構造物理化学 II (20121205) M: 以下は宮本のコメント
11s3003: 
〜だと仮定するというのを式でよく聞くのですが, 理論に基づいて行っているのか, そうすると実験データに合うからやっているのか分かりません. M: そうですか, でも提出物が要件を満足していません. // TPO によって違うのでは?

11s3004: 
オーロラと炎色反応はどちらも励起状態の原子が発するスペクトルによるものですが, 両者の厳密なしくみは同じでしょうか. M: ``厳密なしくみ'' とは何か? ``同じ'' とは?

11s3005: 
化学のおもしろいところはどこですか. M: 何点狙いの質問か? あなたが面白いと考えたから, 大学で化学を専攻することにしたのでは?

11s3006: 
最近ニュースでヘリウムが足りなくなってきて困っているとみました. 代わりに窒素を使うことはできないのでしょうか. M: 20121128 の 11s3011 参照

11s3007: 
励起状態のエネルギーの上限のもっとよい値を得る方法があるとあるが, それは今回のやり方が 1 番簡単だから粗くなってしまうのか. M: 宿題をよく考えよ. 変分法で近似の良さを支配する因子は? 判定基準は?

11s3008: 
$ E$ についての N 次方程式が高次の時は数値的に解くとは, どういうことですか. M: 例えば教科書 G 章参照

11s3009: 
試行関数において, 永年行列式の行列要素が 0 になることはあるのですか? M: 積分は絶対ゼロにならないのか?

11s3010: 
先生は一次元の箱というものについて, 「想像力を働かせて考えて見てください」というような主旨のことを話していましたが, 自分の稚拙な想像力ではいったいどういったものかわかりません. 一次元の箱とはどういうものなのでしょうか? わかりやすい例えがあれば教えていただけると助かります. M: 想像力がなくても教科書を読むことはできるはず. p.89 下の記述を何度読んだのか? 次元の大小によらず, 有限の領域の境界から先へ (外へ) 進むことができない場合は, 箱の中に閉じ込められていると言える.

11s3011: 
例 7.2 の計算で,    分母$ = \int_{-\infty}^{\infty} \frac{\text{d}x}{(1 + \beta x^2)^2} = \frac{\pi}{2 \beta^\frac{1}{2}}$ の計算がわかりませんでした. 何か解き方があるのか, もしくはこの計算も分子の計算と同じように公式なのでしょうか. M: 公式であっても, 計算してそのように求まるはず.

11s3012: 
$ \displaystyle H_{11} = \frac{\hbar^2}{6 m} a^3$, $ \displaystyle H_{12} = H_{21} = \frac{\hbar^2}{30 m} a^5$, ... というように行列要素はなっていくのでしょうか. また, $ \displaystyle S_{ij} = \int f_i f_j$   d$ \tau = S_{ji}$ となっていたのですが $ S_{ij} = S_{ji}$ のことですか? M: ``... というようになっていく'' とは? // なぜ講義中に聞かないのか?? もしも板書の誤りがあれば, 適宜読み替えて下さい.

11s3013: 
永年方程式を使って, 一次元の箱の $ E_$min を求めると, 厳密解の $ E_$exact がよく一致しているのは偶然と考えていいですか? M: どういう時に, 近似が良くなるか?

11s3014: 
宇宙自体が超巨大な生物の細胞であったり, もしくは, 巨大な分子の一部であるという可能性はどの程度現実味があるのでしょうか. イギリスの大学でも宇宙=ゾウリムシ説の研究をしているところもあるようなのですが, 他学会では期待されている部類の説なのでしょうか. M: フェッセンデンの宇宙?!

11s3015: 
金属線の曲がりに関する理論についてです. ごく一般的な金属線があると仮定します. (ex: ピアノ線など.) 自然な状態が直線状態である金属線を想定します. そのような金属線を曲げるのには, 当然のことながらエネルギーを必要としますので, 曲がった状態の金属線はエネルギーをもっているとかんがえることができます. また, 同じ金属線でも, たくさん曲げる方がたくさんエネルギーを要しますので, 曲げる半径によっても, 蓄えられるエネルギーは違ってくるはずだと思います. ここで質問です. 円弧の形に曲げられたある特定の金属線において蓄えられるエネルギーは曲げる半径に対してどのような関係にあるのでしょうか? この関係はどのような条件で成り立つのでしょうか? (例えば, $ a>0$ のときなどの場合分けは必要ですか?) M: 色々と興味をもつのは良いのだが, 基礎を勉強してから質問した方がよさそう. // 今回の分野は材料物性か. 弾性限界内の力ならフックの法則に従い, それを越えれば物体の塑性変形にエネルギーが使われるだろう.

