構造物理化学演習 (20160613) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
$ \DS Y_l^m(\theta,\phi)$ は, $ \d\theta\d\phi$ に対してではなく $ \sin\theta\d\theta\d\phi$ に対して規格化直交しているとありますがどういう意味ですか? M: 言葉通り. 規格化直交を式で表記してみればわかるのでは?

14s3002: 
球面調和関数の直交条件自体はわかりますが, この場合の状態はどのような状態なのでしょうか. M: 何の状態の話か, よく考えればいいのでは?

14s3003: 
球面調和関数について, 虚数が含まれていない場合でも $ \DS ^*L$ と示す必要がありますか? M: 自分で判断できないのはなぜか?

14s3005: 
ある演算子同士が可換であることが分かると, どんなことを調べるのに役立つでしょうか. ある物理量に対応する演算子を求めるにはどうしたらよいでしょうか. M: 教科書または参考書の, 物理量の不確定性関係について復習すればいいのでは? // 基本的な物理量と演算子の対応については, 教科書または参考書を参照. これらを組み合わせて物理量を表現することになる.

14s3006: 
演算子の平均値とはどういう意味なのでしょうか. M: 教科書または参考書をよく読めばいいのでは?

14s3007: 
読解力が無さすぎるのか, 問6-13 の問題文を読んでも, あまり分からなかったのですが, 具体的には「\L2 と , , が可換であること」と「 $ \DS [\Lx, \Ly]=i\hbar\Lz, \dots$ であることの証明」と「 $ \DS [\Lx, \Ly]=i\hbar\Lz, \dots$ の 3 つの式のでき方にどのような規則性があるのかの考察」の 3 つのことについて考えれば良いということでしょうか? M: ここで yes/no を知っても, 同様の問題がすぐに発生すると予想されます. 早急に国語力を向上して, 自分で判断できるようになった方がいいと思われます.

14s3008: 
ルジャンドル多項式はどういう意味を持っているのでしょうか? また, 教科書には物理学の多くの問題に出てくると書かれてましたが, 例えば何を考える時に出てくるのですか? M: 物理学 (または物理数学) の教科書や参考書をよく読めばいいのでは?

14s3009: 
教科書では, $ \DS \Lx = y \hat{p}_z - z \hat{p}_y$ で与えられています. 私は $ \DS \Lx = z \hat{p}_y - y \hat{p}_z$ でも正しい気がしたのですが, そうするとある関数に作用させたとき値が変わる気がしました. $ \DS \Lx = z \hat{p}_y - y \hat{p}_z$ では何がおかしいのでしょうか. M: 物理に対する認識がおかしい. 通常は右手系を採用する. (オレサマ定義でも論理的整合性を得ることは可能だが, 他人に理解してもらうのは困難)// 物理学の基礎を復習する必要があるのでは?

14s3010: 
問題6-33 で水素原子エネルギー準位おのおのの縮退度を求めよとあったのですが, 答えは $ \DS n^2$ ということでした. これは $ \DS n^2$ の値をとるときに水素原子のエネルギー準位が縮退を示すということですか. M: 意味不明. // 勘違いでしょう. てゆうか, どうして演習の時間中に議論しなかったのでしょうか?

14s3011: 
演算子のみでは計算が成立しないというのは当たり前だと思っていましたが, 改めて演算子の二乗などは何故認められるのでしょうか. $ \DS \Lx^2$ $ \Lx \times \Lx$ ではなく, 「 を 2 回行う」という意味になるからでしょうか? M: 自分で考えて判断できないのはなぜか? // 両者に何の違いがあるのか? 演算子の代数を復習する必要があるのでは?

14s3012*: 
6-8 で, ルジャンドル陪関数に関する多くの循環式がある, ということで 13.12 節の循環式を例にとって問題を解きましたが, 循環式があるというのはルジャンドル陪関数がもつ特性なのですか? M: 私は知りません調べてわかったら教えてくださいね. // エルミート多項式にも循環式がありますね.

14s3013: 
角運動量の 3 成分の値を同時に精確には測定できないのは, なぜか. M: どんな答えを期待しているのだろうか? // われわれの世界がそうなっている, としか言いようがないのでは?

14s3015: 
規則性とはなにをもって規則性があると認められるのですか. M: 言葉の意味が分からないなら, 辞書を見ればいいのでは?

