化学の基礎II(G) (20141201) M: 以下は宮本のコメント
14s3001: 
理想気体についての記述で, 分子が壁と衝突をして離れていくとありましたが, 実在気体でも非弾性ではなく弾性衝突するのでしょうか. M: ミクロに見れば, 壁は何でできているか? 熱い気体を入れた容器が温まることをどう考えるか?

14s3002: 
気体分子運動論で「気体は多くの分子から成る」と習いましたが, 気体はどの程度の量から, 気体とみなして良いのでしょうか? 量よりも, 容器などとの比較で判断するのでしょうか? M: 境界があったとして, 一分子でも超えたら, 何か性質が変わるのか?

14s3003: 
気体分子運動論の 2 のイメージがよくわかりません. ランダムだからこそかたよりがでて, $ \displaystyle \langle v_x^2 \rangle = \langle v_y^2 \rangle = \langle v_z^2 \rangle$ が成り立たないように感じます. M: 感じるのは勝手だが, あなたはランダムにサイコロを振って, 出る目に偏りがあるのが普通だというのか? // 提出物が要件を満足していません.

14s3005: 
講義では, 分子が分子というまとまりで動くことを当然の事実として扱っていましたが, 質量が異なるにもかかわらず電子と核がまとまったまま動くのはなぜでしょうか. M: 本気ですか? 現実に気体分子は放っておいただけでイオン化するか? 電子と核の間に働く力の強さは?

14s3006: 
異なる原子で構成される分子では, それぞれの原子の質量の違いにより, 分子の運動に影響が及ぼされるのでしょうか. M: 何を想定した質問なのか, よくわからない. 根平均二乗速度で考えてはダメなのか? // 日本語が変

14s3007: 
箱の中に分子が複数個入っている場合, 全ての分子が均等にエネルギーを持っているのですか? また, そうではない場合, エネルギーの移動はあるのですか? M: 今日の講義の半分くらいは分かっていただけていない感じがします. 物理学の復習が必要か(?)

14s3008: 
理想気体とは $ PV=nRT$ が厳密に成り立つ気体のことですが, 式を使わず言葉で説明するとなるとどう言えばいいのでしょうか? M: 誤解しているようだが, 数式という記号列は, 一種の言語でしょ?

14s3009: 
ファンデルワールス状態方程式の分子間引力の影響において, 分子同士の相互作用が濃度の 2 乗に比例するとありますが, なぜ 2 乗なのでしょうか. M: 結論だけ取り出さずに, 議論の過程も読んでよく考えたのか? そしてそのその議論のどこが分からないのか?

14s3010: 
ビリアル状態方程式はマクローリン展開の形をとっていますが, ビリアル係数は $ B$, $ C$, $ D$, ... という形ではなく $ (a-1)$, $ (a-2)$, ..., $ (a-n)$ のような 1 文字で表すことはできるのでしょうか. M: そういう状態方程式を考えても良いが, わざわざパラメータの数を減らして実測との一致の程度を (たぶん) 悪化させることに何のメリットがあるのか?

14s3011: 
ファンデルワールス状態方程式では, 理想気体との差異を分子の大きさと分子間の引力の影響で考えていますが, 気体分子運動論の 2 番と 3 番は考えなくてよいのですか? M: ``理想気体との差異'' の意味を十分に理解していない予感.

14s3012: 
根平均二乗速度の考え方から原子力爆弾はつくられたとおっしゃっていましたが, 遠心力でのウランの濃縮方法があるならどうしてそちらの方法をえらばなかったのか. 原子の種類によって適した方法が分類されるのでしょうか? M: 全ての技術や知識が, 始めから今ある形で存在していたとでも思っているのでしょうか? 今日の講義でも少し紹介した, 気体の法則の発展の歴史的な流れを受けて, 何も思うところはなかったのでしょうか?? 科学史を勉強すればいいのでは(?)

14s3013: 
実在気体を理想気体に近づける方法は, 圧力を下げるほかに何かあるのですか. M: ファンデルワールスの状態方程式がヒントになります. 分子の大きさが無視できる条件, 分子間の引力が無視できる条件が理想気体に近づくために必要だということになりますネ

14s3014: 
実在気体と理想気体とのずれを利用すると どのような個体の物質の性質が明らかになるのか. M: サポート Web ページで多数紹介している参考書を読んで, 自分で勉強すればいいのでは(?)

14s3015: 
根平均二乗速度の他に分子の平均速度を表す方法はありますか. M: 教科書を読めばいいのでは(?)

