構造物理化学 II (20151007) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
(6.5) 式には, 分母に $ \sin\theta$ があるので, $ \theta=0, \pi, \dots$ などは含まれないのですか? M: 三次元空間で座標の値として $ \theta=0$ となることはありえないのか?

14s3002: 
原子番号の近い, 水素とヘリウムでは, 水素のシュレーディンガー方程式は厳密に解けるのに, ヘリウムのシュレーディンガー方程式が厳密に解けないのはなぜなのでしょうか. M: 多体問題と言ってみるテスト

14s3003: 
なぜ, 電荷加わった[原文ママ]ことによって 2 章とは違い水素原子は自由粒子にならず $ V(r) \neq 0$ となるのですか? M: ``水素原子'' ではなくて ``水素原子の電子'' です. // ``自由粒子'' とは何か?

14s3005: 
プロトン核に無理矢理電子をくっつけて, 無電荷の核をつくることは可能でしょうか. He$ ^{2+}$ や Li$ ^{3+}$ などの状態は, とても不安定そうに見えますが, これらの状態が技術的に応用されている例はありますか. M:  $ \DS \beta^-$崩壊とは逆ですね, 電子捕獲 (electron capture, EC) ですかね. // 不安定とは? // $ \alpha$線って, 何に使われている?

14s3006: 
重水素, 三重水素は存在比が非常に小さく分析が困難であると思うのですが, これらはどのように発見・分析されたのでしょうか. M: 読書感想文 (仮称) のネタ発見?!

14s3007: 
プロトンを固定しない場合, 電子を固定することで求めることができると考えたのですが, 電子を固定して求める事はできるのですか? M: 何を求めたいのでしょうか?

14s3008: 
核を原点に固定しない場合の考え方が載っている参考書等はありますか? あればおしえてほしいです. M: そりゃあるでしょうね. 例えば講義サポート Web ページにある参考書リストから, 自分で探せばいいのでは?

14s3009: 
ラプラシアンは系の性質によってデカルト座標系か極座標系を使い分けるということでしたが, 変数分離が生じそうな場合に極座標を用いるということでしょうか. M: いいえ. §3.9 ではどうだったでしょうか?

14s3010: 
換算質量を用いて計算しましたが, 電子の質量は核の質量の 2000 分の 1 位なので電子の質量を無視できないのでしょうか. M: 自分の手を動かして換算質量を求めてみればいいのでは(?) 14s3035 も参照

14s3011: 
三重水素は β崩壊を起こして $ \DS ^3_2$He となる, とは知っているのですが, 1 つの陽子, 2 つの中性子である核が 2 つの陽子と 1 つの中性子をもつヘリウムに変わるにはどういった過程があるのでしょうか. M: ``β崩壊'' とは何か? 自分で調べればいいのでは(?)

14s3012: 
ある原子に何らかの力が加わり, それが核に影響をおよぼしている場合は, シュレーディンガー方程式からの原子の特定は不可能なのでしょうか. M: 意味不明. ``何らかの力'' とか ``影響'' とか, 一体全体どういうこと? そもそも ``シュレーディンガー方程式からの原子の特定'' って, 何をやりたいの??

14s3013: 
水素原子について, 核を原点に固定して考えましたが, 逆に, 電子を原点に固定して考えるとどうなるのでしょうか. M: 別に. 自分でやってみればいいのでは? // 14s3007 も参照

14s3014: 
日本の化学ではドイツ語をもとに元素名が決定されているが, IUPAC 名は英語である. どちらの言語を重要視したほうがよいのか. M: 言語は何のためにあるのか? なぜ IUPAC 名は英語なのだろうか?

14s3015: 
どの座標系を使うべきなのかを決めるにはどうしたらいいのですか. M: 別に, 好きにすれば良いのでは(?) ``べき'' という, 正解や強制など, あるわけない.

14s3016: 
水素類似原子とは, イオンと考えてよいのでしょうか. また, その場合, 他原子との相互作用を考慮しなければならないのでしょうか. M: 自分で判断できないのは, なぜでしょうか? // 考えている系は, 何ですか?

