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『第18回青森県高等学校理数系課題研究発表会』が開催されました。

 平成29年12月9日(土),理工学部を会場に『第18回青森県高等学校理数系課題研究発表会』が開催され,
五所川原高校理数科1・2年生,弘前南高校SSHクラス1・2年生,三本木高校SCクラスの2年生,青森高校1年生,
及び4校の関係教職員,合計199名が来学しました。

 開会式後,4つの分科会に分かれて高校生たちの研究成果の発表が行われました。
理工学研究科・農学生命科学部から教員12名が助言者として参加しました。

【第1分科会(数学・地学・物理系)】

「なぜ青森県から恐竜の化石が出ないのか」/青森
「多数角 ~Polygonal Number」/五所川原
「行列とその活用例について」/三本木
「美しい比を求めて」/弘前南
「原始ピタゴラス数 ~Primitive Pythagorean triple」/五所川原
「複数のデータから未来を予測する」/三本木
「衛星画像の解析による植生分布」/弘前南
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助言者/(理工学部)/中里 博/丹波 澄雄/立谷 洋平/根本 直樹

~助言担当教員からのメッセージ/根本 直樹~

 古生物学,数学,さらに応用数学的な研究とテーマが多岐にわたり,助言者も勉強になる1日でした。顧問の先生方のご指導の賜物と思我ますが,プレゼンテーションの方法はおおむね良かったと感じました。
今回の発表会での他の高校の発表も参考にして,スライドの作り方などは今後さらに工夫してもらえればと思います。唯一残念なことに,助言者以外は会場からの質問や意見がほとんど出ませんでした。
次の段階に進んだ時には,発表する力だけでなく,発表を聞いてコミュニケーションをする力も磨いていただけたらと思いました。

【第2分科会(物理・情報系)】

「ミルククラウンの研究」/五所川原
「未来へはばたけ!『羽なし』発電」/三本木
「Arduinoを用いた車椅子の電動化(車椅子改造)」/弘前南
「Arduinoを用いた車椅子の電動化(プログラミング)」/弘前南
「心地よい音と不快な音の違い」/青森
「Radial rays 最良の霧箱」/五所川原
「酔わない船をつくる ”Have a Nice Cruise”」/三本木
「視覚障害者を支援するロボットを作ろう!」/弘前南
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助言者/(理工学部)/村田 裕幸/髙橋 信介/島田 照久/竹囲 年延

~助言担当教員からのメッセージ/島田 照久~

 どのプレゼンテーションからも、グループで協力して試行錯誤を重ねて、研究に取り組まれてきたことが伝わってきました。今回は、身近に利用できるようになった動画撮影やアプリを効果的に利用し、
動画解析や信号処理を取り入れている研究が多くありました。とはいえ、新しいアイデアを具体化するためには、やはり「手作り」する部分が必要になりますが、実際、様々な工夫が研究過程に取り入れられていました。
新しいチャレンジであるがゆえの手作りの工夫と動画撮影やアプリを利用した高度解析とのバランスの良さがとても印象的でした。今後の研究活動の発展や新しい取り組みに期待しています。

【第3分科会(家庭・化学系)】

「短命県返上 ~減塩食生活のための提案~」/弘前南
「BYE BYE菌 ~金属イオンの殺菌作用」/五所川原
「紙を原料としたバイオエタノールの合成について」/三本木
「エタノール燃料電池の濃度による反応性の違いについて」/弘前南
「過冷却とその成功条件について」/五所川原
「マイクロプラスチックの分解について」/青森
「ダデアイの抗菌活性について」/弘前南
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助言者/(理工学部)/太田 俊/(農学生命科学部)/前多 隼人

~助言担当教員からのメッセージ/太田 俊~

 一昨年もこの課題研究発表会に携わりましたが、その時と比較して、真に未開拓な研究に取り組んだと思われるグループが増えていることにとても驚きました。
内容もすばらしく、まだ誰も知らない事実が、たくさん含まれているようにも感じました。
最近は高校生の学会発表が増えていますので、青森からも積極的に研究成果を発表していきましょう。
 化学系で参加しやすいものとしては、「化学系学協会東北大会」というものがあります。
ぜひ、前向きに検討してみてください。学会の場でみなさんの発表を聴けることを楽しみにしています。

【第4分科会(生物系)】

「ダニの生態について知ろう」/三本木
「ドロメの周りの色について」/青森
「土壌フレンズ ~生物性の定義と調査~」/五所川原
「ナマコの幼体の成長における環境とストレスの影響」/弘前南
「がんばれ微生物!!」/三本木
「スズムシのエサと鳴き声の関係について」/青森
「キノコにまつわるエトセトラ」/五所川原
「青森県在来イネ「赤諸」の特性解析」/弘前南
「三本木夢と生命の森での樹木に関する研究」/三本木
「アオモリトドマツの可能性」/青森
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助言者/(農学生命科学部)/池田 紘士/金児 雄

~助言担当教員からのメッセージ/金児 雄~

 いずれの発表課題も身近な疑問から始また科学的命題に対して、しっかりと科学的なアプローチにより解明しようとしていました。ある程度手法等が限られる中においても、多くの工夫を凝らし課題解決を行っていた姿勢が素晴らしかったです。
また成果をしっかりとまとめており、加えてスライド見やすく工夫し、非常にわかりやすく発表していたのが印象的でした。これからも小さな不思議を見逃さずに”なぜ”と問う姿勢を続けていってください。


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