構造物理化学 I (20150727) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
よく理解できなかったのですが, 規格化された調和振動子の波動関数において, どこまで行っても, $ \DS \left\vert \psi_2\right\vert^2 \neq 0$ となるのは なぜですか? M: 具体的な関数について, 図を描いたり値を求めたりしてみればいいのでは(?)

14s3002: 
「二原子分子はフックの法則をはずれ非調和性が大きくなってもポテンシャルに束縛されている限りいつかは平衡長へ自然に戻る」のポテンシャルに束縛されるとはどのような状態なのでしょうか? M: ``規則 (ルール) に縛られる'' という言い方をしないのだろうか(?)

14s3003: 
エルミート多項式はシュレーディンガー方程式のエネルギー固有値の関数に初めから式として出されていましたが, エネルギーとエルミート多項式の関係性はどこにあるのですか? M: ``導出方法の詳細については, 参考書参照'' と説明した. 14s3008 参照. 導出過程を省略すれば, 解は天下り的に与えるという記述にならざるを得ない. フックのポテンシャルだからエルミート多項式が出てきたが, 別のポテンシャルであれば当然別の多項式等が出てくる.

14s3005: 
今回の講義で扱ったような粒子のエネルギーを (冷却するとかして) 下げていき, 零点エネルギーに達した後では, 操作で失われるはずのエネルギーはどこから調達されるのでしょうか. 零点エネルギーを取り出すことはできますか. なぜ, 物質波こんなに頑なに不確定性原理を守るのでしょうか. M: ``操作で失われるはずのエネルギー'' とは何か? // ``零点エネルギーを取り出す'' って, 正気ですか? n=0 の最低エネルギー状態よりも低いエネルギーの状態が存在するということか? ちなみに冷却して零点エネルギーの状態にすることは, 原理的に不可能. 絶対零度に絶対到達できないことと同じ. // それが自然の本質的な性質だということでしょう.

14s3006: 
調和振動子の確率密度は $ v=0$ では中心で最大ですが, $ v$ の値が大きくなるにつれて端での確率が最大になると予想されます. これはどうしてなのでしょうか. M: 対応原理. 量子数が大きくなる極限では, 量子力学は古典力学と同じ結果を与える.

14s3007: 
モースポテンシャルのマクローリン展開の式は どのようなところから導出されたのですか? M: 別に. 数学の基礎の復習が必要か(?)

14s3008: 
調和振動子の波動関数が $ H(x)$ $ \DS \e^{- \beta x^2}$ の積で与えられるというのは どうやって発見されたのですか? M: 微分方程式 (シュレーディンガー方程式) の解の導出過程の詳細は, 参考書を参照するように説明したのだが(?) 14s3003 参照

14s3009: 
無限大に発散する関数でも, その関数が $ -\infty$ から $ \infty$ の値をとると考えれば有限といえるのではないかと思いました. したがって行儀のよい関数の条件の「有限」は, 関数が収束するか発散するかで判断していいのでしょうか. M: 自己矛盾で支離滅裂な意見を考えるのは勝手だが, 数学の基礎を勉強しなおした方がいいと思われます.

14s3010: 
一次元調和振動子のシュレーディンガー方程式は簡単で一般的な解は存在しないと書いてあるのですが, その場合個々の問題について どのような条件を付けなければならないのですか. M: 言葉使いが変です. おそらく数学力・論理力に難があるのでしょう. // まず簡単で一般的な解が存在しないのは, 定係数でない微分方程式の話. その場合は個々の問題 (例えば今回は調和振動子という問題) に応じた解き方を考える必要がある. 条件付けは無関係. ただし物理的に意味のある解を求めたいというのは大前提で, 例えば $ \psi=0$ は方程式の解だが物理的には無意味. その意味での条件はあると言えるかもしれないが, これは一般的な話であって調和振動子に特有の問題ではない. 物理的世界観にも難があるのかも.

14s3011*: 
分子が赤外線を吸収するためには分子が振動するにつれて分子の双極子モーメントが変化しなければならない (p.181) とありますが, 分子のみでは等核二原子分子が赤外線を吸収しないとわかるのですが, 一般的な気体においては, 無極性分子どうしでも瞬間的な電荷を持つので, その瞬間のみ赤外線を吸収する事はあるのですか? M: 三原子以上の分子であれば, (平衡構造で) 無極性であっても, 変角振動や非対称な伸縮振動によって分子の双極子モーメントが変化しますので, 赤外線を吸収します (例, 二酸化炭素, メタン). 教科書 13 章や参考書を参照. また, 通常の電気双極子遷移以外にも, 通常は弱い磁気双極子遷移や電気四極子遷移が効いてくる場合もあります.

