構造物理化学 II (20151111) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
7.20 式を微分して最小となる $ Z$ を導きましたが, 微分して 0 にならないときはどうするのですか? また, 実験値では存在するが計算式では求められない場合はありますか? M: そのような関数は, 波動関数として適切ですか? // 後半は意味不明. 何をやりたいのでしょうか?

14s3002: 
ヘリウム原子の基底状態エネルギーを変分法で求める際に, 一度, 有効核電荷 $ \DS Z_$min を出しましたが, 無機化学で習ったスレーターの規則を用いて求めた $ Z$ は使用してはいけないのでしょうか? M: 何の目的で, 何をするのに用いるという話か? // 好きにすればいいのでは(?)

14s3003: 
ヘリウムの変分パラメーターの $ Z$ が有効核電荷であるなら, この手順はそもそも, 有効核電荷を求める問題でもあったのですか? M: 別に. 好きに解釈すればいいのでは(?)

14s3006: 
今回は基底状態のエネルギーについて近似を行ったが, 励起状態ではどのような近似を用いればよいのですか. M: あらゆる電子状態のうちで, たったひとつの基底状態にしか適用できない手法って, どうなんでしょうか(?) それぞれの状態ごとに個別に近似方法を用意しなければいけないとしたら, それってどうなのでしょうか(?)

14s3007: 
試行関数としてガウス関数を使いましたが, 試行関数には, 他のものもあるのですか? M: 講義で示したもう一つの例では, ローレンツ型の関数を使いました. 物理的な要請を踏まえて, 好きにすればいいと講義で説明したのに伝わっていなくて残念.

14s3008: 
最も良い近似により近くなるための試行関数を選ぶための指標のようなものはあるのですか. M: 物理的センス :-p // レイリー・リッツの方法

14s3009: 
何 % error までが良い近似と言えますか? M: 境界線があったとして, それをわずかでも越えたら悪い近似になるということか(?)

14s3010: 
最適な 1 次の試行関数をさがす上で永年行列式を用いると関数の範囲をしぼることができるとおっしゃっていたのですが, 永年行列式をとくことで関数のどんなことをもとめることができるのですか. M: ``関数の範囲をしぼることができる'' と言った覚えはないし, 永年行列式を解いて得られるものではない. // 何がわかるかは, 勉強すればいいのでは(?)

14s3011: 
今回の講義でのキーワードの 1 つとして. 「永年方程式」というものがあったが, 調べると「ヒュッケル法」についての記述が見られた. 原子の基底状態エネルギーを求めるために用いた変分法は, 軌道同士の $ \pi$ 結合などのエネルギーを求める時にも使える, ということか. M: なぜ変分法の使い道を原子の問題に限定しなければいけないのか(?)

14s3012: 
変分パラメータの 1 次の試行関数とは 1 次元の ということですか. 次数が変わると試行関数はどのように変化するのですか. M: いいえ. 7.3 までよく読めばいいのでは(?)

14s3013: 
変分法をつきつめれば, もっと精度は高くなるのでしょうか. M: レイリー・リッツの方法を勉強すればいいのでは(?)

14s3014: 
変分原理を用いて解を求める場合, 厳密解に最も近い解以外の解が計算出来た場合でも, 厳密解にある程度近ければ解として認められるのか? M: 誰が認めるのか? 誰かに認めてもらわなければ, 近似解と考えてはいけないのか?

14s3015: 
実験値と計算結果の誤差はどのくらいまでなら許容できるのですか. M: だれが許容するのか? 誰かに許容してもらわなければ, 近似解と考えてはいけないのか?

14s3016: 
基底状態のエネルギー $ \DS E_0$ に上限があるということは, $ \DS E_0$ は幅をもった値であるということですか? M: 誤解でしょう. ここまで学んできた量子化学を, 最初から復習する必要がありそうですね.

14s3017: 
変分原理において $ \DS E_\phi$$ \phi$ が厳密な波動関数のときに $ \DS E_0$ に近づくのはなぜですか. M: 変分原理をよく考えれば自明でしょ.

14s3018: 
リッツの変分法は基底状態に励起状態も同時にわかるのでしょうか. M: 勉強すればわかるのでは(?)

14s3020: 
近似について, 厳密解より試行関数の方が 40 % 程大きいという計算結果で, 「そこそこの近似」とおっしゃっていましたが, 値がどれほど厳密解に近ければ「良い近似」と言えるのですか? また, どれほど近似解と厳密解とが離れていると「近似とは言えない」と言えるのでしょうか? M: 14s3009 参照

14s3021: 
ある現象を証明するとき理論的にはできるのに実験的にできない場合は, 証明することはできないのでしょうか? M: 意味不明. ``ある現象を証明する'' とは, どういうことか?

