構造物理化学 I (20150615) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
$ \BRAKET1{p}=0$ より, 粒子は両方向に均等に運動しますが, もし $ \BRAKET1{p}$ が 0 以外の値であったら どちらかに偏りが生じたりするのでしょうか? M: 自分で判断できないのは, なぜか?

14s3002: 
三次元の箱の中の粒子は一次元の場合の簡単な拡張であるのは聞いたのですが, 二次元はなぜ一次元の場合の簡単な拡張とならないのはなぜですか? M: どこの誰が, そんなことを言ったのか? なるかならないかを自分で判断できないのはなぜか?

14s3003: 
$ n=2$ の準位についている電子 1 つが突然, $ n=3$ を飛び越[原文ママ] $ n=4$ へ励起することはありますか? M: 禁止される理由は何ですか? // ボーアの量子条件とか, 水素原子のスペクトルとか参照

14s3005: 
運動量の 2 乗は, 直感的には何を表しているのでしょうか. // 箱が広ければ広いほど, ばらつきが小さくなるような物理量は, 他にどんなものがありますか. M: さあ(?) 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてください. // 自分で調べたり, 考えればいいのでは(?)

14s3006: 
量子力学において運動量が 0 になることはあるのでしょうか. 運動量が 0 ということは位置もおのずと決まってしまい, 不確定性原理に反する気がします. M: それこそ, 不確定性原理を誤って使用している気がします. // 運動量が 0 という確定値をとるならば, 位置の不確かさは無限大. 14s3012 参照

14s3007: 
不確定性原理で運動量の不確かさと位置の不確かさの積の最小値がプランク定数の程度になるとありますが, 2 つの不確かさの積は具体的には何を表わしているのですか? M: そのまんま, 二つの物理量の不確かさの積ですけど. それが何か?

14s3008: 
平均運動量を考える上で, 演算子の $ \DS \frac{\hbar}{i}$ というのは どこからきてるのでしょうか? M: 平面波を表す式 (指数関数型) に作用させると...... 物理学の基礎を復習する必要がある(?) // さらに, (角) 波数 $ \DS k = \frac{2 \pi}{\lambda}$$ \hbar$ の積は, ド・ブローイの関係式により, 運動量であると分かります.

14s3009: 
ブタジエンの吸収バンドとブタジエンの $ \DS \tilde{\nu}$ の誤差の要因は何ですか. M: 大胆なポテンシャルの置き換えや次元性など, 非常に簡単なモデルであるにもかかわらず, 非常によく一致していると説明しました.

14s3010: 
ブタジエンの電子を昇位させるときにエネルギーをちょうど加えると言っていたのですが, 無色だと電子が昇位したのを確認するのは難しいと思うのですが, どうやって吸収した波長の実測をしたのでしょうか. M: 別に, 普通に測定したのでしょ. 検出器の性能は人の視覚に制限されるわけじゃないし.

14s3011: 
ハイゼンベルクの不確定性原理を習った際, 観測の限界によって運動量と位置を同時に知る事ができない, ということでしたが, 計算から, 観測機の技術にかかわらず, 両方を知る事は不可能ということでしょうか? M: 誤解を含む予感 // ``観測の限界'' が何を意味するのかあいまいだが, 教科書には ``この不確かさは測定や実験技術の未熟さからくるわけではなく'' と書いてある.

14s3012+: 
式 (3.41) や自由粒子の場合から運動量と位置の不確かさが反比例の関係にあるとあった. 自由粒子は $ x$ 軸全体に広がれる粒子ということは, 自由粒子でも位置の明確な値を求める事はできないのでしょうか. M: 理解不充分の予感. 教科書 pp.96-97 の記述の何が難しいのだろうか? あぁ, もしかして ``不確かさ'' の意味が分かっていない?? ==

14s3013: 
位置の不確かさについては理解できるのですが, 運動量の不確かさについてうまくイメージできないのですがどのような状態なのでしょうか. M: ある物理量の ``不確かさ'' といえば, どんな物理量についても同じですけど. // 14s3012 参照

14s3014: 
講義では $ \DS \sigma_{p_x} \cdot \sigma_{x} > \frac{\hbar}{2}$ $ \DS \sigma_{p_x}^2 = \frac{n^2 \hbar^2}{4 a^2}$ と説明されましたが, 教科書では $ \DS \sigma_{p} \cdot \sigma_{x} > \frac{\hbar}{2}$ $ \DS \sigma_{p}^2 = \frac{n^2 \pi^2 \hbar^2}{a^2}$ と書いてありました. 講義のものでも説明がつくのですか? M: どうしてその場で質問しなかったのか? // 自分で計算してみてください, と講義でも言いましたが(?)

