの学問が少しは入ってきていたし, 数学分野では和算が独自に発展していたが, それらはとりあえず考慮しない.) 「芸術」「科学」「技術」などは西周 (にしあまね) の作った翻訳語として知られています. ちなみに, 化学も江戸後期には「舎密 (せいみ)」 (オランダ語の chemie の音写) で, 「化学」は中国で使用されていた語からの流用でした.

16s2026: 
2 つの異なる近似法である変分法, 摂動法についてある状態について近似の精度に優劣はあるか. M: これは意味のない質問だと講義で説明したのに, 伝わっていなくて残念. // 教科書 p.263 の ``ほとんど望みの精度で解くことができる'' の意味をよく考えれば分かるのでは?

16s2027: 
測定結果の精度を上げるためには有効数字を増やすほかに何かありますか? M: 何かって, そもそもどうやって有効数字を増やせばよいか, よく考えてみればいいのでは? // 精度と有効数字との関係は?

16s2028: 
科学における国語の力はどのように鍛えればよいか. M: 王道なしだと思いますが, 思考や論理は言葉を使って表現しますので, 言葉使いには普段から注意しましょう.

16s2029: 
基底状態の変分法の近似でより低いエネルギーの低い状態のものの方が最良の近似となるということはわかったが, 励起状態を考えるなると[原文ママ]どのように近似をするのか? M: 教科書 p.277 を読んだり, 4.5 節のタイトルを見て考えてみればいいのでは?

16s2032: 
近似的方法により生じる厳密解との誤差で, 科学者が困ることは無いのですか? M: 教科書 p.263 の ``ほとんど望みの精度で解くことができる'' の意味をよく考えれば分かるのでは?

16s2033: 
$ \DS E_\phi > E_{\phi'} \geq E_0$ のとき より低く, 基底状態のエネルギーに近い方が正確な値であるのは なぜか. // もし仮に真の解が存在したとして 原子核を原点に固定したことによる近似をしてしまっているので, 真の解とは言えないのではないか. M: 正気か? 日本語わかってるのか? // 何に対する (どの方程式に対する) 真の解か? 本当に言葉の意味が分かっているのか??

16s2035: 
変分法の摂動論では, どちらが何かに対して適しているとかの性能はあるか? M: そもそも発想が違うので, あなたが何をやりたいかによるのでは?

16s2036: 
水素原子より複雑な原子や分子はシュレーディンガー方程式では解くことができないため, 変分法と摂動論を使って近似値を出すと習いましたが シュレーディンガー方程式が解けないのに なぜ近似解であるとわかるのですか? M: ある関数 (やある値) が微分方程式 (または (通常の意味の) 方程式) の解であるか否かは, どうやって確かめればいいか?

16s2037: 
エネルギーを $ \{ \alpha, \beta \dots \}$ の関数として表現するときに, 最低エネルギーが得られるようにパラメータを選ぶということは, 選ばなかったパラメータは $ \DS \phi, \phi', \phi'' \dots$ を導出できないということですか? M: 微妙に勘違いの予感. 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2038: 
p.264 に「$ \DS E_0$ の上限を計算できる」とあるが, なぜその必要があるのかわからない. $ \DS E_\phi$ が小さくなるものを探すだけではいけないのか. M: 16s2016 参照

16s2039: 
変分法, 摂動論は, 全ての多電子原子に適用可能か. M: 変分法や摂動論について, 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2040: 
変分パラメータとはどのような値のことでしょうか. M: 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2041: 
近似的方法を使うことですべての原子や分子についてのシュレーディンガー方程式が高い精度で解けるのですか. M: 16s2039 参照

16s2043: 
なぜ変分法を用いて求めるエネルギーは最低なのか また, 基底状態に近いエネルギーの方が良い近似なのか. M: 微妙に勘違いの予感. ``変分法を用いて, その思考関数の範囲内で最低のエネルギーを求める'' です. // 16s2033 の前半参照

16s2044: 
「試行関数として $ \DS \phi(r) = \e^{-\alpha r^2}$ というガウス関数を使ってみよう.」とあるが どのような経路をたどって $ \DS \phi(r) = \e^{-\alpha r^2}$ を求めているのか. M: 別に, 求めてなどいない. 試行関数は, 物理的根拠などを基に選ぶのだが, 教科書のそこに理由も書いてあるのに, 理解できないということか?

