構造物理化学 I (20150713) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
二原子分子の運動方程式において, 分子間相互作用の値がありませんが, これは除外しているのでしょうか? それとも無視できるほど小さいのでしょうか? M: 二原子からなる一分子の問題なので 分子間 の相互作用など, ありえませんが(?)

14s3002: 
実験などで無限遠に遠ざかる場合などはどのように実験を行うのでしょうか. M: 現実には ``無限遠'' は不可能ですが, 言い換えれば, それはどういう意味でしょうか?

14s3003: 
二原子分子のとき, それぞれの分子を壁に例えて考えるなら $ \DS k_1$, $ \DS k_2$, と別に表さないのですか? M: 一分子の問題なのに ``それぞれの分子'' とか, 実際の分子の問題なのに ``壁に例えて'' とか, 意味不明です.

14s3005: 
調和振動子でバネに例えられているのは電子対ですよね. 電子対をバネに例えるとうまく説明がつくのはなぜでしょうか. M: 比喩に固執することは, 理解の妨げになることもあります. 14s3006 参照

14s3006: 
もちろん量子力学の世界では本物のバネは存在しませんが, ここでいうバネはポテンシャル的な復元力をバネと仮定しているということですか. M: 自分で判断できないのは, なぜですか? // 安定構造・平衡構造が存在することは事実です. この構造から少しずれると, ポテンシャルエネルギーが増加し, 復元力が働くことになります. 教科書 (5.23) 式も参照

14s3007: 
バネを弾性限界を超えて引っぱった場合 本来元の形に戻るために使われるはずだったエネルギーはどこへ行くのですか? M: 本気ですか? 物体の変形に使われたのでは(?)

14s3008: 
実際に分子は常にバネのような振動をしているのですか? それとも, バネのように振る舞うのは, 特定の波長のエネルギーを加えたときですか? M: 本気ですか? 気体分子運動論を考えるだけでも, 気体分子が猛スピードで飛行して互いに激しく衝突していますから, 分子内の原子の相対配置に変化が無いままでいることは不可能だと想像できませんか(?)

14s3009: 
説明を聞き逃したかもしれませんが, 調和単振子[原文ママ]に対するポテンシャルエネルギーである $ \DS V(x) = \frac{k}{2} x^2$ は二原子分子にも適用できますか. M: 適用できるかどうかを暗記するような勉強法は, やめましょう. 教科書や参考書をよく読んで, 自分でよく考えてみればいいのでは(?)

14s3010: 
二原子分子の換算質量を $ \mu$ とおき, 振動数 $ \omega$ $ \DS \omega = \sqrt{\frac{k}{\mu}}$ で求めることができますが, これは振動数が分かれば, 二原子間の結合エネルギーを求めることができるということですか. M: ``結合エネルギー'' は, どこにも明示的に表れていませんが(?)

14s3011: 
単純なばねを使ったモデルで二原子分子を考えましたが, 非共有電子対の存在などから結合の力に影響があるのではないのですか. また水平な振動のみでなく他方向への力による振動は考えないのでしょうか. M: そりゃあるでしょうが, いろんな効果を含んだ化学結合をバネにたとえているのですけど(?) 14s3006 のコメント後半参照 // 二原子分子で水平 (結合軸方向) 以外の方向への振動とは(?) そもそも直線形の分子の振動の自由度は $ 3 N - 5 = 3 \times 2 - 5 = 1$ ですけど(?)

14s3012: 
$ k$ は結合の強さとして考えることができるとありましたが, あらゆる結合の場合についても滴応することができますか. (極性のある分子など) M: $ k$ はポテンシャルの由来に関係あるのか? 14s3006 のコメント後半参照

14s3013: 
フックの法則のバネ定数 $ k$ の値が小さければバネが弱い, 大きければバネが硬いとあるが, 弱いと硬いを分ける具体的なバネ定数 $ k$ の値はなんでしょうか. M: 正気ですか? 例えば ``背が高い'' と ``背が低い'' を分ける具体的な身長の値は何でしょうか?

