構造物理化学 II (20151118) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
連立方程式を解いて解を代入して基底状態エネルギーを求めましたが, もし $ E$ の値が同じになったら, これは無意味な解になりますか? M: どうして(?)

14s3002: 
(7.37) 式で $ E$ の値が二つ得られ, 小さい方を変分法による近似的な基底状態のエネルギーとするとありますが, もう一つの解はなにをあらわすのでしょうか. M: 教科書 p.277 の記述の意味が理解できないのでしょうか(?)

14s3003: 
今回の $ \DS \hat{\cal{H}}$ は箱の中の粒子ということで $ \DS -\frac{\hbar^2}{2 m} \frac{\d^2}{\d x^2}$ でしたが, 条件が無いとき $ \DS \hat{\cal{H}}$ はどうなるのですか? M: 別に, 普通に系の状況に応じて考えればいいでしょ(?)

14s3006: 
近似したいものによって近似法に優劣はあるのでしょうか. 例えばある問題には変分法を用いて, 別な問題には他の近似法を用いたりなど. M: 別に, 状況に応じて好きにすれば良いのでは(?) なぜ手法 (道具・思考法) を制限する必要があるのか(?)

14s3007: 
試行関数として選ぶ関数は どのような関数でもいいのですか? M: 系の状況を反映した試行関数を, 物理的センスで判断すれば良いと, 前回の講義や今回の講義でも説明したのに, 理解してもらえなくて残念.

14s3008: 
ただの 行列式=0 を満たす方程式に, なぜ永年方程式などという名前がつけられたのでしょうか? M: 誤解でしょう. ただの 行列式=0 ではありません. 13s3001 参照

14s3009: 
エネルギーが低い方と高い方では低い方が基底状態のエネルギーの近似値となりますが, エネルギーが高いほうは何か意味を持たないのですか. M: 14s3002 参照

14s3011+: 
基底状態ではなく, 励起状態のエネルギーを求めたい場合, レイリーリッツの変分原理は当てはまるのか. M: どうして手持ちの道具を何とか工夫して活用しようと考えないのでしょうか(?) 工夫して当てはめればいいのでは(?)

14s3012: 
$ \DS c_1$, $ \DS c_2$ を求めるために, (7.37) をといて $ E$ が求められて, 基底状態エネルギーを求めているので低い方のエネルギーを採用するのは理解できましたが, もう一方の解はなにを意味するのでしょうか. M: 14s3002 参照

14s3013: 
永年方程式について, $ \DS E_$min$ < E_$exact となることはありえるのか. M: 変分原理についての理解が不十分な予感.

14s3014: 
式 (7.37) を用いて基底状態エネルギーの決定と同じように励起状態のエネルギーの上限を高い精度で求められないのはなぜか. M: 求められないと決めつける根拠は何か? // 14s3002, 14s3011 参照

14s3015: 
2 次の永年方程式から 2 つの $ E$ が得られて, 小さい方は基底状態のエネルギーとしましたが, 値の大きい方はなにを表しているのですか. M: 14s3002 参照

14s3016: 
永年方程式の解と比べている厳密な解とはどのように得られるのですか? M: 本気ですか? 教科書 3 章を復習する必要がある(?)

14s3017: 
系を一次元の箱から拡張して, 例えば二次元空間についてエネルギーを求めるには どのような補正が必要なのでしょうか. M: 本気ですか? 教科書 3 章を復習する必要がある(?)

14s3018: 
正確な波動関数を求めるためには, パラメータを多くすればいいが, そうすると計算が大変になる事以外に何か不都合な事はあるのか? M: パラメータの増加に対して, 計算量は指数関数的に増加します. 計算量の増加は, 非常に深刻な問題です(!)

14s3020: 
今回の講義で試行関数 $ \DS f_1 = x ( a - x )$, $ \DS f_2 = x^2 ( a - x )^2$ から得られた解には どのような意味があるのでしょうか? M: 本気ですか? 教科書の論理の流れを復習する必要があるのか(?) 私たちは何をしようとしていたのか?

14s3021: 
物理化学実験を行う前に特に注意して勉強しなければいけないことは何ですか? M: シラバスに記載の通り. 入学時に配布されているし, web でも参照できる.

14s3022: 
今回 $ E$ について 2 つの値を導きましたが, 大きい方の値における試行関数は求めなくても良いのですか. M: 永年方程式の 2 つの解 (エネルギー) について, それぞれに波動関数を求めると講義で説明したのですが, 理解してもらえなくて残念.

14s3023: 
(解説がわかりやすすぎて質問だすのが難しいですが…) 2 次の永年方程式から $ E$ の値は 2 つ得られて, このうちエネルギーの低い方が, 求めたい基底状態とありましたが, そうでないエネルギーとは どういった状態なのでしょうか. M: お褒めいただき, 光栄です. // 14s3002 参照

14s3024: 
試行関数は一般的に多くのパラメーターを含むことでさらによい結果になるということでしたが, 一般的にということは例外があるのですか. あるとすればどのようなものですか. M: 14s3007 参照

14s3025: 
$ \DS Y_l^m$ のプロット図をいろいろ考えてみましたが, プロットの際にはどの程度の情報が必要ですか? M: 自分でプロットしてみたのなら, わかるはずでは(?)

