構造物理化学I (20170106) M: 以下は宮本のコメント
16s2002: 
交換子が 0 か 0 ではないかは必ず関数に作用させて考えるというのは, $ \DS [\hat{A},\hat{B}]$ つまり, $ \DS (\hat{A}\hat{B} - \hat{B}\hat{A})$ を計算して 0 になっても関数と作用させると 0 でなくなる可能性があるからですか? M: ``猫無しの笑い'' や ``操作対象なしの操作'' に意味があるか? という話を講義でしたのだが...... // 教科書や参考書をよく読んで, 自分で計算してみれば分かるのでは?

16s2003+: 
私たちが観測する物理量が実数ならば, どうして複素数についても考えるのですか. M: 数学的には, 数の概念が, 現実に認識できるものによって制限される必然性はない. 量子物理学的には, 観測される物理量は実数だが, 自然の本質は複素数・複素関数で表現されている. // 英語で実数は real number (現実の数), 虚数は imaginary number (空想上の数) という. 名が体を表していると思わないか?

16s2004: 
仮説 2 でどんな物理量でも量子力学においては線形エルミート演算子が存在するとありました. ということは (4.31) 式において, 例えば, $ \DS \int_$$ \hat{A} f^*(x) \, g(x) \,\d x = \int_$$ \hat{A}^* g(x) \, f^*(x) \,\d x = \left(\int_\text{全} \hat{A} g^*(x) \, f(x) \,\d x\right)^*$ という式でも成立するということですか. M: 何が ``ということは'' なのか, 論理不明. また $ \DS \hat{A} f^*(x) g(x)$ は, $ \DS \left\{\hat{A} f^*(x)\right\} g(x)$ $ \DS \hat{A} \left\{f^*(x) g(x)\right\}$ の, どちらの意味か?

16s2005: 
非線形なエルミート演算子同士が可換であることはありえるか. M: そもそもそんな演算子が存在するのだろうか? // それを知って, どうするのか?

16s2006: 
波動関数は規格化されなければならないので, すべての直交している一組の関数を規格化直交系と呼ぶことはできないのか. M: ``波動関数を規格化しなければならない'' という規則は, 誰が決めたのか? // もしかして ``〜される'' の意味を誤解している?

16s2007: 
エルミート演算子は, $ f(x)$$ g(x)$ が状態関数であればどんな関数のときでも, (4.31) を満足するのですか. M: 教科書 p.142 や参考書をよく読めば分かるのでは? // ``任意の'' の意味が分からないのか?

16s2008: 
全ての演算子に対して可換でない, ような演算子は存在しますか. // (4.31) の全空間に積分した複素共役とは どういうものですか. M: 恒等演算子に対しても可換でない演算子は存在するか? // 正気か? 積分の結果は数 (または関数) であり, その複素共役を考えれば分かるのでは?

16s2009: 
教科書に「任意の精度」とあるが, これは観測の精度のことか. また, それなら測定の正確さにも関わってこないか. M: 国語力が不十分なのか? // 教科書には ``任意の精度で同時に測定'' と書いてあるが? また, 観測の精度と測定の正確さと, 何がどう違うのか?

16s2010: 
「我々が観測する物理量が実数である」とエルミート演算子によって分かるならば, 複素数は数値としてしか意味をもたないのか. M: 16s2003 参照

16s2011: 
どうして波動関数や量子力学演算子は複素数になりえるのに (教科書参照), それらが実験結果と対応すべき場合には固有値は必ず実数でなければならないのでしょうか. M: 16s2003 参照

16s2013: 
直交系にある波動関数が, 3 次元において, どの方向から直交しているのか波動関数から情報を得ることはできますか. M: 関数の直交とは抽象的な概念であって, 幾何学において具体的に直線が直角 (90) に交差することとは思考のレベルが違う.

16s2015: 
交換子の話がありましたが, 可換であるか可換でないことは どれほど重要なことなのでしょうか. M: 非常に重要だと講義で説明したのに伝わっていなくてガッカリ. ある二つの物理量が不確定性関係にあるかどうか, 交換子を調べれば分かる.

