有限群をどやって絵にするの?

与えられた群Gは、ある二項演算を持つ集合だったわけですが、 この集合の元をいくつかの代表する元の積で表わすことを考えて見ましょう。 表現を統一するため単位元は、eを使い、二項演算の記号は、*として、 x*xをx2、x*x*xをx3と言うように指数の形で、 表現することにします。例えば、

G = < x | x6=e >

と書けば、Gは6つの元{e,x,x2,x3,x4,x5}を持つ集合でxを6回掛け合わせると単位元になる二項演算を持つ有限群を 表わしたことになります。 すべての元は1つの元xに二項演算を繰り返すことで得られます。このときxをGの生成元と呼びます。また、x6=eは、有限群Gを定義する関係式と呼びます。

6次の巡回群

上で、定義した群については、このような絵を作ることができます。1つの矢印xは群の生成元を表わし矢印を結合されることで、二項演算を表わしています。

それでは、もう少し複雑な群に挑戦してみましょう。この群は2つの生成元xとyを使って、次のように表わされます。

G = < x, y | x2=e , y3=e , x*y*x*y=e >

3次の対称群

元xは、2乗すると単位元になるので、双方向に矢印で表しています。

絵と群の間の関係をよく見ながら、この絵の中に潜んでいる点と矢印の性質を見つけてみましょう。

戻る