11s3016: 
今回, 一次元の箱についてのエネルギーについて考えたが, 一次元の箱以外のもの (球 etc) についてのエネルギーを考える場合, どの変化させると求めることができるのか? M: 発想が不適切. まず系をきちんと定義する. 次に系に相応しい試行関数を考える.

11s3017: 
水は 0 $ ^{\circ}$C 以下で氷になりますが, どうして気温が 0 $ ^{\circ}$C 以下になっても雨は氷にならず, 雪になるのですか? M: 雪と氷は別の相なのか? ケン・リブレクト著のスノーフレーク参照

11s3018: 
試行関数 $ \displaystyle \phi = \sum_{i=1}^{N} C_i f_i$ のときの規格化条件は, $ C_1^2 + C_2^2 + \dots + C_N^2 = 1$ ですか. M: 規格化は $ \displaystyle \int f_i^* f_i$   d$ \tau = 1$ だが, (たかだか定数倍しか異ならない) 適当な条件でも可.

11s3019: 
励起状態のエネルギーの上限のもっとよい値をえる方法はなんですか? M: 11s3007 参照

11s3020: 
今日の授業で比較した $ \psi$$ \phi$ は ほぼ 100 % 一致していましたが, 近似の結果として許されるのは何%以上からですか. M: だれが許すのか? // ある閾値があったとして, それに 0.00000001 % でも足りなければ, ダメ (荒い近似?) なのか?

11s3021: 
永年方程式を解いて, $ E$ が n 個えられますが, 最小の $ E$ 以外は全て励起状態 (第一, 第二, …) の粗い近似となるんですか. それ以外も含まれるのですか. M: 基底状態以外の状態とは何か? // ``それ以外'' とは?

11s3023: 
今回の講義では一次元の箱の中の粒子について試行関数を考え, それについての行列要素を考え, 永年方程式を導いて $ \varepsilon$ を求め, 最後に $ E_$min を求めましたが, この解き方は一次元の箱の中の粒子についてに限らず, 三次元の箱の中の粒子の基底状態エネルギー $ E_$min を求めるときにも用いることはできるのでしょうか. 自分は, 3 章でシュレディンガー方程式を一次元から三次元に簡単に拡張して解くことができたのとは異なり, 解くことは難しいと思うのですか. M: なぜ難しいと思うのか? Rayleigh-Ritz の変分法に, 次元の制限など, 取り扱える系に制限があるか?

11s3024: 
新元素 114 番の元素は鉛の同位体 (過去最大の魔法数をもっていた) よりも大きな魔法数をもつようで, 数分以上きわめて安定に存在すると期待されています. ここで, 下線部が何故期待される要因なのかがわかりませんでした. M: 私も分かりません. 下線部は期待される要因ではなく期待される事実だと思うから :-p // ちなみに, 提出物が要件を満足していません.

11s3025: 
永年方程式ででてきた 2 つの解で 1 つはほぼ厳密解と一致しているのに, もう一つの解は, かなりあらいものになるのはなぜでしょうか. M: 何に対して ``あらい'' と?

11s3026: 
太陽や蛍光灯などから出た光は人やモノなどに吸収されるまで消滅しないのですか. たとえば反射し続けることは可能ですか. M: エネルギー保存則は? // 反射率 100 % の鏡は実在するか?

11s3027: 
$ E$ についての N 次方程式は高次の時は数値的に解くとのことですが, 数値的に解くとはどういう意味ですか. M: 11s3008 参照

11s3028: 
実際の研究の場では近似解はどのくらいの精度が求められているのですか? M: 比較対象は何で? その精度は??

11s3029: 
摂動論ですが, 類似の系を使うということは, でてくる解や解き方は近似されたものということでいいんでしょうか? M: 何を聞きたいのか分からない.