14s3012: 
エルミート多項式が偶関数でも奇関数でもない場合は, 調和振動子の波動関数は直交系にならないのですか? ならないとしたら調和振動子の確率密度は変化しますか. M: あり得ない状況を仮定された無意味な質問です. // 論理的には条件節が偽なので, 結論としてどんなナンセンスなことを主張しても真の命題 :-p

14s3013: 
教科書では, エルミート多項式を $ \DS H_n(\xi)$ で表していますが, $ \xi$ を用いる理由はなんですか. M: 別に. 著者に聞けばいいのでは(?) :-p

14s3014: 
量子力学的調和振動子のエネルギー準位が 0 にならないとは どういうことか? M: そのまんま, 単なる事実ですけど. 14s3005 の質問の末尾の一言とかも参照

14s3015: 
エネルギーが 0 にならないのに零点エネルギーというのは なぜですか. M: 名付けた人に聞けばいいのでは(?) :-p エネルギー以外にゼロになっているものがあるのでは(?) ``ゼロ点'' に, エネルギーがゼロである事以外の別な意味を持たせているのでは?

14s3016: 
エネルギー準位の図に波動関数をあてはめることにより, 調和振動子の動きを明確に読み取ることはできるのでしょうか. M: 言語明瞭意味不明瞭. 何をやりたいのかは知りませんが, 自分でやってみればいいのでは(?)

14s3017: 
量子力学的調和振動子のエネルギー準位を求める式 $ \DS E_v = \hbar \omega \left( n + \frac{1}{2} \right)$ は導出することができるものですか. それとも実験的に求められたものでしょうか. M: 物理的世界観に欠陥がありそう. // 14s3003, 14s3008 参照

14s3018: 
1 次元の箱の中の自由粒子のエネルギー準位は間隔が等間隔ではありませんでしたが, 調和振動子のエネルギー準位は等間隔であるのは 結合が関係しているためでしょうか. M: シュレーディンガー方程式に, 結合の有無や形態が考慮されているのか? 箱の中の粒子の問題を化学結合を持つ分子に適用することはできないのか?

14s3020: 
$ \DS \psi(x) = H(x) \e^{- \beta x^2}$ について $ x$$ \infty$, $ -\infty$ に近づけても 0 にはならず また $ \DS \left\vert \psi_2\right\vert^2 \neq 0$ とありましたが, $ H(x) = 0$ の時, $ \DS \left\vert \psi_2\right\vert^2 = 0$ にはならないのですか? M: 何の話をしているのか? $ H(x) = 0$ という時はあるのか?

14s3021: 
調和振動子の波動関数には, 必ずエルミート多項式が含まれているのですか? M: 教科書 (5.35) 式参照

14s3022: 
なぜ波動関数のなかにエルミート多項式が表われたのですか. M: 14s3003, 14s3008 参照

14s3023: 
行儀のよい関数において, (2) 離散的であるときエネルギー差が等間隔, とありましたが, 離散的のときにエネルギー差が等間隔とはどういうことですか. M: 誤解. 離散的であることは条件節ではない.

14s3024: 
エルミート多項式は必ず偶数番目のときは偶関数で奇数番目のときは奇関数になるのですか. M: 教科書 p.185 または参考書を参照

14s3025: 
表5.2 のエルミート多項式はどのように導出するのですか? どの式を用いればいいのですか? M: エルミート多項式についての 漸化式, 循環式 を講義中に示した. また一般式も示した. // 参考書を参照とも述べた.

14s3027: 
図5.8 (a) の $ \DS E = \frac{3}{2} h \nu$ のときについて, 先生の板書と照らし合わせると, 古典的な調和振動子の動きは $ \DS E = \frac{3}{2} h \nu$ 以下で考えられますが, 単純に関数同士の交点は $ \DS E = \frac{3}{2} h \nu$ より上にあります. この少しの間のエネルギーは考慮しなくていいのでしょうか. M: それぞれの関数は何を表しているのか? 縦軸は何なのか? よく考えてみればいいのでは(?)

14s3028: 
調和振動子を積分すると何を表すのか? 0 になると特別なことがあるのか? M: ``調和振動子を積分する'' とは, どういうことか? // 教科書 4 章をよくよく復習する必要がありそう.

