構造物理化学II (20131113) M: 以下は宮本のコメント
12s3001: 
図7.2 の破線と実線の関数は比較されているのか. もしそうなら, どのような点で比較されているのか. M: 本文文章を読んで, 何がわからないのでしょうか?

12s3002: 
$ \displaystyle \phi = \sum_{n=1}^{N} c_n f_n(x)$ で N 個の係数パラメータで置くと〓 N を充分に大きくするとそれだけ良い近似と期待されるのは なぜか. M: 講義中にも説明したのだが, 伝わらなくて残念. 実例は p.279 とか p.459 など参照

12s3004: 
$ N=2$ 以上で計算すると, 解がたくさんでてくるが, $ \displaystyle E_$min は基底状態のときで, もう 1 つ励起状態のエネルギーもあると思うが, それ以外のエネルギーに意味はあるのか? M: 励起状態はただ一つではなく複数ある. 12s3007 参照

12s3005: 
行列式波動関数の値が任意の 2 行または 2 列の交換によって符号を変えるということが, 電子の交換を表し, 0 となることは反対称であり, これらがパウリの排他原理を満たすということですか? M: いいえ. 符号を変える事は, 波動関数が反対称だということであり, 電子の交換を表わしています. 波動関数が 0 となることは, そういう状態は存在しないということです.

12s3006: 
n を無限に増やすことでより試行関数を近似するが このような計算はコンピューターではどのくらいの値まで増やしているのか. M: 対象とする系と, 使える資源に依存するのでは(?)

12s3007: 
E の解で $ \displaystyle E_$min でない方の解は第一励起状態エネルギーの上限に相当とあるが, 変分法は励起状態のエネルギーを求める方法でもあるということか. また, 変分パラメータを増やしていけば, 第二以上の励起状態のエネルギーを求められるということなのか. M: 少しの工夫が必要ですが, 励起状態のエネルギーを求める事は可能です. // p.277 も参照 // 永年方程式の解のエネルギー (固有値) が縮重していない時, 波動関数 (固有関数) は, 互いに直交している. この時それぞれの波動関数は, 固有状態を表わしている. 詳細は線形代数を復習してください.

12s3008: 
$ \displaystyle c_1 = c_2 = 0$ 以外の解はすべて無意味でない解になるのですか? M: なぜこれが ``無意味な解'' と呼ばれるのでしょうか?

12s3010: 
(7.35), (7.36) を永年方程式以外で解く方法はありますか. M: 線形代数の復習が必要(?)

12s3011: 
エネルギー $ \displaystyle E_\phi$ が変分パラメーター $ \displaystyle c_1$, $ \displaystyle c_2$ の関数となるのはなぜか. M: 教科書 p.264 をよく読み, ちゃんと式を追って, よーく考えてもわからないのでしょうか?

12s3012: 
未知数の係数からできる行列式 (永年方程式) を使えば, いつも無意味でない解が出てくるのか. M: 12s3010 参照

12s3013: 
二次元や三次元の箱の中の粒子の場合でも永年方程式は使えるのか. 試行関数が 2 次や 3 次になるのか. M: レイリー-リッツの方法を用いる時に, 対象とする系の制限はあったか? // この方法で試行関数のとり方はどうなっているか? // ``試行関数が 2 次や 3 次になる'' とはどういうことか?

12s3014: 
試行関数 $ \displaystyle f_n(x) = x^n (a - x)^n$ が n=3 以上の場合, 永年方程式は n=2 のときと同様に解けるか. M: ``同様に解ける'' とは, どういう意味か? // 5 次以上の一般の方程式には, 解の公式がないことは知ってますよね(?)

12s3017: 
試行関数を使用しない変分法は存在しますか? M: 存在したらどうだというのか? 試行関数なしで, どのように変分計算するのか??

12s3018: 
永年方程式から導かれる E の二次方程式を解いて得られる 2 つの E の値のうち, 大きい方を連立方程式に代入して求められる $ \displaystyle c_1$ と  $ \displaystyle c_2$ は何を表わすのか. M: 12s3007 参照

12s3019: 
N=2 として計算して求められる $ \displaystyle E_1$, $ \displaystyle E_2$ の内, 小さい方を近似的な基底状態のエネルギーとするが, もう一つの方は何を示すのか? M: 12s3007 参照

12s3020: 
p.276 について, a=1 のとき $ \displaystyle E_$min と $ \displaystyle E_$exact の結果がほぼ一致しているが, $ a=2, 3, \dots$ となってもこれくらい一致するのか. M: 計算してみれば(?) そもそも一致の程度は a に依存するのか??

