化学の基礎II(G) (20150119) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
「低温・定圧では自発的過程において $ G$ は減少する」とありましたが, これは自発的な反応では反応は平衡に近づいていくという理解でよかったでしょうか? M: ル・シャトリエの法則って何だ? なぜ自分で判断できないのか??

14s3002: 
ギブズ自由エネルギーが自発変化の方向を決定するものとはわかりましたが, エントロピーの「系の乱雑さ」のような, ギブズ自由エネルギーの表現のしからはありますか? M: どのくらい自分で調べ, 考えているのか? // 「自由 (に利用可能な) エネルギー」では, どうしてダメなのか?

14s3003: 
自由エネルギーにも我々が使って取り出せるエネルギーに限界がありますか? もしそうでないとすると, 前回の授業もかねてふと思ったのですが, 工学と理学の関係が上手くいかないような気がします. M: ``上手くいかない'' が, どういうことか, なぜなのか, 意味不明. // 前半について, 熱力学の法則に基づいて自分で考えてみればいいのでは?

14s3005+: 
平衡状態と $ \Delta G = 0$ であることは同値ですか. // (+) 今日の講義では自由エネルギーを求めるためのデータ ( $ \DS S^\plimsoll$, $ \DS H^\plimsoll$ など) を教科書から得て計算していましたが, 公式な論文などを書く場合はどこからこういった数値を引用しますか. その数値が, 信頼できる情報だと判断されるのは何故でしょうか. // 自分の力で $ S^\plimsoll$ $ \DS H^\plimsoll$ を求めようとすると (私が勉強不足だからかもしれませんが) 系の持つ全エネルギーの量を知る必要がでてきました. このエネルギーは実験で測定できるでしょうか. できないとすれば, どんな量から計算されますか. M: 14s3009 参照 // 私たちが簡単に利用できるものなら例えば ``化学便覧''. Web では NIST Chemistry WebBook なんてのもあるようだ. もちろんこれらは出典の原著論文やその値を評価・検討した論文の情報も載ってる. このように ``検証できる'' ことが重要. // 普通に熱量計を用いた実験で測定できるのは ``反応熱'' でしょう. 簡単な分子なら, 化学結合の解離エネルギーも, 分光学的に測定できるかも.

14s3006*: 
式 (10.18) $ \DS \Delta G^\plimsoll = -R T \ln K$ を変形すると式 (7.9) $ \DS \frac{n_i}{n_j} = \exp\left(-\frac{\varepsilon_i - \varepsilon_j}{k_\text{B} T}\right)$ と形が似ていると思うのですが, なにか関係があるのでしょうか. M: 意味を考えると, 全く同じ事を言っていることに気付きませんか?

14s3007: 
$ \DS \Delta_$r$ H^\plimsoll$ $ \DS \Delta_$r$ G^\plimsoll$ の r と には, どのような意味があるのですか? M: いまさらこれでは, ちょっと残念. 教科書 p.102 や参考書をよく読んではいかがか.

14s3008: 
ギブズの自由エネルギーの式がよく理解できません. 定義として覚えてしまった方がいいのでしょうか? M: 教科書や参考書をよく読めばいいのでは(?) // 覚えたければ, ご自由に. というか, 必要があると思えば, 覚えればいいのでは(?)

14s3009: 
平衡状態 → $ \Delta G = 0$ ならば $ \Delta G = 0$ → 平衡状態 と言えるのでしょうか. M: 自分で意味をよく考えてみればいいのでは(?)

14s3010: 
p.123 の図10.2 を見ると加圧したときにギブズの自由エネルギーの差が水よりも氷の方が大きいのですが, これは水蒸気になると差がより小さくなるのですか. M: 教科書 pp.123-124 の記述をよく読めばいいのでは(?)

14s3012: 
ギブズ自由エネルギーの圧力依存性の等温条件はどこから条件づけられているのですか? M: 今日の講義の説明の最初で示した前提を忘れてしまったのでしょうか? 残念です.

14s3013: 
ルシャトリエの原理は, 平衡状態に平衡が移動するということですか. 教科書には, 緩和する方向と書いているのですが. M: 意味をよく考えればいいのでは(?) 緩和して, その結果どういう状態になるのでしょうか?

