構造物理化学II (20131120) M: 以下は宮本のコメント
12s3001: 
今回, 永年方程式から求めた解のうち, 基底状態状態[原文ママ]のエネルギー推定値と考えない方は波動関数の対称性により第 2 励起状態の推定値とされると学んだが, その波動関数の対称性というのは波をえがいた図における節のみであるのか? 他にも対称性として挙げられるものはあるか. M: §5.7 を読みなおせばいいのでは(?)

12s3002: 
図7.3 の図で 2 つの関数がほぼ一致するのは なぜでしょうか? M: 何をやっていたんでしたっけ(?) そう, エネルギーの近似値と, 近似波動関数を求めていたんでしたネ

12s3003: 
永年方程式を使うよりも励起状態のエネルギーの上限の値がよりよく得ることができる方法はどのようなものか. M: あるんですか? // (7.25) の試行関数と (7.40) の永年方程式で得られる値の精度の, どこが不満なのでしょうか?

12s3004: 
励起状態のエネルギーの上限のもっとよい値を得る方法は 節の数を考える方法の他にもやり方はいろいろあるのか? M: 自分で調べてみればいいのでは(?)

12s3005: 
状態の縮退度とは具体的にどのようなことを表しているのですか. M: 例えば p.102 を読み直してはいかがか(?)

12s3006: 
変分法よりも近似な値を得ることができる解き方はあるのか. M: p.263 の ``近似的方法を使うことによってシュレーディンガー方程式をほとんど望みの精度で解くことができる'' という記述をよく読んで意味を考えればいいのでは(?)

12s3007: 
対称性の関係があるとはいえ そもそもなぜ基底状態についての試行関数で励起状態のエネルギーの近似値が求められるのか. M: §4.5 参照 // 行列の固有値・固有ベクトル (固有値問題, 線形代数) の復習 // で, 結局, 試行関数は基底状態だけについてのものだったのか?

12s3008: 
$ \phi$ はなぜ規格化されるのですか? M: 波動関数の意味は? // §3.6 を復習する必要あり(?)

12s3009: 
第二励起状態のエネルギーの近似値は計算により求めることができるが, 厳密解とはどのように求めているのか. M: §3.5 をよくよく復習する必要があるのでは(?)

12s3011: 
$ \varepsilon$ を求め, その最小の値が基底状態のエネルギーの最良の推定値と考えれるのは なぜですか. また, 励起状態の推定値において波動関数の対称性が関係しているのは なぜですか. M: 基底状態とはどういう状態か? 他の状態のエネルギーと比べて どうか?? 変分原理とは何か??? // 12s3001 の回答や 12s3007 の回答も参照

12s3012: 
中央に節を持つ関数かどうかは どうやったら分かるのか. M: 図を描いたり, 関数の値を計算してみたりすればいいのでは(?)

12s3013+: 
授業では 1 次元の箱の粒子だったので波動関数の対称性を使ってもう一つの解が第二励起状態のエネルギーのパラメータであると考えたが, 水素原子の場合, 小さい方でない解はどの励起状態のエネルギーのパラメータであるのか. 水素原子の波動関数は対称でないのに, どうやって考えるのか. M: ``どの励起状態のエネルギーのパラメータ'' とは? // 水素原子の波動関数は, s は球対称, p は節面に対して反対称, d 軌道は節面に対して対称 等ではないのか(?)

12s3014: 
$ \displaystyle E_2 = 1.293 \frac{h^2}{m a^2}$ が第二励起状態のエネルギーの近似値となるが, その誤差はどの程度無視できるか. M: 12s3039 参照

12s3015: 
近似を行わず計算することによって より精度の高い計算結果は得られるのか. M: 近似を使わないで得られた解とは, 厳密解か? それの精度?? // そういう解は, いつも得られるの???

12s3016: 
近似値と厳密な値の差は, どんな物質でも原子が増えても, 変わらないのか. M: 12s3006 の回答を参照

12s3017+: 
基底状態にエネルギーを与えて励起状態になったあと, 回転や振動のような運動が起こりますが, エネルギーを与えて励起状態になる過程の ``途中'' は どのような運動が起きているんですか? M: ボーアの振動数条件とは何か? ボーアが考えた ``遷移'' とは何か?? 電子の運動の ``軌跡'' をたどることは可能か???