14s3015: 
一次元の箱の中の粒子のモデルは直鎖状の共役炭化水素中の $ \pi$ 電子に応用されましたが, 二次元, 三次元のモデルは実際の分子でどのように応用されていますか. M: 別に, 自由に発想すればいいのでは? どうして自分で考えないのでしょうか? // 二次元については講義で章末問題を紹介したのが伝わっていなくて残念. ナノテクとか言ってみるテスト. 20150608 の 14s3013 も参照

14s3016: 
電子が存在する平均の位置 $ \BRAKET1{x}$ のグラフはどのようになるのでしょうか. M: そのグラフって, 縦軸と横軸は何ですか?

14s3017: 
箱の中に複数の粒子が入っている時, それらの存在確率を表す式はあるのでしょうか. 仮にあるとしたら, それらの粒子が電荷を持っていた場合, その存在確率に影響を及ぼすのでしょうか. M: 波動関数の二乗が粒子の存在確率 (規格化されている場合) に変わりはないのだから, あとはどんな波動関数を考えればいいのか? という問題. 20150608 の 14s3017, 10s3008 参照 って, 自分じゃん(!)

14s3018: 
箱の中の粒子で, 基底状態のエネルギーが 0 より大きいことがわかったが, 教科書に電子の静止定数があるが これはどのようにして求められるのか. M: 静止定数とはなにか? // 物理学の基礎の復習が必要か(?)

14s3020: 
箱の中の粒子の運動量の分散として $ \DS \sigma_{p}^2 = \BRAKET1{p^2} - \BRAKET1{p}^2$ を計算する, とありました. ここでの ``分散'' という言葉が良く理解できませんでした. 分散 $ \DS \sigma^2$ とは何を表しているのでしょうか. M: 教科書 B 章を参照するようにと講義で述べたのですが, 聞いていなかったのでしょうか? 数学の基礎 (高校数学?) の復習が必要か?

14s3021: 
不確定性原理によれば位置と運動量の 2 つの不確かさの積の最小値がプランク定数の程度となるとありますが, プランク定数とは振動数と温度の領域で使われる定数なのに このようになるのはなぜですか? M: ``温度の領域で使われる定数'' とは, どういうことか? どうして基礎物理定数に使用制限があるのか? // 次元解析してみればいいのでは?

14s3022: 
なぜ分散から標準偏差を求める必要があるのですか. 分散のままではいけないのですか. M: 別に, 好きな方を使えばいいのでは? 14s3020 参照

14s3023: 
ブタジエンの 1 電子が $ n=2$ から $ n=3$ の状態への遷移をひき起こすエネルギーを示してくださいましたが, エネルギーが遷移するとどうなるのですか. M: 別に, エネルギーは遷移しませんけど(?) // 講義でも ``ボーアの振動数条件'' とキーワードを出しているのに, 水素のスペクトルなどとの結びつきは全然考えないのでしょうか?

14s3024: 
粒子を局在化させようとすると その運動量の不確かさが増大するとありますが, ここの「不確かさ」とは どのようなものですか. M: 教科書 §1.9 や §3.8 を読んだり, 参考書を見たりして勉強すればいいのでは(?)

14s3025: 
今日の講義では前半に「平均運動量, 平均のエネルギー, 平均位置」の 3 つを求めていますが, 平均の値を用いての計算に意味はあるのか? この方法が最適なのか? M: 平均ではない ``運動量, エネルギー, 位置'' とは なにか? 例えば 運動量 と 位置 を正確に求められるのか? // 量子力学の思想を理解していない予感. 特に §4.3 などを, 自分で勉強すればいいのでは(?)

14s3026: 
講義で平均運動量が 0 と学びました. 平均が 0 ということは運動量が負もあると思いますが そのときはどのような運動をしていることになるのですか. M: 別に, 普通に運動している. $ p = mv < 0$ なら, 当然 $ m<0$ または $ v<0$ でしょ. // §3.7 や参考書をよく読んではいかがか(?) 運動量はベクトル量.

14s3027: 
平均の位置を計算した結果, n に依存しないということは, 位置は量子化されていないということですか. M: 記述する文言は正確に. ``箱の中の粒子の位置の平均値は'' です. ある特定の n の状態においては, 粒子が存在できない場所はあります.

14s3028: 
なぜ物理量の平均の時にのみ, 「期待値」という言葉を用いたのか? 何か特別な理由があるのか? M: 別に. 同じ意味だと説明したのだが, 伝わっていなくて残念.

14s3029: 
箱の中の粒子を考える際, ポテンシャルエネルギーを 0 として考えていたのに, 平均の位置が n に依存しない形で導かれるのはどうしてでしょうか. M: ``〜のに'' との条件付きの意味が分からない. ポテンシャルエネルギーをゼロと考えていなければ, 平均位置が n に依存しなくてもよいと考えられるのか? // 教科書 §3.7 の前半をよく読めばいいのでは(?)