14s3014: 
水素燃料電池は水素や酸素を発生させたり, 水を水素と酸素に戻すのにエネルギーを使うため, 他のエネルギーを生み出す装置と変わりないのではないか. M: 意味不明. 水素燃料電池と他の装置の何が ``変わりない'' のか?

14s3015: 
ギブズ自由エネルギーは定温・定圧の条件ですが, 温度や圧力が一定でないときはどうすればよいのですか. M: 今日の講義で, ギブズ自由エネルギーの温度依存性や圧力依存性の話までしたのに, それを全く理解していないということですね. 残念です. 教科書や参考書をよく読んで復習しておいてください.

14s3016: 
ギブズ自由エネルギーとは物質固有の状態量ですか? M: 自分で判断できないのは, なぜ?

14s3017: 
ギブズエネルギーは定温条件においては どのような変化が得られるのでしょうか. M: 自分でどれだけ考えたのでしょう?

14s3018: 
ギブズ自由エネルギーは, 孤立していない系のエントロピーについて考えられるということですか? M: 質問の意味不明. 教科書や参考書をよく読んで考えてみればいいのでは(?)

14s3019: 
ギブズ自由エネルギーはエントロピーを用いて表していますが, ギブズ自由エネルギーを用いたさらに別のエネルギーはありますか. M: 詳しい参考書を読んでみればいいのでは(?) // $ y(x)=ax+b$ のとき, $ y$$ x$ の関数だが, 同様に $ x$$ y$ の関数である.

14s3020: 
ギブズエネルギーと温度のグラフについて, 液体と固体でグラフの傾きが異なりました. この傾きの違いは, 何を表しているのですか? M:  $ G = H - TS$ ですけど. 傾きは何を表しているでしょうか. // 講義で説明したのだが, 伝わっていなくて残念.

14s3021: 
「ギブズ自由エネルギーは 温度と圧力が一定のときに自発過程で減少するとありますが, 温度や圧力が一定ではないとき反応が自発または逆過程であることを求めることはできるのですか? M: どーしてわざわざ問題を難しくするのかな, とは思うが, 考えてみれば面白いかもネ. // 我々が興味のある反応は, いったいどんな条件で行われているか?

14s3022: 
ルシャトリエの原理はどんな時でもくずれることはないのですか? M: 明示的な条件だけでなく暗黙の条件も洗い出して, ひとつづつ条件を吟味して, よく考えてみればいいのでは(?)

14s3023: 
わかりやすかったです. p.121 (10.6) の理解があまりできませんでした. M: そうですか. 提出物が要件を満足していません. 教科書や参考書をよく読んで考えればいいのでは(?)

14s3024: 
「過程が可逆的に進行する」というのと「平衡状態にある」と $ \Delta G = 0$ のときの説明にかかれていたのですが, この 2 つの違いは何ですか. M: 教科書にある可逆的変化の説明は, 肝心なところがちゃんと書いていなくて, よくわからないですね. アトキンス では ``力学的平衡にある系では, 圧力が無限小だけ変化すると体積変化の向きが逆転する'' と記載していて, これが可逆的な過程であるとしています. 言い換えれば, 可逆的過程とは, (少し矛盾している記述だが) 平衡状態を保ったままの変化ということ.

14s3025: 
$ \DS \Delta S_$外界$ = \frac{\Delta H}{T}$ となりますが, 鉄の酸化反応時 $ \DS \Delta S_$外界$ = \frac{-\Delta H}{T}$ となっていましたが, 何が関係して $ \Delta H$$ -\Delta H$ になっているのですか? M: あぁ, アトキンス では $ \DS \Delta S_$外界$ = -\frac{\Delta H}{T}$ と書いてありますね. 私が間違えましたか?

14s3026: 
ギブズの自由エネルギーを使うことが多いということでしたが, ヘルムホルツの自由エネルギーは具体的にどんな時に使われていますか. M: 私は知りません. 調べて分かったら, 教えてくださいネ // $ G$$ F$ の違いは何でしょうか?

14s3027: 
非常に単純に考えてしまったのですが, 化学反応が平衡の時, $ \Delta G = 0$ ということは, 反応からエネルギーを取り出して利用することは難しいことなのでしょうか? M: 単純も何も, もっと基本をしっかりしてください. ``平衡'' の意味は? ここからエネルギーを取り出すとして, そのエネルギーは, どこからどうして生じるのか?