12s3021: 
2 次の永年方程式から E の値が 2 つ得られるが, この 2 つでエネルギーの小さい方を基底状態である, と都合の良いように決めていいのか. このときエネルギーの大きい方はどの状態のエネルギーか. M: 何をやろうとして永年方程式が登場したのか, 変分原理とは何なのか, よくよく思い出してはいかがか(?) // 12s3007 参照

12s3022: 
試行関数の N を大きくすると良い近似が期待されるとなっているが, 一次元の箱の中の粒子の場合は, $ n=1, 2, 3 \dots$ はそれぞれ何に対応しているのか. M: 質問文の前半と後半は, どのような論理関係になっているのでしょうか? // 異なる試行関数(?)

12s3023: 
永年方程式から, 求めた 2 つの E の大きい方は励起状態のエネルギーだと思うのですが, そのときの $ \displaystyle c_1$, $ \displaystyle c_2$ には, 意味はないのですか? M: 励起状態のエネルギーを用いて求められた波動関数は, そのエネルギーをもつ励起状態の波動関数であることは, 計算式の成り立ちからして自明では(?) // 12s3007 参照

12s3024: 
一次元の箱とはどういうことですか? M: 箱とは壁で区切られた入れ物ですが, これを n 次元空間で考えている. 教科書や参考書をよく読み, 自分でも手を動かして図を書いたりしてみればいいのでは(?)

12s3025: 
変分法は一次元の箱の中の粒子の問題以外にも使うと便利な時はありますか. M: 変分法を適用する対象となる系に, 何か制限があるのでしょうか?? 12s3013 参照

12s3027: 
箱の中の粒子のある可能性が 0 というのは, つまり箱の中はどういう状態を表しているのでしょうか? M: 箱の中に全く粒子は存在しない (どこが難しいのですか?).

12s3028: 
2 次の永年方程式から E の値が二つ得られるのに無条件で小さい方を近似的な基底状態のエネルギーとして採用するのは なぜか. M: 12s3021 参照

12s3030: 
$ \displaystyle \phi = \sum_{n=1}^{N} c_n f_n$ において N を充分に大きくすると良い近似と期待されるのは理解できたが, $ \displaystyle c_n$ $ \displaystyle f_n$ を実数と仮定したのはなぜか. M: 別に. 仮定しなくてもいいけど, わざわざ問題を難しくする必要はないでしょ.

12s3031: 
$ \displaystyle x = \frac{a}{2}$ を中心に対称という形式的な予想で なぜ試行関数は $ \displaystyle \phi(x) = c_1 x (a - x) + c_2 x^2 (a - x)^2$ という式になったのでしょうか. M: もちろん ``対称'' というだけでは, こうはならない. 他の要素についても考慮した. 教科書をよく読めばいいのでは(?)

12s3032: 
式(7.37) の大きいほうの解が第一励起状態エネルギーの上限に相当すると教科書にありますが, なぜですか. また, 永年方程式が 3 次であった場合, その解のうち最大のものは第二励起状態エネルギーの上限に相当するのですか M: 12s3007 参照

12s3033: 
変分パラメーターの数を多くすると方程式の次数が多くなるが例えば 6 次方程式のような次数がかなり大きくなった場合はどのように解けばよいのか. M: 別に. 普通に解けばよいのでは(?) 解析的に解くのが困難なら, 数値的に解いてもいいし.

12s3034: 
結局のところよい近似値を系統的に求めるときいくつか近似値を求めて, 値の最も小さいものを採用するのが, よい方法であるのか. M: 教科書・参考書をよく読み, 理解 してください.

12s3035: 
変分法は基底状態のエネルギーを調べる為に使っているのに, なぜ $ \displaystyle E_2$ の近似値がもう一つの解になるのでしょうか. M: 12s3032 参照

12s3036: 
$ \displaystyle \phi = \sum_{n=1}^{N} c_n f_n$ 式で, $ \displaystyle c_n$, $ \displaystyle f_n$ が虚数の場合はどうなるのか. M: 別に. 特に不都合はないと思われますが.

12s3037: 
変分パラメーターの数を限定せずに N 個のままで計算することはできないのですか. M: 具体的に, どう計算するのでしょうか?

