質問と答(後半)

口頭,メール,出席表での質問のうちの, いくつかに対する答です。 また,意見で回答が必要と思ったものも 含みます。 類似した質問に対しては、過去の質問と回答を掲載している場合があります。 実際のやりとりそのままとは限りません。 架空の質問もあるかもしれません。


6月6日の授業から

[質問]
中間試験の範囲は期末試験にも含まれますか。
[答]
含まれません。
[質問]
なぜオーロラは高緯度地域でよく見られるのですか。
[答]
参考リンクを見て下さい。
[質問]
空気が水に対して過飽和な状態になることがあるのはどうしてですか。
[答]
気体や液体から固体になるとき,特に何もないところから固体ができる場合は「核形成のエネルギー」 が必要なため,すぐには固体ができないことがあります。そのような場合には過飽和な状態になります。
[質問]
大気圏の層によってX線や紫外線を吸収したりしなかったりするのはなぜですか。
[質問]
熱圏で紫外線を吸収しているのなら,オゾンもできているのですか。
[答]
X線や波長の短い紫外線は大気の分子と反応しやすいので,大気の上層でほとんど吸収されてしまい それよりも下には届きません。波長のやや長い紫外線はそれよりも下層で吸収されますが,どこで主に 吸収されるかは大気の密度とそこまで到達する紫外線強度の関係でおおまかには決まります。 熱圏では窒素,酸素分子の電離によって波長0.1μm以下の紫外線,X線を吸収し,電離層を形成しています。 成層圏のオゾン層では,酸素分子の乖離によって波長0.24μm以下の紫外線が, またオゾンのの分解によって波長0.32μm以下の紫外線が,それぞれ吸収されています (小倉義光「一般気象学【第2版】」,東京大学出版会)。
[質問]
飛行機雲はなぜできるのですか。
[答]
「飛行機雲 原理」での検索結果 を参照して下さい。
[質問]
大気の動きを完全に把握することができれば何時何分に雨が降るとりうことがわかるようになり, 完璧に天気を予測できるのでしょうか。
[答]
原理的にはその通りですが,観測量と計算量が膨大になると思われるので,実現可能かどうか, 実現するとしたらいつ頃かはわかりません。
[質問]
周囲と温度が異なる空気塊が存在するというのがよくわかりません。
[質問]
なぜ空気塊は周囲と熱のやりとりをしないで断熱変化できるのですか。
[答]
空気は熱の伝導率が低く伝導だけではあまり熱は移動しません。また, 流れが乱流状態にならなければあまり混合せずに移動することができると考えられます。 その場合は断熱変化と見なすことができます。
[質問]
大気の安定・不安定は季節によって変わりますか。
[答]
どの季節でも不安定になることがあります。安定な状態と不安定な状態の頻度の 季節変化を示す資料は見つかりませんでした。
[質問]
大気が湿度100%の状態になることはありますか。
[答]
霧が発生している状態(温度の低下により露点を下回った場合)は 湿度100%になっているはずです。

