構造物理化学 I (20150427) M: 以下は宮本のコメント
誤解の山盛りな方は, 勉強のきっかけや読書感想文(仮称)のネタに出会えて幸いですネ :-) 教科書・参考書・その他の本を読みあさりましょう!!

14s3001: 
ド・ブローイは粒子も波動性を持つと推測しましたが, 波が粒子のような特徴を表すことはありますか? M: 本気ですか? 教科書 第 1 章で何を学んだのか??

14s3002: 
励起状態にある原子や分子は 緩和し基底状態に戻るとき, エネルギーを電磁輻射として放出しますが, 基底状態からエネルギーを加えて励起状態になる過程では回転や振動のような運動は起こっているのでしょうか. M: 初めの時間に, 教科書の後ろの方の章の内容を紹介したのに, ガッカリです.

14s3003: 
式 (1.23) でリュードベリの式と一致したことについて, リュードベリはどのようにしてリュードベリ定数を求めたのですか? // そもそも, リュードベリのスペクトル, ボーアのエネルギー差という, 別々の考え方からなぜ値が一致するのですか? M: 実験式だと言っていませんでしたか? // 誤解のテンコ盛り?! ボーアがどのようにして水素のスペクトルを理論的に説明したのか, 全く理解されていないようで残念です.

14s3005: 
クーロンの法則と万有引力の法則は, よく似ていますが, 地球が太陽の周囲を回ることでエネルギーを放出することはありますか. あるとすれば, どのようなエネルギーとして放出されるでしょうか. // そもそも電子は, 何の力によって原子核の周囲を回っているのでしょうか. M: 重力波 :-p // 物理の基礎の復習が必要な予感. 慣性の法則にエネルギー (の変化) が必要なのか?

14s3006: 
現在ではボーアの理論が間違っているとわかったとありましたが, それはどのように証明されたのですか. M: 自主的な研究課題 (昨年度の化学の基礎II(G)のシラバス参照) の答えを教員に聞くつもりなのでしょうか?

14s3007: 
電子は核のまわりを半径 $ r$ の円軌道で回っていると仮定していますが, どのような実験から暗黙のルールとなったのですか? M: ラザフォードの実験の話をさんざんしたのに, 理解していただけなかったようで, 残念です.

14s3008: 
ボーアモデルの軌道半径で, なぜ $ n=1$ のときだけボーア半径という名前がついているのですか? よく使われるのですか? M: 基底状態は, あらゆる状態のうちで特別な存在だと思いませんか? ボーア理論によって原子の大きさを理論的に求めることができたのは, 画期的だと思いませんか??

14s3009: 
電子線回折は電荷をもつことによる乱れがあるということでしたが, 勝手な想像ですが, 中性子回折などにもなにか欠点があるのではないかと思いまし た. ここで欠点を無視できる理想粒子のような概念って存在しないのでしょうか. M: 線源が限られるという話はしました. // 概念だけなら勝手に考えればいいのでは? 物理学では質点や点電荷や剛体という概念がすでに存在しますけど?!

14s3010: 
モーズリーの法則で原子番号が分かるとおっしゃっていましたが, 化合物だった場合は $ Z$ の値がどのような値をとるため化合物だと分かるのですか. M: 本気ですか? 単体と化合物 (または混合物) との違いは何ですか?

14s3011: 
電子は核からのクーロン引力を受けるとありますが, 他の電子からの斥力は考えなくて良いのでしょうか? それとも電子は常にそれぞれがつりあうような位置関係で核のまわりを運動しているのでしょうか? M: ボーア模型は水素原子の話をしています. そこでは斥力をおよぼすような他の電子は存在しますか?

14s3012: 
ボーア理論の限界について, 教科書には系に磁場をかけたときに生じるスペクトルを説明できないとありますが, どのように説明ができないのでしょうか. そもそも式に導入できないのでしょうか? M: 図 6.8 参照. // ボーア理論で外部磁場の効果は考慮されているか?

14s3013: 
ド・ブローイは, 確実に粒子に見えている物質でも, ある決まった条件のもとでは波動性を示してもよいだろうと述べていますが, 我々, 人間も粒子性と波動性をもっているのですか? M: 野球のボールと人体とで, 従うべき物理法則が異なっているのでしょうか? 60 kg の体重の人体の波長はいくらか??