14s3022: 
最も厳密解に近い試行関数はどのように作っていけば良いのですか? 近いと思われる関数を 1 つずつ計算するしかないのですか. M: 例えば 14s3013 を参照

14s3023: 
ヘリウム原子の基底状態エネルギーを変分法を用いて求めたときに, 最も精度の高い計算が変分法でないとのお話がありましたが, それはレイリー・リッツの方法ですか. M: 表8.2 参照

14s3024: 
ヘリウム原子の例題において $ E(Z)$ を最小の値とする $ Z$ が有効核電荷として考えることができるとありますが, 同様の方法を使用すれば他の原子の有効核電荷も求められるのですか. M: 求めてみればいいのでは?

14s3025: 
再レポートとして球面調和・動径関数の 2 つをプロットしましたが, グランプロット法を用いて書きました. 3 次元の図を書いて問題に歪みがあるとかいていたのですが どういう意味なのですか? M: 意味不明. グランプロット法を用いて関数を書くとは? // 文字通りなのですが, 何が難しいのでしょうか(?)

14s3026: 
試行関数のおきかたはいろいろある, ということでしたが, 具体的に式をどうたてればいいかよく分かりませんでした. どのような点に注意すればよいのですか. M: 14s3008 参照

14s3027: 
今回の講義で 2 つの近似の方法に触れましたが, 2 つの方法で同じ関数を用いて近似することは可能なのでしょうか. M: 何をどう数えたら ``2 つの方法'' となるのか不明だが, 自分でやってみればいいのでは(?)

14s3028: 
水素原子の基底状態の変分法にて, 試行関数を $ r \rightarrow \infty$ $ \phi \rightarrow 0$ となるようにしたのはわかりました. ですが, なぜ $ \DS e^{-\alpha r^2}$ のように $ \DS r^2$ にしたのですか? $ r \rightarrow \infty$ $ \phi \rightarrow 0$ だけを考慮するなら, $ \DS e^{-\alpha r}$ でもいいと思うのですが. どのような条件を考えて $ r^2$ としたのですか? // なぜヘリウム原子においては変分法での近似値が実験値より小さくなってしまうのですか? 何か考慮していない条件などがあったのでしょうか? M: 著者に聞けばいいのでは(?) 変分法を使って見せる例なので, 何でもいいでしょ. // 勘違いでは(?) 変分法で求めた $ -2.8477$ は実験値の $ -2.9033$ よりも大きな値だが(?)

14s3029: 
He の基底状態エネルギーを求める際に, $ Z$ が 2 より小さくなり, これを有効核電荷として考えることもできるとありましたが, これは実際の有効核電荷とも近い値となるのでしょうか. (2 より小さくなった理由として有効核電荷を用いているだけ?) M: ``実際の有効核電荷'' とは, 何のことか? どうやって測定するのか?

14s3031: 
$ \DS E_\phi$$ \DS E_0$ より大きくなることがすばらしいとされているので, その差が小さい方が最良となるのはなぜですか. M: 勘違いしているから. 誰もそんなことが素晴らしいなどと言っていない.

14s3032: 
講義では試行関数はすでに与えられていましたが, 今後試行関数を自分で求めるような事はありますか. M: そりゃあるかもしれませんね. それがどうかしたのか?

14s3033: 
計算値と実験値を比べて良い近似と言えるような試行関数はどう選べばよいのでしょうか. M: 14s3008 参照

14s3034: 
変分法では真値がわからない場合の確認法方[原文ママ] (のようなもの) は存在しないのですか. M: 講義の始めに注意したのに, 理解されていなくて残念. というか, こんな基本的なことの, どこが理解困難なのだろうか(?) 真値がわかっていたら, そもそも近似解を求める必要がない.

14s3035: 
今回の講義で, 変分法を用いた結果 15 % error や 40 % error が出てきましたが, これは十分な近似と呼べるのでしょうか. それとも, 本来は基底状態のエネルギーが分からないものに対して行うものなので, 仮に error が大きかったとしてもそれを採用するしかないのでしょうか. 他の方法で $ \DS E_\phi$ を得たとして, 最終的に自分が満足すると思った近似値で終了してよいのでしょうか. M: 自分で判断できないのは何故か? 他人に終了判定してもらわなければいけないのは何故か?

14s3036: 
教科書 p.264 に, $ \DS E_\phi \geq E_0$ の等式は $ \DS \phi = \psi_0$ すなわち厳密な波動関数のときだけに成立するとありますが, He 原子などの厳密解が分からないもので $ \DS E_\phi = E_0$ となることは絶対にないのでしょうか. M: 勘違いでしょう. 厳密解と真の値は, 意味が違いますし, 厳密解が得られないことと真の値の存在は別の話です.

14s3037: 
極小値が最小値になるとは限らないと思うのですが, 変分法で関数の最小値が $ -\infty$ 等になった場合, どのように考えるべきでしょうか. M: 極小値と最小値が異なる可能性については, 全くその通りです. しかし微分してゼロとなるところのうちで, 最小値を選べばよい. また $ -\infty$ になるような関数は, そもそも波動関数として不適切では(?) 一つのことにこだわるあまり, 基本的なことを忘れてしまっては困りますネ

14s3038: 
いくつかの固有関数がわかっていないと, 変分法は有用できない[原文ママ]のでしょうか? M: 意味不明. 変分法についてよく復習する必要ありか(?)