14s3014: 
二分子原子[原文ママ]のモデルを二分子の質量の合計をつけた調和振動子として表すには, 表現できない運動があるのではないか. M: 言語明瞭意味不明瞭.

14s3015+: 
2 体問題は 1 体問題に還元して解くことができましたが, 3 体問題は解くことができるのでしょうか. M: 一般解はない. 物理学の基礎を復習する必要がある(?)

14s3016*: 
バネ定数 $ k$ が結合の強さに関連しているということですが, $ k$ の大きさから結合の種類を推測することはできるのでしょうか. M: たとえば, 表5.1 参照

14s3017: 
わざわざ「調和」振動子と記されていることから非調和振動子の存在が予測できます. 非調和振動子は調和振動子とどのような性質の違いがあるのでしょうか. M: 14s3018, 14s3045 参照

14s3018: 
フックの法則に従うのが調和振動子ならば, フックの法則に従わないモデルは何ですか? M: 14s3017, 14s3045 参照

14s3020: 
二原子分子は質量 $ \mu$ という物質が $ \DS \omega = \sqrt{\frac{k}{m}}$ で, 振動しているように見えるとありました. 何に対して振動している, と言えるのでしょうか? M: 

14s3021: 
二原子分子間の核間ポテンシャルにおいて調和振動子ポテンシャルで近似する利点とはなんですか? M: どうして, 準備もなしに, いきなり難しい問題に取り組もうとするのでしょうか(?)

14s3022: 
p.177 の図において極小値の左側に比べて右側の傾きがゆるやかなのはなぜですか. M: pp.175-176 の説明の, どこが理解できないのでしょうか(?)

14s3023: 
フックの法則の力に関する際は $ \DS \omega = \left( k / m \right)^\frac{1}{2}$, 二原子分子の際は $ \DS \omega = \left( k / \mu \right)^\frac{1}{2}$ とする, とありますが, どのような根拠からこれらがあるのですか. M: 元の運動方程式・微分方程式を自分でちゃんと解いてみれば分かるのでは(?)

14s3024: 
調和振動子の全エネルギーが保存されるとありますが, 温度や圧力などを変化させても常に一定なのですか. またエネルギーが一定ということは永遠に振動し続けるということで いいんですか. M: 14s3025 参照

14s3025: 
全エネルギーは常に一定, 保存されるとあるが, これはなんでこのようになるのですか? 教科書を読んでもあまり理解できなかったです. M: 教科書だけでなく参考書も読んで, 自分の手を動かして計算し, 理解してください.

14s3026: 
(5.24) の高次の項を考慮すると調和振動子モデルの修正, 拡張が可能ということだが, 修正, 拡張するとどうなるのか. また非調和項とはどういうものか. M: 14s3017 参照

14s3027: 
三原子分子を二原子分子と同じように近似するときは, 隣り合っている 2 つの原子を 1 つのものと考えてあてはめればよいのでしょうか. M: 14s3015 参照 // 基準座標を考えます. 教科書 §13.9 や参考書を参照

14s3028+: 
古典力学的な調和振動子とありましたが, どのような点で古典力学的なんですか? M: 自主的に量子力学的な調和振動子を勉強すればわかるのでは(?)

14s3029: 
弾性限界を考慮しなくてはならない状況というのは どのような時があるのでしょうか. M: 14s3022 参照

14s3030: 
実際の分子が振動, 回転をしているのかどうして分かったのでしょうか. ある計算をしたときに発見したのでしょうか. それとも実験をした際に分かったのでしょうか. (理論から運動が求められたのか, 運動している状態の発見からそうであると分かったのか) M: 14s3008 参照 // 多原子分子の運動の自由度とか熱力学的な分子分配関数とか, 実験的にも理論的にも, ヒントはいたるところに存在していると思うのですが(?)

14s3031: 
換算質量が $ \DS 1/\mu = 1/m_1 + 1/m_2$ で表されるのは 直列につないだバネ定数が $ \DS 1/k = 1/k_1 + 1/k_2$ であることにばねが同じであることと, 質量が異なることを反映させた詰果[原文ママ]この値になるということで いいのでしょうか. M: 意味不明. 直列につないだバネが, 換算質量と何の関係があるのか? ``質量が異なることを反映'' とは何のことか??