6月13日の授業から

[質問]
エルニーニョ現象が起こると南アメリカや東南アジアでは具体的にどんな影響をおよぼすのですか。
[質問]
貿易風が弱まるとエルニーニョ現象が起こるとのことですが,なぜ貿易風が弱まるのですか。
[答]
気象庁の解説を参照して下さい。
[質問]
海水の塩分濃度は何に左右されているのですか。
[答]
河川水が流入するところでは塩分濃度が低下します。海面からの水の蒸発が激しかったり, 海水が凍結したりすると,塩分濃度が上昇します。
[質問]
上空の風と地上の風がぶつかり合うことはあるのですか。
[答]
上昇気流や下降気流のあるところではぶつかり合っているはずです。
[質問]
海水に含まれる塩分は,どこからきたのですか。
[答]
海水中の成分は、元をたどれば岩石の風化で形成されたイオンや火山ガスなどに由来します。
[質問]
よく,砂漠が形成される原因として海流があげられますが,なぜ海流が砂漠化をおこすのですか。
[答]
詳しくは知りませんが, 「西岸砂漠」 という現象があるようです。
[質問]
低気圧,高気圧といいますが,実際のところ,その地域でどのような状態になっているのか分からないです(気圧が高い,低いってどの様な状態なのでしょうか)。
[答]
周囲より気圧が高いところが高気圧,周囲より気圧が低いところが低気圧です。 どのようにして形成されるかはいくつかのメカニズムがあり, 例えば大気の大循環によって周囲から大気が集まる亜熱帯域で高気圧になります。 また,冬季の大陸内部では広い範囲にわたり地表付近が低温になるため,空気が寒冷で密度が大きくなるため, 高気圧になります。
[質問]
“塩化物イオンの値から他の成分を推定できる”とはどういう意味ですか。
[答]
海水の塩分量は季節や場所によって変化しますが, それぞれのイオンの存在量の比率はどこでもほぼ一定であることが分かっています。 そのため,塩化物イオンの存在量がわかれば,その海水に含まれる他のイオンの存在量も計算で 求めることができます。たとえば,ある海水の塩化物イオンの存在量が20.0[g/kg]だとすれば, その海水中のナトリウムイオンの存在量は,テキスト132ページの表の数値を使って, 20.0 × 10.8 / 19.4 = 11.6[g/kg] と推定できます。
[質問]
深層循環の周期が短くなることはないんですか。
[答]
過去の深層循環の周期は多分わかっていないと思います。 ですから,何とも言えません。
[質問]
海水の塩分濃度が気象に影響を与えることはありますか。
[答]
塩分濃度は気象の影響を受けますが,塩分濃度が直接気候に影響を与えることはないと思います。

6月20日の授業から

[質問]
どうして地球のみが,今のような人の住める環境になったのですか。
[答]
次回以降の授業で大まかには説明されます。
[質問]
土星の周りを公転してできるリングは傾きが変わったり軌道が変わったりしますか。
[答]
木星本体から見た場合は,少なくとも数百年の時間規模では変わらないと思います。 地球から見たみかけの傾斜は地球と土星の位置関係によって周期的に変化して, 約15年ごとに真横から見ることで地球からはリングが見えなくなります
[質問]