14s3016: 
回転する系での $ x$, $ y$, $ z$ の縮退度とは, 箱の中の粒子に対するエネルギー準位における縮退度と等しいのですか? M: それぞれ求めて比べてみればわかるのでは?

14s3017: 
角運動量の 3 成分を同時に精確には測定できないのは なぜですか. M: 14s3013 参照

14s3020: 
採点の時, 感じたのですが, 途中計算にはどの程度まで省略して良いものなのでしょうか? 採点者が分かれば良いものなのか, この分野を知らない人でも分かるように書くべきなのか, と様々考えてはみたのですが, 分かりません. M: いまだにこの問題を引きずっている人がいることに驚き, あきれる. 「べき」などと唯一絶対の基準があると考えるのが間違っている. そんなの時と場合によるでしょ.

14s3021: 
水素原子におけるシュレーディンガー方程式は, 厳密に解くことができるのに なぜヘリウム原子は厳密に解くことができないのでしょうか? M: 構造物理化学の講義の時から何度も出てきている話題です. 教科書や参考書をよく読めばいいのでは?

14s3022: 
6-13 の問題で $ [\Lx, \Ly]=i\hbar\Lz$, $ [\Ly, \Lz]=i\hbar\Lx$, $ [\Lz, \Lx]=i\hbar\Ly$ を証明すると \L2 は , , と可換であるといえるのはなぜですか? M: 自分で証明を考えて見ればいいのでは?

14s3023+: 
今更感がありますが, 討論の場で質問を投げかけてそのまま出た意見は各自で取捨選択して消化する, というスタンスだとは思うのですが, それなら講義として行う意味が無いと感じました. ある程度それに対する導き, 促しがあっても良いのではないでしょうか. M: 貴重なご意見ありがとうごさいます. ``国が君のために何をしてくれるかではなく, 君が国のために何ができるかを考えよう. アメリカがあなたのために何をしてくれるかではなく, 人類の自由のために共に何ができるかを考えよう. (by JFK, 一部改)''で済ませてもいいのですが, せっかくの機会なのでもう少し詳しく述べてみましょう. // さて討論の場で投げかけられた質問についてですが, 持ち帰って気が向いたら後で考えてみるのではなく, 投げかけられただけでは不満があるというのならば その場で応答して議論を深めればいいのではないでしょうか? 大学で学ぶことの意義のひとつは, 他人と討論することですから. また期待されている導きや促しですが, その事項の初出の場であれば, そういうこともあっていいかと思います (無くてもよいが). しかし当該事項は去年までの講義で学習済みのはずです. またこの演習 (講義ではない!) にアクティブに参加するにあたり, 発想の種 (すなわち基礎知識) を何も持たずに参加するというのはいかがなものでしょうか. そもそも教科書に沿って進めているので, いきなり高度なことに飛びつくことなど要求していません. 教科書や参考書に書いてある基本事項から始めて, それを元にして論理的に思考を展開して, 少しずつ考えを進めていけばいいのではありませんか. もしもそういったことが不得手なのであれば練習して上達しましょう (いつ練習すればいいでしょうか? 今でしょ!). 一人ではうまく練習できないのなら, みんなでやればいいじゃないか. それも含めて演習の時間です. // ``馬を水飲み場に連れていくことはできるが, 水を飲ませることはできない'' とは, 初めの時間に紹介した言葉です. そして毎回 (良い) 質問をする練習も課しています. 大学は何をする所でしょうか? どのように勉強する所でしょうか? そういったことの集大成が演習の時間だと考えています. // それぞれの皆さんが, この演習の時間を稔りあるものにすることに貢献し, そして素晴らしい果実を得ることを期待しています.

14s3024: 
問題6-25 において $ \BRAKET1{r}$ を計算しそれを一般式と比較するというものでしたが, この一般式はどうやって導かれたものですか. M: 私は知りませんが, 普通にやって出てきませんか? いや, 難しいかな??

14s3025: 
何故, 球面調和関数は と の固有関数ではないのですか? M: ナゼと言われても, 実際にそうだとしか言いようがない. 期待しすぎでは?

14s3026: 
ラゲールの陪多項式は普段の生活においてどのような問題を解決するときに使われるのでしょうか. M: 私は知りません. 調べてわかったら教えてくださいね. // たぶん, 使われることはなさそうだけど, だからといってその価値が減るものではない.