14s3032: 
$ \DS x_2 - x_1$ がもし $ \DS l_0$ に等しいとしたときは, その 2 原子は必ず静止しているのでしょうか. M: 本気ですか? 記号の定義から ``静止'' という運動状態が導かれるのでしょうか?

14s3033*: 
今回は二原子分子のバネモデルを考えましたが, 多原子分子のときでも同じように考えたとき, 換算質量はどのように考えればよいでしょうか. M: 基準座標を考えます. 教科書 §13.9 や参考書を参照

14s3034: 
古典力学と粒子力学[原文ママ]の最も大きな違いは何ですか. M: 今更な質問にビックリ !! 教科書や参考書を複数読んで自分でよく考えてみればいいのでは(?)

14s3035: 
二原子分子における平衡長 (変形のないときの長さ) はどのようにして (計算または実験によるもの?) 導かれた値なのでしょうか. M: ``慣性モーメント'' といってみるテスト. 物理学の基礎の復習が必要なのでは(?)

14s3036: 
$ \DS E < V_0$ のとき $ \DS \psi_2 = D \e^{-k_2 x}$ となり $ \DS \e^{-k_2 x}$ は実数の指数関数であるため波ではないということでしたが, このときの $ \DS \psi_2$ は波動関数といえることができるのでしょうか. M: Schrödinger 方程式 (または Schrödinger の波動方程式) の解ですが(?)

14s3037: 
弾性限界を超える結合はすぐに切れるのでしょうか. 超えても結合が切れない部分があるのであれば その範囲は $ f$$ V$ は何らかの方法で導出できるのでしょうか. M: 14s3005 参照 // 現実のバネでは, 弾性限界を越えれば元の長さ (形状) にもどりません. しかし二原子分子ではフックの法則を外れて非調和性が大きくなっても ポテンシャルに束縛されている限り, いつかは平衡長へ自然に戻ります.

14s3038: 
波のそれぞれの点の媒質は単振動しているので, 波は調和振動子という考えはあっているのでしょうか? M: 本当に淡振動しているのでしょうか? 教科書 2 章や参考書をよく読んで復習する必要がある(?)

14s3039: 
換算質量は 2 体問題を 1 体問題とすることができるということは分かったが, なぜ換算質量はただ単に 2 つの質量の合計ではいけないのでしょうか. M: 感覚で話をするのではなく, 自分の手を動かして論理的に計算してみればいいのでは(?)

14s3040: 
二原子分子である CO と三原子分子である CO$ _2$ の C と O 間のバネの変位は, 等しいのですか? 分光学モデルだと同じように見えるのですが, 構造的には, 三重結合と, 二重結合の違いがあるので違うのでしょうか? M: ``変位'' 自体は同じにすれば同じでしょう, あたりまえ. あなたが ``分光学モデルだと同じように見える'' と言っている意味が分からない. 結合次数との関係も不明.

14s3041: 
エネルギーが $ \DS \frac{1}{2} k A^2$ で表せるということは分子が出すエネルギーは結合の強さに比例するのでしょうか. M: 14s3042 参照

14s3042: 
エネルギーが $ \DS \frac{1}{2} k A^2$ で表せるということは, 分子が出すエネルギーは結合の強さに依存するのですか? 地球温暖化で温室効果の大きい気体は, 今回の講義で求められるエネルギーが大きいということも条件ですか? M: ``分子が出すエネルギー'' とは何か? 地球温暖化も意味不明. ``条件'' という言葉の使い方もヘンテコ.

14s3043: 
モースポテンシャルは $ x$ 方向の振動だけではなく, $ y$ 方向, $ z$ 方向の振動も考慮されているのですか? M: 変数を良く見て考えればいいのでは(?)