太陽系の惑星は,なぜみんなほぼそろった面の軌道で回転しているのですか。 なぜ太陽系は円盤のような形になるのですか。またなぜ大きくずれた面の軌道を通るものがあるのですか。
[答]
次回の授業で説明するように,惑星などの主要な天体は原始太陽を取り巻くガスと固体微粒子 からなる円盤状の部分から形成されたと考えられています。そのためそれらはほぼ同一面内を 公転することになります。惑星形成の過程で一部の粒子は太陽の周囲に弾き飛ばされて太陽系外縁部を球殻状に 取り巻くように分布しました。惑星の公転面から大きく外れた軌道を持つ彗星は,これらを起源としていると 考えられています。
[質問]
遠く離れた惑星の主成分や密度などはどうやって調べるのですか。
[答]
化学組成については反射光のスペクトルや探査機の測定によります。 密度は惑星の半径と質量がわかれば計算できます。半径は見かけの大きさと距離から わかります。質量は衛星を持つ惑星では衛星の軌道と公転周期から求められます。 衛星を持たない金星と水星については,金星は周回する探査機の軌道から決定され, 水星は周回探査機もまだないため,近くを飛んだ探査機の軌道に与える重力の影響から 推定されています。 参考リンク
[質問]
温帯低気圧の構造と天気の所で,図3において低気圧の北側はA-A', 低気圧南側はB-B'という理解で合っていますか。
[答]
それでいいと思います。
[質問]
火星から水がなくなったのはなぜですか。
[答]
まだよくわかっていません。
[質問]
フェーン現象による気温変化を計算するとき,111ページの気温減率は考えないのですか。
[答]
この場合,空気塊が風によって強制的に断熱上昇・下降すると考えられるので, 気温減率ではなく断熱減率で考えます。
[質問]
台風の目に当たる地点では,風向きや天気はどうなっているのでしょうか。
[答]
雲画像からわかるようにそこだけ晴天になっていて,風も弱くなっています。
[質問]
火星などの軌道のずれはなぜ生じるのでしょうか。
[答]
「軌道のずれ」の意味があいまいですが,軌道の形状や傾斜については, 形成の初期段階でたまたまそのようになったとしか言えないのではないでしょうか。
[質問]
どうして地球型惑星の表面は岩石で,木星型惑星の表面はガスなのですか。
[答]
惑星の形成条件によります。次回の授業で説明します(しました)。
[質問]
木星型惑星のまわりにあるリングはどのようにしてできたのですか。どうして木星型惑星だけに存在するんですか。
[質問]
どうして土星だけにリングが発達しているのですか。
[答]
いくつかの説明があるようですが,はっきりとはわかっていないようです。
[質問]
偏西風が蛇行する原因はなんでしょうか。
[答]
きちんと説明するのは難しいので,気象学関係の講義等で勉強して下さい。
[質問]
木星型惑星の表面がガスということですが,どのような状態なのでしょうか。
[答]
次回の授業でもう少し詳しく説明します(しました)。
[質問]
金星の表面は460℃近いのにどうやって表面観察ができたのか知りたいです。
[答]
表面の地形などは,金星の周囲を周回する探査機からのレーダー観測により 明らかになっています。地表に着陸した探査機は最大2時間強程度の寿命だったそうですが, 地表物質の化学分析などを行っています。