14s3026: 
今回の講義で得た結果は単純な思考関数にしてはできすぎだと p.276 にかいているが, めずらしいことなのですか? M: 統計を取ったわけではないので, 私は知りません.

14s3027: 
レイリー・リッツの方法で求める仮定で出てくる連立方程式が 1 次独立ではないなら, 必ず規格化条件によって確かめることが不可欠ということですか. M: 自分で判断できないのは, 言葉の意味を正確に理解していないからか(?) ``規格化によって確かめる'' の意味が分かりません.

14s3028: 
授業でやった永年方程式からは $ E$ の値が二つ得られたが, そのうちの小さい方を近似的な基底状態エネルギーとして採用すると教科書にはありました. では, 今回目的としなかった大きい方の $ E$ はどんなエネルギーの近似値を表しているのですか? M: 14s3002 参照

14s3029*: 
エネルギーの低い方が求めたい基底状態であり, もう一つの解は教科書によると第一励起状態エネルギーの上限に相当しているとあるのですが どうしてそうなるのでしょうか. (偶然得られたエネルギーがそれに近い値であったということ?) M: 偶然ではありません. 教科書 p.138 に記載のように, 異なる固有値に属する固有関数は互いに直交します. これにより, 基底状態じゃない方は励起状態に対応するとわかります. この時やはり変分原理により, 基底状態以外で最もエネルギーの低い状態 (第一励起状態) よりも大きいエネルギーが得られることになります.

14s3030: 
永年方程式を使って得られた解 $ \DS E_1$, $ \DS E_2$ の小さい方の値は基底状態を示しますが もう 1 つの $ E$ の値は無意味な解なのでしょうか それとも何か意味はありますか? M: 14s3002 参照

14s3031: 
永年方程式から得られる $ E$ の小さい方を近似的な基底状態エネルギーにおくことができるメリットは何でしょう. M: 正気ですか? (私たちの知りたかった) 基底状態エネルギーの近似値が得られるという非常に重要なメリットが理解できないのでしょうか(?)

14s3032: 
今回, 一次元の箱の中の粒子を例としましたが 二次元の箱の中の粒子について考えると, 2 次の試行関数を使うと永年行列式が得られるのですか. M: 14s3017 参照

14s3033: 
永年方程式から得られた $ E$ の大きい方は第一励起状態エネルギーの上限に相当していると教科書にありますが, 変分方では励起状態のエネルギーも近似できるということでしょうか. M: 14s3029, 14s3011 参照

14s3034: 
$ \DS \phi_1$, $ \DS \phi_2$ の一般解を求めなくてもよいのでしょうか. M: 意味不明. ここでの一般解とは何か? 自分で求めてみれば良いのでは(?)

14s3035: 
式 (7.35), (7.36) を「未知数として $ \DS c_1$, $ \DS c_2$ を含む連立 1 次方程式」ととらえて計算していくと $ E$ や, そこから $ \DS c_1$, $ \DS c_2$ も得られました. しかし, $ E$ には $ \DS c_1^2$ $ \DS c_1c_2$, $ \DS c_2^2$ が含まれていましたが, それを考えずに進めていってよかったのでしょうか? 最終的に $ E$ の値も求められたので問題はなかったということでしょうか? M: 全然違います. $ E$ が (たとえどんな形であったとしても) パラメータとして $ \DS c_1$, $ \DS c_2$ を含むことは考慮されています. 講義で示した計算過程を理解できるまで何度も見直して考えてみればいいのでは(?)

14s3036: 
試行関数は物理的センスが必要とおっしゃっていましたが, 自分が決めた試行関数がどの程度正しいかは計算しなければわからないのでしょうか. // また, 厳密解がわかっていないものは, どの程度正しいか, わかるものなのでしょうか. M: 正しさの程度をどうやって評価しますか? エネルギーが低いほど良いという判断を, エネルギーを計算せずにどうやって行うとのでしょうか(?) // He についてどうやって評価したか, 忘れられてしまって残念.

14s3037: 
近似の値と実験などで実際に得られた値を比較して 何% error かを表した場合, 実測しても誤差が生じていた場合, 結局のところ何が正解なのか分からないように思うのですが どう考えるべきでしょうか. M: (++) なぜ ``○○するべき'' などという, 絶対的な正解がどこかにあって, それを教わって暗記すれば良く, 正解以外の無駄な事はしないという発想から抜けられないのでしょうか. 目的とするものに対して, 使える手段をありったけ総動員して, 何とかそこに近づこうという努力をする. そういうことが問題解決に必要なのではないでしょうか(?)

14s3038: 
永年方程式で求められるエネルギーは, 分子軌道のエネルギーであっていますか? 永年方程式を解くと確実に基底状態エネルギーとして採用できる値が求まるのですか? M: 自分で判断できないのは何故か(?) 今回の講義で示されたものは, どんな分子の分子軌道のエネルギーか(?) // 変分原理の理解不十分なのか(?)

