構造物理化学I (20161216) M: 以下は宮本のコメント
16s2002: 
p.94 の粒子の平均位置の話で, 粒子は $ x=0$$ x=a$ にある壁以外には何も ``見ない'' とは どういう意味ですか? M: 粒子に感覚器官はないのだから, ``ポテンシャルを感じる'' にしても, 比ゆ的な意味でしょ?

16s2003: 
1x^2 や 1p^2 を求める理由が分かりません. $ \DS \sigma_{x}^2$ $ \DS \sigma_{p}^2$ の不確かさを確認するためですか. M: そこにも使えるが, 他にも使えるだろう. 理由がなければ, 求めてはいけないのか?

16s2004: 
箱の中の粒子を考えるとき, 箱の外 ($ x<0$, a<x) でも粒子が存在する確率があるのは どういうことですか. M: 箱の外での粒子の存在確率を, 自分で計算してみればいいのでは?

16s2005: 
運動量と位置のように, エネルギーと時間の関係も標準偏差を用いて記述することはできるか. M: 自分で計算してみれば分かるのでは?

16s2006: 
平均運動量が 0 とわかれば, 不確定性原理を用いて平均の位置を求めることはできないのか. M: 自分で計算してみれば分かるのでは?

16s2007: 
$ \DS \sigma_{x}^2$ を計算すると, 1x のまわりの広がり具合を計算できると書いていましたが, $ \DS \sigma_{p}^2$ からは何が分かるのでしょうか? M: どうして同じ論理で考えないのか?

16s2008: 
箱の大きさを小さくすれば規格化定数が大きくなりますが, この定数は, 電子にどのような影響を与えるのですか. // 規格かは, 存在確立[原文ママ] ( $ \DS \psi^* \psi \d x$) の全空間における積分で与えられますが, 逆に規格化していない時は, 電子の存在は, どこにあると確立的[原文ママ]に考えるのですか. M: ハミルトン演算子は線形なので, 波動関数を定数倍しても同じ状態を表す. エネルギーなどの物理量の期待値は, 規格化定数の値に依存しない (箱の大きさには依存するが).

16s2009: 
電子捕獲という現象において, それまで無意味な解となる $ n=0$ が, 物理的な意味を持つようになるのか. あるいは, 波動関数が 0 となり, 電子の存在が見い出せなくなることで, 電子が別のもの, ここでは電子が陽子と反応し, 中性子に変わったということがわかるようになるのか. M: 議論がめちゃくちゃ. 何について, どういうモデルで, 何を前提にして, 何を議論しているのか?

16s2010: 
箱の中の粒子の分布に偏りがある場合, 平均運動量は比較対象として役に立つのか. M: 何と何の比較をするつもりか? // 自分で計算してみれば分かるのでは?

16s2011: 
粒子の運動量と位置の不確かさの積の最小値がプランク定数の程度になると教科書にあったが, 片方が明確になるように極端にしても積が最小値になればプランク定数と言えるのでしょうか. M: 不確定性原理からプランク定数を決定しようということか? // 不確定性原理が成り立つ $ \Delta x$ の範囲などがあるのだろうか?

16s2012: 
この章では確率によって粒子の情報を得ているが, 粒の中に不規則な物体などを入れた状況などでも粒子の存在状況を確率で考えてもいいのですか? M: 物理的に何が異なるのか? 別の法則を適用しなければいけない理由は何か?? 適用する法則を選択する基準は何か??

16s2013: 
階段ポテンシャルについて, エネルギー $ E$ をもった粒子が階段ポテンシャル $ V$ をもつところへ入射するとき, $ \DS E > V_0$, $ \DS E < V_0$ について場合分けをしましたが, $ \DS E \gg V_0$ のときや, $ E$$ \DS V_0$ より少し大きいとき透過率は少し変わると思われます. これについての考慮はしなくてよいのでしょうか. M: それぞれの状況について, 透過率などを計算してみれば分かるのでは?

16s2015: 
量子数 $ n$ が増加するにつれて, 確率密度が一定に近づいていくのは, どういう原理か. M: 対応原理 という名称を暗記しなくても, 波動関数の形を見れば自明では?