6月27日の授業から

[質問]
分光器の観察で,蛍光灯と白熱灯の違いが良くわかりませんでした。
[答]
次の回のスライドを参照して下さい。
[質問]
どうして温度で星の色が違って見えるのですか。
[答]
次の回のスライドを参照して下さい。
[質問]
オリオン座が消滅するというのは本当ですか。
[答]
「消滅する」の意味が明らかではありませんが,以下のようなことと思います。 星座を構成する恒星は,数千年の時間スケールで考えると太陽から見てそれぞれ別な方向に移動しています。 従って十分長い時間を考えると現在見られる星座の形は変わってしまいます。そのような意味では 「消滅する」といえるでしょう。
[質問]
質量を持つ物体同士が引き合って合体し,より大きな質量を持つ物体になると言っていたましが, そうすると最終的には宇宙にある全ての物体が一つに合体してしまうのですか。
[答]
宇宙全体の構造をどのように考えるかで答が変わってきます。部分的には後の授業で説明します。
[質問]
部分日食の時に,コロナは見えないのですか。
[答]
普通の観察では見えません。
[質問]
星の明るさはどのようにして測定したのですか。
[答]
かつては写真撮影をして画像の濃度から求めていたようですが, 最近ではCCDなどの検出素子で直接明るさを電気信号に変換して求めています。
[質問]
教科書では太陽内部の温度が出ていますが,どのようにしてその数値であると推定したのでしょうか。
[答]
太陽の質量や表面温度,単位時間当たりの放出エネルギーなどを境界条件としてモデル計算で求めています
[質問]
ベテルギウスがすでに存在していないとよくききますが,なぜそのようなことがわかるのですか。
[答]
ベテルギウスは質量が太陽の20倍程度の恒星で,現在超巨星の状態にあります。さらに周期的に 変光する不安定な状態になっており,いつ超新星爆発が起きてもおかしくないと考えられています。 ベテルギウスまでの距離は500光年なので,爆発が起きてから地球で観測されるまでの間に500年かかるということになります。従って今現在既に超新星爆発を起こしているかもしれない,という意味でそのように言われるのでしょう。
[質問]
デリンジャー現象とは何ですか。
[答]
テキスト168ページに説明があります。
[質問]
デリンジャー現象はどのくらいの時間続くのですか。
[答]
一般には数分から数時間程度のようです。
[質問]
なんで彗星の起源が太陽系の惑星よりもはるか遠方だと推測されているんですか。
[答]
観測された位置から彗星の軌道を計算すると,そのような遠方からやって来たことになるからです。
[質問]
太陽が何十年か何百年後に燃え尽きるというのは本当ですか(テレビで見ました)。
[答]
いつか「燃え尽きる」のは確実ですが,「何十年か何百年後」ではありません。 次回の授業で説明します(しました)。
[質問]
太陽系についてもっと深く知りたいのですが,何かおすすめの専門書などありますか。
[答]
天文学一般について, 「シリーズ 現代の天文学」(日本評論社,全17巻)を薦めます。 附属図書館にもあります。
[質問]
太陽と惑星の距離はずっと変わらないのですか。太陽に水星がとりこまれたりしないのですか。
[答]
数万年程度ではほとんど変わらないでしょう。 50億年以上たつと太陽が巨星になり,地球も飲み込まれると考えられています。
[質問]
なぜ黒点ができるのかはわかっているのですか。
[質問]
なぜ太陽の活動の活発度合いと黒点の数の大小に関係があるといえるのですか。 また,なぜ黒点の数が増えると太陽活動が活発になるのですか。
[答]
以下のページの「黒点のできるわけ」の説明がわかりやすいと思います。参考リンク
[質問]
黒点に寿命が存在するのは,惑星の回転時に温度が変化するということで正しいですか。
[答]
ちょっと意味が良くわかりませんが,多分正しくないと思います。上の答を参照。
[質問]
太陽や月,水星〜海王星などの身近な星は何等星ぐらいになるのでしょうか。
[答]
テキスト巻末の「太陽・惑星・月の数表」を見て下さい。
[質問]
原子による特定の光の吸収はなぜおきるのですか。
[答]
高温で蒸気化した原子は,エネルギーを与えられるとエネルギーの低い基底状態から エネルギーの高い励起状態に遷移します。 その際に2つの状態のエネルギー差に相当する波長の光を吸収します。 状態間のエネルギー差は元素によって異なるため,元素ごとに異なる波長の光が 吸収されることになります。
[質問]
どこまでが太陽系なのですか。
[答]
太陽から1万〜10万天文単位の距離に,微小天体が球殻状に分布する領域があると考えられており, 「オールトの雲」と呼ばれています。最大でこの領域までが太陽系とみなされているようです。
[質問]
昔,火星には水があったと言われていますが,なぜ存在できたのでしょうか。今と昔とでは質量や太陽からの距離が違っていたからなのですか。
[答]
理由は良く分かっていませんが,質量や太陽からの距離は変化していないと思います。
[質問]
惑星ができるまでどれくらい時間がかかったのですか。
[答]
だいたい1千万年程度のオーダーと考えられているようです。
[質問]
なぜコロナは太陽の最外部とも言える位置なのに,約200万Kという非常に高温なのですか。
[答]
以下のページのような研究があります。参考リンク
[質問]
フレアの原因となる爆発現象は,何が原因で爆発するのですか。
[答]
太陽表面に蓄積された磁場のエネルギーが短時間に開放される現象と考えられています。

