分子分光学 (20240502)
M: 以下は宮本のコメント
質問カードには「良い質問」を書くのであって, ふと思いついた疑問や教科書を読んでいてあなたが理解できなかった点についての質問を書くのではない.

21S2020: 
分子の対称性を考える時に、回転可能な単結合は固定して考えるのですか?
M: ``こう考えなければイケナイ'' などという規則はありません. 好きにすればいいのでは? // あなたは, その単結合まわりの回転について, どの程度重要だと考えていますか? ある特定の配座(回転角度)に限定する必要性・必然性があるのですか?

22S2014: 
今回の講義の最後でブタジエンなどの二重結合を持つ分子の対称操も考えました。ブタジエンは分子平面に鏡映面を持ちますが、p軌道の符号の違いは考えないのでしょうか?有機化学では有機化合物ではsp2混成軌道を作らなかった炭素のp軌道がπ結合を作ると習いましたし、無機化学ではそのp起動は符号の異なるロープが8の字を描くような形をしていると習いました。さらに分子軌道法では符号の違うp軌道の相互作用で反結合性の分子軌道が生じると考えるなどローブの符号は大切なように思えます。
M: 確かにブタジエン分子の分子平面は鏡映面になっています. さてここでの問題設定は何だったでしょうか? はい, ``与えられた分子の属する点群は何か?'' でしたね. この時, 前述のように, ``分子面が鏡映面になっている・ブタジエン分子が鏡映の対称要素を持つ'' とは, どういう意味でしょうか? // 分子オービタルについては, もう少し先であつかいます. キーワードは, 既約表現. 自主的に勉強することは, 全く禁止されていない.

22S2031: 
まだ点群について利用例などが想像つかないので点群を利用して物事を解決したという実験で興味深いと感じた物はありますか?その実験についてお聞きしたいです。
M: 想像つかないのは当たり前です. (習っていない) 点群を予備知識として必要とするような講義は, ここまでのカリキュラムで開講されていないからです。(知らなくても理解できるが, 知っていればより理解が深まるというレベルのものはあったかもしれないが.) // ということで, 自分で勉強すればいいのでは? 大学とはそういう所ではないのでしょうか?



rmiya, 20240512