化学の基礎 II(G) (20151207) M: 以下は宮本のコメント
15s3001: 
ボルツマン分布で, $ N$ 個の分子が各エネルギー準位にふりわけられるとき, ふりわけられる分子の個数に法則はあるのでしょうか. M: それが ``ボルツマン分布'' という法則なのだが...... orz

15s3002: 
$ \DS \frac{n_i}{n_j} = \exp\left( -\frac{\varepsilon_i - \varepsilon_j}{k_\text{B} T} \right)$ の式で, エネルギー準位の差が 0 に近づくと全てのエネルギー準位に等しく分子が分布すると言っていたが, その状態は量子化されていると言えるのか. M: 別に, エネルギー準位の量子化と占有数は, 独立な話でしょ(?)

15s3003: 
ボルツマンの速度分布では 並進・回転・振動のどの運動についても同様の分布なのですか. M: ``ボルツマンの速度分布'' は, どの式を指しますか? そこで ``速度分布'' とは(?)

15s3004: 
$ \DS \sqrt{\BRAKET1{v^2}} : \BRAKET1{v} : v_$m が分子の種類や温度に依存しない一定の値となっているのは, これらが同じ関数形になっているからなのでしょうか? M: 自分で考えて判断できないのは, 何故か?

15s3005: 
エネルギーの総和と熱エネルギーの和が内部エネルギーになるのは なぜか. M: 別に, 定義でしょ(?)

15s3006: 
マクスウェル・ボルツマンの速度分布の式は, 何を基にして どのように導かれたのか. M: マッカーリ&サイモン や アトキンス 等の参考書を読めばいいのでは(?)

15s3007: 
p.92 の $ \DS E^$trans$ = \frac{3}{2} RT$ を (5.12) $ \DS PV = \frac{2}{3} n E$ に代入するとあるが $ E$ $ \DS E^$trans は違うのではないんですか? M: (5.12) では, どのような気体分子や $ E$ を想定していたか(?)

15s3008: 
マクスウェル・ボルツマンの速度分布の話の時に厳密には $ v>0$ じゃなくても $ v<0$ でも大丈夫だと言っていましたが, ベクトルを考慮したらということですか. もしそうならば $ v<0$ の時のグラフが記されていないのは どうしてか. M: 勘違いでしょう. ``厳密には〜'' とは言っていません. 速度が正でも負でも, 分布関数 $ f(v)$ は同じ値になる, と言った. 速度分布の式をよくみて考えればいいのでは(?) // しかしここでは $ \DS v^2 = v_x^2 + v_y^2 + v_z^2$ だというだけで, 速度 (ベクトル) の絶対値ということで, あえて負にとる必要は無く, 正にとっておいて一般性を失わない.

15s3009: 
温度を一定にしたとき, 分子は 1 つのエネルギー準位に留まっているのですか? それとも, いくつかのエネルギー準位で分子を交換し合っているのですか? M: 衝突頻度とか平均自由行程とか, 平均速度 (根平均二乗速度や最大確率速度でもよい) の大きさとかを考慮して, 気体分子について, どんなイメージを構築しているのでしょうか(?) 分子が一つのエネルギー準位に留まっている事は可能か?

15s3010: 
タブーを承知で前回の授業について質問させてください. 円柱状での分子の位置と衝突の具合との関係がなぜあのようになるのか分かりません. M: 初耳です. 科学について, どんなタブーがあるというのか? // 提出物が要件を満足していません. // ``あのよう'' とは, 何を指すのか?

15s3011: 
教科書にある一つのエネルギー準位に二つ以上の状態が対応する場合とは どのような場合ですか? M: その後に太字で書いてある言葉が目に入らなかったのでしょうか(?) で, 縮退の例としては, CO$ _2$ の変角振動があります. 講義の初めにアニメーションで, 振動のエネルギーは同じだが異なる振動と考えるものとして示しました.

