構造物理化学演習 (20160725) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
9-37 において自分は正味の電荷 $ e=0$ と判断して $ \mu$ が原点の位置と無関係なことを示したのですが, ベクトルについては一切触れませんでした. このような解答はあまり好まれませんか? M: なぜ演習の時間に議論しなかったのか? // てゆーか, それ間違いでしょ.

14s3002: 
CO 分子オービタルのエネルギー準位図について O 原子の 2s 軌道が C 原子の軌道と関わらず CO 結合のエネルギー準位図に存在する図と関わってエネルギー準位図に存在する図などいくらか文献により違いが見られたのですが どれが正しいのでしょうか. M: この問題ではオービタルのエネルギーが与えられています.

14s3003: 
図19.7 [原文ママ]のグラフに関して縦軸は何を示しているのですか? // そもそもこのグラフは整合性がとれているのですか? M: 意味不明. どのグラフの話か? 整合性とは何のことか??

14s3005: 
ベクトルによって物理量を表すことの利点は, 次元が増えても数式を大きく変える必要がないことだと思いますが, これは, 増える次元が「時間」であってもいえることでしょうか. 次元に個性はないのでしょうか. M: 前半は面白い発想ですが, 勘違いでしょう. 例えば ``角運動量'' は, 例えば次元を縮小してしまっては無意味な物理量であり, 三次元であることが本質です. // 相対論を勉強してみればいいのでは?

14s3006: 
問題9-25 において, 今回は種々の分子オービタルのエネルギーが CO について図9.17 にありましたが, 他の分子について考える場合には, 今回のように実験値がないと求められないのでしょうか. それとも別な方法もあるのでしょうか. M: 今日の演習の時間に 図9.17 を示したのは ``自分の頭で考えずに, どこかにあるだろう答えを探す'' という行動パターンをとる人への皮肉の意味もあります.

14s3007: 
10 章以降の内容は大学での講義という形で取り扱うことはないのですか? M: 本気ですか? 16 章以降を反応物理化学で学んでいるのでは?? // 大学の講義では, 一般には教科書を隅から隅まで逐一説明されるとは限りません. 基本的には自学自習が期待されているので, 講義だけで知識が完結するという発想が間違い. // プログレス物理化学の講義のシラバスも参照.

14s3008: 
図9.17 のようなデータはどのような実験から得ることができるのでしょうか? M: 図のキャプションに記載の ``光電子スペクトル'' という言葉を元に調べてみれば分かるのでは?

14s3009: 
図9.17 に各軌道のイオン化エネルギーが示されているが, どうやってこの値を求めているのか. M: 14s3008 参照

14s3010: 
図9.17 で CO では $ \DS \pi_{2p_x}$, $ \DS \pi_{2p_y}$ 軌道が $ \DS \sigma_{2p_z}$ 軌道よりもイオン化エネルギーが大きいという実験結果がありました. これは結合軸上のスピン軌道の重なりよりも結合軸に直交しているスピン軌道の方が安定しているということだと考えるのですが, それはなぜですか. M: ``安定'' と ``エネルギーが低い (イオン化エネルギーが大きい)'' は同義反復ですか. // 等核二原子分子でも図9.13 で見られる.

14s3011: 
他の問題 (8-25 について) なのですが, $ \DS \hat{H} \phi = E \phi$ の式を利用して, $ E$, $ \phi$ から $ \DS \hat{H}$ を出す過程があったのですが, 安易に $ \DS \hat{H} = E$ としてはいけないと習った記憶があります. どうやって $ \DS \hat{H}$ を出せばよいのでしょうか? M: ヘンテコなことをしてひねくり出す必要があるのでしょうか? 素直に運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの和でいいのでは?

14s3012: 
9-40 において $ \DS E_\pm$ をもとめるとき, $ S$ を無視することはなぜ第一次近似で妥当であるのですか? M: ``近似'' という概念を理解しているのでしょうか? しだいに近似を高めていくということを考えないのでしょうか? 第一次近似 (または 第ゼロ次近似) や, より高次の近似 という言い方は, 摂動法でも使っています. // 答えの見当をつけるために概算するとして, あなたならどうしますか?

14s3013: 
$ \sigma{1s}$ オービタルには, $ \DS \sigma{1s}$ $ \DS \sigma^*{1s}$ $ \DS \sigma_g{1s}$ $ \DS \sigma_u{1s}$ の 2 通りの表記法があり, 異核二原子分子に用いることのできないゲラーデ・ウンゲラーデは必要のないような気がしますが, どうなのですか. M: 気のせいでしょう. // もちろん必要だから, そう命名されている.

14s3015: 
水素分子で, ハミルトン演算子がスピンに依存しないのはなぜですか. M: 水素原子のハミルトニアンを自分で書いてみて, 各項の意味を考えれば明らかでは?