16s2016: 
$ \DS \hat{A}$, $ \DS \hat{B}$ が可換のとき $ \DS [\hat{A},\hat{B}] = 0$ になると考えましたが 作用される関数が 0 になるかもしれないことを考慮しなくてもよいのですか. M: もちろん考慮しているから, 教科書 p.142 には関数についてもきちんと ``任意の'' と書いてある. // 教科書や参考書をよく読むこと.

16s2018: 
エルミート演算子によって物理量は実数であることが分かりましたが, 逆に虚数となるものには, どのような変数があるのでしょうか. M: 本気か? // 波動関数 (粒子の振幅) を第一に思いつかねば :-)

16s2019: 
``規格化されている'' とは どういう意味か. M: 教科書 p.127 や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2020: 
あけましておめでとうございます. $ \DS \int_$全空間$ f^*(x) \hat{A} g(x) \,\d x = \int_$全空間$ g(x) \hat{A}^* f^*(x) \,\d x = \left(\int_\text{全空間} g^*(x) \hat{A} f(x) \,\d x\right)^*$ がどんな演算子でも成り立つわけではないのはなぜですか. M: おめでとうございます. // 当然, 全ての演算子がエルミートであるとは限らないから.

16s2021: 
$ \DS \hat{A}\hat{B}$ を関数 $ f(x)$ に作用させて可換かどうか考えるとき, $ f(x)$ は如何なる関数でもいいのか. M: 16s2007 参照

16s2022: 
エルミート演算子が存在する証明するためには, 任意の状態関数 2 つで証明できるのか. 同じ物理量についての関数 2 つでなければ, 証明できないのではないか. M: 16s2007 参照 // ``(同じ) 物理量についての関数'' とは, どういうことか?

16s2023: 
箱の中の粒子の波動関数が互いに直交しているとは粒子がどうなっていることを示すのですか. M: 粒子の状態は, それぞれの波動関数が表現している (仮説 1).

16s2024: 
演算子が可換であるかどうかで不確定性原理があてはまるかどうかが判断できるとのことでしたが, 他に不確定性原理が成り立つと判断する方法はありますか. M: じっくり考える. 例えば, ミクロ粒子の位置を観測するには光を当てる必要があり......

16s2025: 
3 章で最も簡単な条件下においてシュレーディンガー方程式に触れた時も今回も計算結果から不確定性原理の式との関係が認められ, これら 2 つの考えに重要なつながりがあるように思えるが, 今後構造物理を学ぶ中での計算では不確定性原理は毎回合わせて考えるものなのか. M: 必要なら, 考えたければ, 考えればいいのでは?

16s2026: 
規格化され互いに直交している一組の関数を規格化直交系と呼ぶという話があったが, 規格化することは計算する上で計算を楽にするのか. それとも何かそれ自体から物理的現象が理解できたりするのか. M: 粒子の存在確率

16s2027: 
直交系の系は, 1 組の任意の関数=集合 とおっしゃっていましたが 1 組を集合と呼べるんでしょうか. M: 数学の基礎の復習が必要か? // 箱の中の粒子の系では, 無限個の波動関数で 1 組だが?

16s2028: 
演算子, 交換子などの 〜子はどういうことを意味するのか. M: 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは?

16s2029: 
エルミート演算子では固有値は必ず実数となるが, 固有値が虚数などになってしまう演算子も存在するのか? もしあるならどういった場合で使うのか? M: どんな演算子の固有値が虚数の可能性があるのか, 論理的に自明では? // 反エルミートというのもある. // それをどこで使うかは, 個別の演算子に依存する話.

