構造物理化学II (20131106)
M: 以下は宮本のコメント
- 12s3002:
- 式 (7.21) で E を最小にする Z がヘリウム原子であるのに 2 より小さかったころは Z を有効核電荷として考えているからであるとわかったが, 第 2 周期以降の原子も原子核の電荷を部分的に遮蔽して Z は小さくなるのか. M: 12s3004 参照 Li 以降では遮蔽の効果が無いと考える理由があるのだろうか? 12s3019 も参照.
- 12s3003:
- なぜ, 式 (7.19) から
を単位として E を表わすと便利なことがわかるのか. M: (7.20) 以降を見れば自明では(?) §8.1, 表8.1 なども参照.
- 12s3004:
- ヘリウムよりも原子番号の大きい原子の基底状態について考えるとき, ヘリウムと同様に Z を用いて計算していけば
min を求めることができるのか? M: 12s3002 参照 この方法が He に限定される理由があるのか? やってみればいいのではないか(?)
- 12s3005:
- 摂動論の基本的仮定で逐次補正は急速に小さくなって先に進むにつれて重要ではなくなるとあるが このように仮定して近似できるのはなぜか. M: そもそも計算可能にするための仮定なのだという論理なのだが... テイラー級数やフーリエ級数をイメージしてはどうか(?)
- 12s3006:
- He 原子のハミルトン演算子について, スピン-スピン相互作用は含まれているのか. M: ハミルトニアンの各項を吟味すればわかるのでは(?)
- 12s3007:
- 水素原子以外の原子は電子が 2 つ以上なので全て多体問題となる. 水素原子以外は厳密解を求められないということなのか. // また水素イオンなど電子をもたないものについて波動関数はどのなるのか[原文ママ]. M: 自分で, 一般的な記述に個別の例を当てはめて考えればいいのでは? // ハミルトニアンを書き下し, 何についての波動関数なのか, 考えればいいのでは(?)
- 12s3009*:
- 厳密解や実験値と比較したとき, 良い近似と判断できるような試行関数はどう選べばよいのか. M: 普通はいろんな工夫をして ``関数の形'' を選ぶのだろうが. それをほどほどにしていても, 系統的な試行関数の選び方の方が, 都合が良い場合もあるようだ. 教科書 §7.2-7.3 参照
- 12s3010:
- 現在最も精度の高い計算結果は
とあったが, もっと精度を上げるためにはどうしたらよいか. M: 表8.2 参照. 12s3009 も参照
- 12s3011:
- ハミルトニアンを
として, 試行関数を
として, このとき
と
が規格化されていて, かつ直交しているときとしていないときでは, 導かれる方程式はどのような[原文ママ]違ってきますか. M: 問題が明確なので, 自分で導出してみればいいのでは(?)
- 12s3012:
- 多体問題になったらラプラシアンが計算に出てきたが, 原子数が増えていけばラプラシアン以外の記号も定義しなければ解けないほど難しくなってくるのか. M: 事実誤認の予感と意味不明 // 多体問題でなくてもラプラシアンは出てきていた. ラプラシアン以外の記号を定義することで問題が簡単に解けるようになるとは, どういうことか?
- 12s3013:
- 陽子は電子と電荷の符号が違うだけなのに, 電子のように波動関数や存在確率を考えないのか? 陽子は原子の中心に存在することはすでに決まっているのか? M: 何が問題か? 陽子の運動を知りたければ, そういう方程式を立てればいいのでは(?) 陽子のド・ブロイ波長は?
- 12s3014:
- ヘリウム原子の基底状態エネルギーにおいて, 有効核電荷 Z が各電子による遮へいの影響を受けることによって 2 よりも小さくなって
min
h となるが, 最も精度の高い計算値は遮へい以外のどのような影響を受けているのか? M: 表8.2, 第八章 や参考書など参照.
- 12s3015:
-
を含むとなぜ解けなくなるのか. M: これを含む項が無ければ, どうやって解けばいいか? §6.7 の記述をよく読んだのか?
- 12s3016:
- 基底状態における最適化された試行関数のプロットに関してはわかったが, 励起状態ではどんな関数を用いればよいのか. またプロットはどんな形になるのか. M: 基底状態に直交し, 他に物理的要請を満足する形であれば (そうでなくてもいいけど), ご自由にどうぞ. と講義で説明したのだが, 理解されていなくて残念
(;_;)
// 得られた関数によって異なるだろう.
- 12s3017:
- 基底状態にエネルギーを与えて励起状態になる過程で回転や振動のような運動が起こるのか? M: 何の基底状態や励起状態の話か? // 教科書の図 15.1 参照
- 12s3018:
- 厳密解や実験値が得られていないものに対して近似的方法を用いて近似解を求めようとした場合, 最も良い近似はどうやって判別するのか. M: 変分法なら, 当然, 変分原理に従う.