15s3012: 
根平均二乗速度, 平均速度, 最大確率速度 の大きさの比が, 分子の種類や温度に依存しない一定の値になるのは なぜか. M: 数式 $ \DS \sqrt{\BRAKET1{v^2}} : \BRAKET1{v} : v_$m$ = \sqrt{\frac{3 k_\text{B} T}{m}} : \sqrt{\frac{8 k_\text{B} T}{\pi m}} : \sqrt{\frac{2 k_\text{B} T}{m}}$ を見れば自明では?

15s3014: 
縮退度はどのようにして求めますか. M: 別に, 数えればいいでしょ(?) (6.16) 式や図6.7 参照して p.82 や p.88 をよく読めばいいのでは(?)

15s3015: 
ミクロの情報からマクロな分子集団の性質を知るためになぜどれだけの数の分子がそれぞれの許容エネルギー準位を占有しているのを知る必要があるのか? M: 教科書 7 章および参考書をよく読めばいいのでは(?)

15s3016: 
縮退度はどのようにして求めることができるのですか. M: 15s3014 参照

15s3017: 
分子の集合体である気体のエネルギー $ E$ とは, そのまま熱エネルギーとして考えることができるのですか. M: 教科書 7 章末尾をよく読めばいいのでは(?)

15s3018: 
なぜ自由度の数によって分配関数は大きく変化するのか. M: 勘違いでしょう. 自由度の数が同じでも, 分配関数が異なるものもある. 表7.2 参照

15s3019: 
電子の分配関数が 1 でない場合は どのような場合ですか. M: なぜ通常 $ \DS q^$ele$ = 1$ と考えてよいのか?

15s3020: 
$ \DS \sqrt{\BRAKET1{v^2}}$ $ \DS \BRAKET1{v}$ の値が異なるのは なぜですか. M: 別の物理量なので, 同一である必然性は無いのでは(?)

15s3021: 
縮退度とはどのような度数ですか. あるエネルギー準位において同一の主量子数がいくつあるかということですか. M: 全然違うというか意味不明. 同一の主量子数が複数あるとは, 何のこっちゃ(?!) // 15s3014 参照

15s3022: 
マクスウェル・ボルツマンの速度分布関数 $ f(v)$ の式における $ \DS k_$B は一体何者で, 何故この式に含まれているのですか. M: 教科書 p.68 をよく読めばいいのでは(?)

15s3023: 
ある準位とその 1 つ上の準位との間で同じ数だけ分子が入れかわることはありますか. もしくは違う数もありえますか. M: ``遷移'' という言葉の意味を復習する必要があるか(?)

15s3024: 
$ \DS f(v) = 4 \pi \left( \frac{m}{2 \pi k_\text{B} T} \right)^\frac{3}{2} v^2 \exp\left( \frac{-mv^2}{2 k_\text{B} T} \right)$ は どのようにして導出されたのでしょうか? M: 15s3006 参照

15s3025: 
分配関数とは 何ですか? M: 教科書や複数の参考書を読めばいいのでは(?) // 理解するためには, ある程度の努力が不可欠でしょう. どれだけ教科書や参考書を読んで, 考えて, 理解しようと努力したのでしょうか(?)

15s3026: 
分子が最低準位にある状態とそれより高いエネルギーを持った状態とのエネルギー差の総和は なぜ物質の熱エネルギーなのですか. M: どのくらい真剣に考えて, 質問しているのだろうか(?) じっくりと考えれば分かるはずでは(?) // 全ての分子が最低準位にある状態とは, どういう意味があり, 温度がいくらの時のことか?

15s3027: 
分子の運動は, 並進, 回転, 振動の 3 つに分けられますが, それぞれの運動が互いに影響しあうことはあるのでしょうか. M: 可能性はゼロではない. たとえば教科書 p.81 の分子の回転エネルギーの初めのところの記述をよく読めばいいのでは(?)

15s3028: 
振動エネルギー準位が低い分子が多いのに速度だと分布は山型になるのはどうしてですか? M: 15s3006 参照 // $ E \neq 0$ な, 全エネルギーが有限の状態を考えているから.

15s3029: 
図7.1 のマクスウェルボルツマン速度分布の (b) の He はなぜ 2500 m/s 直前でグラフが切れ, それ以上速度が無いのですか. M: 教科書が完璧で完全無欠だというのは幻想です. どんな分布になるか, 式が与えられているので, 自分で作図してみればいいのでは(?)