16s2045: 
最低エネルギーが得られるようなパラメータはどのように求めればよいのでしょうか. M: 関数の極値は, どうやって求めるか?

16s2048: 
$ \DS E > E' (\geq E_0)$ という時に, $ E$ のみ, 近似で考える値の範囲を広くすると, $ \DS E' > E (\geq E_0)$ となり得るのでしょうか. M: 意味不明. ``値の範囲を広くする'' とは?

16s2049: 
He 原子の電子間反発を考慮した項 $ \DS \frac{e^2}{4 \pi \varepsilon_0}\frac{1}{r_{12}}$ は, 原子番号の増加に従って項が増え, 複雑になるが, p.271 のように無視して考えても良いか? M: 別に, 好きにすればいいのでは? // でも, 何のために無視するのか? その影響を分かっているのか??

16s2050: 
ある基底状態エネルギーを出すときに よりよい近似をするには どのようにすればよいですか. M: 良い試行関数を選ぶ.

16s2052: 
変分法と摂動法 それぞれ どのような利点があるのですか. M: 正解は多様だと思いますが, 自分で使って色々と考えてみればいいのでは?

15s3008: 
$ \DS E_\phi > E_{\phi'} (\geq E_0)$ とあったが 別の状態 $ \DS \phi'$ のエネルギーが $ \DS E_\phi$ に相当しないのはなぜか. M: 本気か? 別の状態なのだから, (縮重していなければ) 別のエネルギーを持つのが普通では?

15s3014: 
p.265 の試行関数 $ \DS \phi(r) = \left( \frac{2 \alpha}{\pi} \right)^\frac{3}{4} \e^{-\alpha r^2}$ はどうやって求めているのですか. $ \DS \left( \frac{2 \alpha}{\pi} \right)^\frac{3}{4}$ はどこから出てきたのでしょうか. M: 教科書に ``規格化された'' と書いてある意味が分からないということか?

15s3025: 
p.264 の (7.6) の下の式で, $ \DS 4 \pi \int_0^\infty\! \phi^*(r) \hat{H} \phi(r) \, r^2 \d r =$   〜 といきなり $ 4\pi$ がでてきていますが これはどういうことですか. M: (7.3) の通り, 全空間にわたっての積分を実行している. この時の変数は何か? // 教科書に記載の通り ``素直に計算'' してみれば分かるのでは?

15s3048: 
変分法で項数は多ければ多いほど, 厳密解に近い値が得られるのか. M: 意味不明. 変分法では項数を増やして近似解を改良するのは, 必ずしも一般的な方法ではないが. // 16s2018 も参照

14s3030: 
p.280 の「(7.41) 式を解くと (7.43) 式の解と近いと予想され, たとえば $ \DS \hat{H} = -\frac{\hbar^2}{2 \mu} \frac{\d^2}{\d x^2} + \frac{1}{2} k x^2 + \frac{1}{6} \gamma x^3 + \frac{b}{24} x^4$ をもつ〜」とありましたが, ここの $ \DS \hat{H} = -\frac{\hbar^2}{2 \mu} \frac{\d^2}{\d x^2} + \frac{1}{2} k x^2 + \frac{1}{6} \gamma x^3 + \frac{b}{24} x^4$ はどこから出てきたのですか. ここでの $ b$ は何を示しているのでしょうか. M: 国語力不足か? (7.41) におけるハミルトニアンの例として p.280 初めの非調和振動子を考えるので, 何かから導出されたわけではない. しかし非現実的な系では, 例題として机上の空論なので, 物理的にも興味が持たれる 5.3 節 p.176 で登場したものを使ったのでは?




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rmiya 平成29年6月7日