12s3018+: 
$ n \ge 4$ の励起状態のエネルギーを求めるとしたら, 関数の対称性以外にも条件が必要となるのか. M: 12s3007 の回答も参照 // 線形代数の固有値問題を復習すれば, N 個の基底関数からは N 個の固有関数までしか得ることはできないことを思い出すのでは(?) また変分原理から, それは基底状態を含んだ N 個にならざるをえない. したがって例えば k 番目の状態のエネルギーを知りたければ, k 個以上の基底関数を使わなければならないことになる.

12s3019: 
次元が二次元・三次元となっても一次元の場合と同様にして基底状態・励起状態のエネルギーの推定値を求められるか. M: やってみればいいのでは(?)

12s3020: 
p.277 に第二の解は $ \displaystyle E_2$ の上限であるがかなり粗いものである, とあるが, 「解が粗い」とは何を基準に粗いといっているのか. 得られる結果と厳密な結果がどの程度違えば「粗い」といえるのか. M: あなたはどう考えますか? どの程度の精度で, シュレーディンガー方程式の解を得たいのですか?

12s3021: 
永年方程式は $ E$ の値を得る以外になにに使えますか? M: 方程式を解いて, 未知数 $ E$ 以外の何が得られるというのでしょうか?

12s3023+: 
基底関数を組み換えることで, 基底状態から N 番目の励起状態まですべてのエネルギーを近似することは不可能なのですか? M: 12s3018 の回答を参照

12s3025: 
永年行列式を使うと普通に変分法で解くより簡単だと思うが, 使わない方が解きやすいということはありますか. 使えるなら使った方が良いですか. M: p.265 の水素原子の例と, p.272 の一次元の箱の中の粒子の問題と, どちらが簡単だったか? // ``解きやすさ'' とは何か? // ``使った方が良い'' かどうかの判断基準はあるのだろうか?

12s3026: 
変分計算において固有値が縮退しているときはどのように考えればいいのでしょうか? M: 別に. 普通に考えて, 何か不都合があるのでしょうか?

12s3027: 
近似値は方法を変えることでより厳密な値に近い値を出すことはできるのか. M: ``方法を変える'' とは? // 12s3006 の回答参照

12s3028: 
試行関数は変分パラメータを含む関数の一次結合でもよいとあるが一次結合の他になにがあるのか. M: 一次結合とは, 何か? // 一次じゃない結合は, いくらでも考えられるのでは(?)

12s3030: 
(7.35) 式と (7.36) 式がもし互いに独立であった場合, 物理的にどんな意味をもつか. M: この形の連立方程式で, 方程式が独立であることがありえるのかどうか, 線形代数をよくよく復習してはいかがか(?)

12s3031: 
既知の厳密解 $ \displaystyle E_$exact と求めた $ \displaystyle E_$min が似たような値になったのは偶然によるものなのか. それとも試行関数の式が良い式であったからなのか. M: そこでは何をやっていたのか? 近似解を求めていたのではないのか?? 試行関数で表現されている状態におけるエネルギーの期待値が, 基底状態のエネルギーに非常に近いということは, いったいどういうことなのか???

12s3032: 
基底状態のエネルギーの近似値を求めたとき, 同時に第二励起状態のエネルギーの推定値が近似できましたが, 逆に始めから第二励起状態のエネルギーを近似しようとした時は他に何のエネルギーの推定値が得られますか. M: 12s3023 参照

12s3033: 
今回, 箱の中の粒子について考え, 基底関数 $ f_1(x) = x(a-x)$, $ f_2(x) = x^2(a-x)^2$ によって $ E$ の 2 つの解が得られ, 最良でない方が第二励起状態のエネルギー状態の近似値として扱われたが調和振動子について考えたときも波動関数の対称性によってこのような基底関数を用いたときどうように考えることができるか. M: 対称性の議論が, 箱の中の粒子問題にしか使えないという理由が, 何かあるのか?