14s3044: 
前回, 講義で扱った区分的に一定なポテンシャルエネルギー中を運動する粒子に関する問題で, 粒子を二原子分子に置き換えた時, 調和振動子と剛体回転子の考え方を持ちこめば考えられるのでしょうか? それとも, まだ扱っていない部分の考え方が必要なのでしょうか? M: 多原子分子の運動の自由度を考えればいいのでは? 12s3014 参照

14s3045: 
フックの法則に従うのが調和振動子で, 調和振動子でないのはフックの法則に従わないという考えで大丈夫ですか. M: 自分で考えられないのは何故か? 論理的には, ``対偶'' は同値な命題. 14s3017 参照.

14s3046: 
換算質量 $ \mu$ を用いると 2 体系の問題が 1 体系に還元できるとありますが それによる利点は何なのでしょうか. M: 本気? 正気? ですか?? 自分で手を動かして解いてみても分からないのでしょうか??

13s3001: 
板書で一般解 $ \DS x(t) = c_1 \cos \omega t + c_2 \sin \omega t$, 初期条件より $ \DS c_1 = 0$, $ \DS c_2 = A$ だから, $ \DS (x)t = A \cos \omega t$ [原文ママ]とありましたが, $ \DS (x)t = A \sin \omega t$ [原文ママ]の間違いではないでしょうか? 自分のカン違いならすいません. M: なぜその場で指摘しないのでしょうか? また, 感覚ではなく, 自分で論理を追ってちゃんと計算してみてください.

13s3006: 
二原子分子にマイクロ波を当てると, エネルギーを吸収して回転に変化が生じ, 正確な観測はできないと思うのですが, それを考慮して何かしらの補正がなされるのでしょうか. それとも, どの分子に当てても変化が生じるので, 相対的な結果を得るためには問題ないということでしょうか. M: ``正確な観測はできない'' って, 何を観測する話か?

13s3012: 
(20150706 のコメント返し 13s3001 のものについて) 自然科学は why には答えられず how を解明するだけとありますが, why に答する解答を見つけ出す科学分野は何があるのでしょうか. M: 科学ではない. (人文科学や社会科学は科学ではないという立場)

13s3025: 
分子がイオン性のとき, ポテンシャルエネルギーはクーロン力が支配的に思えるが, イオン性の分子でもフックの法則を適用できるのだろうか. M: あなたのここで言う ``イオン性'' って, イオン結合のことですか? 支配的って, どのくらいの割合の話?? 14s3012 参照

12s3014: 
実際の二原子分子は振動と回転が同時に起きるが, 調和振動子と剛体回転子をどのように組み合わせれば実際の分子に近づくのか. M: 全エネルギーは, 第ゼロ次近似としては振動と回転のそれぞれのエネルギーの和と考えていいので, 変数分離形で考えるのが簡単.

12s3024: 
原子質量単位 amu と統一原子質量単位 u との違いはなんですか? M: それぞれの定義を調べればいいのでは(?)

12s3029: 
二原子分子の間でどうしてばねとみなせるのですか? M: 14s3005 参照

12s3045: 
調和振動子において波長が極短かくなるような運動ありえるのでしょうか. またそのような事がありえるのなら 運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの波が重なるくらい近くなり, 同じものとすることはできるのでしょうか. M: 意味不明. 調和振動子の振動数 (波長と反比例の関係にある) は $ \DS \omega = \sqrt{\frac{k}{m}}$ なので, $ k$ が大きく $ m$ が小さくなれば, 振動数は大きくなりますが, これのどこが理解できないのでしょうか? そこで ``運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの波'' とは, 意味が分からない.

11s3046: 
換算質量が求められるのは 2 体系のときだけか. 3, 4, ... 体系のときは, どのように考えればよいのか. M: 14s3033 参照

10s3008: 
換算質量を用いることで 2 体問題を 1 体問題として考えられることができるとあったが, 2 原子分子の波動関数は今までと同様のシュレーディンガー方程式を解くことで得られるのですか? M: ``今まで'' が何を指すのか? 自分で手を動かして計算してみればいいのでは(?)



rmiya, 2015-07-29