14s3028: 
自発的ではない変化の時にもギブスエネルギーは変化するのか. M: 状態量であるギブズ自由エネルギーの変化について, 教科書をよく読んで, きちんと理解してください.

14s3029: 
平衡状態にある系に熱や圧力を加えても平衡が移動するだけなのは $ \DS \Delta G = G_$B$ - G_$A が 0 を保ち続けているということでしょうか. M: 平衡状態と, ギブズ自由エネルギーの変化との関係は? // 平衡が移動しているということは, 状態 (物質の組成) が変化しているということでは??

14s3030: 
ギブズエネルギーは定温低圧条件で使うことができるということで圧力依存性というような面から見たときなど図10.2 又は温度について見たときの図10.1 のグラフは 2 点間できまる 1 点をまとめただけのグラフであり, $ T$ は変数であるが $ \Delta T$ として考えてはいけないということですよね (言っていることが分かりにくくて申し訳ないです). M: 分かりやすく言うように練習してください. // 横軸 $ T$ のグラフでありながら, $ \Delta T$ を考えてはいけないとは, どういうことか??

14s3031: 
なぜ気体は自由エネルギーの圧力依存性が大きいのでしょうか. M: 講義でも (10.12) 式を導出して説明したのですが, 伝わっていなくて残念. 教科書や参考書をよく読んではいかがか.

14s3033: 
$ \Delta G = 0$ のとき「過程は可逆的に進行する」か, 又は「平衡状態にある」とありますが, この 2 つの表現は, 同じ意味である貴がするのですが分けて書いてあるのはどうしてでしょうか. あくまで両方向に反応して見かけの反応が止まっている状態が平衡状態なんじゃ…. M: 著者に聞けばいいのでは? // ``または'' の意味は? 同じ意味を異なる表現で繰り返して説明してはいけないのか? 14s3024 も参照

14s3034: 
平衡状態で $ G=0$$ G$ は最小とありましたが, $ G<0$ の場合もあるので, $ G$ の絶対値をとったときに最小となるという意味でしょうか. M: いいえ, 誤解です. 教科書 10 章と参考書をよく読んではいかがか.

14s3035: 
p.120 に「 $ \Delta G = 0$ のとき ( $ \DS \Delta S_$total$ = 0$ に対応していて), 過程は可逆的に進行するか, または平衡状態にある」とありますが, $ \Delta G = 0$ で平衡状態になく, 過程が可逆的に進行する場合は存在しますか? M: 14s3033 参照

14s3036: 
もともと定温・定圧の条件で定義したギブズの自由エネルギー ( $ G = H - TS$) をつかって圧力依存性をみちびきだせるのはなぜですか. M: $ G = H - TS$ と定義する際に, 定温・定圧の条件はない. 誤解. 教科書 p.120 の始めの文をよく読めばいいのでは(?) // $ G$ は (温度や圧力などを変数とする) 状態関数である.

14s3037: 
自由エネルギーとは系から取り出して我々が自由に使えるエネルギーとのことでしたが, $ \Delta G < 0$ のときはマイナスであるので どう考えればよいのでしょうか. M: 別に, 普通に考えればいいのでは(?) // $ \Delta G$ が負なので, 自由に使えるエネルギーが減少した.

14s3038: 
$ \Delta G = 0$ のとき, 平衡状態になるのはわかりますが, 可逆的に進行する場合もあるのはなぜでしょうか? M: 14s3033 参照

14s3039: 
$ \Delta G = 0$ のとき, 過程は可逆的に進行するか, または平衡状態にある, のどちらかのようなのですが, 何がその差を生むのでしょうか. M: 14s3033 参照

14s3040: 
系だけでエントロピー変化を考えるときは, 今現在では, 定圧, 定温 または, 定温, 定容の条件下でしか求めることはできないのですか? M: 系のエントロピー変化を $ \DS \Delta S_$$ = \frac{Q_\text{rev}}{T}$ で求めるのに, そんな制限が必要だったか?

14s3041: 
p.121 図10.1 のグラフの説明をしているとき, $ H$$ S$ が温度に依存しないときグラフは直線になるとおっしゃっていましたが, $ H$$ S$ が温度に依存している場合には, どのようにして考えるのですか. M: 別に, 普通に考えればいいでしょ. 例えば $ y$$ x$ に依存するなら $ y = y(x)$.