12s3038: 
試行関数 $ \displaystyle f_n(x) = x^n (a - x)^n$ で, n は自然数でないといけないのか. M: わざわざ問題を難しくして, あなたは何をしたいのですか?

12s3039: 
2 次の永年方程式を解くと 2 つの E の値を得ることができ ``その 2 つのうち小さい方を変分法による近似的な基底状態エネルギーとして採用する'' とあったが, もう 1 つの大きい方の値は どうするのか. M: 12s3007 参照

12s3040: 
1 次元の中の粒子の場合の試行関数を求めるとき教科書 p.276 に非常によい一致は, 単純な試行関数にしてはできすぎである, とあるがマイナスな印象を受ける書き方をしているのは何か不都合があるのか. また E について小さい方を基底状態のエネルギーとするか, 大きい方と第一励起状態エネルギーとしているが, どうして厳密な結果とかなり違うが なぜ, 第一励起状態エネルギーになるのか. M: 別に. 主観には個人差がある. // 12s3007 参照

12s3041: 
永年方程式がどのようなものか分かりません. 固有値と同じようなものと考えても良いですか? M: 固有値と永年方程式は別のモノですが(?)

12s3042: 
(7.37) の大きい方の解は第一励起状態エネルギーの上限と書いてあるが, $ \displaystyle c_n f_n$ を増やしてできる最小値以外の解は どのような意味を持つのか. M: 12s3007 参照

12s3043: 
永年行列式で得られた解のうち大きい方の E は物理的に意味のない解なのですか. M: 12s3007 参照

12s3044: 
$ c_1$$ c_2$ は, $ \phi$ が規格化されるならば, ただ一つの値に決定できるが, そうでなければ, この 2 つの変分パラメーターの値は, 0 以外の任意の値ということになるのか. M: 計算すれば ``任意'' ではないとわかると思うのですが? 教科書にもそう書いてありますし.

12s3045: 
E を求める際に, 教科書の (7.22) 式が関数の一次結合であることを利用しているが, この時別の方法で求める事はできないのでしょうか? M: 何を求めるのでしょうか? // 12s3010 参照

12s3046: 
最も簡単な関数である $ \displaystyle x^n (a - x)^n$ について, どのように求めたのか. M: 視察でしょう

12s3047: 
境界条件, 箱の中の粒子は $ x=0, a$ でエネルギーは 0 になるというのは, 論理的に証明できるのですか? また, 試行関数でエネルギー値を計算するとき, 係数 α や, $ \displaystyle c_1$, $ \displaystyle c_2$ で微分して 0 になると, なぜ極小になるのですか? 極大値にはならないのですか? M: 偽の命題は真であると証明できない. // xxx の zzz 参照

11s3001: 
永年行列式によって出た複数の解のうち, $ \displaystyle E_$min 以外の E の値は何を表しているのですか. M: 12s3007 参照

11s3014: 
変分原理ではいずれの場合も $ \displaystyle E_\phi \geq E_0$ となるのは なぜなのでしょうか? M: 基底状態の定義を再確認すればいいのでは(?)

11s3015: 
放射性同位体を利用した例としてガンの治療薬が挙げられますが, 「放射性」と聞くと人体に影響を及ぼす原因 (例えば死亡率の高いガン) となるように思えるのですが, 実際はどうなんでしょうか? // また, 放射性物質は自然放射性物質とは別モノで人体や生物に影響を強く与えるのでしょうか? M: 情緒的な印象で議論しないでください. // どんな薬にも副作用はありますが, メリットが大きいから使用されるのでしょう. リスクについてきちんと勉強してはいかがか(?) // 自然放射性物質は放射性物質ではないとの主張ですか? あるいは人工放射性物質は悪だが自然放射性物質は善だと(?) エネルギーが同じガンマ線でも, 発生源により善悪の違いがあるのですか??

11s3022: 
p.277 の表7.1 では, 試行関数 $ \displaystyle \phi = \sum_{j=1}^{N} c_j \e^{-a_j r^2}$ を用いた時 N が大きい程厳密解に近づいていたが, なぜ N が大きくなると厳密解に近づくんですか? M: 12s3002 参照

11s3025: 
宇宙は光速よりも速く膨張していると聞いたことがありますが, 光よりも速いものがあるのですか? 光よりも速いなら相対性理論に矛盾しませんか? M: 宇宙の初めのころのインフレーション期にはそうだったと言われるが, 何かの物体が超光速で運動していたわけじゃなさそうだし, 膨張しつつある空間を進行する物体 (または光) の速度って何だろうかとか, 興味は尽きませんネ

11s3026: 
レイリーリッツの近似を二次元の箱の中の粒子で求めることはできるか. M: 12s3013 参照

11s3027: 
変分法で, 実測値と近似値が一致することはあるのでしょうか. M: 変分原理とは, どんなものか? // 実験誤差 (実測値の不確かさ) は, どの程度の大きさか?