14s3017: 
$ \DS \bm\nabla^2$ はラプラス演算子ですが, $ \DS \bm\nabla$ は量子力学的に意味のある演算子なのですか? M: 勾配 (gradient) を求めるベクトル演算子 ナブラ (nabla), $ \DS \bm\nabla = \sum_i {\bm e_i}\frac{\partial}{\partial x_i}$ (ここで $ \DS \bm e_i$, $ \DS x_i$ はそれぞれ $ i$ 番目の基底ベクトルと座標). 従ってラプラス演算子はナブラの自分自身との内積 $ \DS \bm\nabla^2 = \bm\nabla\cdot\bm\nabla$ ということになる. 教科書 §3.9 および §5.8 参照

14s3018: 
水素原子について 2 次元で考えたので, 方程式中にある $ \phi$ は 0 なのですか? M: ``水素原子について 2 次元で考え'' ることは, 現実を反映した正しいモデルなのか?

14s3020: 
水素原子についてのシュレーディンガー方程式を解いていって, (6.8), (6.9) を得ましたが, 水素原子を剛体回転子としてみることができるという点で (6.9) が導かれたのは分かりますが, どういう要素から, 動径方程式の (6.8) が得られたのでしょうか? M: 論理展開の理解が間違っている予感. 教科書や参考書をよく読んで手を動かして自分で計算してみればいいのでは(?) // 14s3033 参照

14s3021: 
水素原子の波動関数を解くには, 剛体回転子を使わないと解けないのですか? M: 変数分離以外の解き方があるのか, 自分で調べてみればいいのでは(?)

14s3022: 
前期のレポートの問題の解答のようなものは配られないのですか? // $ Z$ とは有効核電荷のことですか? M: 配る予定はありません. // 今回の講義で出てきた $ Z$ は, 原子番号であると説明したはずだが, 理解されていなくて残念. 一電子系なので, 有効核電荷と一致はするが. // (+) 多電子 ($ n$ 電子) 原子に対して, 考慮対象としている電子以外の $ n-1$ 個の電子の効果を, 有効核電荷の形で取り入れるという近似はありうる.

14s3023: 
剛体回転子は回転する二原子分子の簡単なモデルとして用いられているのに, 安易に水素原子のモデルにも用いて良いのですか. M: 論理展開の理解が間違っている予感. 剛体回転子を水素原子のモデルにしてはいない. 14s3033 参照

14s3024: 
ラプラス演算子が $ \DS \bm\nabla^2$ で表されていますが, なぜ 2 乗なのでしょうか. 2 乗しなければ演算子にはならないのですか. M: そういう定義だから. 14s3017 参照

14s3025: 
$ \bm\nabla$ とラプラス演算子の板書の所でデカルト座標系や極座標系とでてきたのですが, この 2 つの式に目立った違いがあるのですか? M: 板書した二つの表式は, 顕著に異なると思いますが(?) 教科書 D 章や参考書をよく読めばいいのでは(?) 座標系の変換による表現の変更は, よくある練習問題です.

14s3026: 
真空の誘電率ではなく今は電気定数となっているということでしたが 名称が変わるのには何か理由があるのですか. あるとしたらなぜ変える必要があるのですか. M: ``名は体をあらわす'' 方が良いよネ. // 特定の物性・物理量に縛られるような定数ではなく, もっと基本的な物理定数だということでしょう. 現在 (SI 単位系) では, 真空中の光速度 $ \DS c_0$ と磁気定数 (旧真空の透磁率) $ \DS \mu_0$ という二つの定義値と $ \DS c_0^2 = \frac{1}{\epsilon_0 \mu_0}$ の関係がある, 厳密に値が定まっている物理定数です (クーロンの法則という実験・実測値を基にしていない(!)).

14s3027: 
あらゆる核の電荷と電子の関係を考える必要性は何ですか. 電荷を大きくして考えても近似をしたり, 色々複雑になると思うのですが, まずは単純な形から考えてみるということなのでしょうか. M: いきなり難しい問題を解ける・理解できるのだろうか? // (+) 特定の唯一の対象にしか適用できない理論と, 汎用性の高い理論 (14s3022 も参照) と, どちらが優れているだろうか?

