化学の基礎 II(G) (20161122) M: 以下は宮本のコメント
15s3006: 
なぜ, 気体の速度について考えるとき 平均の速度の二乗 $ \DS \BRAKET1{v}^2$ ではなく速度の二乗の平均 $ \DS \BRAKET1{v^2}$ なのですか. M: 速度の平均値はいくらになると思ってるんですか? (講義で説明した, 壁で反射する前後の速度に注目)

15s3007: 
気体分子運動のモデルで, 分子の運動は無秩序 (ランダム) といっていたが, ある条件下で秩序 (指向性) を与えることは可能か. M: 何らかの外力による誘導は可能だろうが, 今はそういうことは行わない状態を考えている.

15s3014: 
空気を秩序だった運動をするように操作するのは現実的に考えて可能でしょうか. M: 15s3007 参照

15s3028: 
可逆過程や理想気体は存在しないのに それを主に勉強するのはなぜか. 日本の方針だからみたいなのはなしでお願いします. M: 世界的に著名な教科書でもそれらが取り上げられているので, ``日本の〜'' といった矮小な理由ではない. (そもそも大学以上の専門レベルで, 日本のお役所が世界標準の教育内容を検閲することなど, ありえない.) // 学問の体系性を無視した, 典型的な, 個別知識の暗記に頼った勉強法・考え方が染みついていると見受けられる. 早くそこから脱却することを願う. // 考え方の基本で役に立つからでしょ. 15s3030 のコメントも参照.

15s3030: 
なぜ分子は「弾性衝突」するとしたのか, 摩擦などのエネルギーのロスは考えなくてよいのか. M: どうして, いきなり初めから無駄に複雑な場合を考える必要があるのか? // まず簡単な場合を考えて大まかに本質を理解し, それから詳しく複雑にして精度を上げていくのが普通では?

15s3033: 
ファンデルワールス状態方程式において, 分子の大きさの影響を考えるときに 分子そのものの体積ではなく排除体積を除くのはなぜですか. M: 教科書や参考書にちゃんと説明されているはずだが? 複数の説明を読み比べてよく考えてみればいいのでは?? // ``影響'' は ``排除体積'' のことだからに決まってるでしょ.

15s3037: 
教科書 p.69 図 5.5 で N$ _2$ は CH$ _4$ よりも分子量が大きいにも関わらず, 分子間力の影響による圧縮因子 $ Z$ の低下が CH$ _4$ よりも小さいのはなぜですか. M: 色々と誤解しているからでは? // 分子間力は分子量だけでは決まらないし, 圧縮因子の低下も分子間力だけでは決まらない. 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは?

15s3038: 
気体分子の運動を考える際, 速度を今平均二乗速度ではなく平均速度を用いるとどのような不具合が発生するのでしょうか. M: 教科書 7 章や参考書をよく読んで考えてみればいいのでは? // 15s3006 も参照

15s3040: 
気体分子 1 mol の併進運動エネルギーは $ \DS \frac{3}{2} R T$ に等しいという仮定を立てていますが, 何を根拠にどこからこの $ \DS \frac{3}{2} R T$ という数字は出てきたのですか. M: 教科書の傍注にも記載されているし, 講義でも分配関数からと説明したのに, 伝わっていなくて残念.

15s3041: 
19 世紀の科学者たちは気体分子運動論を用いて気体を分子と仮定し, 気体の性質を記述することに成功しましたが, 分子の存在は信じていなかったといいます. 分子を導入し, 正しく記述できたにも関わらず, なぜ分子の存在はすぐに信じられなかったのですか. M: あくまでも作業仮説であって, そう考えるとうまくいくだけの話. 直接的な分子の実在を示す証拠がなかったからでは? // そもそもあなただって, 見たこともない分子の実在を, なぜ信じているのか? 他人の意見に盲目的に従うことが, 科学的態度と言えるか?

15s3045: 
気体分子が壁にあたると, 運動量が $ \DS m v_x$ から $ \DS -m v_x$ になるとあったのですが, エネルギーの減少はないのでしょうか. M: どんな仮定・モデルをたてたのかは, 本質的に重要な事項です. よくよく思い出してみればわかるのでは?

15s3046: 
気体はなぜ高温・低圧下で理想気体に近づくのか? M: 理想気体の重要な特徴は何か? 実在気体がどうなれば, それに近づくか?

15s3047: 
分子の運動を無秩序と仮定するのはエントロピーを 0 にしないためですか. M: 講義中にも説明したのに, 伝わっていなくて残念. // 今日の講義で, エントロピーの話は, 一体全体どこに出てきましたか??

14s3008: 
分子運動論のモデルの気体は理想気体の一部なのですか? また, 気体分子の圧力を考えるときに 2 乗平均値を使いましたが, 平均値の 2 乗を使ってはいけないのですか? M: 理想気体というものがどんなものなのか, よく考えてみれば分かるのでは? 自分で考えて判断できないのは, ナゼなのでしょうか? // 15s3006 参照. また, 平均値の 2 乗を使って自分で考えてみればいいのでは?

14s3021: 
ビリアル状態方程式では「ファンデルワールスの式よりも定数の数が増えるので実験結果をよりよく再現することができるが 物理的な意味づけは複雑になる」と教科書にありましたが, 具体的にはどのようなところが複雑化するのですか? M: 教科書や参考書をよく読めば分かるのでは? // ファンデルワールスの式の定数 $ a$, $ b$ の物理的意味は? これに対してビリアル係数の物理的意味は?? 章末問題 5 も参照

14s3040: 
ボイルの法則やシャルルの法則のような, 教科書や参考書にのっている法則があるが, 近代の研究から教科書にのりそうな法則はみつかっていないのでしょうか? またあるのであればどのような法則なのでしょうか? M: 専門のレベルでは, 教科書にのせる法則をお役所が選定したりしないので, 教科書を書く人に聞けばいいのでは?

13s3012: 
実験誤差という概念が無かったかもしれない, ということでしたが, それが明確に議論され始めたのはいつなのでしょうか. M: 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ

12s3029: 
p.66, 14 行目, これは壁が 1 個の分子を閉じ込めるための平均の力である. とは 実際に壁はないのですが, どういう意味ですか? M: 文字通りの意味だと思うが, ``もし壁を作って 1 個の分子を閉じ込めようとしたときに〜'' と考えればいいのでは? 何が分からないのか?



rmiya, 2017-01-16