14s3027: 
教科書 p.211 に, ルジャンドル多項式が物理学の多くの問題に現れる, とありますが, なぜルジャンドル多項式に行きつくのでしょうか. 使い勝手がよいからでしょうか. M: その少し上に ``この方程式 [注: ルジャンドル方程式] は極座標を使って表されるいろいろな問題に出てくる.'' とあるが, 読んで考えたか?

14s3028: 
(6.53) で表される, 1s 状態の電子が $ r$$ r + \d r$ の間にいる確率は どこが誤っているのでしょうか? また, その誤りは導く過程で何が誤っていたことで生じたのですか? M: 本文の理解が誤っている. ちゃんと読んで考えていないからだろう.

14s3029: 
ある 2 組の演算子が可換であることを証明する際にどうして任意の波動関数を作用させないといけないのでしょうか. 演算子自体が等価であれば関数を作用させなくても結果は同じになると思うのですが. M: 関数に作用させずに演算子が等価であると, どうしてわかるのか?

14s3030: 
どのようにオービタルの $ \psi$ を処理した結果 p.223 の図6.6 のように存在確率の等高線が描けるのでしょうか. M: ``存在確率の等高線'' なのだから, 地形の等高線と原理は同じでしょ. 地形は任意の形なのに対して, 存在確率は解析関数であるので扱いやすそうだけど.

14s3031: 
6-13 で認められた規則性で関数に用いた文字以外の演算子が等式の右辺に出てくることはなぜ可能なのでしょうか. M: 言語明瞭意味不明瞭. ``関数'' とか ``用いた文字以外の演算子'' とか, 何のことか? また, 出てくることが可能な理由とは, 一体なにを期待しているのか?

14s3032: 
水素原子の電子を核から距離 $ \DS a_0$ 以内に見つける確率を求める問題がありますが, このときの核からの距離がボーア半径の倍数となることが多いのはボーア軌道が許容される軌道であるからですか. M: 私は知りません. ボーア半径が距離の自然な基本単位として用いられているからでは? (cf. 原子単位系)

14s3033: 
問6-25 に関連して, 教科書に磁場中における水素原子の 2p 状態の分裂の図 (6.2) がありますが, どうして磁場中では開裂してしまうのでしょうか. 開裂してしまう原因はあるのでしょうか. M: 章末問題6-43 から 6-47 参照

14s3034: 
球面調和関数の規格化直交条件の式の $ \DS \delta_{ln}\delta_{mk}$ とは定数という意味ですか. M: クロネッカーのデルタ (p.106, p.140 参照)

14s3035: 
表6.5 には「$ n=1,2,3$ の場合の完全な水素原子の波動関数」が載っていますが, 水素原子では $ Z=1$ であるのにも関わらず $ Z$ を用いて波動関数を一般化されているのはなぜでしょうか. 他の原子でも十分に用いることのできる波動関数ということでしょうか. M: 教科書をよく読めばいいのでは? ``水素型 (hydrogenlike)'' と書いてある.

14s3036: 
表6.5 に水素原子の完全な波動関数がまとめられていますが, これはどういう面で完全なのでしょうか. M: 非相対論的量子力学の範囲内で完全, シュレーディンガー方程式の解析解・厳密解. 本文中 (6.49) 式の前後も参照.

14s3037: 
問題で積分をする際, どこまでくわしく途中の計算を書くべきでしょうか. M: 14s3020 参照

14s3039: 
角運動量の 3 成分を同時に精確に決定できないが, \L2 と角運動量の 3 成分は精確な値を同時に決定できることにどんな意味があるのですか. M: 教科書や参考書をどれだけ真剣に調べて考えたのだろうか? // そのこと自体が重要, 同時固有関数が存在する, etc.

14s3040: 
規格化直交条件を満足していることを証明するには, 規格化していることと直交していることを別々に証明するしか方法はないのでしょうか? M: 自分で考えてみればいいのでは?

14s3041: 
章末問題6-10 で $ \DS \left\vert Y_1^1(\theta,\phi)\right\vert^2 + \left\vert Y_1^0(\theta,\phi)\right\vert^2 + \left\vert Y_1^{-1}(\theta,\phi)\right\vert^2 =$   定数 が成立することにはどのような物理的意味をもつかとありますが, 計算値が定数であるということにはどのような意味をもつのでしょうか. M: もちろん, 左辺の値が変数 ($ \theta$,$ \phi$) の値に依存しない. ($ \theta$,$ \phi$) の意味は…

14s3042: 
ウンゼルトの定理とは, どのような定理で, どのように導かれているのですか? M: 章末問題6-10 参照. 自分で証明してみればいいのでは?