14s3039: 
図7.1 について, ガウス試行関数と厳密な波動関数において $ \DS r / a_0 = 0$ のときの値が大きく異なっているのは何によるものなのか. M: 別に. 二つは別の関数なのだから, 値が異なることもあって当然でしょ.

14s3040: 
試行関数にでてきた, ローレンツ型, ガウス型などの名前のついた関数でこの他に試行関数でよく利用される有名な名前のついた関数はありますか? M: そもそもこれら二つがよく利用されるのかどうか, 統計をとったわけではないので, 私は知りません.

14s3041: 
今回の講義では error が 40 % というのが計算上でました. 講義中, 先生は error の程度は自分が満足する程度とおっしゃっていたと思うのですが, 実際は 40 % error でも近似できたといえるのですか. M: 言えるかどうか, どうして自分で判断できないのか? 数十なのか数百なのか, オーダー (桁) がわかれば十分という事例の存在を想像できないのか?

14s3042: 
今回の授業で近似解を求めましたが, 厳密解と近似解の誤差は計算等に用いる際どの程度まで許されるのですか? また, 厳密解はどのように求めるのですか? 近似解を求めるのに, ``実際にありそうな関数'' とは どのように判断しているのですか? M: 全部講義で説明していたのに, 全く伝わっていないようで, 残念 // どんな計算をするのか, あなたがその計算にどの程度の精度を要求するのかで決まる話では(?) // 何の厳密解の話か? // 例題でも, 採用した試行関数の根拠が説明されていたはずだが. あとは物理的なセンスの問題か(?)

14s3043: 
ヘリウム原子の変分法を説明した時に「最も精度の高い計算」と書いていましたが, なぜ, 最も精度が高いと分かるのですか? M: 原書は most accurate calculated result なので ``最も正確な計算'' の方が正しい. // 比較対象である実験値と最も多数桁まで一致しているから, ``精度'' が高いと勘違いした(?) これは摂動計算なので, 摂動の次数が高いことで, 精度と混同した(?)

14s3044: 
式に入力するパラメータが少ないと厳密な計算との誤差が大きい変分法を用いる理由が分かりません. 変分法を用いるときは基本的にパラメータが多いときである, ということなのでしょうか? M: じゃあ, 無理に使わなくてもいいのでは(?) 講義で示した例では, 一つのパラメータしかないのに, 2 % error というものもあったが.

14s3045: 
課題で行った $ R(n,l)$ のプロットを行った際 教科書 p.227 にあるグラフに似ているのではと気づきました. [そのグラフは s, p, d オービタルを示している.] つまり, $ R(n,l)$ のプロットは, s, p などのオービタルを示しているということですか? M: $ R(n,l)$ って, 何ですか? // 自分で判断できないのは, 何故か?

14s3046: 
``最も精度が高い計算'' として値が与えられていましたが, 何をもって精度が高いといえるのでしょうか. M: 14s3043 参照

13s3001: 
ローレンツ型の関数とは, どのような関〓[1 文字判読不能] のことを指すのですか? M: 自分で調べる努力をしないのでしょうか(?)

13s3006: 
$ \DS \phi = c_1 x (a - x) + c_2 x^2 (a - x)^2$ では, $ n=2$ ですが, なぜ, $ n=1$ でも $ n=3$ でもなく $ n=2$ の場合を考えているのでしょうか. M: 別に. 考えたければ考えてやってみればいいのでは(?) ちなみに一項目は $ n=1$ だが(?)

13s3023: 
動径部分の波動関数の計算において 量子数 $ l=0$ の場合, $ \DS r^l$ の部分が $ r=0$ のときに $ \DS 0^0$ となりました. $ r=1, 2, 3 \dots$ のときに $ \DS r^0 = 1$ となるので $ \DS 0^0 = 1$ として計算しましたが, $ \DS 0^x = 0$ ( $ x=1, 2, 3 \dots$) という計算から $ \DS 0^0 = 0$ という考え方もできました. $ \DS 0^0 = 1$ の解が自然なプロット図になったのでこちらを選びましたが, $ \DS 0^0 = 0$ という考え方は間違いなのでしょうか. M: 数学の基礎の複数をする必要があるか(?)

13s3025: 
最も精度の高いエネルギーの計算は市販のパソコンでもできるのか? それともかなり高性能なパソコンが必要となるのか? M: 機械の性能とは関係ない. 計算時間には影響するだろうが.

12s3017: 
波動関数の近似で, He 原子のような 2 電子系では電子間の相互作用のためにエネルギーが他にも依存すると思うので, 複数解をもつことはありますか. M: 正気ですか? ある系のエネルギーが一意に定まらないとは, 物理的にどういうことか?

12s3024: 
厳密解が出せないときは, どのようにして実験値を評価するのですか? M: 別に. 測定できるのならば測定すればいいだけでしょ. // そもそも ``評価'' って, 何をするつもりなの(?)



rmiya, 2015-12-07