14s3028: 
$ \DS \hat{\cal H} = -\frac{\hbar^2}{2 \mu} \bm\nabla^2 - \frac{1}{4 \pi \epsilon_0} \frac{e^2}{r}$ においての $ r$ は最外殻電子殻までの半径をあらわすのですか? そうなると例えば Mg$ ^+$ と Mg$ ^{2+}$ を考えるとき, 気をつけなければならないということですよね? M: いいえ. // 14s3022 も参照 // ところで, 気をつける必要があるかどうか, 他人に教えてもらわなければ分からないのは, なぜですか? そもそも精密な議論をしようというときに, 気を抜くことがあっていいのか(?)

14s3029: 
原子番号 $ Z$ を導入したポテンシャルエネルギーにおいて $ Z$ が大きくなる程 $ r$ の値も変化していくと思うのですが, $ r$$ Z$ に依存する様な関数としなくてもよいのでしょうか. M: 何をどう見ると $ r$$ Z$ に依存するというのか?

14s3030: 
$ \DS \epsilon_0$ を誘電率から電気定数へと変えたのは共通理解の他に, 何かありますか. M: 意味不明. ``共通理解'' とは? // 14s3026 参照

14s3031: 
水素原子のシュレディンガー方程式を多粒子の核の電荷を拡張して考えるとき, ハミルトン演算子のポテンシャルエネルギーにだけ核の電荷をかけて電子の運動エネルギーを変えないのはどうしてですか. M: 物理学の基礎を復習する必要があるのでは(?)

14s3032: 
変数分離で $ \psi(r,\theta,\phi) = R(r)Y(\theta,\phi)$ としますが, $ Y(\theta,\phi)$ は変数を 2 つ含むのでさらに分離して関数を増やして解くことはできないのでしょうか. M: 予習すれば良いのでは(?) // $ Y(\theta,\phi)$ 自体で意味のある関数であり, 球面調和関数 (spherical harmonics) と呼ばれる.

14s3033: 
角度部分の方程式と剛体回転子の方程式が同じということは水素原子を剛体回転子とみなして良いのか. また同じということから何が分かるのか. M: ``水素原子を剛体回転子とみなす'' とは, 具体的に何をどうしようというのか? // 方程式が同じなら解も同じ. // 抽象化とかモデル化の意味が分かっていない??

14s3034: 
陰イオン (マイナスの電荷が増えていく) の場合も水素原子モデルは使えるのでしょうか. また他の方法があるのでしょうか. M: 自分で判断できないのはナゼ? // もしかして物理の基礎を復習する必要がある(?)

14s3035: 
核を原点に固定していない場合において, ハミルトニアンに換算質量 $ \mu$ を用いていましたが, 「 $ \DS \frac{1}{\mu} = \frac{1}{m_\text{p}} + \frac{1}{m_\text{e}} = \frac{m_\text{p} + m_\text{e}}{m_\text{p} m_\text{e}}$」において, 電子と核の質量では核の方がとても大きいので分子の $ m_$e を無視することはできないのでしょうか. M: 無視するとどうなるか, 自分で計算してみれば良いのでは?

14s3036: 
電子が複数個ある時は どのように考えて, 求めればよいのでしょうか. M: 何を求める話か? // 別に, 普通にやれば良いでしょ. 教科書 8 章や参考書参照. 14s3022 のコメント後半も参照

14s3037: 
核の質量への拡張をすることで導出されるクーロンポテンシャルからこの核の質量では存在しえないというようなことを証明することは可能なのでしょうか. M: ``存在しえない'' とは, どういうことか? 何が ``存在しえない'' という話か?

14s3038: 
極座標系を使用するとき 加速度を考える必要はないのですか? M: 何の加速度ですか? どの座標系であっても, 対象としている系は慣性系なので, 見かけの力 (遠心力やコリオリ力) は発生しないが(?) またシュレーディンガー方程式は非相対論的な理論だし.

14s3039: 
核を原点に固定しない方法として, 換算質量を用いて剛体回転子の考え方を使うやり方があるということでしたが, それは, 核を原点に固定する方法を用いて得られた (6.9) 式の, 剛体回転子の方程式と同じになったのと何か関係があるのか. M: 別に. // (+) 換算質量も剛体回転子の方程式も, いずれも既習事項であるということ. 既知の事項を手がかりに, 未知のものを理解しようとするのは普通では(?)