11s3028: 
変分法を用いて, 計算して得られたものの中で一般的な原理として知られているものはあるか? M: えーと, 一体全体, 何を想定した質問なのでしょうか?? // クープマンスの定理とか(?) あ, 原理じゃない :-p

11s3031: 
E について永年方程式を解いた時, E の値が 2 つ得られその小さい方が近似的な基底状態エネルギーにとなりますが, 大きい方の解は, 何のエネルギーを示す解でもなく無意味なものなのですか. M: 12s3007 参照

11s3034: 
連立方程式 $ \displaystyle \left\{ \frac{\partial E_\phi}{\partial c_1} = 0, \frac{\partial E_\phi}{\partial c_2} = 0 \right.$ は公式であるということで いいのでしょうか? M: ``公式である'' とは, どういうことか? ``公式でない'' は?? // 公式とやらを暗記して勉強したつもりになることは, やめましょう.

11s3035: 
$ \displaystyle E_\phi = \frac{c_1^2 H_{11} + 2 c_1 c_2 H_{12} + c_2^2 H_{22}}{c_1^2 S_{11} + 2 c_1 c_2 S_{12} + c_2^2 S_{22}}$ の式で, 教科書 p.273 では $ \phi$ ではなく, ( $ \displaystyle c_1$, $ \displaystyle c_2$) とおいていて, エネルギーは変分パラメータ $ \displaystyle c_1$, $ \displaystyle c_2$ の関数になると授業で習いましたが, このように, ( $ \displaystyle c_1$, $ \displaystyle c_2$) ではなく, $ \phi$ を用いても良いのですか? M: 記号の書き方が異なることで, 何か意味に違いが生じたり, 計算結果が異なったりしますか?

11s3039: 
珍しく予習したのですが, 試行関数 $ \displaystyle \phi = c_1 x (a - x) + c_2 x^2 (a - x)^2$ のとき規格化条件 $ \displaystyle c_1^2 c_2^2 = 1$ を用いて $ \displaystyle c_1$, $ \displaystyle c_2$ を求めても答えが合わないのですが 教えてくれませんか? M: 形式的には質問だが, 何を教えてほしいのか不明. // どうして規格化条件が, そうなるのか?

11s3044: 
$ \displaystyle E_$exact$ = \frac{h^2}{8 m a^2}$ は どのようにして求められたのですか. M: 教科書第三章をよくよく復習する必要がありそう.

10s3021: 
永年方程式の解の 2 つの E の大きい方は第一励起エネルギーの上限とかかれていて, もっとよい値を得る方法があると書いてあるが, どんな方法なのか? M: 第一励起状態の波動関数に要請される, 容易に想像できる物理的条件は, 何か?

10s3026: 
よりよい試行関数を探すのには, 現在はコンピューターが使われるのか. M: コンピュータを, どう使うのか? (試行関数を探すアルゴリズムは, どんな感じになるだろうか?)

10s3039: 
式 (7.22) が関数の一次結合であることを利用するって どういうことですか. M: 12s3010 参照

10s3044: 
よりよい近似値を得られる試行関数はつきつめれば どんどんよい近似値をだせるが それを見つけるのに良い方法はあるか? M: 系統的な方法があることを講義で説明したのに, 理解してもらえなくて残念

09s3043: 
ガウス関数 $ \displaystyle \eta = a \exp\{ (-x-b)^2 / (2 c^2)\}$ (a, b, c は定数, $ a \neq 0$) はガウス関数の定義と書いてありましたが 他にも ・直線 $ x=b$ について左右対称な釣り鐘型グラフをもつ. ・ $ x \rightarrow \pm\infty$ で急速に 0 に収束すると ガウス関数の ``性質'' で書いていましたが これは定義に含まれないのですか? M: ``釣り鐘型グラフ'' の言葉で, 関数形が一意に決まるか? 数式以上に正確な定義はあるか??



Ryo MIYAMOTO, 2013-11-20