11s3030: 
ある発色化合物が特定波長の光を吸収して発色し励起状態になった後どうなるのか考えました. 基底状態に戻る際, 吸収した光と同じ光を吐き出して, 結局無色になるのではないかと考えましたが, 実際は他の分子に熱としてエネルギーを渡すために発色し続けていられるとのことでした. では, 透明で, 熱の交換が無い小さな真空セルの中に, 発色性の気体分子を 1 分子だけ入れてそれを集めて [図は略] このような箱をつくり, 更に何か場の力とかで回転や振動を抑制することができたら, 分子は光を吐き出すことでしかエネルギーを放出できまんよね[判読困難]? ということは, 頑張れば Br$ _2$ などを透明にできるのでしょうか? M: 微妙に変. あなたの説明によれば, 基底状態の分子は無色で, 励起状態の分子が着色している? では照射光の強度を増して励起状態の分子を多く生成すれば, 色は濃くなるのか? // てゆうか, 物質の色について, 分析化学実験や無機化学実験で可視吸収スペクトルを測定し, 着色の原理も学んでるのにネ.

11s3031: 
宇宙が出来たばかりのころは, 宇宙全体が非常に熱かったそうですね. このときのなごりである黒体方射[ママ]を利用して, 宇宙の大きさを調べたりするようですが, そもそも初期の宇宙にあった熱はどこに行ってしまったのですか? M: 宇宙論を勉強してはいかがか. // 全宇宙は孤立系 :-)

11s3033: 
最近トンネル効果というものを知りました. 自分が読んだ本には「量子が壁を通りぬけること」と書いていましたが, いまいち理解できません. 理解するには何について勉強すればいいですか? M: 教科書章末問題 4.35

11s3034: 
永年行列式とはどういう意図があって永年行列式という名称になったんでしょうか. M: 命名した人に聞けば? :-p

11s3036: 
エネルギーを計算するとき, 最適な試行関数を用いるためには何を判断の基準にすればいいのでしょうか. M: (7.4) 式. 20121121 の 11s3034 も参照

11s3037: 
ヘリウム原子の $ E$ を求めた際に, 電子間反発項を無視して求めたが, この仮定を無くせばより正確に近似解が得られるのでしょうか? また, それは可能ですか? M: 勘違い. (7.18) 式では, 電子間反発項も含む全ハミルトニアンを用いてエネルギーを求めている. // 表 8.2 参照.

11s3038: 
ブラックホールとは一体何なのか. 大きな質量を持ち, 物体を引きつけ, 引き裂いたりするのは聞いたことがあるのですが, ブラックホールそのものが何なのか, よくわかりません. M: 百聞は一見にしかず :-p // 一般相対論や宇宙論を勉強すればいいのでは? 『えない.

11s3039: 
$ \tau$ (タウ) は全空間に渡る積分の時の一般の体積素片ということは, $ \tau$ の変わりに[ママ] $ v$ などを使ってもいいのですか. M: いいけど, 特殊な記号では説明抜きで他人に理解してもら↑

11s3040: 
(宿題で) 節をつくると励起状態エネルギーのより良い近似が得られる, ということは, 節が多いほどより良い近似が得られるということですか. M: 何に対する近似か?

11s3041: 
連立方程式を行列式で表したときの利点はなんですか? M: 誤解. 行列式では表していない.

11s3042: 
一次元の箱について考えた時, 試行関数を $ \phi = c_1 x(a-x) + c_2 x^2(a-x)^2$ として行列式, 永年方程式をつくった結果, $ \varepsilon = 51.065$$ 4.9349$ という値が出ました. この時, $ \varepsilon = 51.065$ は励起状態のかなり荒い近似, $ \varepsilon = 4.9349$ はかなり厳密解に近い結果となりましたが, 仮に別の試行関数を考えた場合に解 $ \varepsilon$ の最小値がかなり荒い近似になることはあり得るのでしょうか. M: 励起状態の近似ということは基底状態にとっては荒い近似. 11s3007, 11s3013 も参照

11s3043: 
なぜ今回単純な試行関数を用いたのに, 厳密な結果と非常によく一致したのですか? M: 11s3013 参照

11s3044: 
$ \displaystyle E_$exact$ = 0.125 \frac{h^2}{m a^2}$ $ \displaystyle E_$min$ = 0.1250018 \frac{h^2}{m a^2}$ の一致には理由があるのですか. M: 11s3013 参照

11s3045: 
1 次元の箱についての永年方程式を解く際, なぜ $ \displaystyle E = \frac{\hbar^2}{m} \varepsilon$ とおくのかが よくわからなかったのですが. M: そうですか, でも提出物が要件を満足していません. // 自分で計算してみれば分かるのでは?