14s3016: 
分子軌道のエネルギー準位の位置は, 実験的なデータからしかわからないのでしょうか. 計算で求める方法はあるのですか? M: 教科書に書いてある ハートリー・フォック (HF) 法 が全く目に入っていないのですね. 残念です. 教科書 11 章や参考書も参照. // 常識的な推定ということをしないのだろうか?

14s3017: 
ゲラーデ・ウンゲラーデは等核二原子分子にのみ用いることができると仰られていましたが, なぜでしょうか. 異核二原子分子であってもオービタルは等価であると思うのですが. M: 思うのは勝手だが, 勘違い. 問題にも与えられているようにオービタルエネルギーが異なるのに, 等価であるなんてありえません. もっと具体的には, 中心の核の電荷が異なる. 例えば教科書 p.304 など参照

14s3018: 
問題を解答するとき, 理由もなく実験事実を使用してもいいのでしょうか. M: あたりまえのことだと思うのですが, もし理由がなければ, それは非論理的な説明ですね.

14s3020: 
9-33 について, H$ _{2s}$ のエネルギーが H$ _{1s}$ のそれと異なる値をとることは分かりますが, その求め方が分かりません. どのようなアプローチをすればいいのでしょうか? M: それは 1s と 2s のエネルギーが異なる値をとることを本当には理解していないということですネ. 教科書 6 章とそれ以前の 4 章や参考書をよく読めばいいのでは?

14s3021: 
結合次数を求めるとき 2s, 2p 軌道の電子を使って求めますがその計算のときに 1s 軌道を考える必要はありますか? M: 勘違いでは? 例題9-3 参照

14s3022: 
同じ原子からなる分子の場合, * を使うのか g と u を使うのかは, どのように判断すればいいのですか. M: 国語力不足か? 教科書 p.367 や参考書を読めばいいのでは? // 二つの方法に優劣や制限はあるか?

14s3023: 
問題9-37 で $ \mu$ が原点の位置に無関係なことを示しますが, 無関係であることから何が言えるのですか? M: 本気ですか? 目の前にある水分子と, 地球の裏側にある水分子の, 双極子モーメントは同じですか?

14s3024: 
9-25 のように得られる分子オービタルがわかっていてもそのオービタルのエネルギーの大小がわからないとき, どのようにオービタルのエネルギー準位図を書けばいいのでしょうか. 分子オービタルのエネルギーの大小をおぼえておくしかないのでしょうか. M: 覚えたければご自由にどうぞ. 分子の数・分子オービタルの数は, 一体いくつあると思っているのだろうか. // 14s3016 参照

14s3025: 
異核二原子分子においては項の記号をどうやって表すのか? M: 普通にやって分かるものを使えばいいのでは? // 結合軸まわりの全オービタル角運動量と, 多重度 (全スピン角運動量の結合軸方向の成分の取りうる数 $ 2S+1$) は決定できる. 分子の全パリティ g/u は該当しない. $ \Sigma$ 項について, 原子核を含む面での鏡映に対する分子波動関数のふるまいも決定できる.

14s3026: 
9-33 の解離極限におけるエネルギー差がよくわかりませんでした. どのようなことをもとにして解くのですか. M: え? 差は差でしょ. $ \DS \Delta E_1 = E_1 - E_0$ とか $ \DS \Delta E_2 = E_2 - E_0$ の, 何がわからないのか?

14s3027: 
SCF-LCAO-MO 波動関数で, $ \sigma 2s$$ \pi 2p$ といった分子オービタルの記号が意味をもたなくなり, 1s オービタルの指数にある核電荷 $ Z$ を変えられるということは, 異核二原子分子にも適用できる, ということですか. M: 自分で判断できないのはなぜか? // 何をやりたいのでしょうか?

14s3028: 
なぜ不対電子がないと反磁性を示すのですか? M: 本気ですか? かなりビックリです. // 電子が余分にあるとなぜ負電荷を帯びるのかというのと同類の質問に見えます.

14s3029: 
9-25 の問題中で CO の結合性オービタルのエネルギー準位を判断することはできるのでしょうか. M: ``エネルギー準位を判断する'' とは, どういうことか?

14s3031: 
9-33 番の問題において状態が 3 つあるにもかかわらず答えでは 1 つのエネルギー差しかあたえられていないのはなぜですか. M: 一体誰が 1 つのエネルギー差しか与えていないのか?

14s3032: 
もし, 非結合性軌道に電子が入るとしたら, 結合次数を求めるときはどうなるのでしょうか. M: 別に, 定義通りに数えればいいでしょ.

14s3033: 
問題9-37 に関連して, 分子の正味の電荷が 0 でないとき, 原点の位置はどのように決めたら良いのですか. M: 好きにすればいいのでは, という結論でしょ.

14s3034: 
9-25 であった対称性の記号と上付き * の記号は同じ意味ですか. M: いいえ. 教科書や参考書をよく読めばいいのでは?

14s3035: 
ボルン-オッペンハイマー近似では, 核を固定し (核の運動エネルギーを無視) して考えるので, 9-41 では同じ電荷をもつ原子核 (同位体) では力の定数を無視できるということなのでしょうか. M: 全然違います.

