酸性雨ってどうやってできるの?


酸性雨は雨滴に酸性物質が取り込まれたり、水滴中で酸性物質が生成することで生じます。酸性雨の原因物質は、主に石油、石炭に含まれる硫黄が燃えて出来るSOxとディーゼルエンジンやボイラーなどの高温燃焼系で空気中の窒素から生成するNOxです。これらが大気中で酸化されると、硫酸(HSO4)、硝酸(HNO3)になります。アンモニア(NH3)は大気中では酸を中和しますが、地表に達すると水素イオン(H+)を放出するため、潜在的な酸性物質といえます。  酸性雨が降ると、森林土壌から樹木の栄養となる成分(Ca2+、Mg2+、K+)が流れ出てしまい、木の根や魚に悪影響のあるアルミニウムイオン(Al3+)が溶け出してきます。

雨が森林に降ると?

森林に降ってくる物質には、雨や雪に溶けて降るもの(湿性沈着)と晴れた日に樹木の葉や枝にくっつくガスやほこり(乾性沈着)の2種類があります。 森林に降った雨は、樹木の葉を通過する雨(樹冠通過雨)と木の幹を流れる雨(樹幹流)となって土壌に達します。これらは土壌に浸透(土壌溶液)し、やがて沢水となります。


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