11s3046: 
教科書 277 ページにある「励起エネルギーの上限のもっとよい値を得る方法」とは どのようなものですか. M: 11s3007 参照

11s3047: 
永年行列式は, 3 次元の場合でも用いることができますか. M: 11s3023 参照

10s3007: 
低融点ガラスは酸化物ガラス構造のため, 大気, 窒素, 真空中で加熱, 接着ができるという記事を見ましたが, 普通のガラスで加熱, 接着ができないのはなぜですか. M: できないんですか? あ, あなたの言う ``ガラス'' とは何か? 何を接着するのか?

10s3021: 
最近, 太陽系が予想より大きいということがわかったらしいが, まだ未発見の惑星, 準惑星, 小惑星などが見つかる可能性があるのだろうか? M: え? 太陽系内の小天体の全てが既知だと思っているの??

10s3026: 
変分法によって近似的にシュレーディンガー方程式が解けることがわかったが, この変分法はどんな原子でも良い近似が得られるのか? M: えー, 教科書 p.263 の記述をよく読め.

10s3039: 
NMR や MS 法のなど[ママ]分析する方法はありますが 新しい分析方法でできるでしょうか. M: 意味不明. 何の話?

10s3042: 
宇宙に背景放射が見られることがビックバン理論の裏付けとなるのはどうしてですか. M: 宇宙論を勉強すればいいのでは? 11s3031 も参照

10s3044: 
宇宙は広がり続けているというが, 縮むことはあるか? M: 宇宙論を勉強すればいいのでは?

10s3047: 
より柔軟な, つまりより多くのパラメーターを含む試行関数を用いることで, よりよい結果が得られるのはなぜですか. (p.266 の話) M: 多次元の関数の最小値を, その一部の少数次元内の探索で見つけることができるか?

10s3049: 
220-300 $ ^{\circ}$C で溶ける低融点ガラスが開発され, 接合に使われるはんだの代わりとして用いる際, 耐久性に関してははんだとは差異があまりないのでしょうか? M: その低融点ガラスを開発した人に聞けばいいのでは?

09s3001: 
球状の星団は存在しますが, 球状の銀河は聞きません. 何故, 銀河に球状のものが見られないのでしょう? M: 星団と銀河は, 何が違う?

09s3025: 
アボガドロ数は どのように測定されているのか. M: 現在そのような数は無い :-p // 現在, 色々な方法が検討されているようだ. 例えば産総研のサイト参照.

09s3032: 
図 7.3 は箱の中の粒子の基底状態の厳密な波動関数と規格化された最適な試行関数との比較を示す図のようですが, 実線と破線のズレは小さいものと言えるのでしょうか? M: 講義での説明を理解してもらえなくて残念. あなたが実際にプロットしてみればいいのでは.

09s3041: 
重水素でできている水, D$ _2$O は どんなところに利用されているのか. M: それを知ってどうするのか? 私は二つ思い付きますが, まずは自分で調べてみてはいかが??

08s3039: 
「つまらない」や「行儀よく」, 「ふるまう」など 日常でも使う言葉がよく教科書に出てきますが, 分子や原子に対して使うと, どういう状態のことなのか想像しにくいと思います. なぜ, よく人に対して使う言葉をここで用いるのですか? M: たとえ話は, 理解の助けにならないのですか? 学問の世界では日常語とは異なる言語, 例えばラテン語? を使う方が理解しやすいとの主張ですか? それでは学問の内容を理解する前に, 言語を習得する必要がありますネ. そして, その言語を日常語に翻訳せずに理解しなければいけないと (もし日常語に翻訳してしまえば, 学問を日常語で記述することと等価になるから).



Ryo MIYAMOTO, 2013-01-15