電気化学的な応答機能と液晶相発現の複合機能を持った
アズレン系化合物の合成
アズレンは美しい青色を呈する非ベンゼン系芳香族化合物である。5員環と7員環が縮環した構造を持ち、全体で10π電子系を形成している。アズレンは5員環電子系のシクロペンタジエニルアニオンと7員環電子系のトロピリウムイオンが分子内に共存した構造を有するため、分子内で大きな電荷の偏りを持ち、炭化水素としては極めて高い分極構造の寄与を有している。







Scheme 1. アズレンの共鳴構造と分極構造

研究室ではアズレンを用いた、エレクトロクロミズム系の合成と各化合物によって異なる液晶相の発現について検討を行っている
これまでに6-octhyl-2-phenylアズレンなどの合成が行われ、その液晶相(Figure 1)について研究が行われた。

Figure 1. 6-octhyl-2-phenylazuleneの液晶相