7月4日の授業から

[質問]
天体写真はどうやったらとれるのですか。
[答]
「天体写真 撮り方」での検索結果 を参照して下さい。
[質問]
星の光はとても遠いのになぜ地球から見る際,周りの暗さで見える星の明るさが変化するのですか。
[答]
周りとのコントラストによるもとの思います。
[質問]
原始星の中心の上下には,ガスのジェットが噴きだしているとありますが,どうしてジェットが噴きだすのですか。
[答]
調べた限りではよくわかりませんでした。
[質問]
巨星から白色矮星になるときに,外層のガスを放出するとありますが,どのようにしてガスを放出するのですか。なぜ放出するのですか。
[答]
調べた限りではよくわかりませんでした。
[質問]
ブラックホールにすいこまれたら,どうなりますか。
[答]
よくわかりません。
[質問]
ブラックホールはその後別なものに変化するのですか。
[答]
量子力学的な効果によりエネルギーを失い蒸発する可能性が指摘されています。
[質問]
なぜすばる天体観測所はハワイにつくられたのですか。日本ではダメだったのですか。
[答]
大気の揺らぎの小ささ,透明度の高さ,周囲に人工光が少ない,晴天率などの条件で ハワイが選ばれました。
[質問]
水素が核融合によって消費されるなら,宇宙空間にある水素はどんどん減っていってしまうのでしょうか
[質問]
新たな星が宇宙空間の水素やヘリウムを消費し,徐々に重い元素の比率が増えていくとどうなるのでしょうか。
[答]
水素の量は膨大なので多少消費されてもほとんど変化しませんが,重い元素は時間の経過とともに増大していきます。それにともなって恒星の性質が変化してきたと考えられています。
[質問]
今,見ることのできる星座は何ですか。
[答]
7月上旬の21時頃だと,こと座,はくちょう座,わし座,おおぐま座,うしかい座などです。
[質問]
銀河系そのものの形は変化しますか。
[答]
内部の天体の相対位置が変化することにより徐々に変化すると思います。
[質問]
現在,宇宙の広さは太陽の半径を7cmに縮小すると,どれくらいの大きさですか。
[答]
100億分の1の縮尺ですから,半径137億光年として,1.37光年になります。
[質問]
銀河の中にはバルジがなかったり,銀河系が持つ腕がない銀河もあるのでしょうか。
[答]
不規則銀河の一部は明瞭なバルジを持ちません。楕円銀河は腕を持ちません。
[質問]
なぜ銀河は渦巻き型や楕円型などさまざまな形になるのでしょうか。
[答]
詳しくはまだよくわかっていないようです。
[質問]
水素の分布のスライドの1行目,銀河「形」内の水素の分布,になってました。
[答]
後で修正しておきます。ありがとうございます。
[質問]
銀河系も自転しているんですか。
[答]
中心からの距離によって異なりますが,太陽付近で2億数千万年で1回転する 周期で回転しています。この速度は220km/秒に相当します。
[質問]
太陽系から1番近い恒星までどれくらい離れているんですか。
[答]
6月20日のスライドを参照して下さい。
[質問]
銀河系の構造はどのように調査されたんですか。
[答]
恒星の分布,球状星団の分布,電波による水素ガスの分布,赤外線による中心部の観測 などによります。