16s2030: 
$ \DS \hat{A}$, $ \DS \hat{B}$ が可換であるとき $ \DS [\hat{A},\hat{B}] f(x) = 0 = 0 \times f(x)$ % latex2html id marker 903
$ \DS \therefore [\hat{A},\hat{B}] = 0$ とあったが, $ f(x) = 0$ である可能性は考えなくてもよいのか? M: 16s2016 参照

16s2031: 
固有関数の場合は, エルミート演算子の固有値が実数ですが, 固有関数でない場合で固有値が虚数のような場合でも特定することができ, それが正しい結果として扱えるのですか? M: 激しく誤解の予感. エルミート演算子を, その固有関数でない関数に作用させても, 固有値は得られない. // ところで ``特定する'' は意味不明. また ``正しい結果か'' とは本気か? 数学的に正しい計算をすれば数学的に正しい結果になるのがアタリマエでは??

16s2032: 
(4.40) 式において, 恒等演算子 $ \DS \hat{I}$ を導入しているが, これを導入することにどのような意味があるのか? M: 加算に 0, 乗算に 1 という数を導入することの意味は? 0 や 1 という数は不要か?

16s2034: 
$ \DS (\hat{A}\hat{B}) f(x)$ $ \DS (\hat{B}\hat{A}) f(x)$ 同じになると思っていたのですが $ \DS (\hat{A}\hat{B})$ $ \DS (\hat{B}\hat{A})$ の違いはどのようなものなのでしょうか. M: 間違った思いを持つのは勝手だが正しく直した方が良いと思われる. // 教科書 p.143, 章末問題 4.14 などや参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2035: 
単に ``1 を掛ける'' 演算子の恒等演算子はどう使うと効果的なのか? M: 自分で工夫すればいいのでは? // 16s2032 参照

16s2036: 
交換子 $ \DS [\hat{X},\hat{P}_x] \neq 0$ と習いましたが, この交換子が平均値であるとすると, 箱の中の粒子の平均運動量は 0 となって, $ \DS [\hat{X},\hat{P}_x]$ の平均値は 0 にはならないのですか. M: ``交換子が平均値である'' とは, 意味不明. // 演算子の表す物理量の平均値は, (4.11) 式にしたがって自分で計算してみればいいのでは?

16s2037: 
p.144 で, 「 $ \DS \hat{A}$ $ \DS \hat{B}$ が可換でないときには, 式 (4.44) の右辺は 0 にならないだろう. したがって, $ \DS \sigma_a$ $ \DS \sigma_b$ の間には反比例の関係がある.」とあるが, 0 にならないからといって, 反比例だといえるのはなぜですか. M: 両者の不確かさを最も小さくしたときには不等号は等号になり, `` $ \DS \sigma_a\sigma_b =$   定数'' は左辺の二つの因子が反比例の関係にあることを意味する.

16s2038: 
$ \DS [\hat{A},\hat{B}] = 0$ のとき, $ \DS \hat{A}$ $ \DS \hat{B}$ それぞれによって求められる変数は必ず両方を同時に正確に求められるのですか? // p.129 の表 4.1 にある演算子は全てエルミート演算子であるということでいいですか? M: 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは? // 自分で計算してみれば分かるのでは?

16s2039: 
(4.31) 式が成り立たない演算子はエルミート演算子ではないが, その場合, 量子力学的演算子ではないことになるが, そのような演算子は存在するのか. M: エルミートでない演算子や線形でない演算子など, いくらでも考え付くのでは? 教科書 p.83, p.103 の問題などや参考書をよく読んで考えれば分かるのでは?

16s2040: 
交換子はある 2 つの物理量において不確定性原理が働くかどうかを調べるだけのものですか. M: 道具の使い方は, 与えられたものに限らず, 自分で工夫すればいいのでは? // 同時固有関数 と言ってみるテスト

16s2041: 
交換子は $ -1$ かける以外の方法で順番を入れかえて書くことはできますか. M: 自分で数式をいじって考えてみれば分かるのでは?

16s2043: 
なぜ箱の中の波動関数が互いに直交していることを求めるのか. 直交している場合どのような意味があるのか. M: 正気か? 自分の手を動かして計算してみて確認することによって理解が深まるという経験がないのか? 抽象的なことを理解するのに具体例を示して理解を深めるという経験がないのか?