12s3034: 
励起状態のエネルギーの近似値を求めるとき, 得たい励起状態の近似値に合わせて試行関数を決めればよいのか. M: 12s3032 参照

12s3036: 
どうして図7.3 のように ずれが小さくなるのか? M: 12s3002 参照

12s3037: 
例題7.5 のように近似値と厳密解の誤差が非常に小さいことは他にあるのですか. M: 12s3031 や 12s3006 の回答参照

12s3038: 
分析化学の蛍光分光分析法で励起エネルギーを求めるのに, 永年行列式は用いられているのですか. M: ``分析化学の蛍光分光分析法で励起エネルギーを求める'' は何を意味しているか? 蛍光スペクトルの発光波長を読み取るのに, 永年行列式は不要だと思われるのだが(?)

12s3039: 
永年方程式の小さい方の解と比較すべき厳密な解との差がどの程度だと良い一致といえるのか. M: 12s3020 の回答参照

12s3040+: 
$ \varepsilon = 51.065$ の時, 第 1 励起状態エネルギーの上限と教科書にあるが授業では第 2 励起状態エネルギーの近似としたが, 第 1 励起状態の上限と第 2 励起状態が同じくらいの値をとるという事なのか. M: 他に何ら根拠ある推定値がなければ, n 番目の励起状態のエネルギーの近似値 $ E_n$ は, 当然第一励起状態のエネルギー $ E_1$ の上限でもあるでしょ(?) でももっと良い $ E_1$ の推定値 (上限) $ E'_1$ があれば, これは $ E_n$ に近いとは限らない.

12s3041: 
前回の授業までさかのぼりますが, $ C_1 = C_2 = 0$, $ \phi = C_1 f_1 + C_2 f_2 = 0$ が無意味な解となるのは なぜ? なぜ無意味? M: $ \phi$ は何を表しているか? これがゼロであるとは, どういう意味か??

12s3042+: 
試行関数の次数を増やすと求められる励起状態の量も増えるのですか? M: ``試行関数の次数'' ?? // 12s3023 参照

12s3043: 
宿題で与えられた試行関数で第一励起状態が求められる他にどこが求められるのか. 次に反対称になっているところなのか. M: 11s3044 参照

12s3044: 
どんなに精密に 例えばヘリウム原子の電子の波動関数を変分法で求めても厳密解はわからないから, 比較できないのでは? M: 比較することに, どんな意味があるのか? // あなたは, なぜ比較しなければいけないと考えたのか?

12s3046: 
$ \displaystyle \varepsilon = \frac{m a^2}{\hbar^2}$ とおいて計算したが, $ a$ の次数を 2 としたのはなぜか? また, $ \displaystyle \varepsilon = \frac{m a^3}{\hbar^2}$ などではだめなのか? M: やってみれば(?) // ていうか, 講義でやって見せたのだが, 伝わらなくて残念.

12s3047: 
箱の中の粒子について, なぜ, 試行関数を多項式とすると, 良い近似解を得られるのですか? M: 良い近似解が得られたのは, 試行関数が多項式だからなのか?

11s3001: 
試行関数に用いる $ f(x)$ は, 節の位置を考慮した関数だと解釈しました. これを用いれば n が大きくなっても厳密解に近い $ \displaystyle E_$min が判るのでしょうか? それとも, 他に誤差の原因となる要素がありますか. M: ビミョーにずれてる予感. // 12s3023 参照

11s3009: 
教 p.274 で 2 次の永年方程式から $ E$ の値が二つ得られるが このうちの小さい方を変分法による近似的な基底状態エネルギーとして採用するのはなぜか? M: 12s3011 参照

11s3014: 
なぜ, 基底関数の $ f_1$$ f_2$$ x(a-x)$ $ x^2(a-x)^2$ だとわかったのですか. M: 別に. p.272 の記述をよく読めばいいのでは(?)

11s3015: 
素粒子に寿命があるのはなぜですか? どのような特徴を持つ素粒子が短命で, どんな性質の素粒子が長寿なのですか? 電荷の保存則はどのような場合に適用されるのでしょうか? M: 素粒子物理学を勉強すればいいのでは(?)

11s3022: 
p.266 では, 一つの変分パラメータを含む試行関数を用いて厳密な結果の 80 % にまで近づいているが, より柔軟なパラメータを含む試行関数を用いると, よりよい結果を得られると書かれていますが, ここでいう「柔軟な」というものは, 一体どのような試行関数のことを示しているのですか? M: 教科書の記述を正確に読め. 教科書には ``より柔軟な, つまりより多くのパラメータを含む関数'' とちゃんと書いてある. すなわち ``柔軟な'' を ``多くのパラメータを含む'' と言い直しているのだが(?)