14s3029: 
図5.8 等を見ると古典的調和振動子が $ E=0$ のときに量子的調和振動子の $ E$ が最大となっていたりするのですが, 量子的に考えるとどうしてこんなにも差が生まれるのでしょうか. M: 何のことを言っているのかサッパリわからない. 激しく誤解しているのでしょう. 14s3027 も参照(?)

14s3030: 
量子論的調和子[原文ママ] $ \DS \psi(x) = H(x) \e^{- \beta x^2}$ が正しいことが, 図5.8 の (b) から分かる, 確かめるということで (b) が示してあるということでよろしいですか. M: 自分で判断できないのは何故か? // その図は何を表しているのか? ``確かめる'' とは, 何をすることか? どうすれば ``確かめた'' ことになるのか?

14s3031: 
不確定性原理から零点エネルギーを求めるには $ \DS \frac{1}{2} h \nu$ とはどうしてわかるのでしょうか. M: 14s3003, 14s3008 参照

14s3032+: 
聞き逃したかもしれないのですが, $ \DS E = h \nu \left( n + \frac{1}{2} \right)$ が一番小さいときは, 静止しているときですが, そのときが $ n=0$ $ \DS E = \frac{1}{2} h \nu$ であるのですか. M: 量子数の最小値 $ n=0$ の状態が, 最もエネルギーの低い状態だとは説明しました. しかし, それが静止した状態だとは言っていません. なぜなら, 古典的調和振動子とは異なり, ポテンシャルエネルギーの極小点以外でも粒子の存在確率がゼロでないからです.

14s3033*: 
波動関数のしみ出しが利用されている身近な現象はあるのでしょうか. M: 江崎玲於奈は, トンネル効果を利用したダイオードの発明でノーベル物理学賞を受賞しました. 走査型トンネル顕微鏡 (STM) や 赤外線吸収分光の ATR 法, 水素結合 X-H...Y の異性化についてトンネル効果で解釈する時もある, etc. ぜひ自分で探してみてください.

14s3034: 
$ n=0$ のときの量子力学的調和振動子エネルギー $ \DS E_0$ は, 0 ではなく $ \DS E_0 > 0$ であり, 教科書に $ E=0$ の条件では不確定性原理を満たさないためであるとしていますが, 他に理由はないのでしょうか. M: 教科書や複数の参考書を読んで, 自分で調べたり考えたりすればいいのでは?

14s3035: 
$ \DS \psi(x) = H(x) \e^{- \beta x^2}$ においてエルミート多項式を用いていくと, $ x=0$ 以外でも $ \DS \left\vert \psi_2\right\vert^2 = 0$ となる $ x$ が存在してきますが, $ x=0$ 以外での粒子の存在がゼロとは どのような状態なのでしょうか. M: 別に, 普通の状態ですけど. 箱の中の粒子でもそうだったでしょ. ちなみに $ x=0$ を特別視するのは何故ですか?

14s3036+: 
$ \DS \psi(x) = H(x) \e^{- \beta x^2}$ は 0 に収束するとおっしゃいましたが, $ H(x)$ の方がはやく無限大となることはないのでしょうか? M: 数学の基礎の復習が必要な予感. 例えばロピタルの定理(?)

14s3037: 
$ x$ の値がどこまでいっても $ \DS \left\vert \psi_2\right\vert^2 \neq 0$ であり, 粒子は存在するということは グラフの形より $ x$ の値が 0 のときよりも粒子の存在確率が小さくなる他の $ x$ の値はないのでしょうか. M: 正気ですか? ゼロよりも小さい存在確率とは, どういうことか?

14s3038: 
古典的な調和振動子の動きの範囲をはみ出したところでも $ \DS \left\vert \psi_2\right\vert^2 \neq 0$ となり, 粒子が存在することはどのように確認されたのでしょうか. M: 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ. // 演繹的に得られた結果について, 実験的な真偽の確認が必要なのでしょうか?

14s3039: 
$ \DS E = h \nu \left( n + \frac{1}{2} \right)$ のエネルギー準位の図の形がなぜ $ \DS y = a x^2$ のような形になるのでしょうか. M: どこでそうなっているのか? 教科書や複数の参考書をよく読めばいいのでは(?)

14s3040: 
定係数の微分方程式の方法では解けない 2 階の微分方程式を解くのに漸近解と多項式法を用いて解く方法以外に, 別な方法はあるのですか? M: 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ.