16s2044: 
教科書に演算子が可換でないときは運動量と位置が両方正確に測定することはできないというようなことが書かれていましたが, その場合, 他に運動量と位置が正確に求められる計算方[原文ママ]はあるのか. M: 本気か? 不確定性原理を理解していない予感.

16s2045: 
$ \DS \int \psi^*(x) \psi(x) \,\d x$, この積分が発散すれば, $ \psi(x)$ が状態関数として許容されないのは なぜですか. M: 教科書 pp.126-127 や参考書をよく読めば分かるのでは?

16s2046: 
演算子に対応した標準偏差 $ \DS \sigma_a$ $ \DS \sigma_b$ は物理量の観測値に含まれる不確かさの定量的で統計的な目安になる, とあるが それはどういうことか. M: 言葉通り. 言葉の意味が分からなければ辞書を見ればいいのでは? 標準偏差については数学の基礎の復習が必要か?

16s2048: 
(4.31) の式以外でエルミート演算子を使う時は, いったいどのような時ですか. M: 本気か? ハミルトン演算子や, その他の物理量に対応する量子力学的演算子はエルミート演算子なのだが?

16s2049+: 
固有関数が直交性をもつとは波動関数の内積が 0 になるということだが, それは関数同士の重なりがないということか. M:  $ \DS \int \psi^*(x) \, \phi(x) \,\d x$ といった種類の積分のことを ``重なり積分'' と呼ぶのだが, それがゼロであることを ``重なりがない'' とも言う. しかしもちろん, $ \psi(x)$$ \phi(x)$ の関数を重ねて書いたら, 図形的に重なる部分は存在する. これらの圏点をつけた二つの ``重なり'' は, 意味が異なる.

16s2051: 
一組の波動関数が直交系であると, それらが規格化されている以外になにがわかるのですか. M: 著しい誤解の予感. 教科書や参考書をよく読んで復習する必要があるのでは?

16s2052: 
演算子が可換でないときは, その 2 つの演算子の間にどのような関係があるのですか. M: 可換でないという関係 :-p // 16s2040 も参照

15s3005: 
光の強さとは何によって決まるのか. M: 定義 :-p // 光を波と考えて波の振幅なのか, 振幅の二乗なのか, または粒子と考えて単位時間当たり単位断面積を通過した光子の数なのか, それらの光子が持つエネルギーのことか. ``光の強さ'' というその言葉が何を意味しているのか, 文脈からしっかり読み取る.

15s3007: 
p.138 の 4-5 の 6 行目, 波動関数と量子力学演算子は複素数になりえるが, 実験結果と対応すべき場合には固有値は必ず実数でなければならないとあるが本当に実数である必要があるのか. 確かにあとの文章で, 量子力学演算子が実数のみをとるからと理解はできる. しかし他に考えらて[原文ママ]いることはないのか. M: 理解でなく微妙に誤解の予感. 量子力学演算子は実数のみをとるわけではない. そんな理解では, 引用のはじめの記述と矛盾してしまう. // 実数でない計算値・理論値と, 実験結果である測定値とを, どう対応させるというのか?

15s3028: 
エルミート演算子の可換な交換子は存在するのか? M: 本気か? 教科書 p.142 や参考書をよく読めば分かるのでは?

14s3007: 
可換であるか, 可換でないかは, 不確定性関係にあるかどうかを求める以外の役割はあるのですか? M: 16s2040 参照

14s3034: 
なぜ 4.41 式で $ \DS \hat{I}$ を導入しているのか. $ \DS [\hat{P}_x,\hat{X}] = -i \hbar$ では間違いなのか. M: 著者に聞けばいいのでは? 自分で判断できないのはナゼか? (それを用いた計算結果に差は出るのか?) // 参考書もよく読めば分かるのでは?

14s3046: 
エルミート演算子 (運動量演算子) から物理量が実数で得られましたが, それはどういった意味をもつのでしょうか. M: あなたはどんな世界に居るのか? 16s2003 のコメント後半参照



rmiya, 2017-01-16