- 12s3019:
- E を最小にする Z の大きさは有効核電荷と考えることができるのであれば, 最小の E の値はスレーターの規則やクレメンティーライモンティの遮へい則で求めた Z の値を用いて計算することは可能か. M: それらの規則は, 一般の場合になるべく合うように作られていると思われるので, 個別の事例に対して最適解であるとは限らないのでは(?)
- 12s3020:
- 水素原子が 2p から 1s へ遷移するとき, 一だけでなく, 三つの分離した遷移に分裂するのはなぜか. M: 何の話か? 表8.5 によれば, 2p-1s 間の遷移は, スピン軌道相互作用により二本の遷移に分裂しているが.
- 12s3021:
- 水素原子の基底状態に対するガウス関数は
での傾きが 0 であるが, 傾きが 0 になることでの利点はあるのか. M: 厳密解は
で尖っているので, あえて傾きが 0 であることに利点があるのだろうか?
- 12s3022:
- 厳密解により近くなるような近似解を出すためには, どのようにして,
の関数を決めればよいのか. M: 12s3009 参照
- 12s3023:
- 教科書に書いてある He 原子の基底状態のエネルギーの大きさは, 実験値
近似値 となっていますが, 実験値が真値に近づくことはないのですか. M: 意味不明. この文脈での 実験値, 近似値, 真値 の関係を明らかにしてください.
- 12s3024:
- 図7.2 の試行関数は縦軸の値は 0 にならないのですか? M: 厳密解も近似解も, ともに関数の形から判断すればいいのでは(?)
- 12s3025:
- 変分法でヘリウムの基底状態のエネルギーを近似できたがもっと電子が多い原子でもヘリウムぐらいの精度でエネルギーが求められているのでしょうか. M: 私は知りません. 調べてわかったら, 教えてくださいネ
- 12s3026:
- 電子の数が増えていくと電子間の相互作用はより複雑なものになると思いますが, 多数の電子に対する適切な解法を得るものはあるのでしょうか? M: 日本語の文として, 意味不明. ``解法を得るもの'' とは何か?
- 12s3027:
- p.269 の図7.2 で
と
を比較しているが, なぜ試行関数の振幅が大きくなるのですか. M: 意味不明. ``試行関数の振幅'' とは何か?
- 12s3028:
- 水素原子は多くの架空の状態を含むとはどういうことか. M: 何の話か? どこにそんなことが書いてあるのか??
- 12s3030:
- 変分パラメータと考えられた Z の大きさは有効核電荷を考えることで理解できたが, ガウス関数における変分パラメータ
はどのように考えたら良いのか. M: 私は知りません. 自分で考えてみればいいのでは?
- 12s3031:
- 水素分子での基底状態エネルギーも今回の授業での考え方で求めることができるのか. M: ``今回の授業での考え方'' とは, 具体的に何を指すのか? 多体問題で近似解を得ることは, He に限らないのでは(?)
- 12s3032:
- He の基底状態のエネルギーを近似したとき, 表6.5 の波動関数を用いたが, それよりも適当な試行関数は存在するのですか. するとしたら何故でしょうか. M: 11s3044 参照. 12s3010 も
- 12s3033:
- ヘリウム原子の基底状態エネルギーを近似で求めたかより原子番号が大きい原子では同じようなやり方で近似できるのか. M: 12s3004 参照
- 12s3034:
- 今回, 厳密解を求めることはできないため近似解と実験値を比較していたが, 実験値は厳密解として扱ってもよいのか. M: あいかわらず ``厳密解'' の意味を理解できていない(?)
- 12s3035:
- 水素型波動関数以外にはどんなものがあるのでしょうか. M: 何の話か? 意味不明
- 12s3037:
- 教科書 p.271 の近似は, どうして実験値にかなり近づくほどよい近似となったのですか. M: 何のために計算しているのか? (+) 理論やそれに基づいた計算が正しいかどうか, どうやって判断すればいいだろうか?
- 12s3038:
- 多体問題は一般に厳密に解けないらしいが, 換算質量を使って一体問題にまとめても解けないのか. M: ``解けない'' の意味が理解できないのかなぁ?
- 12s3039:
を含む項を解くには変数分離を用いる方法以外にないのか. M: 変数分離法を用いて解ける, と理解しているのですか?
- 12s3040:
- 水素原子以外厳密解は出せないということは その他の原子について正確な値を求める事はできないのでしょうか. できるのであればどのような方法か. M: この文脈で, ``正確な値'' と ``厳密解'' は, 異なるものなのか?
- 12s3041:
- ヘリウム原子の核の電荷を実験的に求めるのにはどのような方法がありますか? M: 電子の電荷は, どうやって実験的に求めたのか?
- 12s3042:
- 厳密な解法がわからない計算はいずれ解法ができるときは来るのだろうか. M: ``わからない'' のレベルを認識しての質問なのだろうか(?)
- 12s3043:
- 微分・積分を用いるものが多いが行列式はどうして用いられるのか. 行列式でなくても解が得られるものもあると思うのですが. M: もちろん必要だから使う. 使わなくても解が得られることは, そりゃあるかもね. それがどうかしましたか??