15s3030: 
並進運動エネルギーは $ \DS E^$trans$ = \frac{3}{2} RT$ と得られるが, 回転や振動では $ \DS \frac{3}{2} R T$ は得られないのか. M:  $ \DS E^$trans と同様にして, 回転や振動のエネルギーを求めてみればいいだけでは(?)

15s3031: 
ボルツマン分布は自然界でもっとも起こりやすい分布を示すので, 実際はエネルギー準位の低いものがなく高いものにたくさん分布することも見られるのか. M: 教科書 p.94 のコラムや参考書を見ればいいのでは(?)

15s3032: 
系全体の分配関数が 電子, 並進, 回転, 振動 のエネルギーの分配関数の積で求まるのは なぜか. M: エネルギー自体には加生成があり, 分布はボルツマン分布 (エネルギー差に対して指数関数的) なので. 指数の和は関数の積.

15s3033: 
温度を上げていったときに最低準位にある分子が全て上のエネルギー準位に移動することは ありますか. M: ボルツマン分布を考えれば分かるはずでは(?)

15s3034: 
ボルツマン分布で知ることができる分子集団の性質とは 具体的に何ですか. M: 分子 1 個の平均のエネルギーとか :-p 教科書や複数の参考書 (マッカーリ&サイモン や アトキンス ) を見ればいいのでは(?)

15s3035: 
分配関数がよくわかりません. M: そうですか. 提出物が要件を満足していません. // 15s3025 参照

15s3036: 
ボルツマン分布で分子の分布を知ることは, 具体的にどのような事を調べるのにつながるのですか. M: 15s3034 参照

15s3037: 
なぜエネルギー準位の間隔が大きいと分配関数にほとんど影響を与えないのですか. M: 具体的な数値を入れて, 計算してみればいいのでは(?)

15s3038: 
気体分子の速度には 3 つの表現がありますが, そのうち根二乗平均速度と平均速度は どのような場合で使い分けるのでしょうか. M: 別に, 好きにすればいいのでは(?) // なぜ ``使い分け'', 言い換えると ``使用制限'' を欲しがるのでしょうか(?) どちらも 速度分布 の代表値の一つでしかありません. 統計学で平均値, 中央値, 最頻値に学問的に定められた使い分け方や使用制限があるのでしょうか(?)

15s3039: 
ある一つのエネルギー準位のなかで順序を入れかえても, 新しい分布でないのはなぜか. M: これだけでは, 意味不明. // 教科書 p.88 の記述のことだと思われるが, 真剣に考えているのだろうか(?) $ N$ 個の分子に順序付けをして, 初めの $ \DS n_1$ 個が 準位1 に振り分けられたとする. この $ \DS n_1$ 個の中で分子の順序を入れかえても, 分布としては同じもの (準位1 に振り分けられている分子に振り分けの変更はない).

15s3040: 
多原子分子の運動で, 対称伸縮振動, 逆対称伸縮振動, 変角振動で それぞれエネルギー準位が異なるのは なぜですか. M: どれくらい真剣に自分で考えているのだろうか? // 調和振動子では角振動数は $ \DS \omega = \sqrt{\frac{k}{m}}$ である ((6.10) 式など参照). すなわち振動数はバネ定数や質量に依存する. 結合の伸縮みの容易さや曲がりやすさ (ポテンシャルの曲率, 図6.5 参照) は互いに異なっている当然だと思うが(?)

15s3041: 
$ \DS \sum_{i=1}$ は 1 以上の整数を表すものですか? M: 全然違います. 数学記号のシグマの意味を復習する必要あり.