16s2016: 
1 つの粒子について求めた平均の運動量は, あまり意味をもたないように感じたのですが, それを多数の粒子の平均の運動量として考えることはできますか. M: 普通 ``平均'' とは, どういう意味か?

16s2017: 
「三次元の箱の中の粒子の問題は一次元の場合の簡単な拡張である」とありますが, 二次元の箱という考え方も存在するんでしょうか? M: 自分で判断できないのはナゼか? // 系に応じて, 好きな次元を考えればいいのでは?

16s2018: 
位置や運動のシュレーディンガー方程式に電荷をもつ粒子が電場などの概念を取り入れることは可能でしょうか. M: 電場中に置かれた荷電粒子 (電子など) は, クーロンポテンシャルを受けている.

16s2020: 
粒子の位置の確かさがどんな場合であっても粒子の平均運動量は零になるのですか. M: 系に依存する. ``位置の確かさ'' とは, 何のことか? // 両者の間には, どんな関係があるのか?

16s2021: 
箱の中の粒子は両方向に均等に運動しようとする, とあるが, 存在確率が 0 の点をどのように通過するのか. 軌跡をもたない運動なのか. M: 他人の同意を得る必要性があるのはナゼか? 自分で判断できないのはナゼか??

16s2022: 
確率分布を使えば, 位置や運動量の平均が求められるとあるが, 物理量の平均は不確定性原理では考えないのか. M: 不確定性原理は, 何についての, どういう原理か? 平均値についての原理なのか??

16s2023: 
教科書 p.95 の (3.38) の下に粒子は両方向に均等に運動しようとすると書いてありますが, これは, 運動し始める点を考えると ある一点に収束するということですか? M: 意味不明

16s2024: 
平均運動量は $ \BRAKET1{p} = 0$ となり, 結局箱の中の粒子は両方向に均等に運動しようとする とあるが, ``しようとする'' というのは どういう意味だろうか. ``している'' では不適切か. M: 原文は ``Thus, a particle in a box is equally likely to be moving in either direction.'' となっている. 和訳には, 訳者による原著者の意図の理解と, 英語表現の理解と, 日本語表現と, 様々なフィルターがかかっている. 今回程度の和訳の違いで, 決定的な差異が生じるか?

16s2025: 
今回 一次元 $ x$ という状況下で 1 つの粒子について考えてきた. これはシュレーディンガー方程式を学ぶ上で最も簡単な事象だと思う. このとき $ \DS \sigma_x \sigma_p \geq \frac{\pi}{2}$ となり不確定性原理をきれいに満たしたということがシュレーディンガー方程式を認めさせる材料となったのでしょうか. M: 材料の一つではあったと思うが, 全てではないだろう. それよりも, 水素原子のスペクトルの問題をきちんと解いたことの方が, インパクトは大きかっただろう. 実験事実をきっちりと説明できた事が重要.

16s2026: 
運動量に対応する演算子を用いると平均運動量が求められるということだったが, 位置に対応する演算子はどのように導出するのか. M: 教科書 p.129 参照

16s2027: 
運動量の向きが均等になるのはなぜなのか. 粒子はいつでも運動量の向きが均等とは限らないはずですけど. M: 考えている系 (箱の中が一様なポテンシャル) ではどうか? 定常状態なので粒子の存在確率分布は, 時間が経過しても変化しないのだが?

16s2028: 
教科書で $ \DS B = -\sqrt{\frac{2}{a}}$ を示さないのは なぜか. M: 著者に聞けばいいのでは? // 講義での説明が全く理解されていないようで, 残念.

16s2029+: 
なぜ量子数が大きくなると量子力学の結果と古典力学の結果が一致するようになってくるのか? M: 誤解 // (マクロな世界で十分に成り立っている) 古典力学と接続するように, 量子力学は作られている.

16s2030: 
式の途中で出てきた Prob とは何ですか? M: (3.28) 式の前の教科書の説明文を読んでも分からないのはナゼか? // ``確率'' を英語で何と言うか?