14s3016: 
気体定数 $ R$ は 1 モルあたりのものであり, ボルツマン定数 $ \displaystyle k$B は 1 分子あたりの気体定数であるということは $ \displaystyle R = ($アボガドロ定数$ ) \times k_$B の関係が成り立っていると理解してよいのでしょうか? M: (5.14) 式の下の本文文章を読めばいいのでは(?)

14s3017: 
気体分子運動論において, 1 度任意の壁にぶつかってからもう 1 度同じ壁にぶつかる距離は $ 2 l$ とありますが, A にぶつかる角度によって距離がちがうと思うのですが なにか見落としている点があるでしょうか. M: 前提としてまずどういう状況を考えているかを見落としています. もしかしたら物理学の基礎も, かも. // ``まず x 軸方向に運動している粒子'' を考え, それを (5.7) 式で一般の方向の運動の x 成分と考え, と系を拡張している論理が理解できないのか?

14s3018: 
図5.5 で, C$ _2$H$ _2$ と NH$ _3$ だと 1 mol あたり C$ _2$H$ _2$ の方が分子量は大きいのになぜ NH$ _3$ の方がグラフのようになるのか. M: ``グラフのようになる'' って, どこのことで, 何が不都合なのか? // 理想気体からのズレ方の違いが, 現実の気体の性質の違いを表している好例ですね.

14s3019: 
図の 5.5 の実在気体の曲線で, 理想気体の直線と交わっている部分では, 実在気体は理想気体のようになっているのか. M: ``理想気体のようになっている'' とはどういうことか? 縦軸の値が何を意味しているのか, よく考えればいいのでは(?)

14s3020: 
5.12 式から 5.13 式にかけて, どういう経偉[原文ママ]$ R$$ T$ が出てきたのかが よく理解できません. M: 教科書をよく読んで, 傍注も見て, 何が理解できないのでしょうか? // はっ! もしかして``経偉'' がオチなのか? :-p

14s3021: 
教科書には「気体分子 1 モルの並進運動のエネルギーは, $ \displaystyle \frac{3}{2}RT$ に等しい と仮定する」と書いてありましたが, 正直なぜその値が正しいのですか? M: 14s3020 参照

14s3022: 
$ \displaystyle \langle v^2 \rangle = \frac{3 R T}{M}$ を見て思ったのですが, H$ _2$ と N$ _2$ が同じ速度で運動していた場合 N$ _2$ の方が温度が高いということですか? M: 自分で判断できないのは, なぜか?

14s3023: 
図5.5 の実在気体の圧縮因子の圧力依存性において, なぜ CH$ _4$, C$ _2$H$ _4$, NH$ _3$ 等は このような一度沈んだようなグラフの形になるのですか. M: 実在気体が理想気体からずれる原因として, ファンデルワールスの状態方程式を参考にして考えてみればいいのでは(?)

14s3024: 
理想気体の状態方程式の気体定数 $ R$ はなぜ $ \displaystyle R = 8.314$    J K$ ^{-1}$ mol$ ^{-1}$ という値になるのでしょうか. M:  $ \displaystyle R = N_$A$ k_$B は一つの答えだが, 問題をボルツマン定数に置き換えただけとも言える. これ以上は私も知りませんが, 基礎物理定数がなぜその値なのかは, 現在の物理学では答えられない種類の問題かも.

14s3025: 
$ PV=nRT$ を導くには, いろんな分野の知識をつかう事を知りました. // 仮定として並進エネルギーは $ \displaystyle E = \frac{3}{2}RT$ と等しくなるとありますが, これは偶然こうなったんですか? M: ニュートン力学の知識しか使っていませんけど(?) // 14s3020 参照

14s3026: 
気体分子運動論は実験などをして求められた論理なのですか. M: 本質的な所を理解されていないようで残念. 経験的に決定される要素を前提としていますか?

14s3027: 
教科書 p.69 の図5.5 について, 私は圧力が小さいと体積は大きくなり, 圧力を大きくすると体積が小さくなるイメージがあったのですが, 圧力の小さい所と大きい所で $ Z$ の値にこれだけの差があるのは何故ですか. M: そのイメージを持つに至った根拠はなんでしょうか? // 14s3023 参照

14s3028: 
分子の速度が増すと, 温度が上昇するとあるが, つまりは冷却すると分子の速度は減るのか? 減るとしたら, なぜ, 冷却することで速度が減るのか? 冷却することが分子の運動をどのように妨げているのか? M: 前半について, なぜ自分で判断できないのか? 後半について, ``気体の温度'' の本質を理解していないと思われる.