14s3042: 
ギブズの自由エネルギーのお話で, 氷の融解のお話で, $ G$$ T$ のグラフを示していただきましたが, 3 つの状態を 1 つのグラフに表すことは可能ですか? M: ``3 つの状態'' が何を意味するのかわかりにくい. // 異なる変数に対する関数の値 $ f(x_1)$, $ f(x_2)$, $ f(x_3)$ は普通にグラフ上の 3 点だし, 三つの関数 $ f(x)$, $ g(x)$, $ h(x)$ をひとつのグラフに図示するのは普通に出来るし, 多変数関数 $ z(x,y)$ なら次元を増やして図示すればいいし.

14s3043: 
$ \Delta G > 0$ のとき, エントロピーが減少しますが, その状況がよく分からないです. M: そうですか. でも提出物が要件を満足していません. // $ \Delta H$ の増加や $ T$ の低下かもしれない.

14s3044: 
全世界のエントロピーは増え続け, ギブズ自由エネルギーは減り続けるのなら, 極限まで進んだら, 世界は変化の無い固定的なものになるのでしょうか? M: 前提条件を再確認せよ. // もちろん宇宙の熱的な死.

14s3045: 
ギブスの自由エネルギーは殆ど理想気体として計算しているのが多かったのですが, 実在気体として求めることもあるのですか. M: 講義で説明した例は, 理想気体だけだったか?

14s3046: 
気体は自由エネルギーの圧力依存性がとくに大きいとありますが, 液体や固体はどんなエネルギーに依存性が見られますか. M: 知っているエネルギーについて, 自分で検討してみればいいのでは(?)

13s3010: 
(10.21) 式において, 左辺で $ \Delta$ ではなく $ \partial$ を使っている理由は何ですか? M: え? 教科書の説明に従って自分で式を導出すれば, その過程で対応する数学的操作 (偏微分) をしてるでしょ??

13s3012: 
標準状態における変化量をテキストでは $ \DS \Delta_$r と表しているが, 添え字が r なのは何故なのでしょう. // 水素燃料電池の話が出てきましたが, 水の完全分解の研究はどのくらい進んでいるのでしょうか. M: 教科書 pp.102-103 あたりをよく読めばいいのでは(?) // ``水の完全分解'' とは, 何のことか? 水の生成熱 (ひっくり返せば, 分解に必要なエネルギー) は, 昔から既知ですけど.

13s3025: 
$ \DS \Delta_$r$ G^\plimsoll = \Delta_$r$ H^\plimsoll - T \Delta_$r$ S^\plimsoll$ より $ T=0$ のとき, 自由エネルギーは最大となるはずだが実際はありえないように見える. これは熱力学第二法則と関連しているのだろうか. M: 質問の意図がわからない. // 気のせいでは?

13s3030: 
教科書に大気圧下での現象をとりあつかうことが多いとあるが, ヘルムホルツ自由エネルギーはどのようなときに応用されるのか. M: 定圧と対になる条件は?

13s3041: 
H$ _2$O(g) + $ \DS\frac{1}{2}$O$ _2$ → H$ _2$O(l) の反応が自発的に進むっていうのが違和感があります. 中学の実験でもマッチの火を近づけたりして反応させたのですが. この反応が例外ということですか? M: その違和感は修正する必要があります. 活性化エネルギーと言ってみるテスト

12s3024: 
水素燃料電池は現状で水素を生成するエネルギーを考え場合[原文ママ], コストは見あいますか? M: 民生用燃料電池や車 (FCV) の普及のために自治体が補助金を出しているのは, 何故だと思っているのか?

11s3001: 
ヘルムホルツエネルギーが $ F$ または $ A$ と表現されるのはどうしてでしょうか. $ H$ だとエンタルピーと被るのは分かりますが, これらの文字にどんな意味があるのでしょうか. M: 名付けた人に聞けばいいのでは(?) :-p

10s3042: 
ボルツマン式で規定された状態の数 $ W$ とは現実の現象としてどのようなものととらえればよいのでしょうか. M: 状態の数は状態の数以上でも以下でもない. 教科書や参考書を読めばいいのでは(?) // たとえば表9.1 の数値を使って計算してみればいいのでは(?)



rmiya, 20150202