16s2031: 
式 (3.41) $ \DS \sigma_p = \frac{n \pi \hbar}{a}$ において, 領域の長さ $ a$ を無限大 $ \infty$ の長さをもつ一定の距離まで広げたとき, 箱の広さは大きくなるが, 不確定さは小さくなりますが, この場合でも位置は不確定になるのですか? M: 位置と運動量の不確定さを, 自分で計算してみれば分かるのでは?

16s2032: 
箱の中の粒子の平均運動量が 0 であるというのは, 粒子はその場所にとどまっているということなのか? それは時間に依存していないからなのか? M: 講義での説明が全く理解されていないようで, 残念. 教科書や参考書もよく読めば分かるのでは?

16s2033: 
箱の中の粒子の平均運動量 $ p$ で, $ \DS \BRAKET1{p} = \int_0^a \left[ \sqrt{\frac{2}{a}} \sin \frac{n \pi}{a}x \ri...
...{\d}{\d x} \right) \left[ \sqrt{\frac{2}{a}} \sin \frac{n \pi}{a}x \right] \d x$ とあるが, この結果が $ \BRAKET1{p} = 0$ となるのは運動量が方向性を持っていて, 均等に運動しようとするからであるが, 粒子における質量は全く無視しても 1p に影響を与えないのだろうか. M: 本気か? 運動量と質量との関係は? この系では, 質量が変化するのか?

16s2034: 
$ \DS \psi^* \psi \d x$ には他の解釈もあるとおっしゃっていましたが, 確率以外にはどのような解釈があるのでしょうか. また, その他の解釈によって考える時, 計算過程や結果はやはり, 変わるのでしょうか. M: 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ // 解釈によって, 実験事実が変わるのか?

16s2035: 
教科書 p.93 に, 対応原理とあり, 量子数の大きな極限で, 次第に量子力学と古典力学の結果が一致するとあるが, これは, 量子数が小さいと結果にどのようなずれが生じるのか? M: 系による. // 箱の中の粒子の問題では, 例えば粒子の存在確率密度分布はどうだったか?

16s2036: 
箱の中の粒子は, 両方向に均等に運動するとありましたが, それなら, 確率密度のグラフは, 波のようにはならず, 直線のグラフになるのではないですか. M: 全領域にわたって一様ということと, 両方向に均等ということを, 勘違いしている予感. 確率密度分布がどうであっても, 各位置での運動が両方向に均等なら, 平均運動量は零になる.

16s2037: 
平均運動量のところで, 向きについての確率が等しいことはわかったのですが, 速さはすべて同じと定義されているのですか. それとも考慮しなかったのですか. M: 速さについての定義は, 教科書に登場したか? // 向きについての確率が等しくても, 運動量の絶対値が異なれば, キャンセルされずに平均が零にならないのは自明では? しかし, それ (平均運動量) が零になっているのだから......

16s2038: 
位置の不確かさと運動量の不確かさの積をとることでプランク定数を出せるとあったはずですが, 1 つの状態だけ求めればプランク定数は使い回せるのでしょうか? M: 意味不明. ``プランク定数を出せる'' とは? // プランク定数を使いまわすとは? 一度使用するとプランク定数が消耗するのか?

16s2039: 
粒子の種類など, どんな条件下でも平均運動量は 0 になるのですか. M: 平均運動量に, 粒子の種類などがどのように反映されているか, 考えればいいのでは?

16s2040: 
波動関数において解を求めることと規格化することはどういった違いがありますか. M: それぞれの式を見れば自明では?

16s2041: 
一般的には演算子は $ \DS \psi_n^*(x)$ $ \DS \psi_n(x)$ との間に入るとありますが, $ \DS \psi_n^*(x)$ $ \DS \psi_n(x)$ の間に入らない場合はどういう場合ですか. M: 教科書 p.95 や参考書をよく読んで, どうして挟む形になるかを考えれば分かるのでは?

16s2042: 
箱の中に粒子が 2 つ以上あるときはどうなりますか. M: 多粒子系については, 例えば教科書 p.237 や参考書を読めば分かるのでは?