14s3030: 
演算子は実験から求められるのですか, それとも定義されて存在するのですか. M: 講義で 表4.1 を紹介しました. 教科書や参考書を読めばいいのでは(?)

14s3031: 
黒は光を吸収しやすいというが 何色を吸収しやすいのでしょうか. M: 本気ですか? 黒の補色は? 黒い光ってあるのか? // 教科書 1 章に出てきた ``黒'' 体輻射は, なぜ黒なのだろうか?

14s3032: 
粒子の平均の位置 $ \BRAKET1{x}$ $ \DS \frac{a}{2}$ で n に依存せず, $ \BRAKET1{x^2}$ は n に依存しますが, これらは全く別のものなのでしょうか. M: 本気ですか? $ x$$ \DS x^2$ は, 別といえば別だが, 後者は前者の二乗という関係はある. あたりまえでは(?)

14s3033: 
ブタジエンは励起するときに紫外光を吸収するので色がないということでしたが, ブタジエンのような非金属分子が炎色反応のように色を示すことはあるのでしょうか. M: 有機化合物を炎の中に入れれば, 燃えます (笑). しかし GFP やルシフェリンは, それぞれ固有の化学発光を示します. また物質の蛍光やりん光は, 光物理的に重要な過程です. 教科書 §15.1 参照.

14s3035: 
教科書 p.96 に「$ \sigma$ をどんな測定にも含まれる不確かさの尺度と解釈できる」とありますが, 実験で得られた値がこの尺度内に収まっていることでその実験の正しさを証明することは可能ですか. M: 標準偏差って, そういうものなの? 数学の基礎を復習する必要がある(?)

14s3036: 
共役炭化水素の $ \pi$ 電子がある分子で, $ \DS \tilde{\nu}$ を計算するとどの分子でも実験値と近くなるのでしょうか. M: 全称命題ですか? 14s3009 参照

14s3037: 
「定量的に表す」というときに値に文字が含まれていると具体的な値で表せていないように感じるのですが, 「定量的に表す」ということの明確な基準は何なのでしょうか. M: なぜ明確な基準が必要なのでしょうか? 明確な基準があるのでしょうか? そもそも何がやりたいのですか? // 文字が含まれていても, 二つを比較して定数倍の関係 (数値で何倍とか) がきちんとわかればいいのでは(?) 一方, 具体的な数値で算出できても有効数字が一桁以下 (要するにオーダーしかわからない) ものを, 定量的と言えるでしょうか?

14s3038: 
一次元の箱の中の粒子は電子の運動のモデルを表していますが, 三次元にまで箱の粒子を拡張した場合, なんのモデルになるのでしょうか? M: 14s3015 参照

14s3039: 
不確定性原理は, なぜ二つの不確かさの「積」をとるのでしょうか. 「積」をとることによって何が分かるのでしょうか. M: 数学の使い方がわかっていない(?) 14s3012 の質問文にヒント. もしも「和」なら, 一方が極端に大きい時, どうか? // 時間 $ \Delta t$ とエネルギー $ \Delta E$ との関係がわかりやすい.

14s3040: 
ブタジエンが吸収する光の波長は, 計算で $ \lambda$ = 220.3 nm とでていて, 人間が見える光の波長は, 約 380 nm〜780 nm だということで人間の目では見れないことになっているが, 人間の目に見られるようにするには, どのように波長を変化させればよいのですか? それとも見ることは不可能なのですか? M: 意味不明. 可視光の波長範囲は知れているのだから, その範囲になるようにしなければ人間の目に見られるようにならないのはあたりまえ. 220 nm は可視光よりも短波長なのだから, 人間に見えるようにするには波長を伸ばす必要がある (どうやって??) のもあたりまえ. あ, 紫外線が見えるようなサイボーグになる手もある(?!) 結局, 何をしたいの??

14s3041: 
$ \DS \BRAKET1{p_x}=0$ つまり粒子の運動量の平均値がゼロとおっしゃっていましたが, このとき粒子はどのように運動しているのですか. M: 14s3026 参照

14s3042: 
平均運動量 $ \DS \BRAKET1{p_x}$ について, 計算すると 0 になるということでしたが, 物質が静止している訳ではなく, 運動しているのならば, その運動量を打ち消すための負の運動量が存在するのでしょうか? 存在するとしたら, 負の運動量とはどういうものなのですか? M: 14s3026 参照

14s3043: 
平均運動量や平均位置は $ \DS \BRAKET1{p}$, $ \DS \BRAKET1{x}$ のように $ \DS \BRAKET1{~}$ をつけて表現されますが, 気体分子運動論に出てくる平均速度 $ \DS \bar{v}$ のように, バーをつける平均と違いはあるのですか? M: 使う記号が違う :-p // ``平均'' の定義を比べてみればいいのでは(?) 教科書 27 章参照

