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一言で言うと...
集合の例としては、自然数全体の集合、実数全体の集合、アルファベットの集合、 0から12までの整数の集合と言ったものがあります。 この集合の構成メンバーを集合の 元 と呼びます。 元の個数が無限のものを 無限集合、 有限のものを 有限集合 と呼びます。 また、ある集合の一部分から構成される集合をその集合の 部分集合 と呼びます。4番目の例は、1番目の例の部分集合です。
二項演算の例として、足し算や引き算、かけ算などが上げられます。 つまり二項演算とは、2つの元から1つの元を作る仕組みです。 集合Aの2つの元a,bから二項演算*で、a*bを作ったとき、 a*bも必ずAに含まれるとき集合Aと二項演算*の組(*,A)は 閉じている と呼びます。 例えば、自然数全体の集合は足し算やかけ算で閉じていますが、引き算や割り算では、閉じていません。 実数全体の集合は、足し算、引き算、かけ算そして割り算すべてで閉じています。
集合Gが二項演算*で 群であるとは、
- (*,G)は閉じている。
- 集合Gから勝手に3つの元a,b,cを選んだとき、a*(b*c)=(a*b)*cが成り立つ。(これを結合律と呼ぶ)
- 集合Gの元の中に単位元eが存在する。
- 集合Gの勝手な元aに対しその逆元が必ず存在する。
集合Gと二項演算*があるとき、集合Gの元eが 単位元であるとは、 集合Gの勝手な元aを選んだとき、常にa*e=e*a=aが成り立つことです。
集合Gの元aに対し集合Gの元bがaの逆元であるとは、 a*b=b*a=eが成り立つことです。 以後集合Gの元aの逆元を-aやa-1で表わす事にします。
整数全体の集合は二項演算として足し算を選んだとき、群となりますが、 二項演算としてかけ算を選ぶと群になりません。(なぜでしょうか?)
実数全体の集合は二項演算として足し算を選んでも、かけ算を選んでも群になります。 引き算や割り算を二項演算に選ぶとどうなるでしょうか?