- 12s3044+:
-
,
,
を満たす
,
, Z が必ずしも
,
,
の最小値を与えるわけではないのでは? きちんとこの
,
, Z が最小値を与えることを示すべきではないか. M: 確かに, 極値を与える所を求めただけでは, 極大または極小の可能性があり, 最小であるとは限りませんネ 自分で確かめればいいですね.
- 12s3045:
- 水素原子の基底状態のエネルギーについての変分計算の結果は最終的にどの程度まで, 厳密解に近づけられればよいのですか. M: ``よい'' と判断する基準は, 何でしょうか? 教科書第 7 章の始めの所をよく読めばいいのでは(?)
- 12s3046:
- 基底状態のエネルギーのみについていつも考えているが, 例えば水素について H
の場合を考えたら, 近似値は求められるのか. M: H
の基底状態のエネルギーですか? 12s3004 参照
- 12s3047:
- ヘリウム原子の基底状態について教科書で扱った, 近似値と最も精度の高い計算値の間には計算方[原文ママ]にどのような違いがあるのでしょうか? M: 11s3044 参照.
- 11s3009:
- 水素原子の基底状態に対する最適化されたガウス試行関数と厳密な波動関数のグラフが一番離れる点は
がどのような値をとりますか? M: 自分で求めてみればいいのでは(?)
- 11s3014:
- 近似値は好きなだけ近似していいとのお話でしたが, 有効数字の考え方のように, ある一定以上の値が無意味になることはないのでしょうか. M: なぜ, 無意味になるのでしょうか?
- 11s3015:
- Lorentz 収縮の理論の誘導は同時性の理屈と矛盾するのはなぜですか? 同時性が関わってくるのでしょうか? M: どのように矛盾するんですか?
- 11s3022:
- 実験値と近似値の数% の値の違いは, 何が原因で出てしまうのでしょうか? M: 自分では, どんな理由を考えましたか?
- 11s3025:
- 無重力空間では, 火が球形に見えるらしいのですが, 重力をなくすだけでなぜそのような形になるのでしょうか. M: どうして通常は涙滴型に見えるのでしょうか? 「ロウソクの科学」などを読んでみればいいのでは(?)
- 11s3026:
- 基底状態のエネルギーを厳密解や実験値と比較するのはなぜか. M: 別に. 教科書の著者に聞けばいいのでは(?) 教科書の目的は?
- 11s3027:
- He については電子には核の電荷が 2 ではなく
のように見えるとあるますが, 他の原子についても整数でない値が計算によって出るのですか. M: 12s3002 参照
- 11s3028:
- 変分法で問題を解く際は試行関数を考えるが, 物理的要請以外に考慮すべき点は何か. M: 何のために変分法で問題を解くのか?
- 11s3031:
- 厳密解とはどのようにして求めたものですか?
〓 [下付き〓は判読不能] を構成する各パラメーターを合わせた物ですか? M: どの厳密解の話か? ここまでの教科書には何が書いてあったか?
- 11s3034:
- 変分法等で使う試行関数についてなのですが, 試行関数として使う関数は自力で覚えるしかないということでしょうか? M: 覚えて どうしたいのですか?
- 11s3035:
- 例題7.1 では
という形の試行関数を用いて水素原子の基底状態エネルギーを求めていますが, もし
とは異なる形の試行関数を用いた場合は,
を用いた場合と異なる計算結果が得られるのですか? M: 変分法とは, どんな方法か? ``試行関数'' という言葉の意味は?
- 11s3039:
- He 原子の E を求めたとき,
,
は一定であると思うのですが,
も一定になるのでしょうか? M: H 原子のとき, 電子と核との距離 r は, 一定の値だったか?
- 11s3044:
- 教科書に書いている最も精度の高い計算結果は,
となっているが, これの計算はどのくらい複雑になっているのか. M: 表8.2 と第八章, および参考書など参照.
- 10s3021:
- ヘリウム原子のエネルギーの最も精度の高い計算はどんな計算をしたのだろうか? M: 11s3044 参照.
- 10s3026*:
- よい近似値が得られる試行関数の選び方のポイント等はあるのか. M: 12s3009 参照
- 10s3039:
- リチウム原子の基底状態エネルギーを求めるとしたら式より複雑になるのでしょうか. M: 何の式の話か? // 例えば試行関数は, ある関数に ``なる'' ものなのか, それともある関数に ``する'' ものなのか? ハミルトニアンは?
- 10s3044:
- 例えば厳密解がガウス関数であった場合, 試行関数にガウス関数を用いれば厳密解と一致するのか? M: 何を変分パラメータをとするのか? 例題7.1 をよく吟味したか?
- 09s3043:
- 非線形性が大きいとはローレンツ関数でいうとどのくらいの線形結合があれば大きいといえるでしょうか? M: 言語明瞭, 意味不明瞭
- 07s3042:
- 変分法と摂動法はどう使いわけているのか. M: 勉強して理解すればわかるのでは(?)
Ryo MIYAMOTO, 2013-11-20