15s3042: 
マクスウェル・ボルツマンの速度分布を利用して分子を特定することはできますか. M: 自分で工夫してみればいいのでは(?) // クラークの法則の第一と第二を挙げておこう :-)

15s3043: 
ボルツマン分布はいろいろなものに使われていますか. M: 講義で ``使われているから重要だ'' と述べたのに, 聞いていなかったようで, 残念. 15s3034 参照

15s3044: 
今回, 気体分子の速度のことでしたが, 液体分子の速度をもとめる式もあるのですか. M: 自分で調べてみればいいのでは(?) 20151130 の液体分子に関する質問の項 (3 件) も参照

15s3045: 
図7.1 でマクスウェル・ボルツマンの速度分布で分子によって速度分布が違うのはなぜか. M: 本気ですか? (7.1) 式をよくみて考えればいいのでは(?) 自分で作図してみれば, なお良い.

15s3046: 
イオン結合って何ですか? M: 本気か? 高校レベルの化学の復習が必要なのか(?)

15s3047: 
分布する場合の数が最になる[原文ママ]ように $ \DS n_1, n_2, \cdots$ が決まるというところが よく分からなかったのですが, どうしてですか? M: 個々の分子は全くランダムに運動し, 恣意的に特定の分布をとるような事はないから.

15s3048: 
ボルツマン分布で, 自然界でもっとも起こりやすい分布はどのように考えられたのか. M: 別に, 場合の数を考えただけでしょ. 教科書や参考書をよく読めばいいのでは(?)

14s3008: 
分配関数 $ q$ は振動・回転・並進の許容エネルギーが入った指数関数の和で表されますが, これが電子を含めたそれぞれの運動の分配関数の積になるのはなぜですか? M: 参考書 (マッカーリ&サイモン や アトキンス など) を見ればいいのでは(?)

14s3014: 
ある温度に対する分子の速度は, 分子の質量のほかにどのようなものが速度を確定する要因となるのか? M: 本気ですか? (7.4) 式を見れば自明では?

14s3015: 
マクスウェル・ボルツマンの速度分布 $ \DS f(v) = 4 \pi \left( \frac{m}{2 \pi k_\text{B} T} \right)^\frac{3}{2} v^2 \exp\left( \frac{-mv^2}{2 k_\text{B} T} \right)$ は どのようにして導出されるのですか. M: 15s3006 参照

14s3021: 
授業で「温度が上がるとなぜ速くなるのか?」という質問に対して私は, 「温度が高くなると分子の熱運動が大きくなり, 衝突回数が増えるから」だと思ったのですが, この理由で合っているのでしょうか? M: 自分で判断できないのは, なぜか? // ``熱運動が大きくなる'' とは, どういう意味か? 衝突回数は, なぜ増加するのか?

14s3030: 
なぜ $ \DS W = \frac{N !}{n_1 ! n_2 ! n_3 !}$ が最大となるものが自然界でもっとも起こりやすい分布であるとすることができるのでしょうか. 他の式で表しても良いのではないでしょうか. M: どれくらい真剣に考えているのでしょうか(?) 準位1, 2, 3 の占有数がそれぞれ $ \DS n_1, n_2, n_3$ となる ( $ \DS N = n_1 + n_2 + n_3$) 場合の数は, この $ W$ 以外に無いと思うのですが(?) 数学の基礎の復習が必要か(?)

14s3034: 
縮退は, $ p$ 軌道では $ \DS p_x, p_y, p_z$ の 3 つで縮退度 3 ですか. M: $ p$ 軌道が何をする縮退の話か(?) 自分で判断できないのは, なぜか(?) // ``縮退'' の意味が分からないなら, 教科書や参考書を見ればいいのでは(?)

14s3040: 
なぜレーザー光は, 高強度で, 短パルスも可能で単色性が高く, さらに指向性がよく位相がそろっている特性を持っていることができるのですか? M: マッカーリ&サイモン の p.644 やその他の参考書を見ればいいのでは(?)

12s3017: 
ボルツマン分布で, $ N$ 個の分子から成るとありましたが, 希ガスのような単原子分子でもあてはまりますか? M: 自分で考えて分からないのは, なぜか? // ボルツマン分布に, 単原子分子・二原子分子・三原子分子… という制限はあるのか?

12s3024: 
分子量の等しい分子同士は, 分子の速度分布は同じなのですか? M: 14s3014 のコメント参照



rmiya, 2016-01-26