14s3041: 
$ \DS \psi(x) = H(x) \e^{- \beta x^2}$ においてエルミート多項式がどのような多項式であっても必ず $ x$ が無限大になると $ \psi(x)$ はゼロに収束するのでしょうか. M: まず, エルミート多項式は任意の多項式ではありません. // 14s3036 参照

14s3042: 
今回の講義であった $ \DS \psi_2$ について, $ x$ 軸と $ \DS \psi_2$ が交わる点は 2 点あると思いますが, そこには粒子は存在しないのですか? もし存在しないとしたら, なぜそこには存在できないのですか? M: 波動関数の意味を, 自分で判断できないのは何故か? 箱の中の粒子にも同様な点があったが(?)

14s3043: 
今日の授業で位置次元の量子論的調和振動子を学びましたが, 二次元, 三次元に拡張して考えるにはどうしたらいいのですか? M: 別に, 普通にやればいいでしょ. §3.9 参照

14s3044: 
エルミート多項式は他の分野でも頻繁に出るものですか? M: 少なくとも調和振動子専用ではない. ``頻繁'' かどうかは, 私は統計を取っていないので知りません.

14s3045: 
行儀のよい関数 〔一価, 有限, 連続〕 があるということは, 行儀の悪い関数もあると思います. もし, 行儀の悪い関数があるとすれば, それは具体的にどういったものでしょうか. M: 本気ですか? 普通に $ \DS \neg ( A \wedge B \wedge C ) = \neg A \vee \neg B \vee \neg C$ だし. 具体例はいくらでもつくれるでしょ(?)

14s3046: 
偶関数と奇関数の判別は代入以外にないのでしょうか. M: 定義に従って考えるのが, 最も安全確実だと思いますが(?)

13s3001: 
エルミート演算子の ``エルミート'' と, エルミート多項式の ``エルミート'' は同じ人物ですか? またこれらに対してどのような功績を残したのでしょうか? M: 読書感想文(仮) ネタ発見?!

13s3006: 
エルミート多項式の定義は, $ \DS \e^{- \beta x^2}$ より発散の遅い多項式, つまり $ \DS H(x) \e^{- \beta x^2}$ が発散しないような多項式 $ H(x)$ でしょうか. M: 違います. 自分で調べてみればいいのでは? // 直交多項式には他にも各種ある.

13s3012: 
量子論的調和振動子の説明の中で $ n=0$ のとき $ E \neq 0$, $ E > 0$ のエネルギーを持つとありましたが, $ E \neq 0$ を強調したのは何故でしょうか. $ E > 0$ だけで $ E \neq 0$ も満足しているハズであるのに. M: 理由は特に無い. ``零点エネルギー'' を意識して, たまたまそういう表現になっただけ. 何気ない表現を過度に重視されたり, 逆に重要なポイントを見逃されたり, ニュアンスも含めて正しく伝えるのは非常に難しいです.

13s3025: 
質問はありません (思いつきませんでした…) M: そうですか, 提出物が要件を満足していません. // なお, 質問は自然に湧き出てくるものではなく, 積極的につくるものです.

12s3014: 
調和振動子の波動関数が直交しているということは どういう状態を指すのか. M: 教科書 p.138 や参考書をよく読んで復習する必要がある(?)

12s3024: 
水素分子と重水素分子の結合長が同じになるのはなぜですか? M: 化学的性質は, 一義的には価電子の数で決まり, 核の質量に依存しないというのは常識では(?) 教科書 9 章も参照

12s3029: 
偶関数と奇関数をかけ合わせると奇関数で, 偶関数と偶関数をかけ合わせると偶関数になるのは どうしてですか? M: 定義に従い自分で手を動かして計算してみれば良いのでは(?)

12s3045: 
教科書を見る限り偶関数と偶関数, 偶関数と奇関数の積はあるのですが 奇関数と奇関数の積で偶関数という場合はあるのでしょうか. M: 教科書に全ての事項を漏れなく記載しなければいけないのでしょうか? 応用や省略は自分で考えるのではダメなのか? 12s3029 も参照

11s3046: 
教科書 p.181 には, 二原子分子の力の定数はおおよそ $ \DS 10^2$    N m$ ^{-1}$ 程度と書かれているが, 表5.1 を見ると, かなりばらつきがあるように思える. これはどう理解すればよいか. M: 別に, 書いてある通りに理解すればいいのでは(?) ``およそ 100'' と ``20 から 2000'' で, 理解に差があるか?

10s3008: 
現実に復元力が起こり得る条件にはどのようなものがありますか? M: 質問の意図がわからない



rmiya, 2015-07-29