14s3014: 
大学などで使用される電子顕微鏡は何ボルト程度のものが主流なのか? M: 統計を取った訳ではないので, 何が主流なのか私は知らない. 自分で調べてみればいいのでは?

14s3015: 
特性 X 線が生じる原因は何ですか. M: 自分で調べようという発想はないのでしょうか??

14s3016: 
ボーア理論では, 粒子の波動性を説明するド・ブローイ波が用いられていますが, ボーア模型の仮定の 4 つの条件の中に電子の波動性を説明している部分はありますか? M: 自分で答えを言っているのに?!

14s3017: 
電子顕微鏡の透過型と走査型の具体的な違いは何なのですか? // 水素原子内の電子の全エネルギーが量子化されているということは, グラフで表わすと, 離散的な値になるということでしょうか. M: 漢字は意味も表わしていて, 便利ですね. 自分で調べればいいのでは? // グラフで表わさなくても離散的ですけど?!

14s3018: 
基底状態は励起状態よりも不安定とありますが, 具体的にイオンや中間体などのことですか? M: どこにそんなことがありましたか? 激しく誤解している予感. // 14s3039 参照

14s3020: 
$ \DS E_n = - \frac{m_e e^4}{8 \varepsilon_0^2 h^2} \frac{1}{n^2}$ ( $ n=1,2,\dots$) の式より, 水素原子のエネルギー状態は電子が束縛された状態であるとありましたが, 電子が束縛された状態とは, 例えばどのような状態のことを言うのですか? M: ``束縛'' という言葉の意味がわからなければ, 辞書を見ればよいのでは? // 文脈から, 束縛されている電子の具体例の一つが水素原子中の電子であると読み取れないのでしょうか? 国語力の問題(?)

14s3021: 
ボーア理論では水素原子を使ってリュ‐ドベリの式を導くことができますが, 他の原子でも導くことは可能なのですか? M: 何の式を導く話でしょうか?

14s3022: 
放射性元素の中には寿命がとても短いものもあったと思うのですが, その場合はどのよううにして原子番号を調べるのですか? M: 放射性崩壊の系列を調べるのだったかな, 詳しくは覚えていません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ

14s3023: 
(1.23) の式からモーズリーの法則の信ぴょう性が高まったようなお話をされていましたが, どの観点からそう考えられるのですか. // またモーズリーの法則で板書されていたグラフは何を表わしていたのですか. 縦軸は何を示していたのでしょうか. M: ``信憑性'' の話などしていませんが, 何かの聞き違えでしょうか(?) 同法則を理解する手がかりになるという意味のことは述べたが. 自主的な研究課題 (昨年度の化学の基礎II(G)のシラバス参照) の答えを教員に聞くつもりなのでしょうか? // 対陰極の発する X 線のスペクトルだと説明したのですが, 理解されていなかったようで残念.

14s3024: 
トムソンのモデルを使用し, それに合わせた仮定条件を考えれば, ラザフォードのモデルを使用したボーアの理論と同様の結果は得られるのですか. M: 私は知りません. 自分で考えてみればいいのでは(?) (でも, トムソンのモデルで金箔によるα線の散乱実験をどう説明するのでしょうか?)

14s3025: 
中性子回折はとても優れている方法という事は理解できました. しかしこの方法をとるにはとても大変であり使用頻度も少ないとおっしゃっておりました. そこでこの方法より安定してできる方法が電子顕微鏡の他にあるのですか? M: 中性子線回折の利点欠点と電子顕微鏡との関係など, 激しく誤解の予感.

14s3026: 
電子線回折が知られた 1 年後に菊池正士さんが雲母を発見したということでしたが, 正士さんは電子線回折について発表される前から研究していたのですか. それとも発表された後に疑問に思うことがあり研究し始めたのですか? M: 事実認識というか歴史認識というか, これまた誤解のオンパレードな予感.

14s3027: 
水素原子のエネルギー準位について, $ n$ が大きくなるほどエネルギー準位がこみあうということは, $ n$ が大きければその前後の準位への遷移が少ないエネルギーでできる, ということでしょうか. M: 数式に基づいて自分で計算してみればいいのでは(?)