7月11日の授業から

[質問]
宇宙の膨張の影響は銀河系(太陽系)内の星の動きに影響をあたえないのですか。
[質問]
銀河と銀河の距離がはなれていっているのなら,
[質問]
近くにある星と星の距離はなぜはなれていかないのですか。
[質問]
銀河が遠ざかっているように地球と火星や木星との距離も遠くなるのですか。
[答]
銀河サイズ程度のスケール以下では,ほとんど影響を与えません。 ハッブルの法則 v=Hr (vは後退速度,Hはハッブル定数,rは距離)に,仮に銀河系の直径である 10万光年を距離として後退速度を求めると,v=2.1km/s となります。 これは前回の質問で出た太陽付近での銀河系の回転速度(220km/秒)の1/100程度です。 すなわち銀河系内程度のスケールではほぼ無視できるということになります。太陽系内では もちろんほとんど影響しません。
[質問]
なぜ不規則銀河のような銀河が形成されるのですか。
[答]
一部の不規則銀河については,銀河同士の衝突やすれ違いの際の変形に よるものと考えられています。
[質問]
宇宙は膨張し続けているといいましたが,このまま膨張を続けたら最後はどうなるのですか。
[質問]
質量をもつ物体同士は万有引力で引き合うのに,なぜ銀河は遠ざかっているのですか。
[質問]
宇宙の膨張はいつかは止まることはあるのでようか。
[答]
物体を十分速い速度で地球から放出すれば,地球の重力を振り切って離れ続けます。 同様に初期の急速な膨張(爆発)の速度が十分に速ければ,宇宙は膨張し続けると考えられます。 逆に速度が足りなければ物体が再び地球に落下するように,宇宙が将来収縮に転じる可能性も議論されています。
[質問]
宇宙は膨張し続けているといいましたが,このまま膨張を続けたら最後はどうなるのか。
[答]
[質問]
前回の授業で恒星の誕生が説明されたのですが,今はよくわかりません。詳しく教えてください。
[答]
すみませんが,もう少しわからないところをしぼって質問して下さい。
[質問]
空気の安定以外に,どのような理由で天文台を置く場所が選ばれるのですか。
[答]
前回の質問をご覧下さい。
[質問]
遠くの銀河からの光が届くまでの距離が長くなるのなら,地球から見たその銀河からの光の速さがゆっくりに見えるということですか。
[答]
光の速さはどこから見ても一定です。光の速さは変わらず,光の波長が長くなります。
[質問]
宇宙の遠くの光は過去の光であるということは,今現在, 宇宙の遠くの方で何が起きているかは分からないんですか。
[答]
そういうことになります。
[質問]
他にも超新星爆発しそうな星がたくさんありますが,数百光年とかはなれていると,実際に超新星爆発が起きていたと分かるのは,数百年後になってしまうのですか。事前にとか,爆発した瞬間に知る方法はありますか。
[答]
光の速さを超えることはできないので,不可能です。
[質問]
膨張しているということは宇宙は薄くなっていくのでしょうか(パン生地を伸ばしたらうすくなるみたいなイメージです)。
[答]
そういうことになりそうです。
[質問]
宇宙の外側はどういう状態なんでしょうか。
[答]
私も十分に理解しているわけではないのですが, 「原理的に観測不可能なので,考える意味がない」というのがわりと一般的な考え方と思います。 私はそれで納得しています。専門家の方はもう少し別な考えを持っているのかもしれませんが,詳しくは知りません。
[質問]
宇宙が広がり続け断熱膨張し続けると,0Kになりえますか。
[答]
宇宙の膨張は「断熱膨張」ではないと思います(「断熱」ではあるが外側に仕事をしているわけではないのでは)。
[質問]
もし,遠方の宇宙の後退速度が光速よりも速かったら,宇宙の年齢は137億年よりも古いということになるのですか。
[答]
光速より速い速度はないので,そうはなりません。
[質問]
距離が3億光年の銀河を観測できるということは,それ以下の距離にある銀河系,特に惑星等の地表を観察することは不可能なのでしょうか。
[答]
質問の意味がいまひとつ不確かですが,銀河は遠方にありますが非常に巨大なので観測できる 訳で,それより近距離でも小さな天体は観測できない,ということではないですか。

7月18日の授業から

[質問]
地元が愛知県なので,幼いころから“東海・東南海・南海大地震”についてよく注意や対策を言い聞かされてきたのですが,実際に3つが同時または連動して起こる可能性はどれくらいなのですか。また起こった時の被害予想はどのくらいなのですか。
[答]
今年の5月に,東北地方太平洋沖地震を踏まえて再検討された被害想定などが報告されています。 参考リンク
[質問]
暖冬というのはエルニーニョによるものですか。
[答]
エルニーニョの場合暖冬になりやすいとされていますが,暖冬の全てが エルニーニョによるものではないでしょう。
[質問]
かなり前の範囲ですが,火山活動が見られない惑星というのは, マントルの対流がない惑星ということなのでしょうか。
[答]
おおざっぱに言ってしまえば,そういうことでいいとおもいます。
[質問]
宇宙の形ってどうなっているのでしょうか。
[答]
「宇宙の形」がどういうことを意味するのかよくわかりません。
[質問]
オゾンホールが1987年→1988年で減っているのはなぜですか。
[答]
グラフ を見る限りでは,自然の変動の範囲内に見えます。
[質問]
オゾン層を破壊するフロンは,使われ始めてからどれくらいで破壊しているのに気づいたのですか。
[答]
フロンが開発されたのが1920年代,フロンによるオゾン層破壊の可能性の指摘が1974年, 南極のオゾンホールの発見が1984年です。
[質問]
今日まで降った酸性雨の中で,最もpHが小さかった値はいくらですか。
[答]
きちんとした記録は確認できませんが,ごく少量・局所的であれば 強酸性になりうる条件はいろいろと想定できるので(火山の噴気孔周辺など), pHの最低記録そのものにはあまり意味がないのではと思います。

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