14s3036: 
実験のデータからエネルギー準位図の話をしていましたが, 実験以外でエネルギー準位図がどのようになるかを決めることができるのでしょうか. M: 14s3016 参照

14s3037: 
「電子配置を示せ」という問題では図として配置を示すのと, $ \DS KK(\sigma2s)^2(\sigma^*2s)^2...$ というように書くことであればどちらでもよいのでしょうか. M: 情報量は同じ?

14s3038: 
p.390 にほとんどの分子は励起状態をもつと書いてありますが, 励起状態をもたない分子など存在するのでしょうか? M: 結合次数を考えてみればいいのでは? // もともと基底状態が不安定とか, 励起状態が不安定とか......

14s3039: 
問題9-37 について, ``厳密には'' という言葉の後にベクトル量で示されていますが, 方の示され方は厳密とは言えないでしょうか. M: 意味不明. 厳密と言えると考えているのか, 言えないと考えているのか.

14s3040: 
エネルギー準位図をかくときに, エネルギーを縦軸にしてかくと思うのですが, 今回の問題のように値まであてられていると, マイナスの符号をつけてかいて表すことでしか, 教科書にのっているような図にはならないのでしょうか? M: 質問の意味がよくわかりません.

14s3041: 
9-19 で二原子分子の力の定数は結合次数を求めることによってある程度比べることはできますが, 例えば C$ _2$ と O$ _2$ 分子は結合次数は同じであるが力の定数 $ k$ は大小がつけられている. この大小は電気陰性度の大きさによって大小つけられているのでしょうか. M: 等核二原子分子なので, 電気陰性度は違うと思いますが...

14s3042: 
電子のエネルギーの測定において, 光電子分光法はどのような原理で電子のエネルギーを測定するのですか? M: 自分で何を調べてみたのでしょうか?

14s3043: 
不対電子の有無で, なぜ, 磁気的性質が変わるのでしょうか? M: 14s3028 参照

14s3044: 
分子の対称性というのは分子の波動関数に対してのみ用いられるのですか? M: 教科書 13 章参照

14s3045: 
今回の期末レポートは授業で取り扱わなかった問題から 2 題を選び問題を解く課題であるが, 選んだ問題によって点数は変わるのでしょうか? M: 課題のプリントの注意書きに, ``どの問題を選んだかも採点の対象になります. 問題の難易度に応じて基礎点を設定していますので, 簡単な問題を難しかったことにして完璧な答案を書いても, 高得点は期待できない可能性があります.'' と記しています.

14s3046: 
分子が反磁性や常磁性なことを利用して何ができるのですか. M: 自分でどれだけ調べたりしたのでしょうか. いくらでも新規の用途を開発すればいいのでは?

13s3010: 
CO のエネルギー準位について, $ \DS \sigma^*2s$ $ \DS \pi2p_x$, $ \DS \pi2p_y$, $ \DS \sigma2p_z$ のエネルギーが近いですが 9-25 のイオン化エネルギーから順番は決定できるのでしょうか. M: 質問の意味があいまい. 14s3016 のようなことか?

13s3025: 
なぜ Cox の例の参考書は間違いが多いのか. 誰も指摘する人がいなかったのか. M: 完璧なものを作るためのコストを考えているのか? ミスの影響との兼ね合いは?

13s3027: 
ほとんどの分子は励起状態をもつ (p.390) とあるが持たない分子があるということなのか. 例えば?? M: 14s3038 参照

13s3028: 
原子核は電子に比べて重く, 電子の動きに追随しないということがボルン-オッペンハイマー近似とフランク-コンドン原理で共通していると思うのですが, この 2 つの違いとは何でしょうか. M: 共通の理由に基づいて, それぞれどんなことを主張していますか?

13s3030: 
異核二原子分子で項の記号は決定できるのでしょうか. M: 14s3025 参照

13s3042: 
不対電子を持つ分子が電子を 1 つ失いイオンとなり, 不対電子が無くなると, 磁性は失われるのですか. M: まず ``磁性'' という言葉の意味を調べ, 次に磁性そのものについて調べればわかるのでは?

12s3011: 
項の記号について符号を決定する際, 波動関数が二つの核を含む面について考えるが, 鏡映であるとき, 分子の全波動関数も変化しないとはどういうことか. M: 教科書 p.389 の本文と例題9-10, 9-11 や参考書をよく読めばいいのでは?

12s3022: 
対称性についてですが, C と O の 2s 軌道, 2p 軌道の大きさは同じですか? M: 14s3017 参照

12s3024: 
結合のオービタルを表すのに, u, g や * など複数の方法があるのには意由[原文ママ]がありますか? M: それぞれの表記法を考案した人に聞けばいいのでは? :-p

12s3029: 
どうして不対電子を持たないと反磁性になるのですか. M: 14s3028 参照



rmiya, 2016-07-26