14s3044+: 
三次元の箱を考えたのにも関わらず, $ \pi$ 電子の運動領域を一次元として考えるのは, 三次元の箱を考える意義を満たしているのでしょうか? M: 意味不明. ``三次元の箱を考える意義'' とは何か? そもそも三次元の箱を考えたのか? 14s3009 参照 // 三次元の箱で考えたければ, 自分でやればいいのでは(?) 問題に取り組むにあたって, 系を記述するのに適切なモデルをどのように考えるか, 考え方はひとそれぞれでしょう. ==

14s3045: 
古典物理学における物理量は量子力学においては線形演算子 $ \DS \hat{A}$ で表現されるが, $ \DS \hat{S}$ も物理量に対応する演算子とありました. $ \DS \hat{A}$ $ \DS \hat{S}$ どのように使い分けたらよいのでしょうか. M: 波動方程式の一般解 $ \DS y(x) = c_3 \cos x + c_4 \sin x$ (p.49) または $ X(x) = A \cos \beta x + B \sin \beta x$ (p.51) の任意定数 $ \DS c_1$, $ \DS c_2$$ A$, $ B$ は どのように使い分ければいいのでしょうか?

14s3046: 
一次元, 三次元の箱について考えましたが, 二次元については考えないのでしょうか. M: 14s3015 参照

13s3001: 
虚数 i は分数の分子につけても分母につけても問題ないのですか? M: 本気ですか? 数学の基礎 (高校数学(?)) を復習する必要がある(?)

13s3006: 
量子力学的な粒子は瞬間移動のような運動をするのでしょうか. M: いいえ. 位置と運動量を同時に正確に決定できないという不確定性原理を考えてください. ある瞬間に粒子の位置が正確に決定されたとすると, 運動量の不確かさは非常に大きいものになってしまいます. したがって次の瞬間に粒子がどこに進むのか, 確かな事は言えなくなり, 存在位置を確率でしか予想できない. また, 粒子を見出した二点間 (二つの時刻の間) で, 粒子がどのように運動してきたかを考えることもできない (わからない).

13s3012: 
運動量演算子 $ \DS \hat{p_x}$ について, 教科書では $ \DS - i \hbar \frac{\d}{\d x}$ のところを $ \DS \frac{\hbar}{i} \frac{\d}{\d x}$ と表記した事について, 何か意図はあるのでしょうか. M: 別に. どっちでも同じでしょ.

13s3025: 
規格化定数が無ければ前世気分が 1 にならないなら波動関数自体が表す数値は何を意味するのか? M: ``その二乗が粒子の存在確率に比例する'' ではダメなのか? // そもそも ``波動関数自体'' とは何か? 規格化された $ \DS \sqrt{\frac{2}{a}} \sin \frac{n \pi}{a} x$ を ``波動関数自体'' と考えてはいけないのか??

12s3014: 
直鎖状の共役炭化水素内の $ \pi$ 電子による紫外光吸収はブタジエンのみに言えることなのか (他の分子はどうなのか). M: 自分で実測値のデータを調べてみる, 適当な分子について計算してみる, などすればいいのでは(?)

12s3024: 
$ \DS \sigma_{p_x} \sigma_{x} \ge \frac{\hbar}{2}$ と不確定性原理はどのような関係があるのですか? M: 正気ですか? 教科書 §3.8 をよく読んで, 参考書もよく読んで, 考えればいいのでは(?)

12s3029: 
箱の中の粒子と仮定し, $ V=0$ として, あるものをないものとしたのに, どうして実測値と近くなるのですか? M: 意味不明. ``あるものをないものとした'' とは 何か? // よいモデル・近似だった.

12s3045+: 
光を当てて電子を遷移させる際, 状態間のエネルギー差が大きい場合遷移が起こらないことはありますか. M: あくまでもボーアの振動数条件なので, エネルギー差の大きさとは関係ない. 選択律というものはある p.329 とか §13.11-13.14 参照

11s3046: 
直方体の境界条件は見ればわかるので考えやすいのですが, 例えば球や錐のときは, どのように考えて表せばよいのですか. M: 別に, 同じように考えればいいでしょ. 例えばそれぞれの変数毎に変域を考え, 変域の端でどのような物理的な要請があるかを考える.

10s3008: 
$ \DS \BRAKET1{p_x^2}$ は何を表しているのですか? 単に $ \DS \sigma_{p_x}^2$ を求めるために必要な値というだけですか? M: そのまんま, 運動量の二乗の平均値でしょ(?) それの何が困るのか?



rmiya, 2015-07-29