既約表現で A, A など右下の数字はどういう意味を表しているのか. // また, 正八面体錯体の結晶場分裂で e 軌道や t になるか e や t などは既約表現を示しているのか. M: の pp.507-508 にほんの少しだけ書いてあるが, 詳細は参考図書などを参照. 基本無機化学の p.77, 表2.9 にも簡単にまとめてある. 下記の通り.
表 マリケンの記号
対称操作
指標
指標
C (主軸)
A
B (E, T (F), G, H, ...)
C ( C) または
1
2
i
g
u
'
''
E, T (F), G, H は順に 2 重, 3 重, 4 重, 5 重縮重の既約表現
// 正八面体の属する点群は
であり, この結晶場中で 5 個の d オービタルは, 二重縮重している既約表現 E と三重縮重している T に属するものに分裂する. 指標表の右端に二次の基底が書かれているものもあるので参照. また正四面体型の結晶場
の点群の下では, これは E と T になる. 既約表現の名前は大文字で書き, 一電子オービタルについては小文字で書くのが習慣のようである.