14s3029: 
どうして分子 1 個の運動について求めたエネルギーの式を $ N$ 個について適用できるのでしょうか? (分子同士の衝突等は考えていない?) (理想気体は分子同士衝突しない?) M: 分子の大きさが非常に小さい (教科書 p.65 の記述を参照) とは, どういうことか? 排除体積をゼロと考えているのは, どういうことか? // 排除体積がゼロならば, 分子同士の衝突も弾性的と考えれば, 事の本質には影響しない. 良く考えてみましょう. // 最初は単純で分かりやすい系について考え, 必要ならばそれを拡張していくという考え方・方針を, 分かっていないのでしょうか? 普通, そう考えませんか? 14s3017 のコメントも参照

14s3030: 
$ R$ 気体定数の値は値が発見された後に, $ R$ というものがおかれたのか, $ R$ という記号の値が後に数値として発見されたのでしょうか気になるので調べてみます. 仮定を立てて正しいかどうか確かめていく仮定が大切なものであると今回思いました. M: 提出物が質問になっていません. // 仮説演繹型の推論は, 科学の分野で広く用いられている論法です.

14s3031*: 
力積を求める時に, 分子の移動キョリを $ 2 l$ とするのは, 納得できません. $ 2 l$ は最短距離なので, 平均の距離を使うべきではないのでしょうか? M: では, その平均の距離とやらは, 具体的にいくつですか? // 14s3017, 14s3029 参照

14s3032: 
今回の講義で速度の二乗の平均が多く使われていましたが, それを厳密に求めることは可能ですか? // 教科書 p.69 の図5.5 で実在気体の圧縮因子が 1 と交差している所がありますが, そこは, 理想気体と実在気体のどちらなのでしょうか. M: ここで ``厳密'' とは, どういう意味か? 解析解の意味か? もし測定可能であったとして, 測定には必ず誤差がつきものなのだが. // 交差している線の, どちらの話か?

14s3033: 
気体分子運動論の, 分子の運動は無秩序ですが, 分子同士がぶつかる可能性は考慮されないのですか. M: 14s3017, 14s3029 参照

14s3034: 
液体に高圧力をかければ, 温度を変えなくても分子間の力が強く働くので, 固体になるのではと思ったのですが, どうですか. M: 純物質の相図を見ればいいのでは(?)

14s3035: 
ファンデルワールス状態方程式の分子間の引力影響において, ある分子に着目した場合の分子間の相互作用がまわりの分子数 $ (n/V)$ に依存するのはわかるのですが, すべての分子を考えた場合の「$ (n/V)^2$ に比例する」というところがよくわかりません. なぜ濃度の 2 乗に比例することになるのでしょうか? M: 何について, すべての分子を考えるのでしょうか? それは分子の密度に比例しませんか?

14s3036: 
ボイルやシャルルは実験等の結果から法則をみちびいたとおっしゃっていましたが, その実験の気体は理想気体ではなく実在気体だと思うのですが, 法則をみちびけたのはなぜですか. 理想気体, 実在気体の概念があったのでしょうか. M: 本人たちに聞けばいいのでは(?) :-p あるいは読書感想文(仮) ネタか? 14s3012 のコメントの前半参照

14s3037: 
気体分子ではファンデルワールス力がはたらいているのであれば, 分子は曲がって動くと考えられるので 一概に距離を $ 2 l$ などと定めることはできないのではないか. M: 前提の 4 項目に, 実在分子間のファンデルワールス力を考慮すると記されているのですか? // 14s3029 参照

14s3038: 
気体分子運動論で分子の運動はランダムなのに, 気体分子が壁に衝突してから反対の壁まで行って帰ってくるときの距離が $ 2 l$ になるのはなぜですか? 分子の運動がランダムなら, x 軸に平行な運動だけに限らないと思うので距離が $ 2 l$ よりも長くなるときがあると思うのですが. M: 14s3017, 14s3029 参照

14s3039: 
前回学んだ分子間力なども, 実在気体の状態方程式に反映させ, 表すことができるのか. M: 講義では駆け足でしたが, ファンデルワールスの状態方程式の物理的意味など, 教科書や参考書をよく読んで考えてみてください.

14s3040: 
根平均二乗速度は, 原発のウランなどの速度比較のために使われたとおっしゃっていましたが, 現在, この表現方法を使った実験, 研究は行われているのでしょうか? M: 意味不明. というか, そんなこと言ってません. とんでもない勘違いでは(?)