14s3039: 
変分法について, 小さい値ほど近似の値を受けられるのはなぜですか. M: 意味不明. ``近似の値を受ける'' とは, どういう意味か??

14s3040: 
今回は, 一次元の箱の中の粒子に対して レイリー・リッツの方法を用いたが, 他の次元で考えるとなると, ポテンシャルエネルギーが発生し, 計算が複雑になって色々な条件も加わると思うのですが それでもしっかり計算すれば, 求めることはできるのでしょうか? それとも, 一次元だからできたことなのでしょうか? M: 意味不明, ``他の次元で考える'' とどうして ``ポテンシャルエネルギーが発生'' するのでしょうか? // 14s3017 参照

14s3041: 
試行関数 $ \DS \phi = c_1 x (a - x) + c_2 x^2 (a - x)^2$ としてました. 上に凸の放物線があったので $ f_1 = x (a - x)$ としたのはわかるのですが, どうして $ f_2 = x^2 (a - x)^2$ としたのですか. M: 著者に聞けばいいのでは :-p // $ \DS f_2$ も箱の内部で上に凸な形の関数ですが, 何が理解できないのか(?)

14s3042: 
箱の中の粒子について, $ f_1 = x (a - x)$, $ f_2 = x^2 (a - x)^2$ を線形結合したものを試行関数として計算するとかなり厳密な近似解となることがわかりましたが, 放物線の関数をなぜ 4 次関数の式が含まれた試行関数で厳密な近似にすることができるのですか? M: ``厳密な近似'' とは何か(?) // 試行関数を選ぶ時に, 系の状況を反映した関数を選ぶようにした方が有利であり, ここに物理的センスが必要だと述べました. 即ち, 基底状態の波動関数の形をある程度予想し, 試行関数に反映させる訳です. 第一は教科書にもある通り, 箱の両端で関数の値が零になるということで, 第二には左右対称であること (これも箱の中における粒子の存在確率分布として教科書 3 章に記載あり).

14s3043: 
今回, $ \DS \phi = \sum_{n=1}^N c_n f_n$$ N=2$ として計算していましたが, この $ N$ の数を変化させると, 答えにどのような影響を与えるのですか? M: 自分でやってみれば良いのでは(?)

14s3044: 
1 次元の箱の中の粒子の基底状態のエネルギーを具体的に計算しましたが, 逆に基底状態のエネルギーからどのような状態の粒子かを考える事はできますか? M: もちろん $ E$ が得られたので, 基底状態の (近似) 波動関数が決定される. 波動関数がわかれば...... 教科書 4 章の復習が必要ですか(?)

14s3045: 
前のプロットの課題で $ \DS Y_m^n$ [原文ママ]の時は二次元となりましたが, $ \DS R_n^l$ の時は二次元でなく一次元として考えましたが, 今考えると, 式を見ると $ \DS R_n^l$$ \DS Y_m^n$ と同じ形の式になっています. となると $ \DS R_n^l$ もグラフをプロットすれば二次元になると思いますが, $ \DS R_n^l$ は一次元で考えてもよいのですか? M: 本気ですか? 関数の ``次元'' って何ですか?

14s3046: 
変分法によって $ E$ の値が 2 つ求められましたが, 使用できるのは小さい値の方であったので 2 つの値を求めるやり方ではない方法はないのでしょうか. M: 講義ではレイリー・リッツの方法を説明しただけです. そりゃ違うやり方もあるかもしれません. 調べて分かったら教えてくださいネ

13s3001: 
永年方程式はなぜそのように呼ばれているのですか. 「永年」とは方程式のどのような性質を表しているのですか. M: 天文学における天体の軌道を計算する時に使われていたようです. 自分で調べてみればいいのでは(?)

13s3006: 
重なり積分の ``重なり'' の意味は何でしょうか. 何かが重なっているのですか. M: ベクトル空間を抽象化した線形空間として関数空間を考えた時, ベクトルの内積 (射影) に対応するものが重なり積分です.

13s3023: 
励起状態のエネルギーの上限が粗いものであった場合, 励起エネルギーの上限のよりよい値を得る方法には何があるのでしょうか. M: 14s3007, 14s3011, 14s3029 など参照

13s3025: 
永年方程式はなぜ永年方程式と呼ばれるのか. 計算をいくら行っても終わらないということなのか. そうは見えない. M: 13s3001 参照

12s3017: 
すでに求めた摂動論の公式の分母には異なる状態間でのエネルギー差が入っているために, 同じエネルギーを持つ状態が複数ある場合には分母が 0 になってしまうということはありますか? M: 縮重した系の摂動は, まずはじめに別な扱いが必要です. 参考書など参照.

12s3024: 
永年行列式はコンピューターのプログラムによって比較的簡単に計算できますが, それ以前でもこの方法は, 主流だったのでしょうか? M: 昔からある方法, 先人たちの苦労に思いを馳せるべし. 13s3001 参照



rmiya, 2015-12-07