11s3025: 
色の三原色 (赤紫, 青, 黄) は混ぜると黒色に光の三原色 (赤, 青紫, 緑) は混ぜると白色になります. 色の三原色と光の三原色の色自体はあまり大差がないのになぜ一方は黒色に, 他方は白色になるのでしょうか. M: 加法混合と減法混合 と言ってみるテスト

11s3026: 
式 (7.22) について 関数の一次結合であるとあるが, なぜそう言えるのか. M: ``一次結合'' とは, 何か?

11s3027: 
$ E$ が 2 つ求まる時, もう一方の解が箱の中の粒子の第一励起状態エネルギーの上限とのことですが, なぜ第一励起状態エネルギーの上限だとわかるのですか. 第二励起状態のエネルギーであることはないのですか. M: そういう話を講義で説明したのだが, 伝わっていなくて残念. // 第一励起状態エネルギーの上限であることと第二励起状態のエネルギーであることは, 何ら矛盾しないが(?) 12s3040 参照

11s3028: 
基底状態のエネルギーと, 励起状態のエネルギーを変分法で求めたわけだが, この 2 つのエネルギーの差をとると何か見出せることはないのか? M: 別に. 普通に考えればいいのでは(?) ボーアの振動数条件と言ってみるテスト

11s3031: 
Rayleieh[原文ママ]-Ritz 法の大きい方の解は厳密解の第二励起状態の方に近いように思うのですが, 必ずしも求められた値は, 第一励起状態を示さないのですか? M: 11s3027 参照

11s3034: 
波動関数の対称性というのがイマイチわかりません. M: 12s3001 参照

11s3035: 
授業では Ritz の変分法を用いていましたが, 他の変分法を用いて p.276 の例題7.5 を解いた場合, 図7.3 の点線と一致するグラフが得られるのですか? M: ``他の変分法'' とは(?)

11s3039: 
p.271, p.276 において, 非常によい一致である, かなりよいものである, とあるが どのような基準でよいと言っているのですか? M: 12s3020 参照

11s3044: 
$ \displaystyle g_1(x) = x (\frac{a}{2}-x)(a-x)$, $ \displaystyle g_2(x) = x (\frac{a}{2}-x)^3(a-x)$ の小さい方の $ E$ が第一励起状態だとしたら, 大きい方の $ E$ は第三励起状態となるのですか. M: 教科書で求めていた永年方程式の解の大きい方が, 第一励起状態ではなく第二励起状態の近似値と見た方がよいとした理由は何だったか?

10s3021: 
第一励起状態のエネルギーを求めて, 小さくない方のエネルギーは第三励起状態のエネルギーに相当することになるのだろうか? M: 11s3044 参照

10s3026: 
図7.3 の破線と実線はほぼ一致しているが, 第一励起状態, 第二励起状態は近似が粗くなってしまうのはなぜか. M: 変分原理は, やはり基底状態についてが基本であり, 励起状態のエネルギーの推定は, ある意味で間接的になってしまうからかな. 励起状態は基底状態と直交しているのだが, 励起状態の近似値を求めようとする時の基準となる基底状態が真のものではなくて近似値だから, それを元にした励起状態は, 誤差が蓄積してくるといった感じでしょうか.

10s3039: 
一次元の箱の範囲を広げると, 粗さは減少しますか. M: ``粗さ'' が何を意味しているのか不明 // 例えばエネルギーの近似値と厳密な値との比率は, 箱の大きさに依存するか?

10s3044: 
基底状態の近似に比べて励起状態の近似値が粗くなるのはなぜか? M: 10s3026 参照

07s3042: 
光は何故質量がないといえるのか. M: 特殊相対性理論によれば, 運動している物体は速度の増加とともにその質量が増加し, 光速では無限大になる. ゆえにいかなる物体も, 光速より遅い速度でしか運動できない. 唯一, 質量ゼロのものだけが, 光速度を獲得することができる :-)



Ryo MIYAMOTO, 2013-12-19