14s3043: 
\L2 と が可換であることと $ \DS L^2$$ \DS L_x$ を同時に精確に決めることができることは必要十分条件なのですか? M: 自分で考えてわからないのはナゼ? // 同時固有関数と言ってみるテスト

14s3044: 
6-10 の問題の式がもつ物理的意味がどういったものかは分かったのですが, この式からどのように考えれば「完全に詰まった副殻の電荷分布は球対称である」と推察できるのでしょうか? M: それじゃあ本当には意味を分かっていないってことじゃん. // 電荷は電子密度分布に比例し, 電子密度分布とは空間内のある点の近傍で電子を見つける確率のことでしょ.

14s3045: 
6-9 の問題で, 球面調和関数が規格化直交条件を満足するということを示す問題を解いたが, (6.31) の値で 0 と 1 が出てきたが, 規格化直交系を満足する値は 1 つだけではないのか? M: 勘違いの予感. // ``規格化直交系を満足する値'' とは, 何のことか?

14s3046: 
p.221 の図6.1 では $ L$ が歳差運動しているとあるがこの場合だとどのように動いているのでしょうか. M: もしかして独楽の ``歳差運動'' を分かっていない?

13s3010: 
問6-13 について, \L2 の直交座標を用いようとしたのですが, \L2 の極座標からの変換はできるのでしょうか. M: 物理現象は座標系に依存しない. 当然, 座標変換は可能. しかしそんなことしなくても (C.18) を参考にすれば, $ \DS L^2 = \vert\vec{L}\vert^2 = \vec{L}\cdot\vec{L}$ なので, p.219 の最後の行の式は簡単に出てくるはず.

13s3025: 
電子軌道は s 軌道以外ゆがんだ形をしているが, 電子顕微鏡では原子は球体のように見える. なぜなのか. M: その, 見ているものって, 厳密にいうと何なのか? // 14s3044 参照

13s3027: 
p.217 の中段付近の「 $ \DS \e^{i m \phi}$ が の固有値」と書いてあるが 固有関数ではなく固有値なのは なぜなのか. M: 自分で考えてわからないのはナゼか? // ちなみに原書では `` $ \DS \e^{i m \phi}$ is an eigenfunction of '' と書いてある.

13s3028: 
球面調和関数はどのようにして発見されたのか. M: 発見した人に聞けばいいのでは? // 三次元のラプラス方程式の解を球座標で表現したときの角度部分だから…

13s3030: 
教科書 p.237 に電子間反発項によりヘリウム原子のシュレーディンガー方程式を解くのが難しいと書いていますが, その少し上に厳密には解けないとも書いていて, 「不可能」なのでしょうか, それとも計算量が多い等で「現在はできない」だけなのでしょうか. M: 次のページまで読み, 参考書もよく読めばいいのでは? // 三体問題 (多体問題) と言ってみるテスト

13s3042: 
球面調和関数が, 球の表面にわたって規格化直交することによって どのようなメリットがあるのか. M: 任意の角度分布関数を球面調和関数を用いて展開できる. 球面調和関数は基底関数として使える.

12s3011: 
\L2 と は可換であり, 共通の固有関数を持ち, その関数は球面調和関数であるが, このことで \L2 と の値を決定できるのはなぜか. M: 意味不明. \L2 の値を決定するとは, どういうことか?

12s3022: 
ルジャンドル多項式とルジャンドル陪関数は どのような関係にあるのでしょうか? M: 教科書の (6.26) 式参照

12s3024: 
2 個の電子を扱う原子は摂動論などを使いますが, これは, 3 個以上の場合でも使えますか? M: なぜ摂動論などが必要となるのか? 摂動論とは, 何をするものなのか??

12s3029: 
$ [\Lx, \Ly]$ $ [\Ly, \Lx]$, $ [\Ly, \Lz]$ $ [\Lz, \Ly]$, $ [\Lz, \Lx]$ $ [\Lx, \Lz]$ は それぞれ同じ意味ですか? M: 計算してみればわかるのでは?



rmiya, 2016-06-17