16s2043: 
なぜ, 箱の中の粒子を箱の中のすべての範囲で見い出して必ず発見される粒子を波動関数で求めるのか. また範囲で, 表せないときはどう求めるのか. M: 規格化について, 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは. // 後半については意味不明

16s2044: 
運動量に対応する演算子 $ \DS \hat{p}$ $ \DS \psi^*(x)$ に作用させるときと $ \psi(x)$ にさようさせるときとはどのような違いが出るのか? M: 自分で計算してみれば分かるのでは?

16s2045: 
トンネル効果で粒子が障壁にあいたトンネルを抜けたかのように通過するのは, なぜですか. M: それが自然法則だから.

16s2046: 
箱の中の粒子の平均運動量が 0 で平均の位置が $ \DS \frac{a}{2}$ となるが, これは, 粒子が箱の中心に留まろうとしていることになるのか. M: 勘違いでは? 両端に等確率で存在しても, 平均は中央だが?

16s2048: 
運動量が 0 であっても運動していないわけではないとありましたが, どういうことでしょうか. また, 箱の中の粒子が運動エネルギーだけをもっているのも, よく理解できませんでした. 他のエネルギーは何故ないのですか. M: 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは? 粒子の持つ力学的エネルギーは, 運動エネルギーとポテンシャルエネルギーで, 後者がゼロなら......

16s2049: 
規格化条件で決められるのは規格化定数の絶対値だけなので, プラスとマイナス 2 つの値だけではないということか. M: 正負 2 つの値以外に, 何を想定しているか?

16s2050: 
波動関数を規格化したときの積分区間は変数によって全空間ではないこともあるというのはどういうことですか. M: 系ごとに積分区間を考えてみれば分かるのでは?

16s2051: 
$ \DS \sigma_x \sigma_p > \frac{\hbar}{2}$ から中心に粒子が集まると運動量の絶対値はなぜ高くなるのでしょうか? M: 中心に粒子が集まるとか, 運動量の絶対値が高くなるとか, 意味不明.

15s3005: 
粒子を固定しないでシュレーディンガー方程式は解けるのか. M: ``粒子を固定する'' とは?

15s3007: 
p.101 の下の文章に, 「辺の長さを変えてこの対称性を壊すと縮退が ``解ける''」と記述されていたが, 解けるについている `` '' はなぜついているのか? M: 著者に聞けばいいのでは? // 原著は ``lifted''.

15s3014: 
不確かさの積の最小値がプランク定数の程度になるのは どういった意味がありますか. M: 非常に小さいが, 零でないという意味がある.

15s3025: 
図 3.4 から何が読み取れるのですか? 次第に粒子が古典的にふるまうと書いてあるのですが よく分かりません. M: その図が参照されている本文中の確率密度分布の説明をよく読めば分かるのでは?

15s3028: 
量子力学と特殊相対性理論は交わるのに一般相対性理論は交わらないのはなぜか? M: 相対論的量子力学を勉強すればわかるのでは?

15s3039: 
なぜ波動関数は規格化されなければいけないのか. M: 教科書 p.91 や参考書をよく読めば分かるのでは.

15s3041: 
演算子をはさみこむ形で, 波動関数をかけると, 平均値になるのはなぜですか? M: 規格化直交系 $ \DS \{ \phi_i \}$ を用いて $ \DS \psi = \sum_i c_i \phi_i$ のとき, $ \DS \BRAKET1{s} = \int \psi^* \hat{S} \psi \,\d x = \sum_i s_i \vert c_i\vert^2$.

14s3007: 
位置の二乗の平均値や運動量の二乗の平均値は何を平均で表しているのですか? 位置の平均値ではそのとき範囲内のどこに位置しているかの確立を表していますが...... M: 位置の二乗や運動量の二乗, もちろん.

14s3034: 
$ x$ 軸方向の運動量と $ x$ 軸上の位置との間に, 不確定性原理があり, それは, 観測に光を用いるためだと知ったのだが, つまり不確定性原理とは観測しなければ作用しないということか. M: 観測していない時に月は存在するか?

14s3046: 
$ \BRAKET1{p} = 0$ より箱の中の粒子は両方向に均等に運動しているのには理由があるのでしょうか. M: 運動が, 均等でなく偏る理由がない.



rmiya, 2017-01-16