14s3028+: 
量子条件などで用いた自然数 $ n$ がよくわからなかった. 何が変化すると $ n$ が変化するのか? M: 量子数 $ n$ は, 普通の意味の変数 (位置 $ x$, 速度 $ v$ など) とは少し性格が異なる. 離散的な状態を区別するためのインデックスと言えるかもしれない. すなわち, $ n$ が変化するとエネルギーが変化する, など.

14s3029: 
ド・ブローイの波長の式を使った (1.22) 式がこれほどの精度をもつのであれば, ド・ブローイの仮説もあながち間違いではなく, 物体はすべて波の性質をもつということでしょうか. M: 誤解の予感. ド・ブローイの物質波の考えは, 電子線回折などで実証されたと講義で説明したのに, 理解されていなくて残念.

14s3030: 
ボーア理論の誤りとは何でしょうか. 数式でしょうか. その仮定にあったのでしょうか. (限界は分かりました.) 実験値から誤りが発見されたのでしょうか. M: 可能性として色々考えるのはよいが, 明らかに違うものを除外しないでいると, 本当に限界が分かったのか危ぶまれる. // 14s3006 参照

14s3031: 
なぜ菊池正士は, 回折実験で雲母を選んだのでしょうか. 金属は規則正しい配列であるので結果が得やすいですが, 鉱物にも特有のメリットがあるのでしょうか? M: 本人に聞けばいいのでは(?) // 現代の知識からさかのぼって考えるのは, ちょっと反則かも. 当時, 原子や結晶について, どのような知識があり理解されていたのか? とか.

14s3032: 
電子線, 中性子線 というものがありましたが陽子線なるものはあるのでしょうか. 陽子も電子より波長が短くなり, 細かく分析できると思うのですが. M: どんな粒子線を考えることも, 考えるだけなら勝手でしょう. 問題は適当な線源があるか.

14s3033: 
モーズリーの法則について, 特性 X 線と連続 X 線の性質的な違いは何ですか. // また, 原子番号との関係式で出てきた系列に特有な定数は何によって決まりますか. M: 14s3015 参照 // 文字通り ``系列に特有'' なので, 系列によって決まる. あとは自分で考えるとか, 14s3023 参照(?)

14s3034: 
量子化されているとは, 簡単にいうとどんな意味ですか. M: 言葉の意味がわからなければ, 辞書を見ればいいのでは(?) 他にも, 教科書や参考書を良くよく読んで考えるとか.

14s3035: 
新しい原子をつくり出したとして, それが不安定な物質でも特性 X 線を調べることは出来ますか. M: ここで yes/no を答えることに何の意味がありますか? それよりも, 特性 X 線を調べるには, 何が必要だろうかと考えてみてはいかがか(?)

14s3036: 
原子が中性子をもっているということは いつどのように発見されたのでしょうか. M: 読書感想文(仮称)のネタ発見?!

14s3037*: 
値が離散的であれば量子化されていると言えるのでしょうか. また, 量子化されていれば離散的であると言えるのでしょうか. M: 簡単な整数 (または半整数) により状態が特徴づけられるとき, 量子化されていると言う, のかな. 離散的であっても規則性がなく, 状態を指定する量子数がないときには, 量子化されているとは言えない. しかし量子力学的な系であっても, 非束縛状態であれば, エネルギーは連続スペクトルになる.

14s3038: 
p.23 (1.15) について, 電子の角運動量 $ 2 \pi r = n \lambda$ は なぜ量子化されなければならないのですか? M: 定常波, 定在波

14s3039: 
なぜ励起状態にある時は, 一般に基底状態にある時より不安定となるのか. M: 言葉の定義. 基底状態とは, 最もエネルギーの低い状態のこと. またエネルギーが低いことを, 安定であるという. 物理の基礎を復習する必要がある(?)

14s3040: 
モーズリーの法則の系列に特有の定数と定められている $ a$$ b$ がありますが, この法則で色々な原子がわかったことになっているのですが, ランタノイドとアクチノイドに系列があることは, わかるのですが, 他の原子を調べるときの系列とは, ライマンやバルマーの系列ということでいいのでしょうか? 例えばランタノイドの系列だと定数 $ a$, $ b$ はどんな値をとるのですか? M: 全然違います. まるっと勘違いだと思われます.