14s3040: 
水素原子が興味をそそられる対象となる特徴には, どのようなものがありますか? M: 興味の持ち方は人それぞれなので, 自分で考えればいいのでは?

14s3041: 
$ \DS -\frac{\hbar^2}{R(r)}\left[ \frac{\d}{\d r} \left( r \frac{\d R}{\d r} \ri...
... \theta} \left( \sin\theta \frac{\partial Y}{\partial \theta} \right) + \right.$ $ \DS \left. \frac{1}{\sin^2\theta} \frac{\partial^2 Y}{\partial \phi^2} \right] = 0$ (6.7) では三次元だと思いますが, 回転運動は二次元だと思います. そういうときは $ \phi = 0$ になるのですか. M: 回転運動が二次元なら 2 変数 ($ \theta$, $ \phi$) が必要なのでは? :-p

14s3042: 
原発のお話がありましたが, $ \DS {}^3_1$H を取りだすために電気分解等で分離することはできないのですか? また, 分離したものをどのように処理・利用するのですか? IUPAC で, 真空の誘電率を電気定数に変えるメリットは何ですか? M: 必要な規模やコストを考えてみよう. 毎日数百トン増加, 現在の貯蔵量数十万トンです. // 放射性物質が除去された汚染水はただの水なので海へ放出可能ですが. 現在はそれができずに貯まる一方. // 14s3026 参照

14s3043: 
今日の授業では原子について考えましたが, 分子に拡張するにはどうしたらいいのですか? M: 教科書 9-10 章や参考書を読んで勉強すれば良いのでは(?)

14s3044: 
講義で解説していた式の解き方や, どういう目的で解いたのかは理解できましたが, 解くにあたって用いるラプラス演算子などは暗記しておいた方がいいのでしょうか? M: 別に. 必要だと思えば暗記すれば良いのでは(?)

14s3045: 
変数分離を用いて水素原子のシュレーディンガー方程式を求める時, 変数分離を用いて $ R(r)Y(\theta,\phi)$ にして求める. $ r$ だけの関数の時, $ -\beta$ となるが, $ \theta$, $ \phi$ だけの関数の時, $ \beta$ となっているが, なぜ $ r$ だけの関数の時負になり, $ \theta$, $ \phi$ だけの関数の時正となるのか. M: 自分で計算してみれば良いのでは(?) // 別に, 正負を逆にしてもいいが, すると (6.10) は (5.55) と見かけが異なる.

14s3046: 
(6.9) 式では変数を $ \theta$, $ \phi$ としていましたが, さらに一つずつ別で考えることもできるのでしょうか. M: 14s3032 参照

13s3001: 
福島原発で水が汚染されたという話を聞きましたが, $ ^3$H$ _2$O は人体に有毒なのですか. 有毒だとするとなぜ有毒なのですか? M: イマドキの理系大学生からこの質問が出るとは驚きです. // 自分で調べる努力はしないのでしょうか?

13s3006: 
なぜ真空の誘電率を電気定数と呼ぶことに決めたのでしょうか. 真空の誘電率では何か問題があるのですか. M: 14s3026 参照

13s3023: 
今回の講義では電子を一つ持つ水素原子のシュレーディンガー方程式を取り扱いましたが, 仮に水素原子から電子を取り除いた水素イオンの場合は粒子が一つになるので, 単純な箱の中にある粒子のシュレーディンガー方程式を解くことでエネルギーを求めることはできるのでしょうか. M: 何のエネルギーを求める話か?

13s3025: 
デカルト座標系, 極座標系以外の座標系を用いる場合もあるのか. あるのならばそれはどんな時か. M: 対象としている系の性質を適切に表現できる座標系を選ぶと都合がいいと講義で説明したのだが, 伝わっていなくて残念. 教科書 p.392 や参考書 (物理数学か(?), マージナウ・マーフィの本が特に詳しい) を見れば良いのでは(?)

12s3024: 
原子番号の大きな原子を水素類似原子にするのは, 現実的に可能なのでしょうか? M: 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネs



rmiya, 2015-10-09