14s3041: 
図5.5 でなぜ CH$ _4$ や C$ _2$H$ _4$, NH$ _3$ などは 1 度圧縮因子 $ Z$ が すごく小さくなるのですか. M: 14s3023 参照

14s3042: 
分子などの存在が明らかになったのが, 20 世紀以後ということに驚きました. 分子などの存在がわかるまでの研究についても興味がもてました. 分子運動の速さの式より, 質量を粒子が持つ以上, 粒子が光速で移動することは不可能ということですか. M: 相対性理論を勉強すればいいのでは(?)

14s3043: 
気体分子運動論で なぜ, ランダムに動く分子を 1 個の分子運動を考え, それを分子の個数倍することで分子全ての運動を説明できるか分かりません. また, ランダムの定義があいまいでよく分からないです. M: 14s3029 参照 // 日常の意味で十分です. 言葉の意味が分からなければ, 辞書を見ればいいのでは(?)

14s3044.: 
気体分子運動論の考え方でミクロからマクロへの展開をしていましたが, マクロからミクロへの展開は微少な誤差を無くして考えることが可能なのでしょうか? M: 質問の意味不明 // 誤差という問題以前に, マクロ世界の法則 (ニュートン力学) は, ミクロ世界には適用できない場合もあるので, そっち方向に考えるのは難しいかな, と.

14s3045: 
気体分子が壁等に衝突した後, 壁等に衝突する前と同じ運動量で反射するということを前提として, 今日の授業を習いましたが, 壁に衝突する際, 摩擦力等が働いて運動量が変化することは無いのですか? M: 14s3001 参照

14s3046: 
状態方程式を求める際の分子数 $ N$ は計測が大変とおっしゃっていましたが やろうと思えば可能なのですか. M: 正気ですか(?) $ 10^{23}$ 個の気体分子について毎秒 $ \displaystyle 10^6$ 個を計測しても, 全部で $ \displaystyle 10^{17}$ 秒かかる計算ですヨ (分子 1 個につき 1 マイクロ秒かけると, 全部で 30 億年かかります).

13s3010: 
実際の分子の運動を考えるときに量子力学的な部分からの干渉はあるんですか? M: 運動の自由度といってみるテスト. 教科書を読んでみればいいのでは(?)

13s3012: 
1 個の分子の平均運動エネルギーとして文字 $ \varepsilon$ が用いられていましたが, 真空の誘電率 $ \displaystyle \varepsilon_0$ との関係はあるのでしょうか. M: 本気の質問ですか? その二つは, 単位は同じなのでしょうか? 今回の文脈において, それぞれどんな役割をもっているのでしょうか?

13s3025: 
気体の圧力を考えるとき $ \displaystyle \langle v_x^2 \rangle = \langle v_y^2 \rangle = \langle v_z^2 \rangle$ としたが, 現実では重力の影響で鉛直方向の軸の成分が優勢になるのではないか? M: どういう意味か? 鉛直方向の速度成分の方が水平方向の成分よりも大きいということか? 重力があると, なぜ鉛直方向の速度成分が大きくなるのか? ちなみに気体分子に作用する重力の大きさはいくらか? 実在気体の vdW 力やクーロン力は?? 重力によるポテンシャルエネルギーと運動エネルギーの大きさを比べてみれば(?)

13s3030: 
絶対温度を気体の体積が 0 になる温度を 0 として, 定義されたとありますが, 完全に 0 K になることはあるのでしょうか. また, 負の値をとることはないのでしょうか. M: 現実世界の話ですか? もしもその定義に従うのならば, 0 K は実在の物質の体積が 0 になることを意味し, 負の温度は体積が負になることを意味しますネ. これが現実にあるかどうか, 自分で判断できないのは何故か?

13s3041: 
今回の例の場合, 古典力学が成り立つので, $ F = m a$ とすると $ \displaystyle a_x = \frac{v_x^2}{l}$ となるのですが, 分子は加速度運動をしているということですか? M: 加速度×時間は, 速度の変化量ですね. 粒子が壁に衝突することにより, 運動方向が逆向きになり, すなわち速度が変化している.

11s3046: 
標準状態において, ドライアイスなどが 固体→液体 の自発的変化をするのは, 気体の状態のギブズエネルギーが最も小さいためと考えてよいのか. M: 教科書や参考書をよく読んで考えればいいのでは(?)

10s3042: 
アボガドロの仮説が提唱される以前には気体を分子としてとらえる考え方は一般的で無かったとのことでしたが, アボガドロの仮説ではなぜ ``気体分子'' の考え方が取り入れられたのでしょうか. M: 本人に聞けばいいのでは(?) ;-p



rmiya, 2014-12-05