14s3041: 
中性子線回折は使用が限られるとおっしゃっていましたが, どのような場面で用いることができるのですか. M: 14s3009 参照. 伝わっていなくて残念

14s3042: 
どうして顕微鏡に電子を当てることで像が拡大されるのですか? // また $ \DS \frac{1}{\sqrt{\lambda}} = a (Z - b)$ の式において, 別の時期に設定された原子番号と, 式中の $ Z$ が直接的に一致するのですか? M: どうしてそういうことになるのか, 激しく勘違いの予感. ``電子顕微鏡'' について調べてみてはいかがか. // いつ設定されようとも, 原子番号の物理的意味は不変だと思うが(?) よってそれに基づく実験結果もしかり.

14s3043: 
波長の整数倍が軌道の円周と同じでなければいけないという条件で $ 2 \pi r = n \lambda$ ( $ n=1,2,3 \dots$) となるのは理解できるんですが, なぜ, この条件で量子化されるのですか? M: そこが分からなければ, 理解したとは言えないのでは(?) // 講義では角運動量の量子化の話をしました (式を導きました).

14s3044: 
教科書などの法則では水素が多く利用されています. 計算や考える過程において非常に容易であり, 雑多な要素を排除できることは分かるのですが, 他の原子と比べると水素原子は 1s 軌道のみ, 1 電子のみと特殊すぎて凡例としてはふさわしくないように思います. 水素原子を根底において考察を進めるのは法則を考える上で正しいのでしょうか? M: 何の法則を考える話をしているのでしょうか? // 水素原子を基本に考えることはあっても, 凡例にしていることはあまりないと思うのですが(?) 例えばどんなものがありますか?

14s3045: 
モーズリーの法則 [ $ \DS \frac{1}{\sqrt{\lambda}} = a (Z - b)$] がボーア理論の限界・誤りとありますが, そのことはどのように証明されたのですか. M: 激しく誤解している予感. 14s3023 も参照

14s3046: 
基底状態から励起状態から遷移する際に[原文ママ], 何か条件のようなものがあるのでしょうか. それとも自然と起こるものなのでしょうか. M: 基本的に遷移は (選択則の下での) 確率過程なので, 人為的にどうこうできるものではない. ただし自然放出のほかに誘導放出はあるが.

13s3001: 
水素原子のエネルギー準位図で, $ n$ が増加するに従ってエネルギー準位が込み合って見えるのはなぜですか? M: 錯覚ではありませんヨ. エネルギーの表式を見て考えればいいのでは(?)

13s3006(*): 
陽子は正に帯電していますが, 原子核中で陽子同士が反発せずにくっついているのはなぜなのでしょうか. 電子のクーロン引力に支えられているのでしょうか. 同様に電荷を帯びていない中性子が原子核に収まる理由は何でしょうか. M: 原子核物理学や素粒子物理学を勉強すればいいのでは? // 世界を統べる四つの力とは, 電磁気力, 弱い相互作用(核力), 強い相互作用(核力), 重力 ですと言ってみるテスト.

13s3025: 
水素以外の原子半径を最も正確に記述できる理論には何があるのか? M: 量子力学で十分正確に記述できると思いますけど, 重原子については相対論的量子力学が必要になるかも.

12s3014: 
電子顕微鏡はウィルスを見ることが可能だが, 光学顕微鏡ではできないのは (粒子の) 大きさが関係しているからか. M: 光学を勉強してみればいいのでは(?) // 観測対象の大きさと観測に用いる光 (波) の波長との関係と言ってみるテスト

12s3024: 
$ n$ が 2 以降でのそれぞれの励起状態は, 具体的にはどのような違いがありますか. M: 数式が与えられているのだから, そこからそれぞれの性質などを求めてみればいいのでは(?)

12s3029: 
モーズリーの法則で導き出される原子番号の $ Z$ は, その元素のもっている電子の数ということですか? M: え〜, 本気ですか? 高校レベルの化学から復習する必要がありそうな予感.

12s3045: 
特性 X 線と連続 X 線の境目はどのようなものなのですか. M: 勘違いの予感. 14s3023, 14s3033 など参照

10s3008: 
モーズリーの法則は, 今以上の人工元素が発見される場合でも適用されるのですか? (法則に限界はないのですか?) M: 14s3023 および 14s3022 参照



rmiya, 2015-07-29